我が魂は真紅の眼と漆黒の龍と魔導少女 作:0・The Fool
「いやだぁぁーーー!!!!」
「暴れないの!歓迎会に遅れてもいいの!」
「歓迎会に遅れても良いけど、女子寮に行くのは嫌じゃーーー!!!!」
明日香の言葉に叫ぶ。
「いいから来なさい!」
「いやだぁぁーーー!!!!オシリス・レッドかラー・イエローに行きたいんじゃーーー!!!!」
「女の子が男の寮に行ったらおかしいわよ!」
「俺が女子寮に行くのもおかしいんじゃあ!!!!」
「まったく。さっきからわけのわからないことを。」
俺の叫びに明日香は疲れたように呟く。そこに、
「明日香さん。どうしましたか?」
「どうしたのよ?騒がしいわね?」
明日香と俺のやり取りを聞き付けたのか、眼鏡をかけた緑色の髪の女子と薄紫色のツインテールの女子が声をかけてきた。
「麗華!雪乃!手を貸して!この子さっきから男子寮に行くと叫んでるのよ!」
「な!なんですって!原麗華の目の黒いうちは不純異性交遊はさせません!」
「アラアラ?随分大胆ね?」
明日香の言葉に、興奮して叫ぶ原にコチラを見て微笑む雪乃だった。
「俺が男子寮に行っても不純異性交遊はならないから離せ!」
「女の子が男の寮に行くとしたら不純異性交遊ではなくても色々問題ありますからダメです!」
「俺は男だ!」
「そんな見え見えの嘘をつかないでください!」
「正真正銘本当だ!」
「そんなことより時間も無いですから早く来てください!」
そんなことを言いながら3人は嫌がる俺を引っ張りオベリスク・ブルー女子寮に連れてかれてしまった。
「………お、俺は無力だ。」
会場の片隅で絶望感を味わっていた。オベリスク・ブルー女子寮に辿りついて寮長の鮎川先生の案内のもと会場に通されてしまった。
それでも、並べられた食事に手を出さないと食材に失礼かなと思い、小皿に食事を盛り付け舌鼓をうっていると、
「よく食べるわね?」
呆れたような表情で明日香問いかける。そばには二人の女の子を連れている。まぁ、既に3回おかわりしてるし。それ見たからビックリしてるのかな?
「や。天上院。俺ってさ、熱変換効率が良すぎるらしくていくら食べても直ぐに空腹になるんだよね。」
俺の答えに茶色の髪の女の子が羨ましいと言ってたのが聞こえた。
「女の子が体重を気にするのはわかるんだけど、羨ましがられても困るんだよね。いくら食べてもお腹一杯にならないというのは食費がかさむし。」
こういう時しかお腹一杯に食べれる機会がないし。これ以外だとしたら、バイキング形式のレストランか、『巨大餃子、10分までに完食すれば無料』ってのをやってるお店しかないんだよね。バイキング形式のレストランは自宅付近ではやってないし、後者は俺がいくと何故かそれ以降はやらなくなるんだよね。
「それ聞くと、あまり嬉しくないかも。後、あたしは枕田ジュンコよ。ジュンコでいいわ。よろしくね。」
「わたくしは浜口ももえと申します。ももえと呼んでください。よろしくお願い致します。」
「こちらこそ。俺は沖田士。士でいいよ。」
俺達が明日香が問いかける。
「ところで、士。なんでまだ私服を着てるのかしら?」
「着れるか。あの制服。」
上は問題ない。白をメインにしているけど、それだけなら何の問題もない。隼人の制服も白を使ってるし、亮の制服だって白をメインにしている。問題なのは下。女子の制服はスカート。俺はスカートを履く気はない。
「そうかしら?よく似合うと思うわよ?」
「イヤ、似合ったら困るってば。」
そう言った時、明日香のPDAが鳴る。
「誰かしら?」
出てみると、万丈目が画面に映っていた。
『やぁ。天上院君。今夜10時にあのデュエルフィールドでドロップアウトにアンティーデュエルを申し込んだけど、一緒にドロップアウトを潰さないかな?』
何考えてるんだか?
「私が行って止めてくるわ。」
「それじゃ、俺も行く。」
「アラ?それなら、私も行かせてもらおうかしら?」
後ろから、声をかけられ、振り向くと薄紫のツインテールの髪の女の子がいた。
「えっと、雪乃だっけ?」
「藤原雪乃よ。よろしくね。ところで、明日香。私が行っても大丈夫かしら?」
「大丈夫よ。じゃ、行きましょう。」
「あ、その前に重要な頼み事していい?」
その言葉に、明日香達の間に緊張が走る。
「ジュンコ、ももえ。俺の分二皿程確保しといて。」
「怖じけずによく来たな!ドロップアウト!」
「デュエルと聞いたら逃げるわけにはいかないんでね。」
俺達が辿りついた時、そんな声が聞こえた。どうやら、思ってたよりも早く来れたらしいな。
「何やってるのよ?」
「やぁ。来てくれたんだね?」
「ふざけないで!!アンティーデュエルは校則で禁止されてるし、時間外に設備を使用しているから、退学は免れないわよ!」
「ドロップアウトごとき直ぐに片付くさ。それにいざとなれば………。」
「言っとくけど、万丈目。天上院にあのメールを送った時点でお前の立場は無いと思うぞ?」
口を挟んだ俺に万丈目は視線を向ける。
「どういう意味だい?沖田君?」
お?男扱いしてくれるのは嬉しいけどね、下手に優しくしてつけあがらせる気はない。
「さっきのあのメールの内容なら確実に万丈目が悪人になる。それにこの会話は録音してある。」 俺の答えに万丈目が悔しそうに歯噛みしていた。
「なら、沖田君。君とデュエルだ。僕が勝ったら録音していたデータとメールを削除してくれないかな?」
「何言ってるのよ!そんなの応じる訳が、」
「別に構わないよ。」
そう言ってデュエルディスクを装着する。
「いいの?」
「俺は止めるより、自信満々に挑んできた奴が返り討ちに合うところを見たくて来たんだけどね。こっちも面白そうだしね。」
そう言って万丈目と向き合う。
「万丈目。俺が勝ったらの条件。二度と時間外の設備使用したり、アンティーデュエルをしないこと。いいね?」
俺の問いに同意したのか首を縦に振った。
『
「先ずは先攻!ドロー!」
あ。先攻取られた。
「リボーンゾンビを守備表示で召喚!さらにカードを3枚セットして、ターンエンド!(伏せカードはヘルポリマー、ミラーフォース、禁じられた聖杯。サイバーモンスターを融合してもヘルポリマーでもらい、サイバー・エルタニンで来ても禁じられた聖杯で効果を無効にして、よしんぼそれらを使わなくても、ミラーフォースで返り討ち。つまり、どう足掻いても俺の勝ちです。)」
万丈目ライフ4000手札2枚
伏せカード3枚
リボーンゾンビDEF1600
士ライフ4000手札5枚
「俺のターン!ドロー!」
あ。これは、勝ったかも。
「手札から手札抹殺を発動!全てのプレイヤーは手札を捨てて捨てた枚数分ドロー!」
俺の行動に翔と万丈目の取り巻きがざわめいていた。
「な!」
「士さんが、手札交換?」
「手札事故ですか??」
その言葉に、思わず嘆息した。
「レベル低いな。手札交換の恐ろしさ教えてあげる。手札交換は、悪い手札を墓地に送り、良いカードを引く事が出来るのがまず1つ。次に相手の良い手札を墓地に送る事が出来る。これがその2。最後にカードの中には墓地にある事が最大のメリットになる、或いは墓地に送る事がトリガーのカードを積極的に送りつつ手札を補充出来るんだ。」
そう言いながら、手札を墓地に送り5枚ドローする。
「墓地から暗黒界の龍神 グラファ、暗黒界の術士 スノウ、2枚の暗黒界の狩人 ブラウ、暗黒界の武神 ゴルドの効果発動!先ずはグラファで右端の伏せカードを破壊!」
伏せカードは禁じられた聖杯か。
「な!まさか違うデッキ!」
「スノウの効果でデッキから暗黒界の龍神 グラファを手札に加える。次にブラウ、計2枚ドロー。最後にゴルドを特殊召喚!天使の施しを発動!3枚ドローして2枚捨てる!今墓地に捨てた、グラファでリボーンゾンビを破壊、暗黒界の尖兵 ページの効果で自身を特殊召喚!
更に墓地にあるグラファの効果発動!グラファ以外のフィールド上のモンスター、ページを手札に戻し、墓地のグラファを特殊召喚!」
この2体を並べて平然としているということは伏せカードか手札に攻撃回避の何かがあるのか?
「暗黒界の雷を発動!右側の伏せカードを選択!チェーンは?」
「ない。」
「なら、破壊して、手札のグラファを捨ててもう1つの伏せカードを破壊!」
ミラーフォースにヘルポリマーか。サイバー・ドラゴンのデッキなら、アウトかもしれない。
「暗黒界の取引を発動!俺と万丈目は1枚ドローしてから1枚捨てる。
捨てたのはページだから特殊召喚!グラファの効果でページを手札に戻し、特殊召喚!もう一回、暗黒界の取引でページを捨てて特殊召喚してからグラファの効果でページを手札に戻し、特殊召喚!
フィールド魔法暗黒界の門を発動!墓地の悪魔族モンスターを除外して手札を捨ててドロー。ブラウは除外して、暗黒界の軍神 シルバを捨てる。シルバは特殊召喚効果を持っているから!最後に一族の結束を発動!」
暗黒界の龍神 グラファATK2700+800+300
暗黒界の武神 ゴルドATK2300+800+300
暗黒界の軍神 シルバATK2300+800+300
「こ、攻撃力3000オーバー。」
暗黒界を見て顔を青ざめる万丈目。どうやら打つ手がないらしいな。
「全軍で総攻撃!」
暗黒界の神達の攻撃で万丈目のライフが0以下になった。
○ ○ ○
「俺の勝ちだ。約束はわかってるな?」
「あ、あぁ。引き上げるぞ。」
「し、しかし、万丈目さん。」
「早くしろ。」
万丈目の一括に足早にこの場を去る。
「十代達も、早くこの場を去った方がいいぞ。」
「あ、あぁ。スゲエデュエルだったぜ。」
十代はそう言って何故か呆然としている翔を引っ張っていった。
SIDE 翔
凄い。僕の胸の内にあるのはその言葉だけだった。通常召喚を一切せず、墓地のカードでさえも手札の如く使うカード達で万丈目君を反撃さえもさせる暇なく圧勝してしまった。何故だろうか?士さんの顔を見るとうるさいくらいにドキドキいってるッス。
SIDE 明日香
落ち着きなさい私。いくら男みたいな喋り方だからって、士は女の子なのよ?だから、士相手にドキドキしない。
そう思うのに反して、私の胸が鳴り続けている。