我が魂は真紅の眼と漆黒の龍と魔導少女   作:0・The Fool

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感想いただきました、アラケン様、傷心ズバット様、駄作様、星騎士様、カイナ様、シノブ様、並びにこのお話を呼んでくださる皆様ありがとうございます。今回は短くて申し訳ないです。


デュエル24 バレンタイン

 

SIDE 明日香

 

「ううぅ。」

 

 私と雪乃は目の前の黒くて甘い香りのお菓子を見ている。

明日は2月14日。バレンタインデーなのである。女の子達がチョコレートという武器で好きな異性に挑む日である。私も雪乃もチョコレートを用意してあるけど、大きな問題が。それは、

 

「私達ってお菓子を作った事が無いのよね。」

 

 私達はお菓子を作った事が無く素人で、間の悪い事に鮎川先生はお仕事で離れていて、戻るのは当分先らしい。どうしようと途方にくれていたら、

「アレ?どうしたの?」

 

 と士の精霊であるブラックマジシャンガールのフレアが問いかける。フレアは私達の手元にあるチョコレートを見て、状況を察したらしく、ニコニコと笑みを浮かべ、提案した。

 

「私、ザッハトルテっていうチョコレートケーキの作り方知っているし、教えようか?」

 

『ぜひ!』

 

 私と雪乃は同時にフレアの手を握っていた。

 

SIDE 士

 

「士。卵黄はこんな感じで大丈夫?」

 

「どれどれ? そうだ。後は卵白を泡立ててメレンゲを作り、卵黄と溶かしたチョコレートとメレンゲを混ぜ合わせるんだ。」

 

「士さん。メレンゲはこんな具合でよろしいのですか?」

 

 ももえの言葉に泡立て器を借り、メレンゲに角を立てさせる。立った角が盛り上がったままを維持している。

 

「OK。後は泡を潰さないようにしながら混ぜ合わせるんだ。」

 

 ももえに指示を出しながら、自分が作った生地をバターを塗った型に流し込み型で軽くテーブルを叩いてからオーブンに入れる。

その後、ジュンコやももえに指示を出し、彼女達の生地がオーブンに入れたら焼き始める。焼きあがったら、オーブンから出し、冷ましている間にチョコレートを溶かす。そして、冷めたスポンジを二つにきり、 杏ジャムを挟み、チョコレートでコーティングする。

 

「士。ありがとう。」

 

「助かりましたわ。わたくし達は作り方全然知らなかったものですから。」

 

「いやいや。困ったときはお互い様だよ。」

 

 ジュンコの言葉に苦笑しながら返すとももえが首を傾げて問いかける。

「所で、ザッハトルテの作り方をご存知でしたのは?」

 

 ももえの何気ない問いかけに俺は黒いオーラを纏いながら答えた。

 

「もともとチョコレートとか好きってのもあるけど、バレンタインになると男子勢からチョコレート要求されるだ。」

 

 男が男に渡しても意味ないのに。

 

「だから、バレンタインの日になると手の込んだチョコレートケーキをダミーに作るようになったんだ。」

 

 俺の言葉に俺の頭を撫でながら慰めようとするジュンコ。

 

「…苦労しているのね?」

 

「まあね。ジュンコ。サンキュー。」

 

 その後、出来上がった2人のチョコレートを冷蔵庫に保管してその日は解散した。

 ○ ○ ○

 

「士さん。おはようッス。」

 

翔が俺の顔を見て何かを期待するかのような顔で俺に挨拶した。

 

「お、早よ。翔。十代。隼人。」

 

「よ。士。」

 

「おはようなんだな。」

 

「つ、士さん。あ、あの、」

 

「? あぁ。そうだ。ほい。3人とも。」

 

 そう言いながらチョコレートをチョコレートを差し出した。差し出したチョコレートを受け取りながら、翔が顔を朱く染める。

 

「いつもありがとう。」

 

 お礼の言葉に何故か翔が涙を流していた。

 

「…士さんの本命をもらえるのを期待してたのに。」

 

 ったく。男に何を期待してるんだか?

 

「俺に期待するより、向こうに期待しろ。というかしてくれ。さっきから嫉妬で俺の胃のライフは0だそ?」

 

 俺が視線をずらすと、拗ねたような表情のジュンコとももえがいた。特にももえに至ってはどす黒いオーラを纏いながら、青筋を浮かべている。うん。こんな姿を子供が見たら悪夢を見そうだ。

 

「ほら。頑張れ。踏み出さなきゃ想いは伝わらないぞ?」

 

 俺の言葉に、ジュンコとももえがそれぞれが大好きな異性に近づいた。ただし、体中カチコチな状態で緊張しているのがモロバレだったりする。

 

「じゅ、十代、こ、これどうぞ!!」

 

「お、おう。サンキューなジュンコ。」

 

 顔を真っ赤に染めるジュンコにシンクロしたのか、顔を真っ赤に染める十代。

 

「しょ、しょうしゃま。う、受け取ってくだしゃいまし。」

 

 顔を朱く染め、ザッハトルテを差し出すももえに緊張する翔がいた。

 

「隼人。お邪魔虫だしとっとと行こう?」

 

「そうなんだな。」

 

 4人その場に残し先を急ぐのだった。

 

 ○ ○ ○ 

 

「ただいま。」

 

 誰もいないはずの寮のドアを開けたら、

『おかえりー♪』

なんと、人の声がして、フレアと明日香と雪乃が顔を見せた。どうやら、フレアが入れたらしいな。

 

「で、2人はどうしたの? 何か用?」

 

「うぅん。2人じゃなくて、3人何だけどね。はい。ザッハトルテだよ。」

 

 フレアはニッコリと笑い箱を差し出した。

 

「ああ。バレンタインデーだからか。ありがとう。義理でも嬉しいよ。」

 

「え?」

 

 その言葉に何故か明日香が硬直した。

 

「明日香も雪乃もフレアも大事な友達だからいつまでも友達でいてほしいんだ。」

 

 何故か明日香がショックを受けたみたいで目に涙をため始め、

 

「ウアァァーーーーーーン!!!! 士のブワァッカァァァーーーーーー!!!!」

 

 とこの場にいる皆が耳を塞いでしまうような絶叫を残して走り去ってしまった。

 

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