天の声   作:例の傘屋

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第五話 深海棲艦

吾輩は天の声である。

 

今日も今日とて帰りたい天の声である。

 

 

妖怪戦艦長門復活で少し思い出したことがある。

 

深海棲艦の事である。

 

長門の姿が深海棲艦に見えたから思い出したとかそういう訳ではない。決してない。

 

 

提督が眠り、今日の天の声業務はほぼ終了なため、深海棲艦についてお話しよう。

もう帰って寝たいけど。

 

深海棲艦とは数十年前に突然海に現れありとあらゆる海路を分断、各国の貿易やらなんやらを遮断し始めた。

 

海がダメならお空があるじゃない!とお空に飛び立てばシャークっぽい連中に撃墜される。

 

鮫は空を飛べるのだ。

 

安全なのは陸路だったのだが最近は海沿いも危険だ。海のど真ん中よりも危険かも知れない。

 

我々、天の声達は深海棲艦をコントロール出来ない。

 

無能だからではない。

 

我々、天の声がまったく想定していなかった生物だからだ。

 

どこからきて、なんの目的で誰が生み出したのか、一切不明なのである。

 

我々、天の声もただ指をチャプチャプ舐めながら眺めていたわけではない。

 

深海棲艦の生み出されるメカニズムはおおよそ解明することが出来た。

 

深海棲艦は艦娘の意思を乗っ取る寄生虫の様な生き物である。

 

奴らは弱っている艦娘に近寄り、寄生していく。

 

分かりやすく言うとヲ級の頭の上に載ってるクラゲみたいなのが寄生虫本体だ。

 

基本、大破進撃をし轟沈された艦娘が寄生対象になることが多いのだが例外が存在する。

 

前に少しふれたが提督が不在の鎮守府だ。あそこにも寄生虫が寄ってくる。

 

提督不在のままだと鎮守府の運営が機能しなくなり、艦娘達が弱っていく。

 

鎮守府に奴らの手が伸びると非常に面倒なのは非常に大型で強力な深海棲艦が誕生してしまう事だ。

 

こうなると管轄している天の声はクソ上司に報告を行い、大本営に対して大規模討伐の号令を出す必要が出てくる。

 

そして、その大規模討伐でも轟沈者が後を絶たない為、深海棲艦が減らないという悪循環だ。

 

慢心ダメ、絶対。

 

打開する望みがまったくないかと言ったら実はそうではない。

 

深海棲艦の寄生虫の部分のみを破壊すればどうやら艦娘に戻るという報告がある。

 

鎮守府界隈ではドロップ艦と言われているようだ。

 

深海棲艦の特徴としては寄生前の艦娘の艦種により集まる海域がある程度決まっているようで

 

その習性を利用し、特定の海域へドロップ艦狙いで繰り出している鎮守府もあるらしい。

 

どこをどのように破壊すればなんてのは激しい砲雷撃戦の中で艦娘達に判断できるわけもなく

 

たまたま砲撃したらなんか服とかボロボロ崩れだして色々出ました的な産物なのである。

 

 

この深海棲艦との長きにわたる戦いを終わらせたいのであれば

 

まず、轟沈させない。次に鎮守府を放置しない。

 

この二つの条件が必須な訳だが…

 

我々も無能ではないが万能でもない。

 

我々は指名した提督にすべての命運を任せるしかないのだ。

 

そう、今はすやすや眠っている5歳の提督に…。




今回はこの世界の深海棲艦についての解説になります。

矛盾?知らない子ですね?
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