まどマギ【助けたい】少女   作:yourphone

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他の小説書いてたらいつの間にか一ヶ月近く。
何ともなんですかね。


彼女の想いは

「ふぃ~。ようやく宿題終わったぁ~」

 

学校の宿題を終わらせて一息。さぁて春の5時はまだ日も高いし何処に行こうかな。

 

「……鈴音ちゃんの様子でも見に行こうかな」

 

大剣ちゃんにも頼まれたしね。服は帰ってからすぐに着替えてある。

 

「鈴音ちゃん()に遊びに行ってきまーす!」

「早めに帰ってくるのよー」

「わかってるー」

 

家を出て、自転車に……乗ろうかな、歩こうかな。

歩こうか。

 

「……ん?」

 

何か視線を感じ振り向く。……わたしの家がある。

お母さんが見てたのかな? なんとなく小さく手を振り、改めて歩き出す。

 

「…………」

 

……歩いてる、ね。うん。

 

「…………」

 

信号。赤なので止まる。止まった。

 

「うーん」

 

青になった。歩き出す。歩く。

 

「…………よし」

 

道を曲がる、その先は路地裏か。あー、鈴音ちゃんの家に辿り着ければいいなぁ。

 

「……!?」

 

実はね、ここ、魔女結界が張ってあるんだ。

あんまり速いペースで消してっちゃうと他の魔法少女に迷惑がかかるから魔女狩りを控えめにしたせいで残ってたんだけど、いやぁ。

 

まさか追っ手を撒くのに使うとは。

 

「魔女結界っていうのは外からじゃ中の様子は見れなくて、中からも外の様子は見れない。……久し振り、塔の魔女の使い魔さん」

 

わかりやすい雷マークの使い魔が五体ほど浮いている。

わたしを警戒しているのか、襲ってはこない。

 

一周目ではマミさんと一緒に倒した塔の魔女。魔女自体は見滝原市に居るんだけど、何分使い魔の行動範囲が広い。ここみたいに近隣の町まで飛んでくる。

 

「んー、ついでだし倒そうかな? でもなぁ」

 

倒しても逃げられても結界は消える。追っ手が魔法少女か否かで反応が困ることになる。

 

魔法少女ならば『たまたま結界があった』ということにすれば良いのだが、一般人相手だとそうもいかない。

虚空からひょいっと出てきたところを見られたら釈明が必要になるし、かといって説明したら魔法少女の世界に巻き込むことになる。

 

「……でも魔法少女だったらそろそろ入ってくるよね」

 

様子見していた使い魔が襲ってきたので変身。ナイフで切り捨てる。

 

「悪いけど始末させて貰うね」

 

残りは四体。

 

~○~○~○~○~○~

 

わたしだけを薄く覆うように『無し無し結界』を展開してある。こうすることで周囲に影響を及ぼすことなく堂々と隠れられる。

 

魔女結界が消える。

 

「……居ない、か」

 

追っ手は逃げた、或いは見失ったと思い何処かへ行ったか。怖いとは思わないけど、もやもやしてイライラしてくる。

 

「は~ぁ。それじゃあ改めて鈴音ちゃんの家に行くか」

 

『無し無し結界』を解き、変身も解く。

謎の追っ手め、勝手に名前付けてやる。んー、そうだなー、

 

「追っ手……ひっそり…恥ずかしがり屋…乙女? …は、駄目だから……カクレンボさん? ちゃんかな。でも君の可能性もあるしなー」

 

ん、考えてる内に鈴音ちゃんの家まで着いた。

それじゃあピンポーンとな。

…………もう一回。ピンポーン。

 

んん?

 

「すいませーん、鈴音ちゃん居ますかー?」

 

反応が無い。

……広すぎてインターホンの音が聞こえてないのかも。でもそれってどう考えても欠陥構造だよね。

 

「いいや、勝手に入っちゃえ。お邪魔しまーす!」

 

門を乗り越え中に。

 

………静かだ。人の気配がしない。何で?

 

「鈴音ちゃーん。純香さーん。メイドさーん?」

 

呼び掛けてみるがやはり返事は無い。

玄関扉は開いてない。鍵がかかってる。仕方なく周囲をうろちょろ。

 

「んー、なんだろ、なーんか変な感じ」

 

あ、窓が開いてる。……ただ、場所が三階の窓だ。変身しなくちゃ届かない。

しょうがない。変身するか―――

 

ガチャッ

 

どこかで扉の開く音がした。

 

「玄関の方かな? 行ってみよう」

 

なんてホラゲー風に言ってみる。とにかく中に入ろう。

 

「お邪魔しまーす……」

 

玄関を開けた人は居ない、と。まぁ開いてから少し時間がたってから開いたからね。その間に隠れたんだとガチャンッ

 

「……え?」

 

勝手に扉が閉まった。

 

 

けど、これって………内鍵だから普通に開くんだけど。

だから別段閉じ込められてはいない。それに、そもそも誰か見付けるまで外には戻るつもりも無かったし。

 

「おーい。カクレンボさーん。どーこでーすかー」

 

返事があるわけもなく。まずは鈴音ちゃんの部屋に行こうかな。

 

~○~○~○~○~○~

 

「ここだね」

 

二階、鈴音ちゃんの部屋。

 

ここまでの部屋は全部扉を開けてったけどやっぱり誰も居なかった。ただ、中をしっかり確認してきた訳じゃないからクローゼットとかに隠れてるのかも。

 

「トントン、誰か居ますかー?」

 

と言いつつ開ける。鍵はかかってなかったし中には誰も居なかった。

 

「ふぅむ。これは……ん?」

 

鈴音ちゃんの机。何か赤ペンで書かれている。

 

「えぇと………っ!?」

 

あかねあかねあかねあかね

ひどいひどいひどいひどい

 

うらぎった

 

「な……どういう、こと……」

 

バッと後ろを振り返る。誰も居ない。

……裏切った? わたしが? 鈴音ちゃんを?

 

覚えが無い。

 

「鈴音ちゃん……そうだ、純香さん!」

 

荒っぽく書かれたあの文字からは、深い感情を感じた。深い深い、負の感情が。

鈴音ちゃんにそんな感情があるとは思ってなかったけど、もし隠してたんだとすれば、まず純香さんが危険だ!

 

「っ、誰!」

 

……今、何処かから声が聞こえた気がした。気のせい?

 

「っ~、今は純香さんを助けないと……!」

 

走る。比較的近くだったからすぐに辿り着く。

 

二階、純香さんの部屋。鈴音ちゃんの部屋から部屋五つ分離れてる部屋だ。

……鍵がかかっている。

 

「くっ……純香さんゴメン!」

 

変身。右の袖からナイフを取り出してドアノブに柄を叩き付ける。全力で。

一回、二回、三回、四回。

 

「こんのぉ!」

 

両手でナイフを持ち、全身を使い振り下ろす。

ドアノブが壊れる。すぐにドアを蹴飛ばし、中へ。

 

「純香さん!」

 

純香さんがベッドの上で寝ていた。

駆け寄り、呼吸を確認。息はある。

脈を確認。……多分平常。

 

「よかった……。………?」

 

気配を感じ、振り返る。振り上げられた包丁が見えた。

 

「っ!?」

 

ナイフを振り上げ、包丁を受け止める。

包丁を持つ相手に肩からぶつかり、距離を離す。

 

「な、メイドさん!?」

 

倒れた相手はメイド。この小崎家に仕えるメイドさんの内の一人。

 

「 」

 

メイドさんは何も言わず立ち上がり、無機質な顔を向けてくる。

どうする? まさか殺す訳にもいかないし、無力化させようにもその手段がナイフだけじゃ厳しい。

それに、ここであんまり暴れたら場合によっては純香さんに怪我をさせてしまう。

 

「……ねぇ、目的は何?」

 

話して時間を稼いでみる作戦。

 

「 」

 

失敗か。容赦なく襲い掛かってきた。

 

「ならばこうっ」

 

腰だめから突き出された包丁をしゃがんでかわし、転がる。

 

その勢いのまま体制を立て直し部屋から飛び出る。

 

「 」

「 」

 

メイドさんBとメイドさんCが右からやってきた!

 

「なら左!」

 

なんなの!? この魔法は知らないよ! 確か、アニメで魔女が催眠使って人間を集めたりしてたけど、あれはあくまで見滝原市での出来事であってここで起きる筈はない。そもそも操られた人達は襲ってきたりしない!

 

「 」

「 」

 

うわ、前からも来た。つまり、挟まれた。

ならばととっさに部屋に入る。鍵も閉める。

 

うっわ、めっちゃ叩かれてる。包丁も刺されてる。

こわっ!

 

ヤバい、すぐに扉は破られる。逃げ場は……

 

「外しかない、か」

 

クローゼットに隠れたとしても意味がない筈。あの調子ならクローゼットどころか部屋そのものを壊しかねない。

 

窓を開け、飛び降りる。

 

着地。な、中庭の土が柔らかくて良かった……衝撃が少しでも緩まった。

……ま、変身してるしせいぜい二階から飛び降りただけだしそんなにダメージは無いね。

 

「……で、こんにちは鈴音ちゃん」

「………」

 

中庭の中央。

 

鈴音ちゃんだ。

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