天の声   作:例の傘屋

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第八話 玉子焼き

我輩は天の声である。

 

上司が重役出勤してきたと思ったら出勤途中で虎挟みに挟まれたらしい。

 

ざまぁみくされと思う天の声である。

 

仕掛けたのは私ではない私に似た誰かだと天の声は思う。

 

うむ。

 

司令室を覗けば呼び出しのかかった瑞鳳が玉子焼きを片手に立っている。

 

瑞鳳の到着が遅かったせいか提督はすでにキサラギ超合金に夢中だ。

 

ほらみたことか!私の選択は間違ってなかった!

 

誰だ!選択と洗濯板をかけての発言ですねっていった奴は!!つか、誰だ貴様!!

 

…幻聴か…疲れてるのかな…

 

 

「さぁ、では提督、艦載機…飛行機の開発をしましょう。こちらが参考レシピの一覧になります。」

 

開発には素材を調合する割合により出来るものが違う。

 

理論値による物ではあるが最終的には妖精さんの裁量によるところが大きい。

 

妖精さん達にあまり良く思われなくなった提督の開発は素材をペンギンの餌に変えられていると同期の天の声が嘆いていた。

 

ペンギンの餌に変えれるのか…あれって…

 

しかし、妖精ホイホイオーラがある人間が提督になる為、そう滅多なことでは妖精さんに嫌われないのだがブラック鎮守府などの艦娘を大切にしない提督に対しては友好度が下がり、最終的には天の声判断を抜きにしてプランクトンの餌にしてしまうこともあるそうだ。

 

我輩は天の声である。

 

妖精さんを怒らせてはいけない。戒めである。

 

 

「ん~、じゃぁこれ!!」

 

「分かりました、ではそのレシピで…」

 

「あっ!まって!!このぽーきさいと…?これを10個増やしてください!」

 

「…え?」

 

 

…え?

 

なんで提督は参考レシピからポーキの数を増やしたんだ?

 

気まぐれなの?

 

 

「どうして…数を増やされるのですか?」

 

 

大淀ちゃん!よくぞ!よくぞ聞いてくれた!

 

 

「そっちの方が紫電改が出そうな気がするの!お願いします!」

 

 

は?

 

いやいやいや!!まってまって!!

意味わかんない!!意味わかんないって!!

 

さっきまで艦載機のこと飛行機って言ってたじゃん!

 

なんで紫電改知ってんの?!

 

えーっ…ちょっと天の声困惑であります…

 

なんなの…どういうことなの…

 

 

「…提督、紫電改という名前を何故知っていらっしゃるんでしょうか?…資料には紫電改の名前は書いてないのですが…」

 

 

あー!!大淀ちゃん!愛してる!!愛してるよ!

 

聞いてくれてありがとう!君には妖精さんに頼んで間宮のスイーツ券渡すように言っておくから!!

 

 

「ん~…わかんない!!」

 

 

…わかんない…だと…?!

 

いいかい…少年…世の中わかんないだけでは渡っていけないんだよ!!オラァ!答えんかァ!

 

 

「わからない…ですか…」

 

 

いいよ~いいよ~大淀ちゃん!伊達に眼鏡かけてないね!!

 

 

「ん~、なんかいっぱい飛行機の名前知ってるの!紫電改、彗星、零戦とか!!」

 

「誰かに教えてもらったんですか?」

 

「ううん、知ってたの!!」

 

 

知ってた…?そんなバカなことあるわけない…。

艦娘に搭載している艦載機は軍で情報管理していて外部の人間は知らないはずだ…。

 

なんで知ってる…

 

もしや…いや…

 

彼もまた…バグの様な存在なのか…?

 




瑞鳳「私の出番は?」

え?

瑞鳳「私の出番」

あー、うん。

瑞鳳「玉子焼きぶつけんぞ」

ヒエー!!!
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