新次元ゲイムネプテューヌ 反響のリグレット【完結】 作:ジマリス
ああ、もう朝になってたのね。
ずいぶん長いこと起きていたが、眠気はない。
作業部屋にうずめが現れるまで、私はそのことに気が付かなかった。
「おはよう、イヴ」
「ええ、おはよう。どうしたの、こんな朝早くに」
昨日は遅くまでネプギアに銃のメンテナンスを付き合ってもらったが、いまはまだそれから休息には十分な時間は経っていない。
私も少し横になりはしたが、先の戦闘の興奮で眠れずに銃を手になじませていた。
右手で撃つことには問題はないが、左手だとやはり反動に耐えられずに尻餅をついてしまう。
弾丸は爆発するものではないのを使っていたが、それでも使いこなせないのはまずい。
これからもどこかで独りで戦う可能性はあるのだ。
「ああ、海男から連絡があってな。ひよこ虫たちがシェアクリスタルを見つけたから、確認してくるってさ」
「あなたも行くの?」
「いや、見間違いの可能性もあるからって様子見だ」
首を横に振ったうずめは、壁の弾痕を見てため息をついた。
「お前のこと心配してたぞ」
「心配ないわよ。これもあることだし」
「それが心配なんだよ」
私が銃を見せると、うずめはさらにため息をついた。
戦わせたくない、とうずめは言っていた。
犠牲を出さないためにも、独りで戦うことを決心した彼女の助けになりたかったが、うずめにとって私は共に戦う仲間ではなくあくまでも『守る対象』なのだ。
「言いっこなしって何度も言ったでしょ。まったくもう……あなたが一人で戦うほうが心配だったのよ?逃げるときなんて気が気じゃなかったわ……前回なんてやたらと危険そうなやつがいたじゃない」
「あの大剣を持った男か?「敵じゃない」ってひたすら言ってたが、ねぷっちたちのことを考えると話聞いた方がよかったのか?」
海男と逃げる途中、遠目でしか見えなかったが、うずめの近くにモンスターをなぎ倒していく男の姿があった。
身の丈ほどもある大剣を片手で振るうその男からは、なんだか嫌な気配がした。
うずめの話では、その男はうずめに手を出さなかったようだが、敵だと思い攻撃したうずめから逃げるようにして去っていったそうだ。
話も聞かずに襲ったのは早計だっただろうか?
「うーん、どうかしら。なんだかやーな感じだったのは否定できないけど……」
「なんの話ですか?」
ぬっと現れたのはネプギアだった。
その後ろには寝起きにもかかわらず快活な様子のネプテューヌもいる。
「あら、おはよう」
「おはようございます」
「おはよー。んで、なに話してたの?」
「仲間を隣町に逃がすときに、変な男がいたんだよ」
うずめの言葉に、姉妹は首をかしげた。
「変な男……ですか?」
『変な男』に対して心当たりがあるようにも、ないようにも見えた。
「まあ、敵であれ何であれまた現れるでしょ」
敵なら必ず現れる。
そうでなくても、ここ最近の異常を鑑みれば、姿を現してくる可能性は高いと見える。
その男がどの立場であろうとも、こちらには女神三人という戦力がある。
そんなことを考えていると、うずめの左腕につけている通信機から音が鳴った。
「お、海男からだ」
すぐさま通信のボタンを押す。
「どうだ、シェアクリスタルは本物だったか?」
『ああ、本物だった。まさか、こんなところにもシェアクリスタルがあるなんてね。君に手土産もできたことだし、今日中にそっちに戻……な、なんだお前は!?うわああああああ!?』
海男の悲鳴とともに、ざざざっとノイズが鳴った。
うずめは何度も通信機のボタンを押すが、反応はない。
私は自分の通信機を操作するが、同じく海男には通じない。
「海男!おい、海男!」
「こっちもダメね、通じないわ。海男の場所はどこかしら、うずめ?」
「駅だ、すぐ行こう。ねぷっち、ぎあっち、ついてきてくれるか?」
「もちろんだよ!早く行ってあげよう!」
私は銃を一瞥し、ホルスターに収めた。
最悪の状況が頭の中をぐるぐると巡っていたが、私はそれを振り払おうと頭を振った。
隣町との中間、ここにはすでにさびれた地下駅があるだけだった。
もともとは賑わっていた大きな駅らしく、さらに下に続く階段や様々な店のあとがある。
「ここのどこかに海男がいるはずだ」
「どこかって…、詳しい場所はわからないんですか?」
ネプギアがそう言う気持ちもわかる。
見ただけでかなり広大だとわかるこの駅を探すには、この場にいる面子では少なすぎる。
「位置情報がわかるものは製作途中だから、連絡を取り合うくらいしか場所がわからないのよ」
「おーい、海男ー!いたら返事してー!」
ネプテューヌの叫びも奥へ吸い込まれていき、反響はしない。
「……あの感じだと、返事もできない状況かもしれないわね」
「話の途中で通信が切れたからな……。誰か海男の居場所が分かるやつがいればいいんだが」
「さすがに、そんな人、都合よくいるわけ……」
「いいや、わからないぜ。案外、海男と一緒にいたやつがかろうじて逃げ延びてるんだよー」
うずめは目を閉じ、手を合わせ始めた。
語尾が伸び、だらしなく頬を緩ませている。
ああ、始まったわ……。
「それで、俺らを呼びに行こうとしたところ、ここで偶然俺らと鉢合わせるわけだ」
声がだんだん高くなっていき、昔のギャルのような喋り方になってくる。
「それでお互い超偶然っていうか、向こうもうずめも信じられないって感じでさ。それで、あっという間に海男のいる場所に案内してくれて、海男をいじめる悪いモンスターをぶっ倒しちゃう、ってわけ」
ついにはオレンジハートと遜色ないような口調になる。
何度見ても私は慣れないわ。
「それで、海男も助けて、シェアクリスタルも見つけてめっちゃラッキーみたいな♪」
「ぽかーーん」
ネプテューヌとネプギアは口を開けたまま、文字通り目を丸くしている。
無理もない。
あれだけキリッとしていたうずめが、変身もなしに突然可愛い声を出して、油断しきった顔を見せているのだから。
目線に気づいたうずめは我に返り、威厳を保つために腕組をして胸を張った。
「ご、ごほん。とまあ、もしかしたら、偶然案内してくれる奴が現れるかもしれないぜ?」
「いや、いまうずめがうずめっぽくなくて……ねえ、イヴ?」
「あれよ。『女子三日会わざれば刮目して見よ』とかそういうことわざがなきにしもあらずみたいな風潮がある可能性があるじゃない」
「いやいやいや!そんなこと言われても誤魔化されないからね!」
「自分のことも『俺』じゃなくて『うずめ』って言ってましたよ!」
立て続けに指摘する姉妹を前に、さすがのうずめも冷や汗を隠せない。
助けを求めるようにこちらを見たが、その目は泳いでいる。
「そ、空耳だって。それとも、ここには幻術でも操るモンスターがいるのかなー、なんて。な、イヴ?」
「いやもう無理よ。むりむり。誤魔化せないわ」
「い、イヴまで……」
私は勢いよく首を横に振った。
いや、目の前で起きたことをなかったことにするのはどう考えても無理だ。
うずめが誤爆してしまったことにはなにかしらの説明は必要であろうが、どう言おうか……。
私が迷っていると、丸っこい魚のような何かが寄ってきた。
「うずめさん、うずめさん!」
「よっし、ナイスタイミングだ、ひよこ虫!」
ひよこ虫と呼ばれたモンスターであるが、これが私たちの仲間だ。
襲ってくるモンスターとは違って、表情が豊かで流暢にしゃべるのが特徴だ。
おかげで意思疎通に困ることなく協力しあうことができている。
「タイミング?」
「何でもないのよ。それで、そんな大慌てでどうしたの。海男のことかしら?」
「そうなのです。海男さんがモンスターに襲われて大変なのです。案内するので、早く向かうのです」
喋り方自体は緊張感の無いようなものに聞こえるが、ひよこ虫はぴょんぴょんと跳ねながら先を急がせた。
海男は参謀のように切れる頭の良さを持ちながら、面倒見の良さも一級品だ。親のように大事に扱ってくれることもあり、慕う者も多い。
このひよこ虫だってそうだろう。海男のことを考えれば気が気でないのは私も同じだった。
「ねえ、うずめとイヴはさ、このひよこ虫とは知り合いなの?」
「知り合いっていうか、こいつらも俺の仲間なんだ」
「ひよこ虫はこの世界で一番多いモンスターなの。群れでの情報網があって、いろいろと協力してくれてるのよ」
「その代わりに、ボクたちを凶暴なモンスターから守ってもらっているのです」
「持ちつ持たれつ、素敵な関係だね。けど、私ひよこ虫を見てたらおなかが減ってきたかな」
「え、なんで?」
異様な感想に思わず声が上ずった。
なんどもひよこ虫を見ているが、『食』という言葉が浮かんできたことはない。
生の状態で見てるからかしら。焼けばちょっとは欲も湧いてくるかもしれないわね。
「私は食べたことないんだけど、ひよこ虫って油でカラっと揚げて食べるとエビフライに似てるって言われてるんだよねー」
「ぼ、僕は食べてもおいしくないのです。うずめさん、助けてほしいのです」
「エビフライかあ……そういえば食ったことないなあ」
「こーら、ダメに決まってるでしょ。まったく……ノリに乗るところは良いところでもあるけど、時と場合を……」
怯えるひよこ虫を抱えて、私は軽く怒った。
空気を軽くしようとするのはわかるが、そういった冗談はいまはよくない。
指摘しようとすると、ネプギアが歓喜の顔をして私の肩を叩いた。
「何かしら?」
「前作も前々作も冷静にツッコミしてくれる人が少なくて……」
「仲間とかは?」
「いましたけど、それどころじゃない人とか長い間敵だった人、あとはお姉ちゃん並みに……その、話を逸らす人だったり」
「大変なのね。ところで前作って……」
「おーい、こっちこっちー」
私を遮って、正面から幼い声が聞こえた。
「あれ、なんか二人知らない人がいるよ」
「本当だ。誰なんだろ」
そこには三十匹近いひよこ虫が身を隠すように集まっていた。
モンスターがいるのはまだまだ奥だが、万が一見つかってしまえば、抵抗力のないひよこ虫はすぐにやられてしまう。
だが私たちに海男の様子を教えるために、怯えつつも待っていたのだ
「待たせたわね。海男は無事?」
「海男さんなら、モンスターを引き付けて向こうに行ったよ」
「早く行って助けてあげて。じゃないと食べられちゃうよ」
ひよこ虫が奥を示した。
どうやらひよこ虫たちを守るためにモンスターを奥まで誘い込んだらしい。
海男のことだから、そう簡単にやられはしないはずだ。
「お前らも危ないのにわざわざここに残ってくれてたのか。サンキューな」
「気をつけてください。とっても強そうなのがいるんです」
私はその言葉を聞いて、うずめのほうを見た。
ひよこ虫たちもモンスターをたくさん見ている。だが、『強そう』というならあいつしかいない。
「うずめ」
「ああ、あいつだな。だが心配はいらねえ。こっちには助っ人が二人もいるんだ」
「あいつってのがどんなやつでも、私たちがいればちょちょいのちょいだよ!」
「ええ、心配はしてないわ。今度こそ決着をつける」
あるはずのない痛みを感じて、私はぐっと義腕に力を入れた。
ひよこ虫たちを避難させ、私たちは奥へと急いだ。
途中、亀や鹿の形をしたモンスターがところどころにいたが、それは雑魚。
苦戦することもなく蹴散らすことができた。
だがかつては何百人もいたであろう駅のホームに、それは待ち構えていた。
「ここね。やっぱりあいつがいるわ」
「モンスターがたくさんいるけど……」
「周りは任せるわ。私とうずめはあれをやる」
雑魚がひしめく中、異様なモンスターが一匹。
私はその、二本の曲がった角と鋭い爪を持つ四足歩行の黒獣を指さした。
うずめはダークメガミとの戦いを幾度となく邪魔された。
そして私はあいつ、ギガスレイモンに腕を噛み千切られた。
あの姿を見るたび、ないはずの腕が痛む。倒せと叫んでいるのだ。
いまならそれができる。
「イヴ」
「いまさら怖気づくのはなしよ、うずめ。ここで因縁に決着をつけるわ」
「ああ、もちろんだ。変身!」
うずめはクリスタルを取り出し、その力をもって変身した。
私も並んで銃を取り出す。
「さあ、この右腕の代償は重いわよ」
ネプテューヌとネプギアが先陣を切った。
持ち前の実力で立ちはだかるモンスターをなぎ倒していく。
みるみるうちに数が減っていく。
私たちとギガスレイモンの間に道が空くと、獣はこちらに向かって駆けだした。
同時に私たちも距離を埋める。
飛びかかってくるギガスレイモンを避け、地面で一回転。
オレンジハートも同じく避け、後ろから拳を叩きこんだ。ギガスレイモンはよろめきはするものの、怒りの咆哮を上げる。
先手を取られたことで、私の奮い立たせた心が現実を見始めた。
目の前の獣が、その大きさ以上に映し出され、私は歩を止めてしまった。
冷静に思えば、こんな化け物を相手にするのは無謀にもほどがある。
そのことから目をそらすためにも奮起する必要があったのだが、一度気づいてしまったからには振り払うことは困難だった。
獣のぎらりとした目がこちらを向く。
鋭い爪が目の前まで迫ったところで、ようやく私は右腕を前に出した。
甲高い音とともに右腕に三本の線が引かれ、衝撃で身体が宙に浮く。
次の瞬間には、私の身体は地面に落とされ、肺から空気が吐き出される。
「大丈夫、イヴ!?」
咳き込みながら痛みに耐えていると、オレンジハートが私の前に立った。
差し出された手を掴んでなんとか立ち上がる。
「ええ」
私が無事なのに安心し、オレンジハートはメガホンで音波を飛ばす。
地面にひびが入り、ギガスレイモンも苦悶の声を上げる。
私は歯ぎしりした。
強がってみせたものの、痛みは恐怖として広がっていく。
粗い呼吸を繰り返し、なんとか動悸を抑えるが、私は動けずにいた。
啖呵を切ったにも関わらず、恐怖に身がすくんだ私が情けない。
右腕の幻肢痛が訴える過去と恐怖が私の動きを止める。
噛み千切られたことを思い出すと、痛みがひどくなる。
自分のものがなくなっていく感覚が襲ってくる。
ぎゅうっと左手を握りしめ、喪失感を振り払う。
引き金を引いた。
一発、二発。
銃弾はメガスレイモンの腹に当たるなり爆発し、よろけさせる。
体勢を崩した敵に、オレンジハートがすかさず拳を叩き込んだ。
ズン、と大きな音を立てて倒れたギガスレイモンは、巨体に似合わないスピードですぐさま立ち上がり、オレンジハートを睨んだ。
爪の一閃を防ぐが、次の体当たりはかわせずに受けてしまう。
「きゃあっ」
オレンジハートは吹き飛び、地面に倒れる。
私はネプテューヌたちを見た。モンスターに阻まれ、こちらの助けはできそうもない。
ギガスレイモンはすばやくオレンジハートに近づく。
オレンジハートは立ち上がり、突進をよけた。ギガスレイモンは勢いあまって壁に激突した。
「イヴ、見てて、わたしがやっつけちゃうから!」
オレンジハートは笑って、またギガスレイモンに攻撃を仕掛けた。
怖いなら戦わなくていい。
私を励ますためにそう言ったのだ。
戦わなくていい?
うずめに任せればいい?
このまま私は、うずめが傷つくのを見ない振りして、自分ができることを放り投げて、戦わずにすごせばいい?
「違う」
違う。
違うわ。
私はなぜ戦うための武器を作ったの?
自分を守るため?
違うわ。
これ以上、失いたくないものを失わないため。
私は銃を構えた。左手を添える。
ギガスレイモンの顔を殴るオレンジハートを避けて、前足に銃弾を浴びせる。
尖った爪はいくつか割れ、獣は咆哮を上げた。
獣のぎらりとした目がこちらを向き、割れた爪を振る。
私は右腕のスイッチを押して、義腕の能力を発動させる。ぐっと右腕を引いてから、押し出す。
パァン、と破裂音が鳴り、ギガスレイモンの前足をはねのけた。前足の爪はさらに割れ、もう武器としては扱えない。
すかさず銃を乱射し、絶え間ない爆発でギガスレイモンはうめきながら後退していく。
爆発は私のすぐ近くで起きるが、盾になるはずの右腕は銃の反動を抑えつけるために使用している。
目を細めることしかできないが、それでもじゅうぶんだ。
カチッ、カチッ。
十何度目かにして、ついに弾切れだ。
それを見て、ギガスレイモンはここぞと反撃の意思を見せる。
「えいえいえーい!!」
しかし、オレンジハートがメガホンに向かって叫ぶと、重力が増したかのようにその場に抑えつけられる。
オレンジハートの拳、音波。そして私の銃弾と爆発による攻撃が生々しく傷を広げている。
ギガスレイモンは血を垂れ流しながらも、倒れそうになるのをぐっとこらえ、なおもこちらを見据える。
オレンジハートは跳躍し、私に並んだ。
「同時攻撃よ。うずめ、合わせて」
「おっけー!」
私は二度連続で右腕のスイッチを押した。
キュイイイインという音が響き、熱が漏れ出る。
オレンジハートもメガホンをぽいと捨て、拳を鳴らした。
「ガアアッ」
喉から振り絞ったような声を吐きながら、ギガスレイモンがこちらへ向かってくる。
先ほどまでの威勢のいい足取りではなく、ときおりふらふらとしながらの突進。
だけど容赦はしない。
ここであなたを倒して、私は強くなる。
私とオレンジハート、両者とも同時に飛び出す。
獣が牙を向けるが、かまわずに拳をめり込ませる。
衝撃が腕から肩に伝わる。
感じたのは手ごたえ。
クリーンヒットした手ごたえだ。
二人の渾身の殴打を受け、ギガスレイモンの巨体は吹き飛び、壁に激突する。
警戒して何秒たったか。
戦闘態勢のまま構えていたが、起き上がることはなかった。
「やった……のよね?」
「うん、やったんだよ!やったやった!」
おそるおそる訊いた私の手を握って、ぴょんぴょんと跳ねるオレンジハート。
しばらく跳ねた後、緊張の糸が途切れたのか、私もオレンジハートもその場にへたりこんだ。
「ほにゃぁ~。ようやくわんわんに勝てたぁ~」
「あ、はは。なんだか実感がないわ……。でも勝ったのよね」
じわじわと達成感が沸いてくる。同時に、うずめと一緒に戦えた喜びも。
バッテリーを全て使ったことによって、右腕は動かなくなってしまった。
銃弾の威力もまだじゅうぶんではないみたいだし、いろいろと改良の余地はあるけれど……。
「ふう……」
続いて押し寄せてきた疲れに、私は一息ついた。
心配事が減ったことに、いまは酔いましょう。