まどマギ【助けたい】少女   作:yourphone

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お久し振り……ってほどでも無いですかね?


まどマギ……まどかもほむほむも、もうちょっとしたら多分出てきますよ。多分。

今回は杏子だけで我慢してください、どうぞ。


彼女は諦める?

「えっと……良いんですの?」

「んー。正直、後が怖いかな」

 

明子ちゃんは魔法少女(こ っ ち)の事は知らなくて良いから、こう、ナイフの柄の部分で首筋をガンッと。

 

あー。明日の学校行きたくねーなー。追及が面倒くさそうだなー、なんて。

 

「そんなことより、魔女結界見つかった? 使い魔でも良いけど」

「いえ、今のところは全く。……あの女さえ居なければ今頃は見滝原市でしたのに」

「まぁ計画通りにいかないことなんて幾らでもあるし。……近場で済まそうかって感じになるのはおかしいと思うけどね」

「ですわ。そもそも近場に居ないから遠出しようとなった筈ですけど」

 

変身は結局解いて、歩いている。わたしは変身を解かなくても別に良いんだけど、鈴音ちゃんに悪いしね。

あー、本当に明子ちゃんに尾行されてたのは辛かった。

 

「……どこまで見られてたのかなぁ」

「さぁ? 考えても分からないのですから、本人に聴くしか無いですわ」

「それしかないのかぁ……!」

 

わざとらしく頭を抱えて呻いてみせる。

 

「おっ! よー朱音!」

「ん、この声は杏子ちゃん!」

 

前を見ると杏子ちゃんが。

 

「なんだなんだぁ? 朱音が弟子を取るのは二百年早いんじゃねぇか?」

「いやなに言ってるの? 鈴音ちゃんは友達だよ。 鈴音ちゃん、この人は杏子ちゃんって言って、わたしが魔法少女になるきっかけとなった人だよ」

「…………つまり、良い人?」

「まぁ、そうかもね」

「おいかもってなんだ、かもって!」

 

いいね、杏子ちゃん。わたしの突っ込ませポイントに綺麗に引っ掛かってくれた。

 

「さっきの人とは違うのですね……?」

「んー。まぁ、ね。杏子ちゃんはれっきとした魔法少女だし」

 

明子だって悪い人では無いんだけどなぁ。たまたま相性とタイミングが悪かっただけで。

 

「んっとまぁ、あたしは佐倉 杏子だ。そこの朱音の先輩。あんたは?」

「私は小崎 鈴音ですわ。朱音さんの友達ですわ」

「ふぅん?」

 

杏子ちゃんが鈴音ちゃんの事をジロジロ見る。

 

「な、なんですの?」

「いぃや、何でも? ……朱音、こいつも魔法少女なんだな?」

「うん」

「そうか」

 

うむうむと頷く杏子ちゃん。そして、腕を組んで鈴音ちゃんに言い放つ。

 

 

「あんたが朱音の友達に相応しいかどうか、あたしが判断してやる」

「上等ですわ」

 

 

鈴音ちゃん即答。

 

「ちょ、ちょっと! 杏子ちゃん、何言ってるの!? 鈴音ちゃんも即答しなくて良いから!」

 

慌てて待ったをかけてみたけど、綺麗に華麗にスルー。

完全にバトルモードに入っちゃってる。

 

……え、ほんとに何でこうなっちゃってるの?

 

 

~○~○~○~○~○~

 

 

場所は変わって何処かの橋の下。

既に杏子ちゃんと鈴音ちゃんは変身している。

 

「んじゃ、条件の確認だ。あたしが勝ったらあんたは二度と朱音に近付くな。朱音から近付いてきたら逃げろ隠れろ。逆に、」

「私が勝ったら貴女に謝って貰いますわ。それも土下座程度じゃ済ませないですから。……泣いて謝る覚悟は?」

「そっちこそひとりぼっちで寂しく膝を抱えることになっても恨むなよ?」

 

ここに来るまでに『わたしの事で争わないで!』とか『やめて! わたしのライフはもうゼロよ!』とか『怒った! 帰るからね! かかか、帰っちゃうよ良いの!?』とか言ってこのバトル……いや、決闘を止めさせようとしたけど駄目だった。

 

もう、わたしは諦めた。運に天を任せよう。

 

「始まりの合図、頼むぜ朱音!」

「……はぁ」

 

なんとなく変身。このまま合図しなければ決闘は無くなるかな? ………駄目だろうなぁ。

右の袖からナイフを出す。

 

「じゃあ、このナイフが地面に落ちたらスタートで。えぃ」

 

適当に上へ投げる。その瞬間。

 

「来てください、私の軍団(レギオン)!」

 

鈴音ちゃんがランスを振り上げ、泥人形を生み出す。

 

「はんっ、ショボい魔法だね!」

 

カツンッとナイフが地面に刺さる。と、同時に。

 

弓兵(アーチャー)重装歩兵(ホプリテス)!」

「トロい!」

 

鈴音ちゃんの泥人形の内二種類……鎧で武装しているのが前へ並び、泥の矢が杏子ちゃんに降りかかる。

が、既に走り出していた杏子ちゃんにはかすっているとはいえ致命打にはならない。

 

「おらぁっ!」

 

一瞬にして……赤い残像さえ残しながら距離を詰め、槍で凪ぎ払う。

 

一撃で、杏子ちゃんと鈴音ちゃんの間に居た泥人形は居なくなった。

 

「っ、わたくしの騎士(ナイト)ぉ!」

「はあぁぁぁっ!」

 

騎士の泥人形が剣を突き出して杏子ちゃんの足を止めようとするけど、杏子ちゃんの素早さに追い付かない追い付けない。

 

「うらぁ!」

「ちぃっ!」

 

杏子ちゃんと鈴音ちゃん、お互いの槍がぶつかる。

 

「はっ! やっぱり自分の手で戦わなくちゃ!」

「こ、ちらに……そんな義理は有りませんわ! 重装歩兵(ホプリテス)ぅ!」

「おっと!」

 

ごつい装備の泥人形が杏子ちゃんの横から槍を突き出す。

だけど杏子ちゃんはあっさりと飛び退いてかわす。

 

「多対一か。流石にやるね」

「貴女がどれだけ長く魔法少女をやってるのかは知りませんけど……」

 

新たに泥人形が産み出される。

 

「そう簡単にわたくしに勝てるとは思わないでくださいまし!」

 

杏子ちゃんもニヤリと笑う。

 

「良いね」

 

もはや両者の激突は避けられない!

 

「「なんてね」」

「は?」

「うぐっ!」

 

わたしとおれが、それぞれ鈴音ちゃんと杏子ちゃんの意識を刈り取る。

 

「まったく、何が楽しくて友達の首筋を叩く日になってるのよ」

「本当にね。あとおれ、少し口調が崩れてるよ」

「あ……っと、ごめんわたし。じゃあ、変身解くからね」

「うん」

 

 

 

わたしは諦めたけど、おれは諦めたなんて一言も言ってねぇぜ?

 

 

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