魔法少女リリカルなのは~俺は転生者じゃねえ!~ 作:サッカー好き
今のところ週一で頑張れているから続けていきたいですね!
今回も楽しく読んで頂けると幸いです!
「・・・・・・」
「よし。今回はここまでにしよう」
「あ、ありがとうございました・・・」
いきなりだが俺、
場所はなのはの家の道場。
倒れている俺の目の前には恭也さん。
何故このような事になっているのかというと、何故か俺の顔を見ることが出来ないとアリシアに言われて追い出されてしまった俺は、ぶらりと散歩していたらなのはのお母さんに出会ったんだ。
翠屋新作ケーキを食べていかないかと誘ってくれたから付いていき待っていたら恭也さんに見つかり、海外遠征の時の電話についてお話(稽古)する事になった。
結果、俺は倒れてしまうまでお話(稽古)をする羽目になってしまったって訳だ。
「お兄ちゃーん!
「
「は、はい・・・」
許可をもらった俺は呼びに来たなのはと一緒に翠屋へと向かう。
「
「大丈夫じゃない・・・。俺が悪いとはいえ、まだ怒っていたとは・・・」
「私は気にしてないんだけどね」
翠屋に着いて新作ケーキをご馳走になる。
うん。美味い!
「そういえばさ。日程は決めてないけど日本代表のメンバー達がシュークリームパーティーやろうって話になってるからよろしくな」
「シュークリームパーティー!?なんでそんなパーティーを・・・?」
「なのはのおかげだぞ?」
「私!?」
全く身に覚えがないと言いたげななのは。
でも俺の言ってる事は間違っていない。
「興味深い話をしているね。メンバー達ってどれくらいいるのかな?」
「士郎さん。20人です。皆絶対に行くって言ってましたよ?」
なのはのお父さんが飲み物を持って俺達の会話に参加してきた。
「そのくらいだったらなんとかなるかな?日程決まったらちゃんと言ってくれよ?急に来られたらシュークリームが足りなくなってしまうかもしれないからね」
「分かりました!」
「いやはや、うちの店に日本サッカー界期待の世代達が来店してくれるとは楽しみだ!」
俊輔達の来訪をとても楽しみにしてくれる士郎さんだが、少し気になる単語があったのを俺は見逃さなかった。
「士郎さん。『日本サッカー界期待の世代』ってなんです?」
「おや?知らないのかい?
凄い成績?
良く分からない俺は士郎さんに渡された雑誌を読んでみた。
あ、有名なサッカー雑誌だ。
なになに。
『U-12サッカー日本代表快挙!海外有名クラブチームに勝利を果たす!』
そんな大きな見出しが書かれている。
集合写真に俺も写っているから確かに俺達のことだ。
続きを読んでみよう。
『4週間の海外遠征にてU-12日本代表含めた9チームのU-12海外クラブチームと交流戦を行なった。
成績は6勝1敗1分で2位と好成績。
過去最高が7位だったのでこの成績は見事なものであった。
日本の10番を約束された少年『本田俊輔』君が全試合で得点をあげる大活躍でチームの要として貢献。
他の選手も素晴らしい動きを魅せてくれた。
この世代の選手達は将来とても期待できるとU-12日本代表監督安部氏も大満足の結果であった』
「凄いね、
「いやいや、凄いのは俺じゃなく他の皆だよ。俺は3試合しか出てないし」
褒めてくれるのは嬉しいが、欠員補充で入った俺としてはあまり自慢出来ない。
「
「次・・・なっ!?」
「
なのはの言う通りで俺がプレーしている写真が1ページの二分の一くらい載っている。
他の二分の一は俊輔だった。
どういうことなんだ!?
俺は隣のページに書いてあるテーマを読んだ。
『海外クラブチームから見た将来有望選手!』
「将来有望選手?」
「えっと、U-12日本代表と試合したクラブチームの監督や選手、取材に来ていた海外記者達に将来有望そうな選手を投票してもらいランキングにした。投票された40票でばらける事無く2人の選手に投票される。その2人が『本田俊輔』君と『橘
態々朗読してくれたなのは。
その内容に俺はただただ驚く事しか出来ない。
だって、そうだろ?
欠員補充で参加して半分も試合に出れなかったのに周りから将来有望だと評価されたら驚くのも無理なくない?
とりあえず落ち着こう。
まず、どんな内容が書かれているのか確認しようではないか!
『23票を得たFW本田俊輔君(12才)はガンツ大阪ジュニアユースから海外のチームへ移籍が決定している有望な選手で多くの投票が得られるのは予想されていた。
しかし、GK橘
しかも、その内の2票は世界でも有名な強豪「バルサリード」の監督と選手から得ている。
他の投票した監督や海外記者からのコメントでは「驚きだよ。リアルSGGKが存在した」「彼が無名なんて信じられない。これはスカウト達が黙っていないね」等など素晴らしいコメントを頂いている。
橘選手が出場した試合のデータを観ると
8試合中3試合出場。
0得点1アシスト2失点。
vsブルーダ ○3-1
vsマルコッティ ○1-0
vsバルサリード △1-1
橘選手が出場した試合は2勝1分。
その1分が交流戦7勝1分で1位強豪バルサリード相手に1失点。
それだけでなく得点を決めた本田選手にラストパスをしてアシストも記録している。
しかも、9才で最年少。
橘選手の今後が期待される』
「ふう・・・」
途中まで読んで俺は上を向いた。
なんだこれ?
予想を遥かに超える俺に対する内容が多いんだけど?
しかもスカウトってなにさ?
今のところどこにもそんな話はないんだけど?
「お父さん。SGGKってなに?」
「なのはは流石に知らないか。SGGKは
「ふええっ!?
「うん。そうらしい・・・」
なのはの尊敬の眼差しを送られるが驚きすぎて素直に受け取る事が出来ない・・・。
「これを読んだ時は僕も驚いたよ。バルサリード戦で1失点だけでなくアシストまでしているんだから。どんな風にアシストをしたのか聞いてもいいかい?」
「良いですけど偶然なんですよね。狙ったわけじゃないんですよ」
「というと?」
「実は俺がアシストする前は相手のPKだったんです。時間もロスタイムで絶体絶命。PKは俺から見て右に跳んだんですけど相手は真正面。それを見た俺は跳びきる前だったから踏み止まって足を伸ばしたんです。足に当たる感覚がしたから思いっきり振りぬきました。そのボールが前線にいた俊輔に偶々渡って、時間がないことを理解していた俊輔が振り向きざまにロングシュート。それがゴールに吸い込まれ得点。試合終了、って感じです」
「それはまた劇的な展開だったんだね」
「そうですね・・・。3試合しか出てませんがそれが一番辛くて楽しい試合でした。流石は名門って感じで終始攻められっぱなしでした」
今思い出してもまるで無限に続く波のような攻撃で休む暇なんて殆どなかったんだよな・・・
「それは相当疲れたんじゃないかい?」
「疲れたなんてもんじゃないですよ。終わった瞬間、皆ピッチに座り込んでましたよ。俺なんて身体中青痣だらけで暫く動けませんでしたもん」
何故かと言うと相手のFWの一人がやたらと荒い接触プレーばかりで何回も吹き飛ばされたんだ。
酷い時なんてスライディングがボールじゃなくて俺の身体に来たくらいだ。
しかも足の裏を向けて。
そいつはあまりのプレーに途中で替えられてたな。
「そうなのかい?なのはからそんな話は聞かなかったが?」
「言う訳ないじゃないですか。言ったら、なんでそんな無茶したのって怒られるじゃないですか。ははは・・・・・・あっ!?」
「
し、しまった!?
話に夢中になり当時を思い返していたら、なのはが隣にいる事を忘れていた!?
「えっと、その・・・」
「
やばい。
目がかなり怖い。
「ち、違うんだ!そこまで大した事のない怪我だから言うまでもないって思ったんだ!実際に青痣はもうないk―――痛っ!?」
「ふむ。少し動きに違和感があると思っていたがやっぱり怪我してたんだな」
「きょ、恭也さん!?ば、バレてたんですか?」
いつの間にか恭也さんが隣にいて俺が怪我したところを正確に触ってきた。
俺はその痛みに耐えられず涙目で恭也さんを見た。
「お前と何度剣を交わったと思っている。そのくらいすぐに分かる」
「それじゃあ、稽古のとき少しは手加減してくださいよ・・・」
「それはそれ。
何も言い返せない。
確かに俺が悪いんですけど・・・。
「なのは。道場に特性の軟膏を用意しておいたから
「ありがとう、お兄ちゃん。行くよ、
「え?でもまだケーキが残って―――」
「行、く、よ」
「あ、はい」
なのはのなんとも言えない迫力に逆らえず、なのはに手を捕まれた俺は抵抗できずにそのまま連行されるのであった。
「傷を見せて」
「はい・・・」
・・・こんにちは、高町なのはです。
今、
なぜならば、
今回ばかりは私も怒り心頭です。
それを理解してくれているのか
「・・・酷い」
「ははは・・・」
「ははは、じゃないよ!青痣だらけだよ!」
とても痛々しくて目を背けてしまいそうになってしまいました。
私はカッとなって怒鳴ってしまいます。
「こ、これくらいどうって事ないって。見た感じは酷いかもしれないけどそれほどじゃないから!」
「また嘘を吐く!その青痣を片っ端から押していくよ?」
「すみませんでした!それは勘弁してください!」
土下座して謝る
前からだけど
「
「?分かった」
聞いたところでちゃんと答えてくれなそうだから聞くのはやめました。
私は青痣の治療を開始した。
「・・・はい。これで終わり」
「サンキュー、なのは!あっ、道具の片付け手伝うよ!」
「大丈夫だよ。しまうだけだから」
治療が終わり
そして、道具の片づけを手伝ってくれようとしますが、棚にしまうだけなので私はやんわり断りました。
「確かこれは一番上の段だったよね。よっと」
私は道具箱を棚に戻す為、台を使います。
それでも少し届かないので背伸びして道具箱を置く事が出来たのですがそこで事件が起きます。
「あっ!?」
「なのは!?」
バキッっと台の脚の部分が老朽化の影響で折れてしまったんです。
確かにずっと前からあった台だったけど、このタイミングで折れるなんて・・・
いきなりの事で私はバランスを崩して背中から落ちてしまいます。
私は衝撃に耐える為、目を瞑ります。
「・・・あれ?
「なのは、大丈夫か?」
「ご、ごめんね、
衝撃が来ないと思ったら
私の耳元から
状況を理解した私はすぐに退く為、立とうと動くのですが―――
「痛っ!?」
「え?」
私は首だけを動かして
その原因はすぐに分かりました。
私が
立とうとしたときに私の体重がかかるわけですが、いつもの
ならばどうしてか?
青痣は上半身だけではなかったって事です。
「
「え?もう脱いでるけど・・・」
「上じゃなくて下の方!そっちも青痣があるんでしょ!」
「な、ななな無いし!」
「じゃあ、なんで叫んだの!」
「なのはの体重が重くて痛かっただけだし!」
むかっ!
嘘を吐くだけでなくそんなデリカシーのない事を言うなんてもう許さない!
「こうなったら実力行使だよ!」
「うおっ!?ピンクの輪っかが締め付けてくる!?これは魔法か!?卑怯だぞ、なのは!」
「素直に言う事を聞いてくれない
バインドで
しかし、
往生際が悪いの!
私は
「さあ、覚悟するの!」
「や、やめて―――」
「なのは?さっきからドタバタ煩いけど何してる―――」
道場の扉からお姉ちゃんが入ってきました。
私と
「な、ナニしてるの?」
「え?何って
顔を引き攣かせながら質問してくるお姉ちゃん。
その質問に答えながら改めて状況を確認したらある事に気づいてしまったのです。
上半身裸でバインドで縛られる
その
事情を知らない人が見れば誤解されてしまいそうな状況です。
「お、お姉ちゃん?これは―――」
「美由希さん、助けて!(男のプライドが)汚されるー!」
「な、なのはが、小学生のなのはが高校生の私より(性的に)先に進んでいたなんて!?」
割り込んできた
というか、お姉ちゃん!
動揺しながら携帯で写真撮るの止めて!?
「広めなきゃ!これは皆に広めなきゃ!?」
「待って!お願いだからなのはの言い分を聞いてええええええええ!?」
外へ出て行くお姉ちゃんを追いかける為、私は必死に走り出しました。
魔法を行使してようやく追い着いた私は必死に弁解して何とか誤解を解くことに成功しました。
道場に戻った時には
帰ってきた私に「お帰り」と親指を立てながら良い笑顔をする
いかがでしたでしょうか?
今回は、なのはの回でした。
さりげなく騎士君が遠征で大活躍してます。
その話を書こうと思ってましたが、下手したら2〜3話じゃ済まないくらい費やすそうなので断念しました。
そんな訳で楽しんで頂けたでしょうか?
このペースを保っていけるように頑張りますので応援して頂けると幸いです!
ついでに、感想・評価をして頂けるとさらに頑張れると思いますのでよろしくお願いします!