我が魂は真紅の眼と漆黒の龍と魔導少女 作:0・The Fool
今話は倫理委員会と鮫島校長に酷い目に遭います。倫理委員会、鮫島校長ファンの方すいません。
ドカンッ!!!!
「沖田士はどこだぁ!!」
なにかの破裂音が聞こえてしばししてからそんな叫び声が女子寮の方から聞こえた。
「士? 呼ばれているけど、どうするの?」
見張りをしてくれた、フレアの言葉に、泉の中から出てそばに置いてあるタオルを手に取る。
「ほっとこう。後で校長の所に……」
「誰かいるのかい?」
そばの茂みが揺れる音と男の声が聞こえた。
「いたのか。こんなところで何を…」
茂みから出てきた男が言いかけて固まった。そして、
ブッシャ―――
ポンプのような勢いの鼻血を噴射して倒れてしまった。
「何やってるんだ?というか、男の裸を見て鼻血を噴くなんて奇特な男もいるもんだな。」
その様を見ながら、体を拭き服を着る。
「…う。ここは?」
タイミンングを待っていたかのように男は目を覚ました。
「起きたか?」
呻いて目を覚ました男にそう問いかけた。
「ああ。君はここで何を?」
「水浴びだけど?」
「不用心すぎるからやめた方がいい。それより、学園長が呼んでるから来てほしい。」
廃寮の件か。
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「ええ! 退学!!」
「そうだ! 遊城十代、丸藤翔、前田隼人、沖田士が立ち入り禁止の廃寮に侵入したことはすでに調べがついている! よって退学だ!」
校長室にたどり着いた時、こんな声が聞こえた。全くなに話しているんだが?
「何が調べがついてるだ?」
「士さん!」
俺が入室すると、みんながこちらを見て翔が声を上げた。
「貴様が沖田士か? 貴様も退学だ!」
その言葉に鮫島校長の顔が愉悦に歪んでいた。『ざまあみろ。』とでも思っているのだろうか?
「アホウ。穴だらけの捜査のどこが調べがついてるだ?」
「な! 我々の捜査の何処が穴だらけなのだ!」
「まず、人数。俺達の他にも天上院明日香と藤原雪乃、それともう一人が一緒にいた。なのにその二人が上がっていない。」
「言い忘れただけだ!!」
怒って反論しようとするが、その言葉こそが俺の狙いだ。
「そんなミスする人が穴の無い完璧な捜査が出来るわけが無いと言い切れるか?」
「っぐ!」
俺の言った言葉に反論出来ずに口をつくんだ。
「次に時間。俺達が廃寮を出たのが4時。俺達に招集をかけたと思われる時間は朝の6時。その短い時間で、捜査が出来るわけが無い。」
「匿名の情報提供があったからだ!」
「待った! そんな誰からと言えない情報を証言として扱ってもいいのだろうか!」
「意義あり! 確かに、情報提供者が怪しいかもしれないが、貴様らが廃寮に侵入していたのも事実だ!」
「意義あり! その人が俺たちをこの学園から追い出したくて嘘の情報を流していた可能性もある!」
「ぐぐぐ。」
俺の反論に低く唸るだけだ。
「次にアンタらの警備態勢の問題。さっき話に出てきた人物は外部者だ。容易に侵入出来るのは問題だ。」
「な! ちょ、ちょっと待て! 外部からの侵入者なんて聞ないぞ!」
俺の言葉に慌てた声が返ってきた。
「職務怠慢だ。次にアンタらの素行の問題。俺の部屋に入るのに爆破したな?」
「俺達のところも同じ様なもんだぜ!開けなきゃ爆破するって!その言葉に慌てて開けたから爆破はされなかったけどさ!」
俺の言葉に十代が追加した。
「俺の部屋が無人だし、十代は爆破に驚いて開けたから良かったものの、下手したら大ケガだ。十代の場合はオシリス・レッド寮が倒壊して死傷者が出た恐れだってある。」
「フン!何故、クズのオシリス・レッドの心配しなければならない?」
フム。自分で自分の首を締めるくちだとは思わなかったな。
「最後の問題は、」
そう言った瞬間、
「コイツなノーネ!」
入り口が開いて、クロノスがロープでグルグル巻きされた男を担いではいって来た。
「龍牙先生ではないですか?」
ロープで縛られた男の顔を見て鮫島ばビックリしていた。
「この男は闇のデュエリスト、タイタンなる人物を雇って、シニョーラ士を再起不能にしようとしたノーネ!」
「ち、違う!私はそんなことをしていない!だいたい、そんなことをして何の得になる!」
足掻くか。付き合う趣味もないし、サクッとトドメをささせてもらうか。
「リスペクトデュエルを否定された腹いせだろ?」
その言葉に、龍牙が黙る。この男はリスペクト信者である。それも、強硬派というべきだろうか?ようは、『リスペクトを行わない者はデュエリストに非ず。』という考え方を地で行なっているのである。
「しょ、証拠は何処にある!」
まだ足掻くか。
「コレです。コレが証拠です。」
俺はそう言って、タイタンから貰った領収証を突きつけた。
「………あ………あ………あ………。」
龍牙は顔を青くして、魚みたいに口をパクパクさせるだけだ。当然かもな。なにせ、領収証にはしっかりと本人のサインと拇印があるし。
「コレは龍牙とタイタンがつながっていた証拠に他ならない。」
「し、知らない!私はタイタンとかいう男なんか知らない!」
焦りからさらに墓穴を掘ってしまう。
「語るに落ちたな?俺は一度もタイタンを男だと言った覚えがない。にもかかわらず、龍牙はタイタンを男だと言った。何故?実際にあった事があるからだ。タイタンという名前から男だと思ったと言うのは無しな?そう言った場合は名前から男だと思ったと言うなら、まだわかるけどな。」
この瞬間が龍牙元先生の解雇が決まった瞬間だ。
「そんな事はどうでもいい!それより、貴様等、4人は校則違反により退学だ!」
「待った!その廃寮に侵入した事が原因で退学にするには無理がある!デュエルアカデミアから支給される手帳には廃寮に侵入したら罰則はあるとは書いてあっても退学にするとは書いてない!コレでは退学には出来ない!」
「フム。これで意見はでそろったようですね?」
俺と倫理委員会の言い合いを聞いていた鮫島が口を開いた。
「私の判断としては、退学処分にすべきだと思います。」
鮫島の言葉に倫理委員会の人がザマアミロといった表情をこちらに向けていた。
「フン!鮫島校長の決定は誰も覆せない!」
鮫島の言葉に倫理委員会の人は胸を張って威張り散らすが虎の威を刈る狐には興味がない。
「鮫島。その考えは俺がサイバー流のリスペクトをしないからか?」
俺の問いに鮫島の笑みが如実に物語っていた。
「なかなか、面白そうな話だと思わないか?」
俺の言葉に皆が驚いたような表情でいた。
「オベリスク・ブルーはよってたかってオシリス・レッドのカードを強奪。教師は成績優秀なオベリスク・ブルーを贔屓。倫理委員会はテロリストだし、校長はリスペクトを守らないとかいうわけのわからない理由で退学にしようとする。そんな学校の話も面白いと思うけど?」
『確かに、そうだな。沖田士!鮫島と代われ!』
胸ポケットに入れていた携帯の向こうの命令に鮫島に携帯を渡す。
「鮫島ですが、どちら様で…お、オーナーでございますか!!」
その一言に、皆が動揺していた。
「で、鮫島校長は本社に減給3週間。倫理委員会は全員解雇。龍牙も解雇だ。一方貴様らも、制裁デュエルを受けてもらう。勝てば、謹慎一週間に反省文10枚、負ければ、謹慎2週間に反省文20枚提出してもらうことになった。」
アレから鮫島校長と先程の電話の主、海馬瀬戸が話し合って決まったことが俺の通話して教えてくれた。
「なぁ、どんなヤツが出てくるんだ?」
「それは、デュエルの時に明らかになる。」
まぁ、正しい判断だな。デュエルデモなんでも情報は重要だ。優秀な武将程情報を大切にする。だから、公平にするために対戦相手の情報を伏せているのだろう。
「アポイントも無しに忙しい時間を裂いてくれてありがとうございます。」
俺はそう言って、通話を切った。
「さて、制裁デュエルの話をしますーノ!制裁デュエルはタッグデュエルなノーネ!シニョール十代達4人はペアを組んで、こちらが呼び寄せたデュエリストとタッグデュエルを2回、シングルデュエルを1回してもらうーノ!」
クロノス教諭の言葉に皆がキョトンとした。
「あの、5人って?」
「シニョーラ明日香はタイタンに人質にされていた情報が入っているノーネ。よって免除なノーネ。」
「なら、俺と翔と組む。」
「え?ええ!!!!ぼ、ボクとっすか!!!!」
「その方がいいかもしれない。なんだかんだ言っても翔と組むのが一番だな。タッグデュエルは互いのデッキを同じテーマにするのが一番だからな。翔が一番十代のデッキを多く見ているはずだからな。」
俺の言葉に翔は、でも、と呻いていた。
「大丈夫だって。翔。すげぇ強いやつとデュエル出来るんだぜ!」
十代。翔にはそれが重石になってるんだぞ。
「情けないわね。翔のボウヤ? 十代のボウヤが一緒に戦って欲しいと思っているのに、士も翔のボウヤになら、十代のボウヤを任せられると思っているのに、ボウヤがそれをふいにするなんて。」
雪乃。それはキツイと思うよ?ホラ。翔のやつうつむいて。
「やります!」
オヤ?急にやる気を見せた翔に疑問を覚えながらもまぁいいかと片付ける。
「では、次のベアだけど、隼人。俺と組まないか?」
ちょっと待て。隼人。何故顔を紅くする?
「ちょっと待つっス!士さん!何で隼人君と組むんすか?」
当然来るだろう言葉だが、翔から来るとは思わなかったな。
「今回の制裁デュエルはシングル1つにタッグが2つだ。シングルに俺が出ると必然的に雪乃が隼人と組むことになる。」
「そうなると、儀式カードを専門に使う私にはキツいかしら?」
俺の言葉に雪乃は思案顔で呟いていた。
「それは、わかったけど、士はタッグデュエルはやったことはあるのか?」
隼人の問いに首を横に振った。
「んにゃ。タッグデュエル自体やったことがないよ。」
その答えに不安になったらしい隼人に笑みを向けて、
「なるようにしかならないさ。がんば!」
「お、おう。」
俺の言葉に隼人は顔を紅くして、そう返した。
「隼人君。頑張るッス。(負けたら承知しないッスよ?)」
「お、おう。任せろなんだな。」
良い笑顔で応援する翔に隼人は怯えるかのように答えたのだった。