記録者達が異世界から来るそうですよ?【削除&改訂予定】   作:白結雪羽

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ふぅ、やっとこさ影禍視点に辿り着いた。後は…………どうしよ?まだ検討中です。


災厄を蹂躙―動-Ⅴ―

 

 

視点~影禍~

 

 

「黒ウサギ、横!」

 

 

僕はそう言いながら影を伸ばし、黒ウサギへと迫る短刀を防ぐ。

そしてそのまま影を、さっきから不自然に移動するリンちゃんへと殺到させる。だけど、それはまた容易く躱された。

 

 

「本当。面倒なギフトだね、それ……」

 

「えっ。影禍さん、彼女のギフトが何か分かったのですか?」

 

「まぁね。あの子ギフト、黒ウサギ一人だと気付き難かったかもしれないけど……第三者が居れば大分変わってくる」

 

 

そ、一人称だと気付き難い変則的なギフト。何度も言って申し訳ないけど、あれは空間に干渉出来る――その中でも距離と言うものを、概念的にね。

第三者が分かりやすいといったのは、リンちゃんが投擲してくる短刀が、黒ウサギが躱したあとに物理法則を無視して減速ししたから。

分かるでしょ?小石を投げて、その小石が急に空中でピタリと止まって落ちるなんて普通は有り得ないからね。

 

 

「――――っというわけ」

 

「な、なるほど……とても奇抜なギフトですね。〝距離〟への概念的干渉ギフトなんて……それこそ〝マクスウェルの悪魔〟や〝ラプラスの悪魔〟と同系統のギフトということになります」

 

「ま、あくまでも推測だけどね。……で、リンちゃん。何か言いたいことはある?」

 

 

僕は挑発的な笑みをリンちゃんに向ける。だけど彼女はそれには動じず、純粋な子供のように驚いた表情をした。……なんか態とらしいけど。

 

 

「……よく分かりましたね?ほとんど正解」

 

「あらま。そりゃ嬉しいこと、でッ!」

 

 

後ろからの影の奇襲。態々分かるように襲ったんだけど……案の定躱されたね。

 

 

「もう諦めたらどうですか?君のギフトでは、私にかすり傷一つ付けることが出来ないのはもう分かっていますよね?」

 

「……うーん、子供っぽさに混ざった丁寧語……個人的だけど違和感があるなぁ。気持ち悪い。あっ、あくまで個人的だからね?別に気にしなくてもいいよ?」

 

「…………そうやって私の隙を見出だそうとしても無駄だよ」

 

「いや、これ本心、嘘偽りなしなし。黒ウサギもそう思うでしょ?」

 

「えっ?え、そ、その……」

 

 

まさか自分に回ってくると思ってなかったのか、黒ウサギは変にどもった。

 

 

「あぁごめんごめん。黒ウサギはそういったことをハッキリ言っちゃったらアレだもんね~。あははっ」

 

 

本当、僕の弔いだとか言ったけど、もういいかも。楽しいしね?

……そう言えば、リンちゃんが訝しげな目で僕達を見てくるんだけどどうしてかなぁ(笑)

 

 

「(何なのこの二人。何で余裕なんて持てるの?早くウサギさんを行かせないと、地上の人達皆死んじゃうのに………………っ、まさか!?)」

 

 

おっ?リンちゃんが血相を変えた?うーん……気付いた?黒ウサギが半主力、半囮だってことに。えっ?何で僕が知ってるか?僕に隠し事は出来ないとだけは言っておこう。

僕は彼女が動き出す前に()()()()に生じている影で手足を捕まえた。

 

 

「ッ!?な、何……!?」

 

「黒ウサギー。この子どうする?()っちゃう?分解()っちゃう?それとも……【Piー()】っちゃう?」

 

「いや、止めてくださいよ?どれもやっちゃ駄目ですからね!?この方には聞かねばならないことが山ほどあるのですから」

 

 

黒ウサギは僕の最後の〝やっちゃう?〟に顔を赤くしながらも、自粛しろと言った。うーん……ふふ、一体なんだと思ったのかなぁ?……ま、いっか……って、

 

 

()()()()使()()()。あとついでに、()()()()()()

 

 

カチンッ!

 

 

「…………!?……!?…………!?」

 

「えっ?」

 

 

ふぅ、危ない危ない。危うく逃がすところだった。縛られたままギフトで逃げようなんてねぇ……この子なら出来るんだろうけど。

リンちゃんは突然ギフトが使えなくなったこと、口を開けなくなったことにパニック状態に陥った。そして、それを見て唖然と私を見る黒ウサギ。

 

 

「全く、油断も隙もありゃしないんだから……」

 

「え、えぇっと……影禍さん?今のって、飛鳥さんの……」

 

「うん?〝威光〟のこと?あぁ、今のは ()()違うよ……と、今はそっちよりも……」

 

 

僕は影に縛り吊るされたリンちゃんに近寄る。何か必死に言ってるけど、口が閉じてるから分からないや(笑)

 

 

「さぁてリンちゃん。少し察しが遅かったみたいだけど、多分君の予想で合ってるんじゃない?あっちてさ、あの時のローブの人が居るんでしょ?あーあ可哀想に……。まだ原形が残ってるといいねぇ~?」

 

 

勿論嘘だけど。

 

 

「……!?…………!!……!?」

 

「アハハっ、何言ってるかわからないよぉ。…………あ、そうだ。ついでに――」

 

 

僕は彼女の耳元で一言呟く、

 

 

「――――〝殿下〟、だったけ?あの子と遊んでこようかなぁ~……?」

 

「ッ!?………………!?……!!」

 

 

おぉ、驚いてる。それもそうか、なんと言ったってこの子達がまだ隠しておきたかったキーマンだもんね。実際そう言ってたし。

ま、苛めるのももういいか。僕はリンちゃんを拘束したまま放置し、黒ウサギの隣へ移動した。

 

 

「黒ウサギ、これからどうする?此方はもう大丈夫だけど……あっちはまだ終わってないみたいだし。僕達も尽力に行く?」

 

「そうしたいのもやまやまなのですが、黒ウサギにも役割が振られてますので……」

 

「ん、そ。じゃあ僕は少し行ってこようかな。あぁ因みに、あの子の事宜しく――――っ!」

 

 

なんとタイミングの悪いことか……。突然と戦場の方で漆黒の光が輝いた。しかも、かなり心地良い邪念を感じる。

 

 

「あれは……バロールの死眼が解放された……!」

 

「へぇ……でも。あっちには確か絵錬が居るんだよね?なら大丈夫でしょ」

 

 

ここに来る前に影の中で見てたから間違いないはず。バロールの死眼程度なら絵錬じゃなくて、ペストでもいけると思うけどね。

――……だけと、その余裕は次の瞬間には見事に砕け散ることとなった。

 

 

 

「KIIIIAAAAAKYAAAAAAaaaaaaaaaaaa――――!!!!!」

 

 

 

場の空気が凍りついた。同時に黒ウサギも、後ろのリンちゃんも、僕まで、表情が凍りついた。

何故か?それは…………何か巨大なドス黒い顎が丁度絵錬達がいる上空に至高な叫喚と共に現れたから。

 

 

「…………、…………!?」

 

「な、何なんですかアレはっ!?」

 

 

リンちゃんも黒ウサギもあの禍々しい顎に戦々恐々とする。僕も僕で珍しく焦ってるよ。ただし、理由はあの顎にではない。

 

 

「(レ、レティ……!!あの子何やってんの!?龍じゃないだけましだけど、それでもやりすぎでしょう!?一体何と対峙して…………ってまさか!?)」

 

 

僕はそこで一手の回答に至った。

レティは正直言って、あの十六夜はおろか、リミッターを数個外した雪羽(闇邪)、絵錬にも渡り合える程の力を有している。そのレティがあそこまでやる相手なんて……

 

 

「(くっ、指示をミスった……というかもうちょっと融通を効かしてほしかった……!)」

 

「え、あ、ちょっと!影禍さん!?待って――」

 

 

黒ウサギが何か言ってる。だけど、それに構わず僕はその場から上空へと飛び立った。念のためにアレを相殺するための力を溜めておく。

全く、外見はレティシアまんまだけど、中身はかなり違ってるよ!やったのは僕だけど!

 

顎が地上に落ちるまで残りおよそ1000メートル。……これは、間に合ったかな?

と思ったのも束の間。爆音を響かせて、顎が跡形もなく砕け散った!?

……やったのは闇邪?それとも絵錬?……いや、あの派手さは闇邪かな?何にせよよくやったね!

 

僕は飛行進路を顎の下方から上空へと変更する。

一度、あの見かけだましのバカにお灸を据えないといけないようだからね…………フフフ。

 

 

「――覚悟しといてよ、レティっ!!」

 

 

 

視点OUT

 

 

 

 

 




早くテンションが上がりきった皆をいつもの調子に戻したい……。あと、雪羽を早く出したい……。
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