記録者達が異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】 作:白結雪羽
あと……
りんちゃん逃げてーーーー!!超逃げてーーーーーー!!!
視点~闇邪~
遂に始まったゲーム攻略、その為に私等攻略組みは現在空の古城……やっぱラ○ュタだよね……に、向かっている。私は
因みに、私が空を翔けていられるのはこのグリーさんのを見取りました。最初は大丈夫か?と思ったけど、上手くいってよかったと思ってる。
「なあ、今聞くのも何だが……お前は春日部と同系統の
「む、それは私も気になる所だ。その技……私の恩恵と同じものであろう?」
「……お教えする事はこの際ですので構わないですけど、サラさんも知りたいですか?」
「そこでどうして私に振るのだ……?まぁ気にはなるが、」
サラは闇邪の妙な振りに少々訝しんだが、素直に言を述べる。私自身、深い意味はなく、ただ何となく聞いただけなのだが……知っておく必要も無いだろう、些細なことだしね。
「まぁ、私の恩恵は……簡単に言いますと、相手の見た技を使えるようになるというものです」
私の簡潔な説明に、三人は案の定といいますか、唖然としました。
「……マジか?」
「マジです。一度見れば使えるようになり、二度見れば磐石となる。あ、言い忘れていました。私のこの恩恵〝見稽古〟と呼ばれているのですけど、これは相手の技だけではなく、身体能力も見取ることが出来ます」
「そ、そんな出鱈目なものが……!」
「出鱈目……ですか。私にとってこれは望んだ枷でしかないのですが……」
「枷だと?その恩恵はお前の力を抑えているにすぎねえってのか?」
私の言葉に十六夜は目を細めてそう問い、それに私は首を縦に振った。そうそう、信じられるものじゃないけど、この体、人間としては規格外もいいところなんだよねぇ……。私が〝
三人は驚きを禁じえないようだった。そして……まだ質問タイムと行きたいところだったけど────
「聞きたい事はまだあると思いますけど……」
唐突に話をやめた私を皆は疑問に思った……が、その中でサラがいち早く異変に気付く。
私等の進行方向の先、雷鳴轟く空をバックに漆黒の球体が現れていた。
そして、それは徐々に形を変えていき、人の形を取った…………それと同時に、強烈な殺気を辺りに撒き散らして。
「ッ、ぜ…………全員、退けえええええええええええええええええええええええええ!!!」
サラは絶叫を響かせ、後ろの人たちに後退の命令を送る。だが……それは遅すぎた。
前方にて見下ろすは、このゲームにおいての最重要人物。〝吸血姫〟、〝串刺しの魔王〟の名を冠する災厄の一人────
「レティシア……ドラクレア……ですか。……っ」
その魔王は、私達を無情に見下ろし、退避命令を下したサラさんに反応したのか影の長槍を勢いよく投擲してきた。
私は動かない。ただレティシアを見つめるだけ。
──故に、後ろで血潮が舞うこととなった──
「…………な、」
「……っ、このッ……クソッ、タレがッ!!!逃げろってことが分からねえのか後陣はッ!!?」
ま、舞ったのはサラさんを庇った十六夜のものだったけど。
そこからはもう見るも情けなく、後ろの人たち、確かに対比命令は出しましたけど……なんで何も考えずに散り散りに逃げるのだろうか?ま、いきなりのことで動転しているのは分かるのだけど、それでは……。
レティシアは狙いを私達から逃げる者達に見定める。十六夜が迅速に対処しようとするが、一足遅かったようだ。
彼女はその龍の影を先程同様長槍に変幻させ、躊躇無く全て放った。その数────────100以上、とてもじゃないけど対処しきれない。だけど────
「マズ────ッ!?」
「皆さん、少し下がってください」
私は返事を待たずに次の行動に移った。私は七実とは別に自分の創造を使い即席で糸を構築、と同時に指先を規則的に動かしました。
そして、その次の瞬間には影の槍は一斉に細切れになった。一部、軽い裂傷が付いちゃったヒトも居るけど、それは自業自得と言うことにしよう。
「「「なっ!?」」」
「驚いてないでっ!十六夜さん、早く!」
目の前の光景に愕然とする皆に叱咤をかける。こんな所で止まってちゃ、次はあれがこちらへ飛んでくるかもしれない!
「っ、サラ!何か武器はないか!!出来れば長柄で頑丈な奴だ!」
「!わ、分かった……」
サラさんはギフトカードから三叉の槍を取り出して十六夜へと渡した。私もすぐに糸を一部消しさり、次の行動に移る。
「来ますっ!」
「来るぞッ!!」
先程の攻撃で対象をこちらへと移したレティシアは、先程の数を上回る200……いや、300近くの槍を一斉射出した。
「クソガッ!!」
「ッ……」
十六夜は手に持つ槍で向かい来る槍を打ち落としていき、捌ききれなかったものを私が左手で糸を使い切断していく。これはごく単純な技能、聞いたことは聞いた事があるかもしれないね。
「私の曲絃に死角はありませんよっ」
そう、どこかの障害者とか殺人鬼が使っていたあれだ。何時見取ったんだとかは聞かないで、同時にあの人類最強を思い出すから……(あの時は少しマジで死を感じた)。
とまぁそれはさておき、私は残った右手での手刀を飛ばす事で槍を切断していく。同時進行って奴だ、此れくらいどうってことないね。
私と十六夜さんは全ての槍を打ち落とし終わると一旦少し下がった。
「十六夜さん、あれは……攻略対象と見て良いのですか?だとしたら審議に掛けられそうですが……」
「いや、それはない。相手も馬鹿じゃねえんだ、こんな大規模な催しもん用意してそれを自分から崩そう何てする訳ない……。おい、議長様。あの、レティシアの姿をした奴、何だか分かるか?」
「分からん……しかし今の槍からは、初代様と似通った気配を感じた」
「〝初代様〟ですか?」
サラさんの言う初代様というと……
「〝サラマンドラ〟の祖とされる最強種の龍〝星海龍王〟のことだ。龍の純血種が遺すものは、その殆どが強力な恩恵となる。サンドラがつけていたものもそれだ」
あー……、前に白夜叉からチラッと聞いてたっけかな…………雪羽が言ってた。
「龍の遺し物……聖遺物って奴か?」
「ああ。それも、かなり強力なものとみていい」
サラさんから一通り聞き終えた十六夜は少しの間思考を巡らすためか顎に手を添える。私は一応、またあのレティシアが動いた時すぐ対応できるよう警戒をする。
そして、時間にして十数秒後十六夜は口を開いた。
「議長様。アンタも下に降りろ」
「なっ、」
「こいつならともかく、アンタじゃ足手纏いだ」
「あら、信用してくれるのですか?」
十六夜は是とも否とも答えなかった。それほど、急を要するのか……それとも自分の為か。半々って所かなっ……。
十六夜の言葉に首を横に振るサラさん。だけど、そんな事を言ってられるのかな?
「「「────────ウオオオオオオオオォォォォォォォォッッッッッ!!!」」」
突然と響く爆音。地上では、先程まで高原に居たはずの巨人族が何時の間にか平野部分まで侵攻を進めていた。
「巨人族……!?馬鹿な、この短時間でどうやってっ!?」
「さあな。でも何か方法があったってことだろうよ。あれじゃ指揮系統も大混乱だろうな。誰か指揮を執ってやった方がいいんじゃねえか?」
「…………分かった。お前も、無茶だけはするな」
「大丈夫です。私もカバーしてもらいます」
「へぇ、言ってくれるじゃねえかよ。後で泣き言垂れてもしらねえぞ?」
「フフフ、それはないです」
「ハッ、後悔すんなよ」
私と十六夜はお互いに挑発し合った、共々楽しそうに。……うん、今だけはメッチャ気が合う気がするよ。
その後、サラさんは少し心配そうにこちらを一瞥したが、すぐに下の救援へと向かった。
「どうします?今ならまだ引き返せます、その傷では些か辛いでしょう?」
「くどい。ったく……悪いな、付き合わせちまって」
「気にするな。どうであれ避けては通れぬ道だ」
「そうですね。……ッ!!」
「ん?……どうした?」
私が急に顔を強張らせたことに、十六夜が反応する。私の今までに無い表情に焦燥も少しだが見て取れた。が、今の私にそれを気にする余裕はなかった。
「…………十六夜さん、あちらは任せます。私は……アレを相手にしますので……」
「アレ?…………ッ!?おいおい、ちょっと待てよこらっ……あれは洒落にならねえぞ……!!」
私と十六夜の視線の先、古城の外壁に一つの影が見えた。それは紛れもない、今さっき槍を放ってきたレティシアの姿であった。だが、その内包する気配は目の前のレティシアとは比較にならない。十六夜も、ましてやグリーもその気配に慄いた。
「全く……とんでもないものが居たものですね(箱庭にもあのレベルの規格外が居るのかぁ…………面白いじゃん)」
私はその場で目を閉じ、暫くぶりのリミッター解放をした。数にして4、これは私一人でこのゲームを制圧できるくらいまで引き上げられるものだ。それほどの力をアレから感じるのだ。
一方の先程から居たレティシアは私の少しの変化に気付いたのか再び攻撃に移る挙動を見せた。
「十六夜さん、」
「ああ、正直そっちの方が興味があるが……今はしょうがねぇ────────行くぞ、グリーッ!!」
「心得た!」
そう言って十六夜さんは攻撃モーションに入っているレティシアへと突撃していった。それと同時に上の方に居たレティシア(仮)も、恐ろしいスピードで十六夜へと向かっていった。
だが、それを私が許すはずも無い。
「…………っ」
「こんにちはお姫様。残念ですけど、貴女を通すわけにはいかないんですよッ!」
「……、…………?」
何かを言っているようだけど、生憎口を開けないと声は出ないんだよ?ま、もとより会話の余地もないんだけど。
どうやら、十六夜の方のレティシアはこちらに対処しようとしたが、判断能力はあるようで先ずは十六夜の撃墜を優先するみたいだ。
「さ、始めましょうか…………流派無し、無所属、鑢七実……参りますッ!!」
「…………」
いやぁー本家とは違うけど、言ってみたかったんだよねーこれ。
そんな無駄な感慨も一瞬、私の手刀とレティシア(仮)の影が衝突し、雷鳴轟く空は震撼するのであった。
視点OUT
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
視点~絵錬~
現在私のいる地上は混乱の極みに至っていた。
攻略部隊が空へと向かって言った暫くした後、忽然と巨人族がその姿を表したためだ。それはもう、テレポート、縮地etc...と見ても差し支えないくらい忽然とね。
「ジン~、案の定来たけど……どうする?デカイのを先に狩るか、それとも主犯格?」
「いえ、今はとりあえず巨人族の数を減らしましょう。主犯格はそれからです」
「あら、先にそちらを叩いてもいいんじゃないの?こちらには私達がいるのよ?」
飛鳥はそう言って、私と黒ウサギ、隣に居るペストを見る。飛鳥はディーンと少し前にサラから貰ったギフトが複数、黒ウサギはゲームにこそ参加は出来ないが、巨人族は別だ。ペストは巨人族の天敵とも言える黒死病を操り、私は……まぁ言う必要は無いか。
以上を踏まえてみても、早々負けはしないだろう。その上、今は一応休戦中。あの龍が出てこない限りは可能性はグンッと上がる。
「いえ、あちらには〝バロールの死眼〟が渡っているんです。それを加味すると迂闊に手は出せません」
「…………何それ、初耳よ?」
「うん。サラ様曰く、本物じゃなくて同系統の魔眼とは言ってたけど」
「……ねぇ、その〝バターロールの遺憾〟って何?」
「こんな時までボケるなっ。……にしても、あの死眼の放つ光は〝ゴーゴン〟のものと同種よ?あんなの開眼させたらその時点で…………」
ペストは何故か途中で話を止め、私の方を見てきた。そして、暫く黙り込んだ後溜め息をつきながら、
「……はぁ……。ジン、その〝バロールの死眼〟だけど……貴方、伝説になぞってやるつもりだったとかなんでしょう?」
「えっ、あ、うん」
ジンはペストの問いに目を少し丸くしながら首肯する。
バロールの死眼、伝承は良く……どころか全く知らないけど、恐らくジンの様子からして黒ウサギの〝
「そ、ならそれは予備案ね」
「え?ペスト、何か対処方法を思いついたの?」
「対処方法も何も、私の隣にいるじゃない……規格外が」
「「「……あ」」」
何か、皆して納得された。余程誕生祭のアレが身に染みてるのか……何はともあれ納得いかない。
「むぅ、何さ皆して『あ』って。まるで私が規格外の化け物見たいじゃんか~」
「だからそう言ってるのよ。で……どう、ジン?貴方が信用できないのなら私はそちらの案でも構わないわ」
「…………分かった。絵錬さん、お願いします」
「…………分かったよぉ(そんなカロリー高そうなやつなんか次元の断層に葬ってやる……)」
八つ当たりだ、八つ当たりだよ。意味は無いし怒る必要もないけど八つ当たりだよ。楽しそうだから八つ当たりだよっ!
「黒ウサギ、も一応用意はしてて」
「Yes、分かりました。絵錬さんどうかよろしくお願いします」
「おぉーおぉー任せとけ~………………失敗したら皆消えるかもしれないけど」
「やめて下さいよ……それだけはやめて下さいよ!?」
「了解、検討してみる」
「検討ではなくて、実行してくださいっ!!」
アハハ、どうしよっかなー?……まぁ、やらないよ?そんな事。せっかくの遊び場を崩すなんてとんでもないからね~。
この後、ジンはペストと私に指示をする為と安全の為此処に残り、、私達はそれぞれの持ち場へと向かうのだった。
因みにだけど、ジンは闇邪お手製の疎通系ギフトを私経由で渡してあるので、最大で2.4光年位までは契約した人と感覚、意志疎通が出来るんだ。序に遠隔召喚も、ジンには丁度いいねっ。
……でもさぁ、有効範囲が光年単位って……どれだけ奮発してるんだか……。ま、便利なのは変わらないから良いか。
視点OUT
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
視点~影禍~
「ん、レティのところは始まったのかな?ま、レティの事だからそこいらの奴になんて負けないでしょ」
僕は上空でレティの戦闘が始まった事に気付き、空を仰いだ。ここからだと良く見えないけど、心配はする必要は無いね。
レティにはとにかく危険な奴をぼこしとけって言ってあるから、ドンドン蹴散らしといてくれるだろう。
「さぁて、僕はこっちこっちと」
そう言いつつ、僕は影の中から斃れ伏した巨人族────その中でも強そうな奴を影の中に引きずり込んでいた。戦いには特に関係は無く、此れはただ単に趣味に近い。
影には色々と活用方法があって、メジャーなのは攻撃手段として使うものだろう。そして、次に有名なのは…………倉庫だ。
〝影の倉庫〟容量は個人個人の資質や努力量に左右される便利技能。とにかく引き込めばそれでよく、永久保存すらも可能にする。僕はとても重宝している。
因みに僕の〝影の倉庫〟はたとえ恒星でも軽く入る規模をほこる。っていうか、僕に勝る人なんて居ない、断言できるよ。
あ、そうそう。此れは決して遊んでる訳でもサボってこんな事してる訳でもないし、ちゃんとやる事はやってる。今は外に出て行った僕をさした子を探してるんだ。
出来れば最初から後に付いてればよかったんだろうけど、レティの調整もあったからね。一旦泳がしてるわけ。
しっかし……
「これだけ影張り巡らしてるのに、見つからない?一人は見つけたけど……あ、もしかして上とかかな?」
この水樹の天頂。まだ唯一影を巡らせて探してなかった。
「とりあえず、行こっか……」
僕は絶賛戦闘中の最中陰の中から飛び出して(その際邪魔だから巨人二体ほどをチョンパにした)、一気に樹の上まで行く……ちゃんと離れて。
すると、そこには随分と懐かしく思えてしまう顔と、探しに探した獲物の顔が見えた。何やら、入ってくのも悪い気がする空気だけど……そんなの関係ないねっ!
「フフフ……(見ィーつけたぁー)」
折角だし、サプライズで出ようかっ。
私は、影を一気に膨張させ自分を包み込み、そこから僕を刺した女の子の足元に移動し、その足を万力で掴み足首までを引き摺り込んだ、
「ッ!?な、何!?」
「やっと、会えたよぉ……ネェ?ヒサシブリ?」
「……ッ!?う、嘘……なんで君、生きてるの……!?」
「フフッ……っと」
─ガサッ─
僕は影の中から這い出て、懐かしい人……って、思ってみれば1日だけじゃん……、黒ウサギの横に降り立った。
彼女はいきなり出てきた僕を呆然と見据えて、
「え、影禍……さん?」
「やっ、黒ウサギ。話は聞いてたと思うけど、大分遅れてごめんね。色々積もる話もあるけど……一先ず、この子片付けよっかっ」
「え、あ…………はい!」
「うんっ。…………じゃぁ君、僕を一回殺してくれたんだ。もちろん────────カクゴハデキテルヨネェ?」
「ッ…………くっ!!」
女の子はどうやってかあの陰から抜け出し、距離をとった。まぁ、関係ないよ。
さぁ……あの時の僕の弔い合戦を始めようかっ。
何かありましたら、無茶な事以外はお申し付け下さい。出来る範囲で対応させてもらいます。