記録者達が異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】   作:白結雪羽

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最近別のキャラで問題児が書きたくなってきました………………いや、やりませんけどね?(たぶん)


不器用な殺戮者

 

 

 

「わお。凄い数だねー……これは地下都市の比じゃないよ」

 

 

アンダーウッドから上空約1000m。そこで闇邪は眼下の光景に感歎していた。そこにあるのはまさに戦場。猛々しい声を張り上げる巨人の群れと、それに恩恵(ギフト)で対抗するコミュニティの群れ。時折飛びかう炎や、恩恵による火花、それが広大に広がる地上を照らしていた。

 

 

「ん?あれは……さっきのサラって人かな?ふーん、三対一でよくもってるね」

 

 

闇邪は実に冷静に場を眺める。途中地上に出てきたのか飛鳥と耀を見つけたがとりあえずスルー。そして、しばらく戦場を見た後その口に大きな子を描く。

 

 

「さぁってと、私もそろそろ入ろっかなー?なんか強い気配を持ってる人もいるし、先にやらないと楽しみが取られちゃう………………よし、今回はこれで行こう」

 

 

闇邪は必要ないのだが、気分で目を閉じそれを口にする。

 

 

「────────再現同調(リアライズ)────────」

 

 

その瞬間闇邪の姿は激変した。黒髪は少々緑を帯び、所々に淡いピンクが混ざっている。宛ら夜桜のようだ。そして、同じく黒い瞳は紫色(ゆかりいろ)に。着ていた服装も大きく変わり、紫と黒の僧侶服にも似た着物。また、その手には薄手の篭手をつけていた。

 

 

「ふぅ……ん、完成っと。欠点は排除したからそこそこ出来るかな……?後は、()()()()()()()がどこまで出来るか…………ま、これは実際やった方が早いね」

 

 

闇邪?はフフっと不適に笑いながら下を改めて見据える。先程と打って変わり変な霧が出てきたが、彼女には関係ない。

 

闇邪?はその身を支えていた飛行を取り止め、地上に向かって自由落下をする。空気抵抗を最大限に削った姿勢での落下、それはものの十数秒で地上に到達させ、辺りの巨人を霧ごと全て吹っ飛ばした。しかも驚く事に味方陣営は一切被害を出さず、巨人族はその全てが心臓部分を消し飛ばされて、だ。

 

彼女はゆっくりと立ち上がる。その場には軽い隕石でも落ちたのかと言うくらいのクレーターが出来上がっていた。

 

 

「なーんだ。こんなあっさりと終わっちゃったよ。図体デカイだけの見掛け倒し?ねぇ、其処の所どう思う、仮面の騎士さん」

 

 

闇邪?は後ろを振り返りそう言う。そこには舞踏仮面で顔を隠し、ドレススカートに白銀の鎧を纏った女性が居た。闇邪?は一目で彼女が実力者だと理解する。

 

 

「………………、」

 

「あれ、黙まり?ま、いいけど」

 

 

寡黙な女性から闇邪は視線をずらし、闇邪はその後方を見た。其処には赤い鉄人形、〝ディーン〟に乗った飛鳥とその隣に空から降りてきた耀がこちらを見ていた。

 

 

「貴女は…………、貴女達が、巨人族を?」

 

「…………いえ。私が来た時には終わっていました。これをやったのは彼女です」

 

「え、……あ、ちょっと」

 

 

仮面の女性は言葉を終わるや否や、踵を返しその場から去っていった。

 

 

「…………ねえ。これ……、本当に貴女がやったの?」

 

「うん?そうだけど?あ、…………コホン、話にもなりませんでした。やはり、その体躯だけでは実力は分からないものですね」

 

「っ…………、」

 

「それとも、貴女方は〝あの程度〟の雑草に手を焼いたのですか?そうだとしたら謝罪します、すみません。私としては、味方を助ける余裕がある程だったので…………やはり、物事は客観的にちゃんと捉えなければなりませんね」

 

 

闇邪?はそれだけ言うと、先程の女性と同じように踵を返し、アンダーウッドの地下都市まで飛んでいった。

後に残った飛鳥と耀はその背を見て、ただ悔しそうに歯噛みするしかなかった。彼女達は改めて知ってしまったのだ、圧倒的実力者というものを。

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

アンダーウッド地下都市に戻った闇邪(姿はまだ変わってない)は絶賛雪羽から問い質されていた。

 

 

『闇邪!何で飛鳥さんと耀さんにあんな事言ったのっ!?』

 

「え、うーん………………この身体のノリで?」

 

『ノリで私の友達の心折ろうとしないでよ!?』

 

「別に折ろうとしてないし…………それに、あの程度で自信喪失して邪魔になるようなら正直言って無理だよ。これを乗り切るの」

 

『っ。……そうだとしても…………!』

 

「はぁ…………、切るね」

 

『あ、待ってよ!まだ話しh、』

 

 

闇邪は無理やり雪羽との話を切った。偶にはこれ位しないと雪羽も変われないと思っての事だ。

 

 

「ま、随分前からやってるんだけどねー……」

 

 

と、軽く自嘲気味に闇邪は苦笑しながら移動し、ノーネームが泊まる事になっていた宿舎に戻ってきた。これといった集合場所は決めていなかったので、とりあえずは此処に来れば一人くらいは知ってる奴が居るだろうと思い戻ってきた訳だ。

 

で、戻ってきてみると先客は存在した…………が、様子がおかしかった。というより、先程現実を突きつけた耀、その人であった。

 

 

「………………ぁ、」

 

 

瓦礫の間から背後に降り立った私に気付かない。上げるのは小さな声だけだった。よくよく見てみると、その手には何かが握られていた。

 

 

「(あれは、確か……)」

 

 

闇邪は耀に近づき、彼女の手を掴みその何かを確認した。そのさい、耀の顔が驚きと悲哀を移していたが、それは無視。

 

 

「っ……!貴女は…………!!」

 

「…………成る程。……これ、十六夜のヘッドホンだった物、だよね?」

 

「ッ…………!?」

 

 

今度こそ耀の目は見開かれる。何で、知らない女性が十六夜やこのヘッドホンの事を知っているのかという思考は一切浮上してこなかった。ただ、自分に向けられた恐ろしい程冷めた視線に心臓を鷲掴みにされ多様な気分になった。

 

 

「…………はぁ……。ま、貴女方の事情など私には関係のない事ですけど……。とりあえず、形はどうでアレ、事実と向き合いなさい。もし、逃げるのであったら…………その時は覚悟をしていてくださいね?」

 

「ッ……ぁ……ぁぁ…………」

 

「────────…………春日部さん?ここに居、っ!貴女は……!?」

 

 

闇邪がそこから立ち去ろうとすると、ちょうど飛鳥がやってきた。飛鳥は闇邪を見るなり驚愕を露にし、続いて背後に顔を真っ青にして今にも崩れ落ちそうな春日部を見て、闇邪を睨みつけた。

 

 

「貴女っ……春日部さんに何をしたのッ!?」

 

「(面倒だなー……)いえ。唯少しお話ししただけですよ?此処にいるのは……まぁ、偶然でしょうか、」

 

「ふざけないでッ!!本当の事を「あ、あす……か…………」っ、春日部さん!」

 

 

闇邪は飛鳥が耀に気を取られている隙にその場から離れようとする…………が、その時。彼女達の頭上のから、折れた樹の根が降り注いだ。

 

 

「っ!あーもぅ…………!!」

 

 

闇邪はホントに面倒だと思いながらもすぐさま振り返り、手刀をその場で思いっきり振りぬいた。すると、そこから視認出来ないほどの速さで拳圧が飛び、根っこと接触した瞬間それを吹き飛ばした。ついでに上の危険物となりえる物を全て吹き飛ばして。

 

二人を一応確認すると、耀の方は気絶している様だった。飛鳥は唖然としながらも意識はあったので、そっちに任せることにして、今度こそその場を後にした。

 

 

「…………………………あれ?私何の為に宿舎に来たんだっけ……」

 

 

その後、およそ十分後に本来の目的を思い出した闇邪は、自分のした事に少し頭を抱えるのだった。曰く、なんで説教紛いの事をしたのだろうかと。

 

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

『闇邪…………』

 

「あ、あはは……。その……あれは、ね?」

 

『…………今すぐ代わって』

 

「へ?」

 

『だから、今すぐ代わって。やっぱ闇邪が出てると安心できない』

 

「ちょ、ちょっと!それは酷くない!?確かに、さっきのは私のミスと言うか……何と言うか…………でも!間違った事は言ってないよ?」

 

 

珍しく闇邪が押されていた。さっきの事を指摘されると余程イタイのだろう。いつもの余裕が見て取れない。此処数十分でコロコロ良く変わるものだ。

 

 

『うん、確かにそうだと思う。……けどね、言い方ももう少し別のものがあったと思うんだ』

 

「うっ……」

 

 

これは闇邪の会話時の悪い癖。あの時は今の身体に勝手に合わせてしまったと言うのもあるが、闇邪はどうしてか相手を追い詰めるようなことを言う。しかもアフターケア無しで。故にコミュニケーションに向いてないのだ。

 

 

『…………謝ったら、』

 

「え…………?」

 

『耀さんに謝ったら、もう一回だけ許してあげる。でも、もし嫌なら………………しょうがないけど、リンネにお願い「やりますっ!!やらせて頂きますッ!!」う、うん。分かった』

 

 

闇邪は〝リンネ〟という名前が出た途端即決した。それには言った当人の雪羽も少したじろぐ。闇邪は身体を抱きしめ、顔を青くする。何かとこの姉妹はトラウマが多い気がするが、それは本人達だけが知るものなんだろう。故に詮索はしないでおく。

 

闇邪は雪羽との会話を切り、呼吸を整えてから耀を探しに飛んだ。因みに、姿は未だに変えたままである。

 

 

 

~その頃~

 

 

 

瓦礫の山となった宿舎、そこに耀と飛鳥は居た。周りでは瓦礫の回収作業が急ピッチで進んでいる。

それで、耀と飛鳥が此処に居るわけだが。あの後、目を覚ました耀は飛鳥に問われ、ヘッドホンの事を話して、とりあえず直せるかどうかを検討しようということになった。で、今はそのヘッドホンの残骸を集め、それを目の前にしているのだが、

 

 

「無理ね。諦めましょう」

 

 

飛鳥は即答で答えた。目の前の残骸は明らかに修復不可能の領域まで粉々となっている。

ただ、耀も此処で折れるわけには行かない。

 

 

「え、ええと。もう少し頑張ってみない?」

 

「だから無理よ。これを元の形に戻すなんて物理的に無理。ヘッドホンを直すことよりも、十六夜君の機嫌を取る方向で考えを進めましょう」

 

 

耀の願いを飛鳥はバッサリと切る。耀は飛鳥の提案を悪いとは思わなかったが、相手が十六夜であることが彼女を軽く絶望的にさせる。

まぁ、十六夜がそれで本当に怒るかどうかは別なのだが……、それを知る術は彼女には無い。

 

 

「でも…………機嫌を取るって、どうやって?」

 

「そうね。第一候補としては…………ラビットイーターを、黒ウサギとセットで贈」

 

「るわけないでしょこの御馬鹿様ッ!!」

 

 

久しぶりに聞いた気がするハリセンの音。二人の後ろには黒ウサギが顔を真っ赤にして怒ってたっていた。が、耀は、

 

 

「それ、名案!」

 

「ボケ倒すのも大概になさいッ!!」

 

 

特典サービスでもう一発、見事な音が響く。

それを後ろのジンとジャックは苦笑して見ていた(ジャックは雰囲気で)。

 

そして、それをさらに後ろでこっそりと見る…………闇邪。

 

 

「(…………で、出にくいよ……。私にあの中で謝罪をしろ?どんな拷問、それ!?)

 

 

なんか、黒ウサギが泣きそうな声で何か言っていたり、耀は耀でああして立ち直れているものの、その空気は重い。

殺し、戦闘に関しては文句無しどころか異常なものをたたき出す闇邪だが。如何せん、雪羽の中にて眠っていることの方が多く、軽くコミュ症なのだ。会話が出来るにはできるが、空気があまり読めない。

 

だが、ここでこうしていても時間をただ食いつぶすだけ。これでは何も解決しない、そう闇邪は決意を固め、耀の許へ行こうとする────────────が、

 

 

「っ─────────────!!(この気配……。案の定、また来たの!?)」

 

 

一方黒ウサギたちのほうでも、

 

 

「大変です!巨人族がかつて無い大軍を率いて…………〝アンダーウッド〟を強襲し始めました!」

 

 

直後、アンダーウッドに地鳴りが響き渡った。

 

 

「(……ふ、ふふ…………ふふふふ……!……本当にタイミングが悪いなー…………)」

 

 

闇邪は殺気を溢れさせながら、それはもう綺麗な笑みを浮かべた。今、彼女の頭の中にはただ一言、慣れ親しんだ言葉が浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

「(──────────────全員、滅殺してあげないとね♪──────────────)」

 

 

 

 

 

 

再三に亘りしつこいと思うだろうが、彼女はまだ再現同調(リアライズ)を解いてない。

その姿のまま彼女は地上へと、視認出来ないほどのスピードで飛んでいった。

 

 

…………余談だが、ここまで雪羽は中から様子を見守っていたのだが、

 

 

『…………まぁ、今回は……しょうがない、のかな?何と言うか……闇邪ってよく間が悪くなるよね……』

 

 

本当に彼女達はどこかにている。コロコロ気持ちとか思考が変わるところとか特に。

そして、雪羽はそんな思考を余所に闇邪の行動を阻害しない為にも少し眠りに付くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次は虐さ────無双からのギフトゲーム開始までは行きたいなー……。
後、闇邪が使った再現同調でなった人物ですけど…………分かる人、いますかね?何分ちゃんと表せて無い感が強くて不安なんですけど。


──────
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