夕刻、とある高架下
「今度こそ勝たしてもらうからな」
「・・・またぶちのめされに来たんだ。こりないね」
ガラの悪い男と少女が向かいあう
「毎度毎度同じ轍は踏まねえさ」
「へえ・・・楽しませてくれるといいけど」
―――――
何やら剣呑な空気だ
志羽と別れた帰り道で相良は少女が絡まれている場に行きあった
「面倒だけど見つけちまったしなぁ」
無視できるほど薄情でもないのがつらいところである
相良は二人に近づいた
―――――
「そろそろはじめようじゃねえか」
「おい、お前」
男に相良が声をかける
「なんだお前?」
「こんな小さい子に絡むとかやめろよ」
「あ? おまえには関係ないだろ」
「ないさ。でも見過ごせる程冷たくもないんでな」
「へえ・・・」
男の視線は別のほうに向いている
「・・・さい?」
「え?」
思わず振り返る
「誰が・・・小さいって?」
少女がこちらを睨んでいた
「え・・・」
「誰が小さいって!」
「え、あ、気にした? ええとごめんね。そういうつもりじゃ」
「うっさい! 余計なことして! だいたい横やり入れてきて邪魔なんだよ!」
助けるつもりが感謝されるならまだしも邪魔もの扱いされてしまっている
「なんだよこちとら助けてやろうとしたんだぞ? ひどいじゃないか」
大人げなく声を荒げる相良
「もう我慢できない! 君からのしてやるから!」
少女は言い放つ
瞬間、世界が一変した
―――――
「なんだよこれ・・・」
空間にぽつんと台が置いてあり、向かい側には少女が立っている
遠い位置に先程の男がいた
「おまえもここに来れたのか」
「ここってなんだよ? どこなんだよここは?」
一体全体何が起こったというのか?
相良は状況を理解できなかった
「きみの相手はわたしだよ」
台の向こう側の少女が呼びかける
台の上にはデッキが置かれている
「まさか・・・」
「そう、デュエマで勝負だよ」
「うそだろおい・・・」
アニメのような状況に相良は戸惑うばかりだ
「持ってるでしょ、デッキ。はやくはじめよう?」
「おいおいマジかよ」
「さ、はじめよ」
先程と打って変わってどこか楽しそうな少女
「しゃーないな・・・この勝負貼ったぜ!」
相良と少女のデュエマが始まった
―――――
序盤、少女はルピアを召喚
相良はオタカラアッタカラたちで攻撃し一歩リード
「こっちに流れてるな」
「そうかな? すぐに取り返しちゃうけどね」
少女のターン
「私の相棒、きみに見せてあげるね」
少女がドローした瞬間、カードが輝いた
「おいで、ゲンジ」
少女は爆竜GENJIXXを召喚した
ゲンジのカードが赤い光に包まれる
あまりの眩さに目を細める
光が消えるとそこには人の丈以上もあるクリーチャーがいた
続く!