モンスターハンター 紫煙の狩人 第二回アンケート実施中   作:蜘蛛の意図

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また今回も急いで投稿したので誤字等があるかもしれませんがよろしくお願いします!!


遺群嶺遠征隊ついに出発する、そして、自然を冒涜する悪意が動く

 

「では、シエンさん!!皆さんに挨拶をどうぞ!!」

 

調査団隊長が促すとシエンは小さくうなずき、少し前に出て話し始めた。

 

「えぇ。先ほど紹介がありましたが今回の遠征で現場での指揮と隊長の補佐をすることになったシエンです。あと二人と一匹ほど龍歴院のハンターが来ますが、代表してあいさつさせてもらいます。これから数週間ほどですがよろしくお願いします」

 

ほとんど事務的に自己紹介を始めるシエンであったが周りのハンターたちは完全にそれどころではなかった。ほとんど古龍が起こした天災レベルの被害を出した古代林での一件。それをほとんど一人で解決した『紫苑の荼毘』が目の前にいる。それで圧倒されてしまっているのだ。

 

「(あれが龍歴院の懐刀ですか……私では知りえない旋律を持っていますね……)」

 

「(ははは……こいつは想像以上にやばいねぇ、ウチのお姫様と同格、いやそれ以上じゃないかい)」

 

「(すげぇ……!!あいつが兄貴と一緒に狩場を駆けた『紫苑の荼毘』!!予想以上だ!!)」

 

エレン、アルス、ヒィトは思案、推測、憧れが混じった視線で彼を見つめ、

 

「(あいつ……!!ティガレックスをバラしたやつじゃん!!)」

 

「(ど、どうしようお姉ちゃん!アイツ怖いよ!!どうする、今からでも辞退する?!)」

 

「(馬鹿か……!!この遠征は『蒼天の剣聖』の指令だぞ……!!もしもバッくれるようなことがあったら隊長と一緒に俺らの首も飛ぶぞ……!!)」

 

剣聖連合三人組は怯えながら小声で会話をする。

 

「チぃ……!!どいつもこいつも……!!」

 

ギーヴはシエン、というよりほかの六人を見て苛立ちを全く隠さない舌打ちをする。

 

「シエン……!!こっちに戻ってきたんだ……!!」

 

そして、テノアは驚きと喜びが混じった表情で彼を見つめていた。

 

「では、隊長。後はよろしくお願いします」

 

「あ、わかりました!!では皆さん!!今日はこれで解散とさせていただきます!!明日の早朝6時に出発しますので遅れないよう宜しくお願いします!!では僕…私はまだ準備がありますのでこれで!!」

 

そう言い残すと、そそくさと調査団の隊長は会議場を後にした。

 

「……他に何もないのでしたら我々も解散するとしましょう」

 

「だね。明日は早いし、今のうちにビールでも飲んでギルドハウスに戻って寝とこうかねぇ」

 

「よぉし!!さっそく今日のことを兄貴たちに報告だ!!」

 

隊長がいなくなったことを確認するとエレンとアルスも会議場を後にし、ヒィトは猛スピードで出て行った。またそれに便乗するようにブルーノ、アオイ、アイの三人もそそくさと出て行った。これによって今ここにはシエン、テノア、ギーヴの三人だけが残った。その時、やっとシエンは口から息を吐き出し、口を開いた。

 

「さて、久しぶりだね、テノア。ギルドマスターから聞いているよ。最近割とがんばっているようじゃないか。ドスガレオスにダイミョウザザミ、そしてフルフル。新人で、しかもこの短期間で狩猟できたことは誇ってもいいと思うよ」

 

「あ、ありがとう……!!」

 

この毒舌で辛辣なハンターにしてはストレートな賞賛に思わず顔が赤くなってしまい、お辞儀するように顔を隠すテノア。しかしその後ろから苛立ちに満ちた声が聞こえてきた。

 

「おい、いつまで俺を無視してだべってんだ、『紫苑の荼毘』ィ!!」

 

「ギ、ギーヴ、さん……?!」

 

「………いや、そもそも無視するも何も君に僕は話しかけていなかったんだが」

 

「なぁもん、どうでもいいんだよ!!どけ、クソガキ!!」

 

「痛!!」

 

ギーヴはつかつかと歩きながらテノアを突き飛ばしシエンの前に立った。さすがにその蛮行にはシエンも甲冑から鋭い視線を出したが、むしろ強く睨み返してきた。

 

「……ふぅ。相変わらずだね。以前会った時より乱雑な男になっている」

 

「はっ、チョーシこいてんじゃねぇぞ。ここであったが百年目だ、この遠征で必ず吠え面かかせてやるからな……!!」

 

それだけ言うとギーヴは足音をわざと大きくしながら会議場を出て行った。突き飛ばされその様子を見たテノアはさすがに怒り心頭でさっきとは違う意味で顔を赤くしていた。

 

「なーーーんなのよアイツ!!子の龍歴院一の美少女の私を突き飛ばすとか頭おかしいんじゃないの?!ていうかシエン!!アイツ知り合いなの?!だったらもっと私の時みたいにガツンとネチネチ言ってよ!!」

 

「……君、意外と前のこと根に持ってるね。………まあ彼のことについては僕も多少原因があるかもしれないからね。この遠征中に何とかしてみるよ」

 

それだけ言うとシエンも首をぽきぽきと折りながら会議室のドア近くまで行き、

 

「君も今日は回復薬等の準備や武器の整備が終わったら早く休むといい。僕も最後の準備があるからこれで行かせてもらうよ」

 

それだけを言うと足早に去ってしまった。それを聞いたテノアはため息をしながら小さくつぶやく。

 

「………はぁ、もうみんなバラバラ……。こんなんで大丈夫なの……?」

 

 

「おや、隊長。もしかして遠征の準備をされているのですか」

 

「あ、ロウダーク副所長!!はい、おそらく長旅になると思いますので必要と思われる物資はできるだけ載せているんです」

 

ここは龍歴院の大型飛行船『龍識船』の飛行場。現在ここでは遺群嶺に行くに当たっての船の最終整備とネコ飯屋や加工屋の導入、回復薬等のアイテムの運搬を行っていた。それを指揮していた調査団の隊長に白髪で七三分けにした襟高の服を着た男が話しかけそれに対し隊長は元気よく答えていた。

 

「なぁ、あの七三分け誰だ?龍歴院の研究員っていうのは分かるが……」

 

「ちょ、あんた知らないのかにゃ?!あの人は龍歴院技術局副局長、ロウダークにゃ!!古龍討伐用兵器、撃竜槍を開発した一族の末裔で確かこの龍識船の開発にも携わってるって話にゃ!」

 

準備をしていた乗組員たちが白髪の七三分け、ロウダークのことをしゃべっているが彼はそれを全く気にせずに隊長と話し続ける。

 

「しかし、相変わらずすごい量の荷物だ。これ全部で相当な値段になるでしょうねぇ」

 

「まぁ、そうですが。……僕ら自身にはモンスターを狩る能力はありません。だったらせめてそれができる人たちを最大限サポートしなければなりません!!だから、これぐらいは当然です!!」

 

「ふふふ、確かにそうですね。我々非力な者たちは力を持つハンターに頼るしかない……………そう、今までの常識ではね」

 

「?何か言いましたか?」

 

「いえ、何も?」

 

「ロウダーク副局長。そろそろお時間です」

 

二人の会話に混じってきたのはフードがついている白い防具が特徴的なフルフル装備を着ている男たちだった。その姿を見るとロウダークは何かを思い出したかのようににやりと笑みを浮かべた。

 

「ああ、もうそんな時間か。わかったすぐ行く。……隊長申し訳ない、勝手に話しかけたのにこちらの都合で話をやめてしまって」

 

「いえ、大丈夫ですよ!!それより何かまた新しいものを作ったんですか?」

 

「まだ途中ですがね、きちんとお見せできるものになればすぐにお見せしますよ。では」

 

そう、笑みを浮かべながら言い切ってフルフル装備の男たちを連れて去っていった。その姿が完全に見えなくなったことを確認すると隊長は大きく息を吐いた。

 

「ふぅぅぅぅぅぅ、疲れたぁぁ!!相変わらずロウダークさんは怖いなぁ………!!」

 

「あれ?あの人のこと苦手なんですか?なんか親しげに話してたのに……」

 

「研究室で話す分にはまだいいんですが、どうもこういう現場近くだとあの人の剣呑なオーラが倍増されるっていうかなんというか、それが苦手で……」

 

「その気持ちなんとなくわかるような気がするみゃ」

 

隊長と乗組員の一人の会話に入り込んできたのはこの龍識船のネコ飯屋を担当するアイルーだった。彼は不快げにロウダークが去った方向を眺めていた。

 

「アイツ、こっちを見ている時まるで養殖場のモスを見ているような、そんな見下したような目で見ていたみゃ。アイツ苦手ってレベルじゃみゃい、普通に嫌い」

 

彼のあまりにも辛辣な人物評価に、しかし反論もできず隊長はコックが見ている方向を一緒になって眺めた。

 

 

「私はアイルーが嫌いだ。ハンターの次に嫌いだ。モンスターの分際で人と同等の権利を得ようとするその不遜が気に食わない」

 

「「「…………」」」

 

ここはとある森林地帯の地下にある技術局の中でもロウダーク個人が所有している研究室の廊下。彼は部下のフルフル三人組にこのような愚痴は吐きながら歩いていた。三人はその差別的な発言に対してまるで反応せずただただ黙っていた。

 

「それにあの亜人共もだ。あんな脳筋の集まりのために限りある資金をどぶに捨てるなど愚の骨頂。……だが、その愚行の歴史ももうすぐ終わる」

 

真っ暗闇の研究室に到着すると彼は指を鳴らした。すると暗い研究室に明かりがともった。そこには、ある『兵器』が鎮座していた。

 

「もはや鉄の塊を振り回したり豆鉄砲を打ってモンスターどもを狩る時代は終わったのだ。これからの人間は決して自らの手を穢さず安楽椅子で人間族の自由を勝ち取るのだ」

 

 

 

それは人間の頭蓋骨を思わせる鋼鉄製の宿を背中にしょっていた。かなりの重量に見えたが、小さな刃が付いた合計四本の鋼鉄製の脚が持ち上げていた。

 

 

 

「……いいか、お前は人類の未来のための小さくとも決してバカにはできない一歩踏み出す権利を与えてやったのだ。かつては害獣の身でありながらな……」

 

『お前』と呼ばれたそれは、同族なら誰もが持っているはずの長い鎌のような爪を持っていなかった。しかしその代り同じく鋼鉄製の刃の部分に反しがついた多節がついている刀剣のようなものが取り付けてあった。

 

「罪にまみれたお前に生きる理由を与えてやったのだ。それに応える働きをしてもらうぞ」

 

 

 

それの顔面部分の上半には鋼鉄製の仮面を思わせる兜が取り付けられていた。もはやモンスターとしての面影の方が少なく『兵器』と呼ぶ方がしっくりとくるそんな容貌だった。そしてこの『兵器』を作った張本人ロウダークはそれに話しかけるようにつぶやいた。彼の、いや『それ』のかつての名前と共に。

 

 

 

「なぁ、『嫉妬のショウグンギザミ』よ………!!」

 

 

 

しかし、何の反応も示さない。かつて『紫苑の荼毘』すら追いつめた沼地の麒麟児『嫉妬の鎌蟹』だったものは何も返さない。もう、何も感じない。

 

 

「あれ……?これもしかして私最後だった……?」

 

現在の時刻午前5時半。出発の30分前に到着するように宿を出たテノアだったが、もうそこには全員が集合していた。静寂、苛立ち、興奮、憂鬱。表情にいろいろと差があるものの全員一応遠征に行くことは覚悟を決めたようだ。と遠征の一団を見ていると、

 

「おーい、テノアちゃんやーい。こっちこっち」

 

「こっちだよーテノアちゃーん」

 

「アオイさん、アイさん………。なんか行く前からお疲れみたいですね……」

 

いかにも気だるげな表情でアオイとアイがこちらに手を振りながら読んでいた。その露骨なほどの気だるげ面を見て思わず苦笑いになってしまった。

 

「そりゃそーでしょー!!だって『紫苑の荼毘』ってティガレックスの下顎と前脚一本を吹き飛ばせるような怪物なのよー!!それにビビるなって方が無理でしょーが!!」

 

「ホントホント!!確かにあれはすごいけど私らの目標とは完全に別ベクトル!!恐怖の対象でしかないよ!!」

 

「うっせーぞテメェら!!俺たちは『紫苑の荼毘』と殺し合いをするんじゃねぇんだ、いい加減腹くくれ!!……………それに、最初は気圧されたがいい機会だ」

 

声高く騒ぐ二人に対して喝を入れたのは同じく剣聖連合に所属するブルーノだった。最後の方は小声且つ早口だったので聞き取れなかったが何か自分に言い聞かせているような感じもあった。この騒ぎに気付いたのか野武士面のアルスと熱血漢という名の馬鹿のヒィトが一緒に近づいてきた。

 

「お、やる気充分じゃないかい。よろしく頼むよ」

 

「なぁに心配すんな!!俺とおっさんが先導してやるからよ!!」

 

「ていうか……あれ二人ともなんか仲良くなってません?ヒィトとアルスさんって所属してる猟団別々でしたよね……?いいんですか?」

 

「いやぁ、実は昨日おっさんと一緒に飯食ってさぁ、その時の話が面白いのなんの……!!」

 

「ま、ウチのお姫様、『黄巾の豪賊』は基本的に金が絡まない限りは割と温厚な人だし、彼のところの『紅蓮の獄犬』もそういう他猟団間での交流を禁止してなかったしね」

 

「うちとは大違いだねぇ。団長、ほかの猟団とは一切のかかわりを持つなってうるさいのに」

 

「ホントホント。スパイを防止するためとか言ってたけどあれ絶対目の敵にしてるよね」

 

「そうに決まってんだろ俺らよりさらに末端さえ気づいてるぞ、そんなこと」

 

「え?!なんか話を聞けば聞くほど『蒼天の剣聖』が小物っぽくなるのはなぜ?!」

 

ヒィトとアルスがなぜ仲良くなったを聞く話題から一気に『蒼天の剣聖』の陰口に移り変わったがこれはこれでいいとテノアは考えていた。昨日のバラバラだった雰囲気から一転穏やかな雰囲気が流れている。チームでの狩りはぎすぎすしていたら絶対に成功はしない。これは普段ソロでの狩りがほとんどのテノアでさえ知っている定石だった。しかしまだ油断はできない。まだあのトラブルメーカーとマイペースがいるのだから。しかしよくよく見れば二人が見当たらなかった。

 

「あの、エレンさんと……ギーヴは?」

 

「?ああ、あの二人ならもう龍識船に乗ってるよ。確かあのギルドナイトが船頭の方で風に浴びたいって言ってギーヴ君は早速船の中を占領して寝てると思うよ」

 

あの別ベクトルで傍若無人の二人らしいと言えば二人らしい行動を知って思わず苦笑いになるが、これで少なくともこの状況を悪くされるのを防ぐことができた。と考えていると後ろから懐かしい声が聞こえてきた。

 

「おーーーーい、テノアさーん!!」

 

「その声、もしかしてユカリ?!わぁぁ、久しぶり!!」

 

テノアの方に発してやってきていたのは、紫と黒色で統一されたどんぐりネコシリーズの装備を着た薄い紫毛のアイルー、ユカリだった。その後ろからは彼のご主人であるシエン。さらにその後ろからは鎧竜グラビモスから作られた装備を付けた男と炎戈竜アグナコトルから作られた装備を着た男の二人組がついてきていた。

 

「テノア、誰かいないやつはいるか?」

 

「あ、うん!全員集合してるよ!!」

 

胸に抱いたユカリをモフりながらテノアが答えるとそれに頷き、息を軽く吸って全員に向かって号令をかける。

 

「では、これより遠征に出発する。全員!龍識船中央艦に乗ってくれ!!」




何かコメントしてくれたら私のモチベーションも上がるのでよろしくお願いします!!
PS:蟷螂なめてました、パネェwww
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