記録者達が異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】   作:白結雪羽

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やっと入れましたアンダーウッドのシリアスサイドの目玉。
ここからは結構視点変更が多くなるかも知れませんが、あまり気にしないでいただけると幸いです。


災厄を蹂躙─始─

視点~雪羽~

 

 

アンダーウッドの宿舎。私はその一室ですっかり夜も更けて暗くなった街並みをぼんやりと眺めながら、闇邪と話していました。

あの後、耀さんの為に色々と奔走しましたので、少しくたくたです。今は耀さんや飛鳥さん達も眠りに就いてるでしょう。そんな中私は起きているわけですけど……

 

 

「はぁ……今日一日でいろんなことがあったねー……」

 

『そだね。なかなか濃い一日だった…………、もう姉さん達はきてるかな?』

 

「どうだろう……夜には来るって言ってたから多分もう来てるとは思うけど」

 

『そかなー…………それにしても、最後のあれどんな能力なんだろう……』

 

 

闇邪はふと思い出した様に言いました。最後のあれというと……フードを着た女性のことでしょうか?私は中で一旦眠っていたのであまり外の様子は知らないのですけど……

 

 

「あのいきなり消えたって言ってた人?」

 

『そ。実際にはあれ以外に誰か居たんだろうけどね。一応推測の一つとして空間系があるんだけど……』

 

「空間系……絵錬お姉ちゃんなら何とかしてくれるんじゃない?」

 

 

絵錬お姉ちゃんは能力の派生で空間系統も操れるから……というよりは殆ど空間系しか使わないね。

 

 

『ま、また強襲しかけてくるもんなら姉さんとか十六夜が軽ーく捻ってくれるでしょ。それに私も出るから』

 

「な、何か相手の人たちが少し気の毒だね……」

 

 

オーバーキルと言うんでしたっけ?何にしてもお姉ちゃん達が居るならあの巨人族やフードの人程度ならどうとでもなりますね。一つ気がかりがあるとすれば……

 

 

「闇邪だけだよね……」

 

『何度も言うけど雪羽のせいだからね?なんなら次は無理やりやらせるよ?何時までも昔の事なんて引き摺ってないで吹っ切れれば良いのに』

 

「それが出来たら…………ううん、やっぱり。吹っ切れちゃうのは駄目だと思う。忘れちゃ……駄目なんだよ」

 

『まぁ?雪羽がそんなんじゃなかったら私もこうして生まれてこなかった訳だし?そんな強制ばっかりはしないけど……』

 

 

闇邪はそう言いつつも慰めるように言ってくれました。偶に見せてくれるこういう所は闇邪の数少ないいいとこなのかもしれない。だけど、少し落ち着いてきた空気を壊すのはいただけない。

 

 

『……私一応雪羽が考えてる事分かるんだからね?全く…………それとさー雪羽』

 

「何?」

 

『私って何かフラグ立てたっけ?』

 

「え、それってどういう…………!?」

 

 

────ポロン────

 

 

それは突然でした。闇邪が変な事を言ったと思ったら最近聞いたばかりの音が聞こえました。今は聞こえるはずのない、闇邪がサラさん達に渡したあの竪琴の音が。

 

 

「これって…………!きゃ!?」

 

 

そして、次の瞬間には轟雷と共に私は宿舎ごと空中に投げ出されました。いえ、正確に言うなら地盤と共に崩壊した宿舎の瓦礫と一緒に落下中です……って、落ち着いて説明してる場合じゃないです!

 

 

「くっ!」

 

 

降り注ぐ瓦礫の山や岩を掻い潜りながら一旦外側へ出ました。そこに今までの静かな夜の姿は無く、地上では巨人の叫びが、空には雷を孕んだ暗雲が立ち込めていました。

一言で言うと、まさに阿鼻叫喚の図がそこにはありました。

 

 

『いやー、まぁ……夜襲はいい戦略だけど……二度も私に殺られて良くめげないねー』

 

「暢気な事言ってる場合じゃないよ!早く助けに行かな─────!!」

 

 

私の考えはどうやら中断せざる終えないようでした。助けに行く、それよりも空から舞う黒い羊皮紙が私の視線を奪ったのですから。

そう。それは以前、誕生祭の時ペストさん来た時と同じ──────

 

 

「ま、魔王のギフトゲーム……!」

 

 

羊皮紙を手に取り見る。その概要は、

 

 

『ギフトゲーム名:SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIREKING

 

・プレイヤー一覧:獣の帯に巻かれた生命体。(但し獣の帯が消失した場合、無期限でゲームを一時中断とする)

 

・プレイヤー側敗北条件:なし

 

・プレイヤー側禁則事項:なし

 

・プレイヤー側へのペナルティ条件

 

──ゲームマスターと交戦した全てのプレイヤーは時間制限を設ける。

 

──時間制限は十日毎にリセットされ繰り返される。

 

──ペナルティは〝串刺し刑〟〝磔刑〟〝焚刑〟からランダムに選出。

 

──解除方法はゲームクリア及び中断された際に適用(プレイヤー側の死亡は解除条件に含まず、永続的にペナルティが課される)

 

・ホストマスター側 勝利条件:なし

 

・プレイヤー側 勝利条件

 

──Ⅰ:ゲームマスター〝魔王ドラキュラ〟の殺害。

 

──Ⅱ:ゲームマスター〝レティシア=ドラクレア〟の殺害。

 

──Ⅲ:砕かれた星空を集め、獣の玉座に捧げよ。

 

──Ⅳ:玉座に正された獣の帯を導に、鎖に繋がれた革命主義者の心臓を撃て。

 

                   ・

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                                         』

 

 

『うわぉ……随分とハードな内容だね』

 

「無茶苦茶もいいとこだよ!こんなの普通の人がクリアできるわけ…………それに、何でレティシアさんが……」

 

 

私はふと契約書類(ギアスロール)の振ってきた空を見上げ、唖然としました。そこには雲間から妙な岩石が点々と数を増やして振ってきていたから。

こちらにもいくつか向かってきていたので下の被害も考えて、壊していく事にしたのですけど、そらはやはりというか普通の岩塊ではありませんでした。

 

 

「!これは……蜥蜴?」

 

『おぉ、雪羽。どんどん増えてってるよ…………しかも、私達と()()のでかぶつもいるよ』

 

「へ…………なっ!?」

 

 

私は闇邪が何を言ってるのか分かりませんでしたが、次の瞬間、雲の隙間から突如現れたそれに今度こそ本気で唖然としました。

 

 

「ど、(ドラゴン)……!!」

 

『これは……あのお姫様よりも大きいんじゃない?余裕で』

 

「いや、エーコちゃんを比にしちゃいけないよ……。それに、あそこであの大きさは……禁忌龍のクラスでも見たこと無い……」

 

『ハハッ、そうかー。と、それじゃあ助太刀に行きますか』

 

 

その言葉と共に、私と闇邪は主導権を交代し、それと同時に闇邪は先の姿をとった。

 

 

再現同調(リアライズ)

 

 

前と違わない着物姿の少女。見るものが見ればその身に内包する脅威性が分かるだろ。

 

 

「ふふ、さーてと。今回は地道にいこうかなぁー」

 

『油断しないでよ?』

 

「りょうかーい」

 

 

私達は目の前に広がる戦場の前線へ、落ちてくる岩?を蹴散らしながら急加速して飛んでいった。

 

 

 

 

視点OUT

 

 

 

 

 

視点~絵錬~

 

はい。本来ならいつも通り挨拶から始めたい所だけど、どうやら魔王とやらが攻めてきたようで、今回は飛ばすね~。で、今はペストと誰でもいいから身内を探してるんだけど…………あ、居た。

 

 

「おぉ~無事だった?飛鳥、ジン」

 

「絵錬さん、ペスト!いつこちらへ、」

 

「とっくの前についてたわ。それより…………また面倒な」

 

「まあまあそういわない。じゃ、私はちょっくら加勢してくるから、ペストはジンの護衛よろしくね~」

 

「は、はぁ!?何で私がこいつの護衛なんか…………っていうか、何でアンタの言う事を聞かなきゃ────っ」

 

 

当然の如くペストは私に反抗する。だけど、すぐに空にあった気配をさっし口を閉ざした。

 

 

「分かるでしょ、ペスト。今回はちょっと真面目に行こう」

 

「……分かったわよ。ジン、聞いたとおりだけど。死にたくなかったら私から離れないことね。不本意だけど、文句も言ってられないみたいだし……」

 

 

ジンと飛鳥はペストの転じ様に疑念を感じたけど、それは空からのソレによって中断させざるおえなかった。

 

 

 

『GYEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAA──────────────!!!!!!!』

 

 

空からは、滅多に聞くことのない……というより絶対ないと言っても過言ではない程の無い絶叫と姿が姿を現した。

因みにだけど、とても気分が高揚してるよ~、皆には失礼だけど。

 

 

「ジ、ジン君…………今のは、」

 

「龍の純血種……!そんな、最強種が何で下層に……!?」

 

 

ん?最強種……ってことはかなり危険?よくよく見ればペストも冷や汗浮かべてるし……

 

 

「ねえ、ペスト。あの蛇って強いの?」

 

「ふざけるのはやめなさいよ…………それとも何、あれに気圧されておかしくでもなった?いえ、貴女は最初からおかしかったわね……」

 

「酷っ。……で、結局の所どう、」

 

「二人とも!そんな悠長に話してる場合じゃないでしょう!早く皆を探さないと……!」

 

「は、はい」

 

 

そういい二人は近くのまだ使える階段から外へ向かおうとしたけど、それはペストによって止められた。

 

 

「ぺ、ペスト?」

 

「一応、あれの言う通りにしないといけないの…………」

 

「まぁ、強制じゃないけどね~」

 

「っ──────来るわッ!!」

 

 

それと同時に空で変化が起こる。雷鳴が轟き、顔しか見えない程の巨体を持つ龍は咆哮し、その身の鱗地上へと次々と落としていった。

すると、それはみるみるうちに姿を変えていき、大蛇やら赤い蜥蜴やら大型の蠍へとなった。今、絶賛戦場を荒らしてるそして、それは勿論こちらにも向かってきているわけで……

 

 

「おぉっと、何か増えたね~。……すぅー……それじゃ皆───────行くよ~!」

 

 

さあさあ、BA○A○Aの時間だよ~…………あれ、違うか?ま、いっか。

 

 

 

 

視点OUT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズバンッ!!

 

 

「はぁ…………全く。仮死状態ってやっぱり気分が悪いね……。さってと、レティシアが連れて行かれたって事は……ってもう大分荒れてるね」

 

 

瓦礫の中から出てきた全身黒い装いの少年は辺りを見渡して呟く。そこは阿鼻叫喚の喧騒に包まれ、少し離れた所には大樹の根が崩れ大穴が開いており、外の様子が見て取れる。

 

そして、少年は驚く事に掠り傷どころか服の解れすら見当たらない。正真正銘の無傷であった。

 

 

「ウオオォォォォォォォオオォォォオォ!!!」

 

 

ザシュッ。

 

 

「ん?……あぁ、手紙にあった巨人族かー。ふむ…………敵さんの戦力の一部……主力勢はあの時の二人……いやもっと居るかな?まぁどうであれ、関係ないか」

 

 

少年は彼自身の影に切り裂かれた巨人族には目もくれず、その口元をつりあげ不適かつ不気味な笑みを浮かべた。今少年から洩れているのは殺気よりも濃い、謂わば邪気。

 

 

「……アハハ、ホントに………………夜にゲームをふっかけるなんて、よほど死にたいんだね~♪」

 

 

少年は地下から外へ抜け、空を仰ぐ。その瞳は空を支配する()()()を通り越して、その先の何かを見つめていた。

そして、少年はそこで小さく呟いた後、夜の(かげ)に溶け込むようにその場から姿を消した。

 

 

 

黒ウサギの〝審判権限(ジャッジマスター)〟によってゲームが一時休戦となったのは、その数十分後となる。

 

 

 

 

 




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