我が魂は真紅の眼と漆黒の龍と魔導少女   作:0・The Fool

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感想頂きました、轟th様、ユウ-TKTM様、並びにこのお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。
実は、今話は最初に想定したより女の子っぽくなってしまったような?そんなお話です。


デュエル14 勉強会水族デッキ

「では、制裁デュエル突破を祝して、」

 

『乾杯!!』

 

 俺の言葉に皆が手にしているグラスを軽くぶつけ合う。

 

「皆、ありがとう。また一緒に楽しいデュエルをしようぜ!」

 

 祝ってくれる代表の十代の言葉に、明日香と麗華と名前も知らないラー・イエローの生徒とトメさんが惜しみ無い拍手を送ってくれた。

 

「ところで、翔。俺に何を命令したいんだ?」

 

「そ、それっすけど、ぼ、ボクに付き合って欲しいっす!」

 

「OK。んじゃ、明日休みだし、10時にオシリス・レッド前に行くな?」

 

 俺の言葉に翔は笑顔で頷いた。

 ○ ○ ○

 

 とまぁ、打ち上げの時に、そんなやり取りがあり、約束通りオシリス・レッド寮に向かった。

 

「士さん!」

 

 俺を見つけた翔が手を振りながら俺に駆け寄った。

 

「わり。翔。待たせたか?」

 

「ううん。ボクも今来たところっすから、気にしなくて良いっすよ?」

 

 今来たも何も、ここはオシリス・レッド前なんだけど。

 

「それじゃ行きますか?」

 

 そう言って翔を連れてデュエルアカデミア資料室に向う。

 

「シニョーラ沖田にシニョール丸藤なノーネ?」

 

 資料室に入ったら、クロノス先生の声が出迎えた。

「どうしたノーネ?」

「実は翔から勉強を教えて欲しいと頼まれまして。」

「へ?」

「それはシニョール丸藤は勤勉なノーネ。オシリス・レッドの人達も徐々に成績が上がり初めているのでワタシとシテーハ、大変喜ばしいノーネ。」

 

 俺の言葉に何故か、翔が戸惑った声を上げる。

 

SIDE 翔

 

 トホホ。どうやら付き合ってを『勉強に付き合って』と勘違いされたらしい。

 

「で、翔。『タイミングを逃す』とは、何か? 答えられるか?」

「効果発動タイミングに別のカードが割り込まれる事により、本来発動するはずだったカードの適切なタイミングに発動出来ず不発に終わる処理の事ッス。

例えばフィールド魔法、ギアタウンは生け贄の軽減の他にも破壊されるとアンティーク・ギアと名のつくモンスターを特殊召喚出来るけど、自分フィールドに発動中のフィールド魔法ギアタウンがあり、自分が新たなフィールド魔法が発動した場合、まずは古い方のフィールド魔法を破壊され、新たなフィールド魔法をセットしてから発動という順番が組み込まれるためタイミングを逃して、ギアタウンの効果は不発してしまいます。」

 

 僕の言葉に、士さんもクロノス先生も満面の笑みで拍手してくれた。

 

「そういうこと。やればできるじゃん。」

 

 頭を撫でながら誉めてくれる言葉に、嬉しくなり頑張ろうと思ってしまう。

 

SIDE 士

 

「そういえば、クロノス先生。どうして、オシリス・レッドが嫌いだったっすか?」

 

 勉強も進んだとき、翔がクロノス先生に問いかける。

 

「シニョール丸藤。このデュエルアカデミアは優秀なデュエリストを育成するための養成所なノーネ。そのたーめにここのオーナーはオベリスク・ブルー、ラー・イエロー、オシリス・レッドの3つの寮にわけそれぞれの寮の待遇に差をつけることでオシリス・レッドは上の寮を目指したいと思わせ、オベリスク・ブルーはラー・イエローや、オシリス・レッドに抜かせてなるものかと頑張ろうと切磋琢磨する。そんな環境を目指したかったらしいノーネ。ワターシはその理念に従ってオシリス・レッドがより上を目指したいと思わせたいと頑張っていたのでスーガ、オシリス・レッドの生徒達は自分達の環境を嘆き、上に行く事を諦めてしまったノーネ。」

 

 まぁ、その辺は俺達が入学したときの隼人を見ればわかるな。というか、エアーズ・ロックにデッキを捨てて未練を絶ち切りたくても出来なかったなら、オシリス・レッドでも足掻けば良いのに。

 

「コチラが頑張っても成果の出ないオシリス・レッド達に苛ついてしまったノーネ。」

 

 まぁ、いくら頑張っても成果の出ない結果に苛ついてしまうのは仕方ないかもしれないけど、大人気無さすぎやしないか?俺の視線に気付かず、勉強頑張ってくだサーイ。と励まし応援をしてさっていった。

 

 ○ ○ ○

 

「人に歴史ありとはホントだな。」

 

 目の前にあるカレーライスを掬いながら潰れていた。

 

「そうッスね。クロノス先生も問題かもしれないっすけど、僕達生徒側にも問題かもしれないッスよね。」

 

 翔はカツ丼を食べながらも先ほどの事を思い返していたらしい。

 

「翔。それまでの態度を悔やむのなら、これからに集中しろ。」

 

「………ウン。そうっすよね。」

 

 俺の言葉に無理矢理納得して箸を動かすのだが、どうにも遅い。まだ、吹っ切れていない模様だ。

 

「にゃ、にゃにすりゅんでひゅか!ちゃかしゃしゃん!」

 

 俺が翔の頬っぺたを引っ張ると、抗議の声をあげる。

 

「翔。過去は振り返ったって変わる訳じゃない。それならば、気持ちをリセットして遅れた分を取り戻せば良い。」

 

 俺がそういうと翔は自分の頬を叩き気合いを入れようとしたらしい。

 

「………痛い。」

 

 小さく呟いた言葉に、俺の口からプッと笑いを洩らしてしまう。それを見た翔が恥ずかしさを隠す為か大急ぎでカツ丼をかっこむ。その様子に微笑を浮かべ、カレーライスと天丼、ラーメンとサラダを胃袋に納めていく。

 

「ごちそうさま。ところで、翔。この後の予定って何かある?」

 

「士さんってすごい食欲ッスね。ボクはなにもないッスよ?」

 

「それじゃ、行きますか?の前に、翔。お弁当つけてるぞ?」

 

 唇のはしっこに付いてるご飯粒を指先でとり、ペロッと舐めとった。なんか知らんが、その瞬間翔の顔が真っ赤になった。そして、

 

ヒュッ! カッ!

 

 そんな音と共に飛来した何かが翔の頬をかすり、カードが壁に突き刺さった。アレ?何でだ? いくら固いといっても紙製だから壁に突き刺さるなんてありえないはずなんですが?天上院明日香さん?カード手裏剣が投擲されたと思われる付近から、金髪が揺れるのが見えた。

 

「立てる? 翔?」

 

 顔が青ざめている翔を立たせ手を振りながら視線をずらすと視界の端で金色の髪が踊っているのが写った。

 

「撒くぞ?」

 

 廊下の角を曲がった所で走る。その様子を見た明日香が慌てて走ってくるのが見えたが、もう遅い。右、左へと走り続けて行くと明日香はきっちりまいたらしい。

 

「んじゃ、今度こそ行くか。こっちだ。」

 

 翔を案内してたどり着いた先は、水族館だ。デュエルアカデミアはデュエルのための学校とはいえ、孤島故にこういった娯楽がないとストレスが溜まってしまう。そのため、デュエルだけではなく、水族館、ゲーセンなどが設立されている。

 

「あ♪翔♪これみなよ可愛い♪」

 

 ガラスの向こう側にある、カラフルな魚を指さして言った。

 

「う、うん。」

 

 どうも、ここに来てから翔の笑顔が固い。

 

「翔。楽しめってここは楽しむ為にあるんだから、楽しまないと損だぞ?」

 

「い、いえ、そうじゃないッス!でも、士さんの言う通りッスよね。」

 

 翔はそう言って、柔らかい笑顔で水族館の館内を歩き回った。

 

 ○ ○ ○

 

「あー。楽しかったッス。士さん。連れてきてくれてありがとうッス。」

 

 俺達が水族館を出た頃にはもう日も暮れ始めていた。

 

「楽しめたようで何よりだ。」

 

 俺がそう言った時、その楽しさを吹き飛ばすような不快な声が聞こえた。

 

「あぁ!何処に目をつけてやがるんだ!いてえじゃねぇか!」

 

「そ、そんな!そっちからぶつかってきたんじゃないか!」

 

 倒れたオシリス・レッドの生徒をオベリスク・ブルーの生徒が睨み付けている。

 

「オシリス・レッドのドロップアウトごときには勿体ないレアカードだぜ!俺様がもらってやるからありがたく思いな!」

 

 オベリスク・ブルーの生徒はそう言って、オシリス・レッドの生徒のカードを取り上げようとする。

 

「か、返してくれ!それは俺の大事なカードなんだ!」

 

「放せ!俺様が大事に使ってやるか「せーの!!」フォォッッ!!」

 

 男の急所に蹴りを入れられ、脂汗を流して蹲るオベリスク・ブルーの生徒。そのスキにオシリス・レッドの子はカードを回収して少し離れた所に逃げ出していた。

 

「な、何しやがる!」

 

「それはコチラのセリフだ。カード強奪は感心しない。」

 

「ハッ!オシリス・レッドのドロップアウトごときに勿体ないカードをもらって何が悪い!まぁいい!俺様にたてつく貴様から、もらってやるよ!俺様が勝ったら、貴様のカードを全て寄越しな!」

 

「良いだろう。だけど、俺が勝ったら、お前が奪ったカードを持ち主に返して2度とこんなことをやめるんだな。」

 

 ○ ○ ○

 

決闘(デュエル)!!』

 

「俺様のターン!ドロー!ゴブリン突撃部隊を召喚!さらに、カードを1枚セットしてターンエンド!」

 

雑魚ライフ4000手札4枚

伏せ1枚

ゴブリン突撃部隊ATK2300

 

「俺のターン!ドロー!手札から愚かな埋葬を発動!デッキから悪魂邪苦止を墓地に送る!」

 

「ハッ!やっぱり大した事ねぇな!わざわざカードを捨てるなんざ意味の無いことをしやがる!」

 

 俺のプレイングを見て嘲笑うが、翔は呆れた表情でそいつを見ていた。

 

「さらに、手札からスライム増殖炉を発動!」

 

「やっぱり大した事ねぇな!そのカードは、スライムトークンを出せる代わりに、スライムトークン以外のモンスターを出せなくなるんだぜ?」

 

 俺が場に出した永続魔法を見て小バカにしたように笑うが、このカードをバカにはできないと思うんだが?

 

「モンスターを1枚セット、カードを1枚セットしてターンエンド!」

 

雑魚ライフ4000手札4枚

伏せカード1枚

ゴブリン突撃部隊ATK2300

 

伏せモンスター1枚

伏せカード1枚 スライム増殖炉

士ライフ4000手札2枚

 

「ば、バカな!なんで出せる!スライム増殖炉は!」

 

「勘違いしないでスライム増殖炉は『召喚、反転召喚、特殊召喚出来なくなるだけで、セットすることは』出来るよ。」

 

 俺の言葉に悔しそうに歯噛みした。

 

「クソ!ゴブリン突撃部隊を生け贄に偉大魔獣(グレートまじゅう)ガーゼットを攻撃表示で召喚!コイツの攻撃力は生け贄になったモンスターの2倍になるんだぜ!ガーゼットでその雑魚を攻撃!」

 

 その言葉に、ガーゼットは俺のモンスターを襲おうとするが、

 

「リバースカードオープン!くず鉄のかかし!攻撃を一度だけ無効にする!」

 

 俺の場に翻ったカードがガーゼットの攻撃を防いだ。

 

「そして、このカードをセットする!」

 

 俺の宣言にかかしが場にセットされる。

 

「ざけんな!それがある限り攻撃するなって言ってんのと同じじゃねぇか!」

 

 その言葉に、思わず首を傾げてしまう。

 

「ひょっとして、この効果を理解してない? くず鉄のかかしはセットするから、くず鉄のかかしは1ターンに1度しか使えないよ?」

 

「ちっ! クソ! ターンエンド!」

 

雑魚ライフ4000手札5枚

伏せカード1枚

偉大魔獣ガーゼットATK2300×2

 

伏せモンスター1枚

伏せカード1枚 スライム増殖炉

士ライフ4000手札2枚

 

「俺のターン! ドロー! スタンバイフェイズ時にスライム増殖炉の効果発動! スライムトークンを特殊召喚!」

 

「はッ! そんな弱小カードなんか、すぐに踏み潰してやるよ!」

 

「それはどうかな?カードを1枚セットしてターンエンド!」

 

雑魚ライフ4000手札4枚

伏せカード1枚

ゴブリン突撃部隊ATK2300

 

伏せモンスター1枚 スライムトークンATK500

伏せカード2枚 スライム増殖炉

士ライフ4000

 

「俺様のターン!ドロー!ゴブリン突撃部隊を召喚! ガーゼットでスライムトークンを攻撃! そんなクズカードを踏み潰してやれ!」

 

「確かに、ガーゼットの効果は強力だけど、それがガーゼットの欠点だ! 速攻魔法禁じられた聖杯を発動! ガーゼットの攻撃力を400アップさせる代わりにモンスター効果を無効にする!!」

 

「ハッ!気でも狂ったか!4500ポイントダメージを受けてくたばれ!」

 

 ガーゼットの一撃を受けて、スライムトークンはバラバラになり、スライムトークンがガーゼットを包み込んだ次の瞬間、ガーゼットは身体中の水分を吸われたかのように干からびた。(雑魚ライフ4000-500-400=3900)

 

「ば、バカな!なんでガーゼットがやられる!さてはイカサマをやりやがったな!」

 

 想定外の事態にいちゃもんつけるがそれに首を横に振る。

 

「禁じられた聖杯によって効果が無効になり、ガーゼットの『生け贄にしたモンスターの元々の攻撃力の倍の数値』になる効果も無効になるんだ。」

 

 よってガーゼットの攻撃力は0。禁じられた聖杯のアップする数値と合計して400。スライムトークンの500には届かずダメージを受けた。

 

「く、クソ!このままターンエンド!」

 

雑魚ライフ4000手札4枚

伏せカード1枚

ゴブリン突撃部隊ATK2300

 

伏せモンスター1枚

伏せカード1枚 スライム増殖炉

士ライフ4000手札2枚

 

「俺のターン!ドロー!強欲な壺を発動!手札からフィールド魔法、湿地草原、一族の結束を発動!墓地の種族は水族しかないため、同種族のスライムトークンは攻撃力が800アップして、湿地草原の効果により、レベル2以下の水族モンスターのスライムトークンは攻撃力1200アップする!さらにヘルアライランスをスライムトークンに装備!よって同名モンスターが2体いるから攻撃力が1600アップする!サイクロンでその伏せカードを破壊する!!」

 

 破壊したカードは、ミラーフォースか。つくづく成功率が低いな。

 

「………あ………あ………そんな………。嘘だ………こんな男みたいな女に負けるなんて。」

 

「負けて現実を受け入れろ!!2体で攻撃!!」

 

 スライムトークンの攻撃でゴブリン突撃部隊を干からびかせて、もう1体のスライムトークンがライフをゼロにした。

 

 ○ ○ ○

 

「く、くそ!お、俺が負けただと?」

 

 雑魚が負けたことに衝撃を受けたらしくうずくまっている。所に近づいて言葉をかける。

 

「約束だ。強奪したカードを返しな。」

 

「し、知らねえ!!」

 

「無駄なあがきだ。こういうことに備えて、ポチッとな♪」

 

 俺はそう言ってポケットのテープレコーダから先ほどの会話を再生させた。

 

「し、知るか!!」

 

 そう叫んで逃走しようとする。しかし、

 

「オラッ!!!!」

 

 5D‘Sの牛尾そっくりさんがいつの間にか雑魚のそばにいて正拳で鼻っ柱叩き折った。

 

「弱いものをいたぶってカードを強奪した挙句、その結果を認めずに逃走するとは何事だ!!!」

 

 牛尾のそっくりサンは俺に振り向いて軽く敬礼した。

 

「違法デュエル及びカード強奪対策委員会ジャッジメント所属の鷲尾頼だ。協力感謝する。………さあ、来い!!貴様は補習室で一晩補習及び反省文500枚だ!!!!拒否するなら10倍にするぞ!!!!」

 

 牛尾のそっくりサンの鷲尾さんは敬礼してから雑魚を捕まえて補習室まで連れて行った。

 

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