記録者達が異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】   作:白結雪羽

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さぁここら辺から雪羽と影禍が暴れてきますよ…………というのは冗談です。まだ普通です。その予定です!



「ノーネームねぇ……」

影禍たちが箱庭に入って行った頃、十六夜と雪羽は世界の端、【トリトニスの大滝】の近くまで来ていた。

 

 

「はー、これが世界の端っこね。なかなか壮大じゃねぇか」

 

「そうですね。ここまで大きな滝も珍しいです」

 

 

それはそうだ。箱庭を8つに分けている大河の行き着く先が此処なのだ。彼らの見てきた世界のものとは比べ物になどなら無いだろう。

 

 

「しっかし。まさかお前がついて来るとはな。少し意外だったぜ」

 

「そうですか?」

 

「あぁ。俺は影禍って方が来るとは思ってたんだがな」

 

「あ、その……影禍お兄ちゃんには私からお願いしたんです」

 

「へー……そりゃまたなぜ?」

 

「こっち側に神の力を感じましたから……。それに、獣の類も」

 

「……はっ。そりゃ興味深いことだな。まっ獣は此処に来る途中いくつか見かけたがそこまでじ

ゃなかった。神の力の方は──────────こいつの事かな?」

 

 

『GUGYAAAOOOOOOOOOOO!!!!!』

 

 

十六夜がそう言うと滝壺の近くから大きな蛇が出てきた。その大きさは二人の身長をはるかに超え、伝説に出てくるほどの大蛇のようで、そこから見て取れる貫禄は最早蛇神といっても差し支えないものだった。

 

 

「ヒュー」

 

「きゃっ!…………大きいです」

 

 

だが、十六夜は期待の念も含まれた口笛を、雪羽は登場にびっくりはしたものの怖がるそぶりは見せていなかった。

 

 

『小僧ども、人間が何故こんなとこにいる』

 

「へぇー喋んのか。さすがは異世界だな」

 

「……そうですね」

 

 

蛇神が二人を威圧しながら問うてきたが、二人ともさっきと変わらず涼しい顔をしている(雪羽は少し落胆の色も見せて)。

 

 

『早く、答えろ!!我の治める域に何用があっt──────』

 

「逆廻さん。別のところへ行きましょう。此処はもういいです」

 

「十六夜でいいぜ。で、どうしてだ?」

 

「神の力を感じて来ては見ましたが…………失礼かもしれませんけど、期待外れもいい所でした」

 

『なっ!?小娘!!誰にものを言ってるか解っておるのか!!!!』

 

「え、いや、その……決して弱いといったわけじゃなくてですね……私が、その……高望みをしすぎたというか、なんと言いますか……」

 

『き、貴様ぁぁぁぁぁ!!!!』

 

「……ククククク……ハハハハハッ!!お前本当におもしれぇな。大人しくてつまんねぇ奴かと

思ったけど、なかなか言うじゃねぇか……ククク……」

 

 

十六夜は雪羽の毒のある発言とそれを言えるほどの度胸に彼女の評価を改めた。

当の本人である雪羽は自分の発言のアレさに気付いてないのか少し戸惑っている。

 

 

『小娘!!!そこまで言うのなら我の試練でそれを証明してみせよ!!!今更許しを請うて

 ももう遅いぞ!!!』

 

「えぇ!?あ、あの!?ちょ、ちょっと、え、なんで!?」

 

 

雪羽は蛇神からの突然の挑戦に戸惑っていた。まぁ、本人が意図せず言ったことが原因なのでしょうがないのだが。

すると、あたふたとする雪羽と憤怒の様子で殺気を放つ蛇神の間に割って入るように十六夜がたった。

 

 

「逆ま……十六夜さん!?」

 

『ん?なんだ小僧!!我は今からそこの小娘に試練を与えるのだ!今すぐそこから消えよ!』

 

「…………はっ!試練を与えるだぁ?むしろ与えられてるのはてめぇの方じゃねぇの?」

 

『なんだと!?どういう事だ!!!』

 

「だーかーら。貴様程度が試せんのかって話だ。むしろ、試せるほどのものなのかこちらが試し

たいくらいだね」

 

『こ、小僧……!!!もうよい!!貴様から身の程を教えてくれるぞ!!!!』

 

 

蛇神がそう言うと、十六夜は雪羽だけが解る程度にニヤリと笑った。雪羽はそれを見て全てを察した。だが、それを口にしようとは思わない。なぜなら、その気持ちを今ここでちゃんと理解してるのは彼と自分だけなのだから。理解してるゆえにそれを口にするのは無粋なことだ。

これは雪羽だけでない、影禍も知っている。

 

 

「はっ!せいぜい試してやんよ(・・・・・・)!!」

 

 

その言葉と同時に両者はぶつかり合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十六夜と蛇神が試練を始めたその頃、影禍達は外門の中で各々が感嘆を漏らしていた。

 

 

『お、お嬢!外から天幕の中に入ったはずなのに、御天道様が見えとるで!』

 

「…………本当だ。外から見えた時は内側なんて見えなかったのに」

 

「これはすごいね……何かの技術かな?」

 

 

ジン以外の一行は内側にも拘らず太陽の日の光がさしていることに疑問を感じた。

ジンが言うには内側からあの天幕は不可視になるらしく、あれが無いと一部の種族が活動できないらしい。

その説明に飛鳥は

 

 

「へぇ、それはなんとも気になる話しね。ここには吸血鬼でもいるのかしら?」

 

 

と聞くと、

 

 

「え、いますけど」

 

 

と返ってきた。さすがにこれには飛鳥も複雑そうな顔をした。

 

 

「ふーん。吸血鬼がいるんだ。是非会ってみたいね、それは」

 

「そ、そうなの…………」

 

 

影禍の発言に飛鳥は少し引きつった返事をした。まぁ、解らなくもないが……

 

 

そして、その後彼らは近くのカフェテラスによった。影禍としては色々回ってみたいのだが案内役なしだと面倒と思い素直に諦めることにした。

 

 

「いらっしゃませー!ご注文はどうしますか?」

 

「えーと、紅茶3つと緑茶を一つ。あと軽食はコレとコレとコレと」

 

『ネコマンマを!』

 

「はいはーい。ティーセット4つにネコマンマですね。かしこまりました」

 

 

ウェイトレスの言葉にジンと飛鳥は(ん?)と思った。影禍は何か不都合でもあったのかという顔をしいる。そして耀はとても驚いていた。

 

 

「三毛猫の言葉、分かるの?」

 

「え?そりゃー分かりますよー、私猫族ですから。あなた、お歳のわりには随分と綺麗な毛並み

をしていますね。ここはもうサービスしちゃいます♪」

 

『ねーちゃんも可愛い猫耳に鉤尻尾やな。今度機会があったら甘噛みしに行くわ』

 

「やだっお客さんったらーお上手なんだから♪」

 

 

そう言って猫耳ウェイトレスは店内に戻って行った。

 

 

「発言が歳相応って感じだったねー……」

 

「白結さんも分かるの?」

 

「ん?うん、分かるよ?あと雪羽も」

 

「そうなんだ……三毛猫、箱庭ってすごいね。私以外にも三毛猫の言葉が分かる人がいたよ」

 

『来てよかったなお嬢』

 

 

とそこで、固まっていた飛鳥が動揺して話に割って入った。

 

 

「ちょ、ちょっと待って!貴方達、もしかして猫と会話が……」

 

「うん、出来るよ」

 

(コクリッ)

 

「もしかして、それは猫以外も意思疎通が可能なんですか?」

 

「うん。生きてさえいれば誰とでも」

 

 

話が出来るだけと聞くと普通大層なものには見えないが、ここが様々な種族の跋扈する箱にはとなれば話は変わってくるのだ。つまりはそれだけ対談の対象が多いというわけなのだから。

ギフトゲームをするにおいても言葉が分からないんでルールについて何もいえないじゃ元も子もない。その為彼女らが持つその力は非常に重宝すべきものなのだ。

 

 

「素敵なものね。じゃあ、あそこの鳥達の声も?」

 

「うん、きっと出来…………るかな?鳥は雀に鷺に不如帰ぐらいは話したことがあるけど…………

あとはペンギンくらい?多分ペンギンがいけたから大丈夫だとは思う」

 

「ぺ、ペンギン!?」

 

「ペンギンは話したこと無いなー……」

 

 

影禍さん、普通は無いです。

 

 

「し、しかし、全ての種と会話が出来るというのは心強いギフトです。この箱庭において幻獣た

ちとの言語の壁はとても大きいですから」

 

 

詳細はさっき言った通りだ。言語の壁はそれほどに大きな障害なのだ。

 

 

「そうなの…………春日部さん達は素晴らしいギフトを持っているのね……」

 

「久遠さんは」

 

「飛鳥でいいわよ。よろしくね春日部さん」

 

「う、うん。……飛鳥はどんなギフトを持ってるの?」

 

「え?私?私の力は……まぁ、酷いものよ。それこそ」

 

 

とそこで会話に水をさすように第三者の声が割って入ってきた。

 

 

「おんやぁ?誰かと思えば東区画の【名無しの権兵衛】のリーダー、ジン君じゃないですか。

今日はお守り役の黒ウサギは一緒じゃないんで?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やぁ、視点変わって影禍だよ。細かい事は気にしないでね。

 

で、今なんだけど僕達の談笑に水をさしてきた奴がいるんだ。まぁ正直言に言うとね、小物臭が半端ないです。あれです。主人公達の実力アップだけのために出てくる、言わば噛ませ犬。

と今は置いておこう。

 

 

「僕らのコミュニティは【ノーネーム】です。【フォレスガロ】のガルド=ガスパー」

 

「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃねえか。コミュニティのs──」

 

 

ごめん。長いから割愛しちゃった♪だって小物の台詞なんて必要ないでしょ?

 

 

「失礼ですけど、同席を求めるならばまず氏名を名乗った後一言添えるのが礼儀でなくて?」

 

「おっと、失r────」

 

 

ハハハ……カット♪にしても、今ジン君がこのガルドって奴の言葉にうまく烏合のって挟んだんだよねー。思わず笑いそうになったよ。

 

 

「コミュニティのリーd─────」

 

 

多いなもー……カット。

 

 

「口慎めy─────」

 

 

だから多いって。こんなに台詞あるって優遇でもされてるのかな?まぁ、カット。

 

 

「森の守護獣だった頃の貴方なら相応に礼儀で返していたでしょうが、今の貴方はこの二一〇五

三八〇外門付近を荒らす獣にしか見えません」

 

「ハッ、そういう貴様は過去の栄華に縋る亡霊と変わらんだろうがっ。自分のコミュニティがど

ういう状況に置かれてるのか理解できてんのかい?」

 

 

うん、今のは重要そうだからノーカット。さて……これは詰問タイムかな?

 

 

「ハイ、ちょっとストップ。事情はよく分からないけど、貴方達二人の仲が悪い事は理解した

わ。それを踏まえたうえで質問したいんだけれど──────」

 

 

そう飛鳥さんが言うとジン君(・・・)を睨みつけた。まぁ、そうだよね。彼は僕達にまだ何も話していない。

 

 

「ねぇ、ジン君。ガルドが指摘してる、私達のコミュニティが置かれてる状況…………というも

のを説明してくれる?」

 

 

その質問にジン君は言葉につまった。その後、話せないといわんばかりのジン君に代わりガルドがその詳細を話すことになった。

 

 

 




ノーネームの身の上話というか現状は端折ります。長いんで。
まぁ、とりあえずガルドは影禍の被害者一号になってもらいますかね……クヒヒヒヒヒ!
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