我が魂は真紅の眼と漆黒の龍と魔導少女 作:0・The Fool
「士さーん!!!!」
森の中で見つけた泉で水浴びしていたら、翔の叫びが聞こえた。?なんだろう?疑問に思いながら、水面から出る。
「翔!こっちだ!」
俺の言葉に何処にいるか理解した翔がこっちに来た。
「士さん!大変ッス!はや………。」
焦ったような翔の叫びと共に茂みをかき分けて出て来た翔だが、俺の姿を見た瞬間、
ブッシャーーー
鼻血を噴いて倒れてしまった。
「?何しに来たんだ?」
疑問に思いながら、髪の毛の水分をタオルに吸わせたりしてから、着替えをすますと
「マタタビ!」
叫びながら、翔が飛び起きる。だが、何故マタタビなんだ?
「起きたか?翔。どうした?」
「う、うん!士さん!隼人君が退学させられるかもしれないッス!」
「???どういう意味?」
制裁デュエルは退学じゃないから、別の話か?
「そ、それが、隼人君のお父さんがやってきて明日自分とデュエルして、勝ったらアカデミアに残ってもよし、負けたら、すぐに退学だって」
「分かった!一度鮎川先生から荷物を受け取ってお前らの部屋に向かうから。」
翔にそう言って、女子寮に向かい、カードを受け取って、オシリス・レッドに向かった。
「見事にコアラばっかだな。」
「コアラデッキなんだな。」
デッキを見つめていた翔がガザゴソと自分の荷物を調べて1枚のカードを差し出した。
「隼人君。あげる。」
「良いのか?」
戸惑ったような声をかける隼人に笑みを浮かべて頷いた。
「うん。だってコレがあるとオーストラリアンデッキになるじゃない。」
「よし!ちょっと待ってろ!」
十代はそう言って、自分の荷物をあさり、マスターオブOZを取り出した。
「俺はコレは使わないし隼人にあげる。」
なら、翔と十代からカードを受け取って、デッキに追加する。それらのカードにダメ出しをして、夜もふけていく。
「僭越ながら、審判は私大徳寺が勤めさせて頂きますニャ。最初に確認しますが隼人君のお父さん。隼人君が勝ったらアカデミアに残る事を認めますかニャ?」
「男に二言はないでごわす!」
熊蔵さんの答えに大徳寺先生が満足そうに頷いた。
「では、隼人君。お父さんが勝ったら実家に帰って、家業を継ぎますかニャ?」
「構わないけど、制裁デュエルが終わってからでいいんだな?」
隼人の問いに熊蔵さんは首を縦に振る。
「お互いに気合い十分!はじめてくださいニャ!」
「
「俺のターン!ドロー!デス・コアラを召喚!」
隼人がデュエルディスクにカードを置くと、コアラが現れて攻撃姿勢をとった。
「で、デス・コアラを攻撃表示!」
「え?どうしたッスか?アニキ?」
十代の驚きの意味を理解できなかったのか、キョトンとしながら翔が問いかける。
「どうしたもこうしたもあるか!デス・コアラは守備力1800だけど、攻撃力は1100しかない!」
「しかも、デス・コアラはリバースモンスターだから、その効果を使うには、一度セットしなければならない。」
「ああ!!!!しまったんだな!」
十代と俺の言葉に隼人はハッと気付いて叫びをあげた。
「嘆かわしいでごわす!隼人!おんしはこの学校に来て何を学んできた!」
「ううぅ。か、カードを2枚セットしてターンエンド。」
隼人ライフ4000 手札3枚
伏せ2枚
デスコアラATK1100
「おいどんのターン!ドロー!手札から酔いどれタイガーを召喚!」
熊蔵さんのフィールドに酔っぱらいの虎が現れる。スゴいなリゾットビジョン。現れた瞬間から酒臭い。
「酔いどれタイガーでデス・コアラを攻撃!酔いどれパンチ!」
酔いどれタイガーはデス・コアラを殴ろうとして、
スカッ
急にデス・コアラの姿が消え、スッ転んでシルクハットモンスター2体を巻き添えにした。
「リバースカードオープン!マジカルシルクハット!強制終了!」
「あ、あのコンボは!」
「あぁ!士がやったコンボだ!」
「どういうことでごわす!そのシルクハットはなんででた!どうしてデス・コアラはセットされている!」
「マジカルシルクハットは自分フィールドのモンスター一体とデッキから2枚のモンスターをシャッフルしてモンスターゾーンにセットするんだな!そして、強制終了の効果で、マジカルシルクハットを墓地に送り、バトルフェイズを強制終了するんだな!」
その瞬間、マジカルシルクハットの効果は終了してシルクハットモンスターが破壊される。
「バトルフェイズが終了した時、シルクハットモンスターは破壊されるけど、セットされた、黄金の邪神像の効果で邪神トークンを2体を特殊召喚するんだな!」
その言葉に、邪神トークンが姿を現す。
「凄い!攻撃を凌いだ上に生け贄まで用意した!」
「それだけじゃない。フィールドのモンスターをよく見ろ。」
「え?あぁ!」
しばしフィールドを見た翔が気付いて叫びをあげた。
「デス・コアラがセットされている!」
マジカルシルクハットはデメリットがあるし、守備に使うには、ギャンブルの要素が強いけど、トリッキーかつ強力な効果を持っている。
「カードを2枚セットしてターンエンド!」
隼人ライフ4000手札3枚
伏せ0枚 強制終了
伏せ1枚 邪神トークンDEF×2
酔いどれタイガーATK1800
伏せ2枚
熊蔵ライフ4000 手札3枚
「俺のターン!ドロー!カードを1枚セット!父ちゃん!その伏せカードはデスコアラのダメージ軽減の為だろうけど、それがアダになったんだな!手札からダブルサイクロンを発動!自分のマジックトラップと相手のマジックトラップを1枚ずつ破壊する!それにチェーンでサイクロン!」
3つの突風が隼人と、熊蔵さんの伏せカードを破壊した。ミラーフォースとマジックシリンダーか。ホントに成功した試しがないな。
「な、なんだと!しかし、隼人!自分のカードも巻き添えに………。」
熊蔵さんはそこまでしか言えなかった。何故なら、突風が酔いどれタイガーを包み込んでいたからだ。
「俺がセットしたのは荒野の大竜巻なんだな!セットしたこのカードが破壊されると、フィールドのカードを破壊出来るんだな!」
それを証明するかのようにフィールドから吹き飛ばされる酔いどれタイガー。
「邪神トークンを生け贄に捧げ、ビッグコアラを召喚!更にデス・コアラを反転召喚!効果で父ちゃんの手札3枚分1200のダメージを与える!」
「グォォッ!!!!」
翻ったデスコアラに攻撃をされダメージをおう。
「コレで勝ちなんだな!2体でダイレクトアタック!」
2体の攻撃で熊蔵さんのライフが尽きる。
「お、おいどんが負けた?」
「父ちゃん。確かに、俺はダメなやつだったんだな。オシリス・レッドに配属されてやる気を無くしてサボってばかりいたダメなやつだったんだな。でも、今は十代。翔。士。それ以外にもこの場にはいない仲間達に支えられここまで来た。この人達と一緒に学びたいんだな!」
隼人の言葉に熊蔵さんは笑みを浮かべ大徳寺先生に振り向いた。
「先生。これからも隼人をよろしくお願いします。」
「任せてくださいニャ!隼人君は責任をもって預かります!」
「父ちゃん!」
「隼人。そこまで言えるのなら、もう何も言わん。最後の最後までその想いを貫いていけ。」
熊蔵さんに認められたのが嬉しかったのか笑みを浮かべる隼人。それを見ながら熊蔵さんは何故か俺を見る。
「士といったか。何でそんな言葉遣いなのかは聞かないけど、女の子だからもっとおしとやかにした方がいいでごわす。」
「余計なお世話だ!ってかアンタもか!」
俺の跳び蹴りが熊蔵さんの意識を刈り取った。