休みに入っちゃうと執筆の手が進まないんですよねぇ。
では、鯛焼き食べ終えたんで、どうぞ。
「それじゃあ、行きましょう!」
「ええ!」
「おう!」
三人で魔女結界の中へ乗り込む。
中は…暗い。なんか、嫌な予感がする。
「マミさん、なんか嫌な感じですね」
「そうね…佐倉さんは?」
「あたしもだ。そういう魔女なんだろ、さっさと…っとお出迎えだ!」
奥から出てきた使い魔の姿はザザザッ …え?
「ふぅ、こんなもんか」
「そのようね。朱音さん、大丈夫?」
「え?あれ?」
いつの間にか戦いが終わってる。さっき見たはずの使い魔の姿を思い出せない。
「いやぁ、朱音もなかなかやるじゃん。一番倒したんじゃないか?」
「え……」
「そうね、この調子だと朱音さんにグリーフシード譲らないといけないかしらね」
何だ?何が起こった!?
わたしには理解できない。おれにも…こんな現象は見たこと無い。
「…どうした?変な物でも見たような顔してさ。…もしかしてどっか傷でもあるのか?」
「え!それならそうと言ってくれないと!何処を怪我したの!?」
「ま……待ってください。わたし…何匹使い魔倒しましたっ…け?」
恐る恐る尋ねる。
杏子ちゃんが答える。
「あー、とにかくいっぱいだ。嬉々として狩ってたぞ?あたしやマミの獲物もかっさらってったしなぁ」
マミさんも続ける。
「大体……30匹位じゃ無いかしら。佐倉さんが15匹、私が…5匹、ね」
「あ?マミの癖にその程度しか倒してないのかよ」
「私は後衛でサポートだから良いのよ」
な に か が お か し い
いや、でも、悪いことにはなってないし、記憶が吹き飛んだだけみたいだし、それが怖いけど、大丈夫…だよね?
「それで、怪我とかは大丈夫、朱音さん?」
「なんか様子がおかしいけど何かあったのか?」
「……いえ、大丈夫です。さ、次行きましょう!」
声を出して無理矢理奮起する。意識の切り替え。
~○~○~○~○~○~
「あ、使い魔」
「何言ってんだ、さっきまでボコボコにしてただろ」
そうらしいけど…ね。
使い魔は三角錐の形で宙に浮いている。四つの面に顔が描かれていて、どれ一つとして同じ表情は無い。
笑顔、怒り顔、悲しい顔、悔しい顔、我慢顔、etc.
「よし、やりますか…って」
ナイフを取りだしたら、使い魔が大声で叫び、他の使い魔が大量に現れてきた。
「うっわぁ、きもっ!」
「だからさっきもこんな風に出てきたろうに…ま、お喋りは後だ!」
杏子ちゃんが槍を構える。と、マミさんが前に出てくる。
「私が!」
マスケット銃を乱射する。使い魔はそれこそ壁のように津波のように大量に居るのでろくに狙いを定めなくてもどんどんやられていく。
「マミさん凄い…」
「はんっ、さっき倒せなかった腹いせか何かか?横取りしやがってよ」
杏子ちゃんが構えを解く。確かにこの調子ならわたしたちが手伝わなくても大丈夫そうだ…っ!?
「だっ!」
「うおっ!?」
マミさんの流れ弾が杏子ちゃんに向かってた。危うくわたしが伸ばした手に吸い込まれたけど…。
「おいマミ!どこ狙ってるんだ!」
「はあああぁぁ!」
「駄目だ、聞いてねぇ。どんだけだよっくそ!」
「ま、まあまあ。流れ弾だしマミさんだって失敗はあるから」
……おれには、明らかにこっちを
狡いようだけど、このチームの仲をわざわざ割る必要は無いしね。
「と、何匹かこっちに漏れてますね」
「ま、こんくらいなら楽勝だろ」
ぶった切る。
~○~○~○~○~○~
「ティロ・フィナーレ!」
マミさんの必殺技でとりあえず使い魔は見当たらなくなった。
「マミさん、お疲れ様です!」
「・・・」
「? …マミさん?」
「…へ?あ、何かしら?」
デジャビュ。この反応は…
「おいマミ!」
「佐倉さん?そんなに怒ってどうしたの?」
「こっちに銃弾飛んできたぞ!朱音が止めたからどうにかなったけど、あたしに当たってたらどうするんだ!」
「!? そ、それは…ごめんなさい!まさか周りが見えなくなってたなんて…」
「あん?まさか、あたしを、敵と、間違えたのか!?」
「まあまあまあ!怒ってても仕方ないですし!イライラするのは多分この結界のせいですし!さっさと魔女を倒しましょう!ね!」
渋々と頷く二人。
不味いな。おれの予想だと、ここの魔女の能力は…
「また来たわよ!」
「ちっ、またかよ!」
「わたしが先行します!」
飛び出す。
多分次に狙われるのは杏子ちゃん。ただでさえ脆いチームなんだから、これ以上亀裂は入れたくない。
「うりゃうりゃうりゃぁ!」
仲間を呼ばれる前にナイフで切りつけていく。
右手で切り、左手で使い魔を掴み吸収していく。
あ、くそ、叫ばれた。
「朱音さん!危ない!」
「え?がっ!」
背中に衝撃。後ろを見ると、杏子ちゃんの槍がわたしの背中に吸収されていくところだった。
「がぁぁあぁぁぁ!」
「うわあっ!」
杏子ちゃんがわたしの上を飛び越し、使い魔の中に突っ込んでいく。
「むぅ…遅かったか…」
少しでも速く倒し終わるようにナイフをやたらめったらに振り回す。当然、杏子ちゃんに当たらないように。
「朱音さん、下がって!」
「ん…!? マミさん! 駄目ですってまだ杏子ちゃんが居るのにティロ・フィナーレは!」
後ろをまた見ると、マミさんが巨大な大砲をこちらに向けていた。
「もういいわ!佐倉さんは朱音さんに手を出した!少しは丸くなってないかと勘違いした私が馬鹿だったわ!」
「だーかーらー!何にせよ今撃ったらわたしが吸収しちゃいますってば!」
「む…だったら朱音さん、下がって!」
「同士討ち宣言されたのにどく馬鹿はいませんって!」
なるべくマミさんと杏子ちゃんの間に立ち、使い魔を倒していく。
「よっ!はっ!とうっ!」
「おらあぁぁぁぁ!」
そうこうしてるうちに使い魔は粗方倒し終えた。
数匹逃がしたか。
「はあ…はあ…っは!あれ?」
「杏子ちゃん!頭下げて!」
「へ? うわっ!?」
杏子ちゃんの頭を無理矢理下げる。
「な、何すんのさ!」
「良いから!マミさん!まだ魔女が残ってますしここは寛大な心で見逃してください!」
「はえ?」
杏子ちゃんが変な声を出す。可愛い。
じゃなくて!
「ほら、杏子ちゃんも謝って」
「何でだよ」
「良いから!」
「朱音さん、何で佐倉さんを庇うのかしら?」
うわ…マミさん超怒ってる…。怖い…うん。
「別に庇ってる訳じゃ無いです。とにかく、わたしは大丈夫ですから、魔女を倒しましょう!ね!終わってからのが安全に話せるでしょう!ほら、魔女も近いみたいですし!」
顔をあげて、二人の手を引っ張る。
何とかかんとか魔女に近付いて行けるけど…マミさんはまだ怒っている。
あ、恐らくの魔女の能力の事を話せば少しは緩和するかも。
と、思い付いた時には目の前に魔女。
「うわぁ…気持ち悪い」
見た目は体が黒いカタツムリ。目の部分にはヒョットコとおたふくの仮面が着いている。そして、背中の殻から使い魔がどんどん出てきてる。
「マミさん、杏子ちゃん、魔女です!」
「分かったから手ぇ放せよ!」
「流石に痛いわ、朱音さん!」
「あ、ごめんなさい」
手を離す。
と、
ガンガンガンガン
魔女(何となく仮面の魔女と名付けよう)が二つの仮面をぶつけ合う。
そして、
「らあぁぁぁぁあぁぁぁぁ!」
「はあああぁぁ!」
「うわっ!」
二人まとめて暴走。
杏子ちゃんは槍を巨大化、分裂まで使い…あれだ、どこぞのアルティメットドラゴンみたいにしている。
マミさんは大砲を五門造り出し、魔女に向けて構える。デクリンクのラッパみたい。
じゃなくて! 嫌な予感、というか確信がある。
……二人の魔法。魔力が、足りないんじゃないか?
ガンガンガンガン
「ぐぅっ…」
背骨が削られていくかのような音。きっっっつい…。
でも、何故だかわたしは暴走してない。
「なら、やらなきゃ!」
まずは近い方のマミさんに駆け寄る。
帽子の飾りに…マミさんのソウルジェムに袖から出した二つのグリーフシードを押し付ける。
じわぁ~と穢れが吸われていく…けど、これじゃ遅すぎる。
ガンガンガンガン
グリーフシードをマミさんの帽子の飾りに刺して、杏子ちゃんの元へ。
蛇のようにうねる槍を登る。
わたしが触れても吸収しきれない。この状況ならありがたいけど、逆に言えばそれだけの魔力を使っているって事だから…急がないと。
ガンガンガンガン
ようやっとたどり着く。
足元が安定しない。
「杏子ちゃん!」
あ、やべ。
足が滑って…
「あわわわわ!?」
あわやと言うところで杏子ちゃんに抱き付く。
あーあーあー!手、手が!胸元に!?
い、いや!逆に考えるんだ!杏子ちゃんのソウルジェムは胸元にある!
最後のグリーフシード二つ!袖から取りだし、押し付ける。
「ティロォォォォ・フィナーレェェェェ!」
「砕けろおぉぉぉぉ!」
目の前が爆発する。
さてさてさてぇ…。
次回は朱音ちゃん、歪みますよぉ…。