遊戯王 5S’s (更新停止中)   作:黒城優輝

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ピケルクランデッキはオリカ満載。ご注意をば…


#4 禁断の竜

「いや〜、今日も快勝快勝!さっさと帰って夕飯…いや、ちょっとだけお酒飲んじゃおっかな〜!」

 

はいはーい!暫く振りね!陽炎さんよ!

カイバーマンにブルーアイズのデッキを貰ってからというものの、勝って勝って勝ちまくって…いや、たまに負けたりとか普通にあったけど、勝率が7割になりました〜!イェーイ!

今日もいい感じに勝って気分がいいわ!

 

まぁ、そんな訳で、あれから借りた安アパートに帰る前に、夜空を肴にカップ酒でもちょいといただこうかと、あの日も使っていたベンチに向けて歩を進めていたんだけど…

 

 

「「決闘(デュエル)!!」

 

 

誰かがデュエルしてる⁉︎片方は見かけない顔、高校生くらいの男の子。

まあ、これはいい。問題なのは…

相手のフードのやつ。私の記憶に間違いがなければ、あいつは深海棲艦・戦艦レ級だ。

戦艦レ級は、深海棲艦側が公表した情報によると、建造の過程で理性を取り払われているらしく、俗に言うバーサーカーとして作られた存在。ニヤニヤと笑いながら狂ったように暴れ回る姿は多くの艦娘に恐れられていた。

でも…終戦後、全てのレ級は深海棲艦によって隔離され、凍結処分をされた筈。

そもそもレ級にデュエルをする理性や知性なんてある筈が無い。

妙な胸騒ぎを覚えた私は、お酒を飲むのを思いとどまり、デュエルの行く末を見守ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の先行!スタンバイ、メインフェイズ!

モンスターをセット!カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 

ターン1 エンド

三沢 LP4000

手札3

場 伏せモンスター1 伏せカード1

 

レ級? LP4000

手札5

場 無し

 

 

「俺ノターン!ドロー!【マスマティシャン】ヲ召喚!何カアルカ?」

 

「無い。」

 

「ナラ【マスマティシャン】ノ効果!デッキカラレベル4以下ノモンスター…【カーボネドン】ヲ墓地ニ送ルゼ。」

 

「ソシテバトルフェイズ!【マスマティシャン】デセットモンスターニ攻撃!」

 

「俺のモンスターは【見習い魔術師】!そのまま戦闘破壊されるが効果発動!デッキからレベル2以下の魔法使い族【黒魔導師クラン】をセット!」

 

「メイン2、カードヲ1枚セット。ターンエンド。」

 

 

ターン2 エンド

三沢LP4000

手札3

場 伏せモンスター1(黒魔導師クラン) 伏せカード1

 

レ級?LP4000

手札4

場 【マスマティシャン】 伏せカード1

 

(奴め…俺のデッキをそのまま使ってるな。

いや、あいつはさっきまでデッキを弄っていた…基本構造は変わらないにしても、精霊界のカードを使われる可能性も考慮しなくては。)

 

「俺のターン!ドロー!スタンバイ、メインフェイズ!俺は場のクランを反転召喚!そして【白魔導師ピケル】を召喚!」

 

「何モ無シダ。」

 

「そうか。なら!俺は手札から魔法カード【召使いを呼ぶベル】を発動!

このカードは、俺のフィールドにピケルがいるときは【羊執事】を、クランがいるときは【兎執事】をデッキから特殊召喚出来る!

俺のフィールドにはピケル、クランがともに存在している!よって【羊執事】【兎執事】両方を特殊召喚!」

 

【羊執事】地属性獣族 ☆2 ATK300 DEF500

【兎執事】地属性獣族 ☆2 ATK300 DEF500

 

「この効果によって特殊召喚されたモンスターは、リリースする事は出来ず、シンクロ、エクシーズ素材にする事は出来ない。」

 

「ソンナ雑魚ヲドウスルツモリダ?」

 

「こうするのさ!羊執事と兎執事のユニオン効果発動!羊執事はピケルに、兎執事はクランに装備だ。

そして、執事カードが装備された事によって攻守共に1000ポイントアップ!

さらに!執事カードは1ターンに1度だけ、装備カード扱いのこのカードが破壊され墓地に送られた時、正しい対象に再び装備する事が出来る!

そして、執事カードを装備したモンスターがフィールドを離れる際、代わりに執事カードを墓地に送る身代わり効果を持つ!」

(それと同名カードはフィールドに1枚しか存在出来ないという制約もあるがそれはいいだろう。)

 

【白魔導師ピケル】+【羊執事】

ATK2200DEF1000

【黒魔導師クラン】+【兎執事】

ATK2200DEF1000

 

「ナカナカヤルジャン。」

 

「バトル!ピケルでマスマティシャンに攻撃!」

 

「チィィッ!」

 

ピケルの放つ光弾が老魔術師をめった打ちにする。

 

レ級?LP4000→3300

 

「続けてクランでダイレクトアタック!」

 

「コレ以上ハオ断リダ!トラップ発動!【ガード・ブロック】!」

 

クランも後に続くが、放った闇弾はカードの壁に阻まれる。

 

「躱されたか。」

 

「ガード・ブロックノ効果デ戦闘ダメージヲ0ニシドロー。」

 

「メインフェイズ2に移行。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

ターン3エンド

三沢LP4000

手札1

場【白魔導師ピケル】+【羊執事】

【黒魔導師クラン】+【兎執事】

伏せカード2

 

レ級?LP3300

手札5

場 無し

 

「雑魚ガカナリ厄介ニナリヤガッタナ…マアイイ、ドロー!ソシテスタンバイ…」

 

「そこだ!リバースカードオープン!

【クランの忘心術】!

自分フィールド上に【黒魔導師クラン】か【魔法の国の王女(プリンセス)ークラン】が表側表示で存在する時に発動!

黒魔導師クランが存在する場合は、相手のデッキトップから5枚のカードを確認し、その中から1枚を墓地に送る!

プリンセスの場合は10枚確認し、2枚を墓地に送るが、今は関係ないな。

その後、残りのカードを元の順で戻す。」

 

【クランの忘心術】が発動すると、クランは相手のデュエルディスクに向けて鞭を振るい、デッキトップの5枚を弾き飛ばす。(様に見える演出で、実際にはカードは飛び出していない。)

 

俺の目の前には、相手のデッキトップ5枚がソリッドビジョンによって表示されている。

無論、相手側からは裏側しか見えない。

 

(よし…【死者蘇生】があったぞ。他には…

ん?何だこのカードは⁉︎)

 

真っ先に目に付いたのは【死者蘇生】。言わずと知れたパワーカード。

だが、もう1枚。常識外れのカードが5枚の中に混じっていた。

 

(【焔征竜ーブラスター】⁉︎なんだこいつは!ブッ壊れもいいとこじゃないか!)

 

カード効果を読んだ俺は、すぐにそのカードの異常性に気づいた。

恐らくこのカードは精霊界のカードだろう。

その予想は、すぐに当たっている事を知る。

 

『何で【征竜】カードがここにあるのよ!』

 

『多分あいつが精霊界から盗んだんだよ!』

 

「知っているのか⁉︎ピケル⁉︎クラン⁉︎」

 

『知ってるも何も、あのカードは封印指定、禁止どころか人間界での流通も完全に止められ、人々の記憶から消え去ったカードよ!』

 

『多分あの泥棒さんが盗んだんです!大地!あのカードを取り返して!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「召喚されたモンスターと喋ってる?」

 

私は遠目からこのデュエルを観戦していたのだが、急に男の子の方が魔法使いのモンスターのソリッドビジョンと話し始めた。

距離が開いていたため、何を話していたかは聞こえない。

普通に考えれば頭がおかしいんじゃないかと思う場面だが、今のはモンスターの方から話しかけに行っていた様に見える。

 

「まさかね…」

 

1つの可能性を思いついた私だが、正直半信半疑なのでその疑問を飲み込む。

今はデュエルに集中しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「オイ、マダカ?イツマデ選ンデンダヨ。」

 

「…俺はこのカードを墓地に落とし、残りのカードを元に戻す。」

 

「チッ、【死者蘇生】ヲ捨テタカ。ダガ…ソレモ無駄ダ!俺ハ【竜の霊廟】ヲ発動!」

 

「なにっ!」(あんなカード、俺は使ってないぞ!ドラゴンに特化した構築に変えている!)

 

「コノカードノ効果デ、俺ハデッキカラドラゴン族モンスターヲ1枚墓地ニ送リ、送ッタモンスターガ通常モンスターナラ更ニ1枚墓地ニ送ル!

送ルノハ【ガード・オブ・フレムベル】【巌征竜ーレドックス】!」

 

「マズいっ!」

 

「墓地ノ【マスマティシャン】ト【ガード・オブ・フレムベル】ヲ除外シ、【巌征竜ーレドックス】ヲ墓地カラ特殊召喚!」

 

「これが征竜モンスター…!」

 

竜の霊廟1枚で墓地から召喚された上級ドラゴン。

だがこれだけでは終わらなかった。

 

「マダマダァッ!墓地ノ【カーボネドン】ノ効果発動!コノカードヲ除外シ、デッキカラ『ダイヤモンド・ドラゴン】ヲ特殊召喚!」

 

レベル7のモンスターが2体!【幻獣機ドラゴサック】を呼ぶ気か⁉︎

 

「2体ノレベル7モンスターデオーバーレイネットワークヲ構築!心ヲ殺シ、抜ケ殻ヲ操ル魔眼ヨ…現レロ!

【No.11 ビッグ・アイ】!」

 

「な、何だ…こいつは⁉︎何故ナンバーズのエクシーズを持っている⁉︎」

 

俺の予想を裏切り現れたのは、No.(ナンバーズ)エクシーズ。

オリジナルのカードはとある次元で誕生したが、あまりにも強力かつ人の心を蝕むとして、所有者によって厳重に管理されているらしく、手に入ったとしてもそれはパワーダウンした複製(レプリカ)

もっとも、その複製でさえ入手するには、困難を極める。

コピーするには原典(オリジナル)が必要。

つまり、その所有者かNo.の精霊とコンタクトをとる必要があるということだ。(裏ワザとしてコピーのコピーという方法もあるが )

 

とにかく、奴に問いただす事が増えたな。

 

「何故貴様がナンバーズカードを持っている!それも精霊界から盗んだのか⁉︎」

 

「インヤ?コイツハ御主人様カラノモライモンサ。”試作品”ラシイゼ?」

 

試作品?

 

「話ハ終ワリダ。【No.11 ビッグ・アイ】の効果発動!ORU(オーバーレイ・ユニット)ヲ1ツ使イ、コノターンビッグ・アイノ攻撃権ヲ放棄スル事ニヨリ、相手モンスター1体ノコントロールヲ得ル!クランハモラッテクゼ!」

 

「洗脳効果だと!」

 

巨大な目玉の怪物がクランに光を照射すると、クランの目から光が消え、ふらふらと相手のフィールドに歩いて行ってしまった。

 

「バトル!クランデピケルニ攻撃!」

 

「くっ、すまんクラン!リバースカードオープン!永続罠【ピケルの守護法陣】!

このカードの発動時、自分フィールド上に表側表示で存在する【白魔導師ピケル】か【魔法の国の王女(プリンセス)ーピケル】を1体選択する。

俺は【白魔導師ピケル】を選択し効果発動!

選択したピケルは戦闘によって破壊されず、ピケルの戦闘によって発生した戦闘ダメージを自分は受けない!」

 

ピケルは呪文を唱えると足元に魔法陣が出現し、そこから強固な光の壁が現れクランの闇弾を跳ね返す。

 

「チッ、相打チ狙イダッタンダケドナァ。」

 

「クランが戦闘破壊された際に【兎執事】の効果が発動出来るが今回は無しだ。」

 

「…1枚伏セテエンド。」

 

ターン4エンド

三沢LP4000

手札1

場 【白魔導師ピケル】×(【羊執事】+【ピケルの守護法陣】)

 

レ級?LP3300

手札3

場 【No.11 ビッグ・アイ】 伏せカード1

 

「俺のターン!ドロー!」

 

ドローしたカードは【王女の試練】。

これならビッグ・アイを突破出来る。

伏せカードが気になるが、どのみちビッグ・アイを倒さなければピケルを洗脳されて終わりだ。

 

「スタンバイフェイズ、ピケルの効果発動!

自分の場のモンスターの数×400ポイントのライフを回復する。」

 

三沢LP4000→4400

 

「メインフェイズ!手札から【王女の試練】発動!ピケルに装備して攻撃力800ポイントアップ!」

 

【白魔導師ピケル】ATK2200→3000

 

「バトル!ピケルでビッグ・アイに攻撃!」

 

「残念ダガリバースカードオープン。【和睦の使者】破壊モダメージモ無シダ。」

 

「クソッ…1枚カードをセットしてターンエンド。」

 

ターン5エンド

三沢LP4400

手札0

場 【白魔導師ピケル】×(【羊執事】+【ピケルの守護法陣】+【王女の試練】)

伏せカード1

 

レ級?LP3300

手札3

場 【No.11ビッグ・アイ】

 

「俺ノターン、ドロー。ヨクソンナ雑魚カードデココマデ闘ッタナ。ダガ、コノターンデ終ワリダ。

【サイクロン】ヲ発動。対象ハ【ピケルの守護法陣】ダ。」

 

「守護法陣がっ!」

 

突如発生した暴風雨は魔法陣を飲み込みそのまま消える。

 

「【ピケルの守護法陣】ガアッタラピケルノ戦闘ダメージハ発生シナイカラナ。

ソシテ【ビック・アイ】ノ効果。ORUヲ1ツ使イピケルヲ洗脳。」

 

守護法陣の効果も完全に理解されている⁉︎

 

「終ワリダ、手札ノ【真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)】ト墓地ノ【ダイヤモンド・ドラゴン】ヲ除外シ、墓地ノ【巌征竜ーレドックス】ヲ特殊召喚。」

 

「合計攻撃力ハ4600。バトルフェイズ!ピケルトレドックスデダイレクトアタック!」

 

「ぐ、グワアァァァーー!」

 

 

三沢LP4400→0

 

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