我が魂は真紅の眼と漆黒の龍と魔導少女   作:0・The Fool

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感想頂きました轟th様、並びにこのお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。


デュエル15 真紅の眼と漆黒の龍

「ガンバレ!十代!」

 

 俺の応援に十代は指をたてて応じた。その十代はバットを片手にバッターボックスに立つ。そして、

 

「いっけー!!」

 

 ピッチャーが投げるストレートをヒットさせる。そのボールはぐんぐん伸びて場外ホームランになった。

 

「っしゃぁっ!!」

 

 フェンスを飛び越えていく打球の行方を見ながら一周する。しかし、なんだろう?この違和感、足りない何かがあるような?ホームラン玉に喜ぶジュンコ達の横でそんな事を考えていると、

 

「すいません!!デッキ構築を考えていたら遅くなりました!」

 

 そう叫んでラー・イエローの生徒が駆け込んできた。 ?あんな顔いたっけ?転入生かな?考えている間に打順もかなり進んでいたらしく、もう十代の番だ。

 

「出たな三沢!お前の球もあそこに叩きこんでやる!」

 

「イヤ。キミのデータは解析済みだ。」

 

 お前はどこぞのメガネマンか?そして、三田沼だっけ?彼が投げる球は十代のバットに掠りもせずにミットに収まった。

 

「コレでラー・イエローの勝ちかな?」

 

「どうしてよ?攻撃側はラー・イエローだけど、点差は3もあるのよ?その3点差をひっくり返すのは難しいと思うけど?」

 

「さっきのバッティング勝負では完全に十代の敗けだ。あの負けず嫌いの十代の事だ。絶対に三田沼だっけ?彼をマウントに上がらせてバッティング勝負に持ち込ませるだろうよ。例えば、2ストライクでわざとボールの連発するとか。」

 

 その言葉に、明日香はありそうと短く呟いた。

 

「子供なのね。まぁ、そこが可愛いんだけどさ。」

 

「ほほぅ?」

 

 ジュンコの言葉に俺はニヤニヤとジュンコを見た。俺だけではなく、明日香とももえもだ。

 

「な、なによ?皆して?」

 

「イヤ♪別に?ただ、ジュンコの趣味があんなのだとは思わなかったから。」

 

 ボンッ!! 俺の言葉にジュンコは真っ赤に染まった。

 

「あ、アタシはじゅ、十代の事なんか………。」

 

「聞きましたか?浜口さん?」

 

「えぇ。確りとこの耳で聞きました。」

 

「士は一言も十代の事は口にしてないのにね。」

 

 俺とももえと明日香の言葉にジュンコは耳まで真っ赤に染まった。からかいすぎたか?そう反省していたら、

 

「ペペロンチィ~ノォーー!!!!」

 

 という悲鳴が聞こえた。やっぱり打球がクロノス先生に直撃したのか?

 

「クロノス先生が心配だから様子を見てくる。」

 

 その場に明日香達を置いて、悲鳴が聞こえた方に向かうとクロノス先生に頭を下げている十代と翔に顔に青アザを作ったクロノス先生がいた。

 

「大丈夫ですか?」

 

「シニョーラ沖田。大丈夫なノーネ。」

 

「すみません。俺の打球のせいで。」

 

「シニョール三沢。ナイスボールだったノーネ。」

 

 青アザを痛そうにしながらもクロノス先生はそう誉めてから十代と翔と俺を先に帰らせた。

 

 ○ ○ ○

 

「ぷはぁっ!!」

 

 泉の中を潜水していたのだが、息苦しくなり水上に顔を出す。

 

「な………。な………。」

 

 ん?いつの間にそこにいたのか万丈目がそこにいた。

 

「万丈目。どうした?」

 

 何故か顔を真っ赤にしている万丈目に問いかけようと、泉から出た瞬間、

 

ぶっしゃぁぁぁっ!!!!

 

と物凄い勢いで万丈目の鼻から鮮血が発射された。

「はぁ。またか。奇特な人が多いな。」

 

 呟いて、身体中の水分を拭き取り着替える。着替え終えて、髪をツインテールにした瞬間、

 

「猫じゃらし!」

 

 叫んで万丈目が飛び起きた。何故に猫じゃらしだ?

 

「起きたか?それで、万丈目?盗んだデッキで何をしたいんだ?」

 

「な!何でそれを知っている!」

 

「周囲にばら蒔いたカードを見てみろ。」

 

「え?あぁ!」

 

 拾ったカードを集めて気付いたのか驚きの声を上げた。

 

「お前はカードに数式を書き込む癖でもあるのか?」

 

 俺の指摘に万丈目は悔しそうに呻いた。

「あ、頼む!見逃してくれ明日、三沢に勝たないと、俺は、俺は、」

 

 必死になって懇願する万丈目に俺は、首を横にふる。

 

「ダメだ。一応言っておくが、お前がやってるのは犯罪だ。それを見逃したら万丈目のためにならない。」

 

「く、くそ! なら、デュエルだ! 俺が勝ったらこの件は黙っていて欲しい!」

 

「いいだろう。ただし、俺が勝ったら盗んだデッキでを持ち主に返して謝罪しろ。」

 

 

 

決闘(デュエル)!!』

 

「俺のターン!ドロー!ヘルソルジャーを召喚!ターンエンド!」

 

万丈目ライフ4000 手札5枚

伏せカード無し

伏せモンスター無し ヘルソルジャーATK1200

 

「俺のターン!ドロー!手札からジェスターコンフィを特殊召喚!」

 

 俺の言葉に玉乗りピエロが現れた。

 

「さらにジェスターコンフィを生け贄にマテリアルドラゴンを召喚!」

 

 ジェスターコンフィがガラスのように砕け散り、代わりにドラゴンが出現した。

 

「マテリアルドラゴンでヘルソルジャーを攻撃!!マテリアルバースト!」

 

 マテリアルドラゴンは強力な閃光を放ってヘルソルジャーを破壊した。(万丈目ライフ 4000-2400+1200=2800)

 

「くぅッ!しかし、ヘルソルジャーの効果発動!このカードが破壊された時に、俺が受けた戦闘ダメージと同じ数値の効果ダメージを相手にも与え………。」

 

 ヘルソルジャーが死に際に投げつけた剣。それが俺のライフを回復させたのを見て万丈目に言葉もなかった。(士ライフ 4000+1200=5200)

 

「マテリアルドラゴンの効果は効果ダメージを回復効果に変換させる。カードを2枚セットしてターンエンド!」

 

万丈目ライフ2800手札5枚

 

 

マテリアルドラゴンATK2400

伏せカード2枚

士ライフ5200手札2枚

 

「俺のターン!ドロー!手札から死者蘇生を発動!蘇れ!ヘルソルジャーさらに速攻魔法地獄の暴走召喚!ヘルソルジャーをデッキ、手札、墓地から可能な限り特殊召喚!」

 

 万丈目のフィールドに地獄よりの戦士が3体出現した。

 

「地獄の暴走召喚は俺のモンスターにも影響を及ぼすが、マテリアルドラゴンはデッキに1枚しかない。」

 

「さらにヘル・アライランスをヘルソルジャーに装備!同名モンスターが3枚いるから攻撃力が2400アップする!

バトルだ!ヘルソルジャーでマテリアルドラゴンを攻撃!」

 

 マテリアルドラゴンが閃光を放って迎撃するが、ヘルソルジャーはその閃光を吹き飛ばしマテリアルドラゴンを切り裂いた。(士ライフ 5200-1200-2400+2400=4000)

 

「その瞬間手札1枚をコストにダメージ・コンデンサーを発動!俺が受けた戦闘ダメージ以下の攻撃力のモンスターをデッキから攻撃表示で特殊召喚!来い!軍隊竜!」

 

 俺のフィールドに群をなして軍隊となる竜が姿を現した。

 

「だけど、ヘルソルジャーの方が攻撃力が上!ヘルソルジャーの攻撃!」

 

万丈目の言葉にヘルソルジャーは軍隊竜を切り裂いた。軍隊竜は断末魔の悲鳴上げてその場に崩れ落ちた。(士ライフ 4000-1200+700=3500)

 

「だけど、軍隊竜の効果発動!このカードが戦闘で破壊された時に、同名モンスターをデッキから特殊召喚出来る!」

 

 俺のフィールドに2体目の軍隊竜が出現した。

 

「く。サーチモンスターだったか。ターンエンド!」

 

万丈目ライフ2800

伏せカード 無し

伏せモンスター無し ヘルソルジャーATK1200×2 ヘルソルジャーATK1200+800×3

 

軍隊竜ATK700

伏せカード1枚

士ライフ 3500手札1枚

 

「俺のターン!ドロー!軍隊竜を除外してレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚!」

 

 俺の場にレッドアイズ・ダークネスドラゴンに似た、より強力な漆黒の竜が召喚された。

 

「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンの効果発動!自分の手札、墓地から同名モンスターを除くドラゴン族モンスターを特殊召喚!来い!真紅眼の黒龍!」

 

『ギャォォォッ!!!!』

 

 ルビーがその力を鼓舞するかのように雄叫びをあげる。

 

「バトルフェイズ!レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンでヘルソルジャーに攻撃!ダークネスメタルフレア!!」

 

 レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンの攻撃により、ヘル・アライランスを装備してないヘルソルジャーが破壊されるが死に際に剣を投げつけて俺のライフを削った。(万丈目ライフ2800-2800+1200=1200

士ライフ 3500-1600=1900)

 

「コレで終わり!真紅眼の黒龍でヘル・アライランスを装備してないヘルソルジャーを攻撃!黒炎弾!!」

 

 ルビーがその強力な炎を叩きつけてヘルソルジャーを破壊した。(万丈目ライフ 1200-2400+1200=0)

 

 ○ ○ ○

 

「万丈目?約束は覚えているな?」

 

 俺の確認に首を縦に振りながらデッキを差し出す。

 

「わかっている。これだ。」

 

 俺に数式を書いたカードを差し出すと万丈目はその場を去ろうとする。

 

「万丈目。卑怯な手段で勝てたとしても、誰も万丈目を見ようともしない。最悪お前を仲間と認めようとしない。それを引き替えにオベリスク・ブルーに拘る価値はあるのか?」

 

 去ろうとする万丈目の背中にそう問いかけた。それに対して万丈目は黙考したままその場を去った。その背中が見えなくなったところで、

 

「良かったの?士?」

 

 どうやら、俺と万丈目のデュエルを見ていたらしい明日香がそう問いかけていた。

 

「やれることはなったし。果報は寝て待てだ。」

 

 そう答えた俺に対して、明日香はにこやかな笑顔で近づいて、

 

ガシャン!

 

 とそんな音を立てて俺の手首に手錠をはめてしまった。

 

「え、えっと明日香さん?この手錠はなんてしょうか?」

 

「士。いい加減野宿はやめてほしいのよ?」

 

「明日香さん?俺は男ですから女子寮に入れませんよ?」

 

 とそう抵抗したけど聞く耳を持たず、明日香の部屋に泊まった。

 

 ○ ○ ○

 

 翌日の万丈目の前にラー・イエローの生徒が立っていた。

 

「三沢。俺は勝つためにお前のデッキを盗もうとした。すまない。」

 

「そうか。なら、万丈目。楽しいデュエルをしよう。」

 

 その言葉に唇の端に笑みを浮かばせえ答えた。そして、

 

「ウォータードラゴンの攻撃!!アクアパニッシャー!!」

 

 三沢の攻撃が万丈目のモンスターを弱体化させ、大津波が砕いた。

 

「OH!見事なノーネ!シニョール三沢!見事なデュエルなノーネ!オベリスク・ブルーに入寮することを認めるノーネ!」

 

 その言葉に三沢は首を横に振った。

「いえ。それには及びません。自分はデュエルアカデミアの一位になるまでオベリスク・ブルーに入らないと決めましたので。」

 

「それは残念なノーネ。」

 

 クロノス先生はそう言って残念そうな表情になった。

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