記録者達が異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】   作:白結雪羽

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に、二度目……

アンダーウッド、地下都市新宿舎前。そこに闇邪……否、雪羽はやってきていた。というより、漸く帰ってこれた。

 

昨日の襲撃をその驚異的な一撃で葬った闇邪は、あの後面倒ごとになる前に姿を消すことを選び、地下都市に一旦戻って、雪羽と交代したのだ。その際闇邪からことの詳細を聞き、やり過ぎと頭を抱えていたのは此処だけの話し。

 

それで、雪羽が戻ってくると宿舎前にはもう一人仮面をつけた女性が立っていた。雪羽はその女性を中で一応確認はしていたが、こうして対面するのは初めてだ。

 

 

 

「あ、あのー…………」

 

「…………何か」

 

「え、あ、その…………ど、どちらさ、」

 

 

雪羽は思いのほか淡白すぎる返しに、少したじろいでしまい、少し聞きずらそうに素詳を尋ねようとした。

すると、

 

 

「雪羽ちゃんっ!!」

 

「え?飛鳥さん……わぷっ!?」

 

 

宿舎から出てきたのは〝ノーネーム〟一行。彼らは仮面の女性、フェイト・レスが居たことに少し驚くが、それ以上にその隣に居た雪羽にそれ以上の驚きを見せた。それで、その内飛鳥は安どの表情で雪羽を抱きしめた。

 

 

「…………ぷはっ!あ、飛鳥さん!?きゅ、急にどうしたんですか?」

 

「どうしたもこうしたも……雪羽ちゃん、今まで何処にいたの!?皆心配してたのよ!?」

 

「………………あ」

 

 

雪羽は少し扱いが子供っぽくないかなとかよりも、自分の昨日の行動を省みて心配をかけていた事に今言われてやっと気付いた。

 

 

「そ、その…………すみません。えっと……なかなか皆さんと合流できなくて……」

 

 

雪羽は、まさか巨人を一撃で吹っ飛ばしたのは闇邪なんです、とは言えるはずも無く…………と言うより言えない。言うにしては少しやり過ぎたからだ。

 

飛鳥はその言葉に雪羽は見えないところで頑張っていたんだなと安心と自己完結をする。雪羽としては申し訳内の一言に尽き、ちゃんとそのうちに明かそうと決めたのだった。

 

その後、他の皆からも同じように心配をかけたことを謝罪した。そして、感動の再会から話は移り、十六夜のヘッドホンについての事になった。

雪羽は一応少しだけは知っていたが、それも闇邪の中でよく分からないままだったので、事情を耀に聞いた。どうやら、今話しているのは壊れてしまったヘッドホンを異世界から召喚するといった話だそうな。

 

 

「でも、それって普通の召喚とは違う気が……?」

 

 

雪羽の疑問にジンは首肯する。

 

 

「はい。召喚と言っても厳密には〝クイーン・ハロウィン〟の力で召喚する訳ではなくて、星の巡りから因果を変える…………つまり、〝耀さんがはじめからヘッドホンを持ち込んでいた〟と言う形で再召喚するんです。ですので、耀さんの家にそのヘッドホンが無いと成立しないのですが…………、」

 

「……大丈夫。十六夜のと同じメーカーのヘッドホンならある」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「うん。それにお父さんはそれはビンテージものだって言ってた。きっと十六夜も許してくれる…………と思う」

 

「え、でもそれは春日部さんのお父さんのものでは……」

 

「大丈夫。お父さんもお母さんも、行方不明のままだから」

 

 

サラリととんでもない事をたまもった耀に雪羽は慌てて謝罪をする。

 

 

「ご、ごめんなさい……。私、その……」

 

「う、ううん。私も話してなかった事だし。……それに、私達……皆自分の事を話したがらなかったから。知らないのも当然だと思う」

 

「…………ええ。その通りね」

 

「え、あ、はい……」

 

 

厳密に言うと、雪羽達は話したがらなかったというよりは聞いてこなかったからなのだが、雪羽は空気を呼んで肯定する事にした。

 

少し暗い空気になったが、とりあえず彼らは十六夜にわたすヘッドホンを召喚する為に目的の場所へ移動した。

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 

視点~雪羽~

 

 

どうも、先は少し話しの内容的に少し居心地の悪さというか場違い感を感じた雪羽です。今は場所は移って、アンダーウッドの上にある川沿い付近にいます。

そこには先程会ったフェイト・レスさんが描いた何かの陣がありまして、どうやら〝黄道の十二宮〟みたいです。黄道の陣だとは分かりましたが、正直仕組みは良く分かりません。これで、耀さんのお父さんのヘッドホンを召喚するのでしょうか……

 

今、耀さんは黄道陣の中心で必死に祈っています。いえ、祈るというよりは願うですね。

そして、暫くして陣の光がいっぱいに満たされると、光の粒子が彼女の頭の方に収束し、ヘッドホンの形を取りはました。どうやら成功のようです。

 

それにしても、あのヘッドホン……

 

 

「か、可愛いですねー……」

 

「え?か、可愛い?」

 

「本当!そのヘッドホン、凄く可愛いわ!」

 

「え、えぇ?」

 

 

耀さんは頭に付けられたヘッドホンを取り、それを見て固まりました。理由は単純でして、そのヘッドホンは普通のものとは違い猫耳の形をしているからです。

けれど、十六夜君があれをつけることを想定すると…………

 

 

「耀さん……、頑張ってください」

 

「雪羽!?え……で、でも、どうして……!?前見たときはこんな形じゃ……」

 

 

十六夜君、怒る事は……多分無いと思いますけど…………、それでも何かしらは覚悟した方がいいかもしれませんね……。

その後、少し紆余曲折とありましたが、私達は耀さんに協力して、ヘッドホン代わりになれそうな物を探し回りました。ですが、結局見つけることは叶わず、とうとう日暮れ時────つまり、十六夜君やお姉ちゃん達が来る時間となりました。

 

 

この時の私は予想もして無かったです。それが、再び魔王と相見える事になる事と、そして……ふらりと姿を消していた兄(姉)と邂逅する事なんて……

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 

視点~影禍~

 

 

「うひゃ~……これは、思ってたより随分と壮大だね~」

 

「ハハッ、確かにな。これじゃ、北側とは全くの真逆じゃねえかよおい!出来すぎだろ」

 

「ふふ、それでもいいんじゃない?僕らには大歓迎でしょ?」

 

「当ったり前だ。ってか、いっそ抱きしめてえくらいだな!行って来てもいいか、レティシア?」

 

「構わんよ。黒ウサギたちには私から伝えておく」

 

 

十六夜君はレティシアの言葉を受け取るや否や飛び出していった。本当に、ああしてると唯の子供だね。ま、僕が言えたことじゃないけど。

 

 

「おぉ~、十六夜早~い。ペスト、私達も行こ~」

 

「なんで私が貴女と一緒に行かなくちゃ、」

 

「問答無用~」

 

「え、あ、ちょっと、待ちなさ─────!?」

 

 

絵錬は絵錬でペストを小脇に抱えて下方へダイブしていった。いやー、絵錬も随分と楽しそうだ。普段は本当に寝てばっかなのに、ここまで行動的なのは、それほど箱庭が気に入ったのかな?

すると、隣に残ったレティシアが苦笑気味なまま尋ねてきた。

 

 

「影禍、君は行かなくても良いのか?」

 

「んー……ま、僕は半ばサプライズゲストだからね。先走って楽しみが減るや彼女達を困惑させるというのは……今じゃないしね。とりあえずはレティシアについていくよ」

 

「……何気無しに言ってるが、それは少々酷くは無いか?」

 

「まあまあ、そう言わず」

 

 

悪戯な笑みを浮かべて僕は返した。

そして、すぐに僕達はその場を後にし、ジン君がだろう宿舎へと向かった。

 

 

 

 

 

~~少年?少女?移動中~~

 

 

 

 

「と、ここか。どうする、このままジン君の所へ向かう?」

 

「ああ…………」

 

「……レティシア。まだ十六夜の話しの事、気にしてるの?」

 

「っ。…………」

 

「沈黙は是と取るよ」

 

 

さっきから隠そうとはしていたみたいだけど、僕には筒抜けだよ。レティシアは十六夜の話しに出てきた金糸雀って人の名前が出てきてからずっと悲しそうな心になってた。

 

 

「あの時は気にしないでおくって事で終わったけど、そこまで引き摺るなら僕も黙ってはおかない。…………今レティシアが考えてること、当ててあげようか?」

 

「っ。そ、そんな事─────」

 

「『金糸雀は箱庭の外に追放されていた。だとしたら……他の同士達は一体どうなっている』」

 

「!?」

 

 

あ、図星みたい。ふふ、やっぱり人の心に踏み込むのは癖になるね…………雪羽にばれたら面倒だけど。

 

 

「黒ウサギやリリちゃんは今も必死で信じて今を頑張って進んでいる。だけれど、もしその願いが、思いが、無数にある世界に阻まれてしまう……。それを知ったらきっと悲しむだろうね。あらゆる世界軸、時間軸から仲間を見つけ出すなんて事、宇宙から砂粒一つ見つけ出すようなもの。僕でもやろうとは思わない」

 

「…………」

 

 

レティシアは顔を俯かせる。だけど、その手には爪が食い込むまで握り締めたからなのか血が少し滲んで見えた。

多分だけど、彼女はもう分かってる。分かってるからこそ一層に辛いんだろうね。

 

 

「……私は……」

 

「ん?」

 

「私は……愚かしいな。最初から分かってはいたはずなのに……君達にいらぬ夢を見て……楽観視していただけだった…………そして、そのせいで不必要な重圧までかけて……」

 

「…………」

 

 

僕は彼女に向き合い、右手を彼女の額の前まで持ってくると………………少し本気のデコピンをかました。

 

 

バチンッ!!

 

 

「!?~~~~ッ」

 

 

あ、少し強すぎたかな?……ま、いっか。

 

 

「───────……っ。え、影禍っ……何を、」

 

「いや、勝手に自己完結している馬鹿にデコピンをしただけだけど?」

 

 

それ以外に何かあるかな?

 

 

「なっ…………。し、仕方が無いだろう……もう、」

 

「だ~か~ら~、何勝手に自己完結してるの?もうちょっと考えてみようとは思わないの?」

 

「……だったら、君は出来るのか…………影禍には、散り散りとなった仲間たちを連れ戻すことが出来るのか!?お前は、何も分かてない!!私は……彼女達は全てを擲って死に物狂いで努力をしてきた!だが、それは叶うはずも無い希望になってしまった……」

 

 

レティシアは僕の胸ぐらを掴んで叫んだ。その声は怒りと共にどうにもならないという悲痛の思いを僕に伝えてきた。

 

 

「答えろ影禍……。お前にはこれが解決できるとでも言うのか………………何も知らない童が自分の言葉に責任を負う覚悟があるのか…………!?」

 

 

レティシアは、僕の顔を見ると同時にその怒りに満ちた表情を凍らせた。

今の僕の顔を的確に表すなら……無表情だろう。彼女に対して怒りも、同情もそれ以外の何も感じさせない無。

だが、レティシアはその顔、瞳の奥に言葉に表せない何かを感じ取ったようだ。そして、その時少し冷静にもなれたようだった。

 

 

「っ……すまない」

 

 

僕はレティシアの謝罪に無表情を止め、いつも通りの顔に戻る。

 

 

「いや、僕こそごめんね、無責任な言葉を言って……。ただね、もう一回考え直して欲しいんだ。此処に呼ばれた僕達は其処まで頼りにならないと思った?」

 

「…………そう、だったな。だが、」

 

「分かってるよ。僕達は行動で示すだけだ」

 

 

レティシアが「そうか、」と呟き、それと共に僕達の口には笑みが浮かべられた。

ふぅ、一先ずはここまでかな……。そう思い、僕達はそこから移動しようとした、

 

 

 

 

──────目覚めよ、リンゴの如き黄金の囁きよ──────

 

 

 

が、どうやらそうはいかないらしいね。というより、この音色……僕からしたら心地良いんだけど、レティシアはそうではないみたい。

 

 

「えっ、」

 

「と。レティシア、大丈…………夫……?」

 

 

ズルッ。

 

 

その音と共に僕の胸から刃が引き抜かれる。あ、あれ……何時の間に……っていうか、僕、箱庭に来てから貫かれてばっかだね……

そんなくだらない事を考えながら僕はその場に倒れこんだ。傷口からは心臓を貫かれた為か夥しいほど後が流れ出す。

 

 

「────ウラ、この子──────っかたの?」

 

「──────────。ま、とりあえずは──────成功。────────────、───────────────────?」

 

「─────────、」

 

「────────────────────────?──────────────……」

 

 

ああ、駄目だ……もう意識が…………

 

 

 

 

視点OUT

 

 

 

 

 

 




うん、某無限龍のお二人には死亡フラグも立てたことだし……次からは暴れるぜー!!













テンション高くてすみません……
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