「大倶利伽羅ラプソディ」<番外編>審神者、悲しみの本丸へ行く   作:立花祐子

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紫色の花に見送られて(終)

「よっしゃ!倶利伽羅倒れた!3人抜きーっ!」

 

私は、赤ワインの入ったグラスを上にあげた。

残っているのは、光忠君と長谷部君と私。

 

石切丸君と、獅子丸(正しくは獅子王)君は早々に酔いつぶれ、倶利伽羅君がしつこく残っていたが、今、お眠りになりましたー!

 

「…主、強くなりましたね。」

 

光忠君が、驚いたように言った。

 

「何が?」

「お酒がです。」

「でしょー?あっちで、飲み会という飲み会に参加して、肝臓を鍛えたのだっ!」

 

私がそう言うと、長谷部君が「それは良くないですよ」と口を挟んだ。

 

「なによー。私に意見する気ぃ?ふーんだっ!長谷部君きらーい!」

 

私のその言葉に、長谷部君が一気に青ざめたのを見て、光忠君がくすくす笑った。

 

「主、だから、いじめちゃだめですって。長谷部は、まともに受けるタイプですから。」

「つまり、ジョークが通じない、堅物ってことだ。」

「主っ!長谷部、泣きそうですよ!」

 

光忠君がそういうので、私は驚いて長谷部君を見た。…青い顔をしてうつむいている。

 

え?泣く?まじ泣くの?えっ、長谷部君って泣き上戸だったっけ???

っってか、今まで、長谷部君より先に酔いつぶれてたから、酔った長谷部君がどうなるのか知らないんだけれども。

 

「泣き上戸の長谷部君見たーーーい!泣いて泣いてー!」

「主っ!!」

 

光忠君が、調子に乗る私の肩を押さえた。

 

…すると、長谷部君は、怒ったように立ち上がり、障子を開いて部屋を出て行ってしまった。

 

「……」

 

私と光忠君は、ぴしゃりと閉じられた障子を見つめて黙り込んだ。

 

「…主、追いかけてやってください。」

「…やだ。」

「主!」

「ジョークが通じない奴なんて、おもしろくないもーん!」

 

…そういって、私は仰向けに寝転んだ。…ちょっと待てよ?私、長谷部君に何かしなきゃならなかったんじゃなかったっけ????

なんだっけ?思い出せない。

 

「ちょっと、僕、長谷部の様子を見に行ってきます。」

「だめーーーっ!」

 

私は、立ち上がった光忠君の足にしがみついた。

 

「!主!」

「だめれす。ここにいなきゃだめれす。」

 

…ろれつが回らなくってる。我ながら、やばいかも。

光忠君が、困ったように立ち尽くしている。相手が私だから、振り払うわけにいかないようだ。

 

「あっそうだ!光忠君にお話があるの!」

「え?」

「うん。お話聞いて?」

 

私は、光忠君の足から手を放し、正座をした。

光忠君は、心配そうに障子を見たが「何でしょうか?」と、その場に座ってくれた。

 

「むかちむかちあるところに、おじいちゃんとおばあちゃんが…」

「やっぱり、長谷部の様子を…」

「あーごめんっ!待って待って!」

 

私は、怒った顔をして立ち上がりかけた光忠君の両肩を、慌てて押さえた。

 

「あのね。倶利伽羅君が、心配してたお?」

「倶利伽羅が?何をですか?」

「光忠が、声上げて泣いてないって。」

「…え?」

「いつも、感情押さえてて、心配だって。」

「……」

 

光忠君は、酔いつぶれて寝ている倶利伽羅君を見た。

 

「倶利伽羅が…そんなことを…」

「うん。だから1回でいいから、倶利伽羅君の前で泣いてあげて?」

「…いや、それは…」

「恥ずかしいとか考えないでさ。泣いてあげて。」

「……」

「これは、主命だお?」

「だお?」

「だよ?」

 

何か、2人ともおかしくなってきた。光忠君が、倶利伽羅君を見ながらうなずいた。

 

「わかりました。主命ならば。…でも、すぐには無理ですが…。」

「うん!いいお!」

「いいお?」

「いいよ!」

 

私は、光忠君の肩をバンバン叩いて、満足げに座った。

 

そういやぁ、後1人、感情を抑える人いなかったっけ?

私、その人に謝らなきゃならなかったんじゃなかったっけ???

 

倶利伽羅君じゃない、絶対。石切丸君でも獅子王君でもない。

 

すっごく近い人なのに、遠くにいるような人。

私は、ふいに何かを思い出し、周りを見渡しながら光忠君に尋ねた。

 

「はしゃべくんわ?」

「なんですか、そのへしゃげたような名前は。」

「はしゃべくん。はしべくん。あっへしべくんっ!」

「長谷部ですっ!」

 

光忠君に、笑いながらそう言われて、あっそうだ。とやっと思った。

 

「そう、そのはしゃべくん。」

「……」

 

光忠君が、目に手を当てた。

 

………………

…………

……

 

…どれくらい寝てたのか…。

 

気が付いたら、本舎の私の部屋の布団の上(「の」が多いな)で寝ていた。

ふと顔を傾けると、ちゃぶ台の上に、水差しとコップが置いてあるのが見えた。

障子には、光が差し込んでいる。でもまだそんなに明るくないから、夜が明けたくらいだろう。

 

あー…結局、光忠君に負けたかー。そう思い、ゆっくり体を起こした。

うわー頭痛い。気分悪い。

 

私は、コップに水を入れて一気に飲んだ。

昨夜の事をゆっくり思い出してみる。

 

石切丸君が先に寝ちゃって、獅子丸(正しくは獅子王)君が寝ちゃって、倶利伽羅君が寝ちゃって…あと、私と光忠君と残って。

いや、もう1人いたぞ?

 

そう思い、頭を抱える。…だめだ、思い出せない。

…しばらく考え込んでから、はっとした。

 

「あああああああああああああああ!!!」

 

私は叫んで、一気に二日酔いが覚めたのを感じた。

 

長谷部君っ!!長谷部君はっ!?

そうだ。怒らせたまま、私…。

 

慌てて立ち上がり、部屋を出ようとした。が、体がぐらりと揺れ、その場に倒れてしまった。

 

いてて…頭も痛いし、いろんな所が痛い。

 

「長谷部君!いる!?」

 

叫んでみたが、返事がない。長谷部君の部屋は隣だから、いつもならすぐに来てくれるのに。

 

「長谷部君っ!!」

 

もう1度叫んでみた。…だが返事はおろか、人が来る様子がない。

 

私はその場に正座をして座りなおし、うなだれた。

 

「…また、怒らせちゃった…。」

 

私はそう思わず呟いた。

ほんとだめだ。私って。スーパーサイテーな奴だ。

目が熱くなってきて、あわててこすった。

 

どうしよう…。

 

!!??ってか、今何時っ!?

そういや夜明けってことは、帰る時間がせまってるんじゃなかったっけ!?

 

私は、腕時計で現世の時間を確認した。

 

「ひいいいいいいいいっ!」

 

後10分しかないっ!

後10分したら、私の意志に関係なく、強制的に現世に送られてしまう!

 

「長谷部君っ!!」

 

私はそう叫んで、ふらふらする頭を押さえながら立ち上がった。

そして、ふすまを開いた。

 

廊下があり、向かいの部屋に長谷部君の部屋がある。私は、その長谷部君の部屋の襖を開いた。

 

「長谷部君!」

 

…誰もいなかった。布団も引いてなく、部屋がきれいに片づけられている。

私はその場に座り込んでしまった。

 

…あー…とうとう愛想付かされたんだ。

 

そう思った。

 

……

 

「あと5分。」

 

私は自分の部屋で正座をして、現世に帰る時間が来るのを待っていた。

布団もちゃんとしまって、水差しもコップも厨房で洗ってしまっておいた。

 

長谷部君、ほんと今までありがとね。こんな主でごめんよ。

 

でも、この後どうなるんだろうなぁ???

近侍に愛想付かされた場合どうなるかなんて、ヘルプにも書いてないし。

 

そもそも、そんな人、私以外にいないよな…。

 

…と思った時、いきなり襖が開け放たれた。

 

「主!」

 

へっ?

 

長谷部君が、ジャージ姿で息を切らして立っている。

 

「時間は…あとどれくらい残っていますか!?」

「えっと…3分?」

「3分っ!?」

「…うん。」

 

長谷部君は、突然、座ったままの私の体を横抱きにした。

 

「!!!」

 

お姫様だっこだ!…と感動したとたん「つかまって!」と言われた。

私は、長谷部君の首にしがみついた。

 

…………

………………

-機動MAX体験中-

………………

…………

 

「主、見て!ほら!」

 

珍しく長谷部君が興奮してタメ口になっている。

私はゆっくり頭を離して、長谷部君が見ている方向を見た。

 

「!!わあっ!綺麗!」

 

目の前には、紫色の花のじゅうたんが広がっていた。

 

紫色…長谷部君の色だ。

 

私は、私を抱いたまま微笑む、長谷部君の顔を見上げた。

 

「何の花かわかりますか?」

 

そう聞かれ、私は首を振った。

 

「「アネモネ」という花です。」

「アネモネ?」

「はい。紫のアネモネの花言葉は「貴女を信じて待つ」」

「!あなたを…信じて…待つ…」

 

私が繰り返すと、長谷部君が微笑んでうなずいた。

 

「次に来られる日を、ずっとお待ちしています。」

「!」

 

私は、瞼が熱くなるのを感じた。怒ってなかったんだ長谷部君。愛想もつかしてなかった。

…なんていい子なんだぁ…。

 

「…長谷部君。」

「はい?」

「もう…結婚しよ?」

 

長谷部君の目が見開かれた。

 

…ベルが鳴った…。

 

………………

…………

……

 

私は、現世の部屋のベッドで目を覚ました。

 

…あー…帰ってきてしまった…。それもなんつータイミングで。

そう思い、体を横にしたまま、目覚ましを叩いて切った。

 

(あっ誰ですか?「なんだ夢落ちかー」なんて言ってる人はっ!!夢じゃないんですっ!)

 

私は、ゆっくりと起き上がった。そして、ベッドの横にあるパソコンを立ち上げ、本丸を開いた。

 

まだ、長谷部君からのメールは来ていなかった。(そりゃそうだ。さっき別れたところだし)

ま、仕事行く用意しながら待つか。

 

……

 

私はお風呂上がりにコッペパンをかじりながら、パソコンの前に座り、本丸に入った。

おっ!長谷部君からメールが来てる。ちょっとドキドキしながら、メールを開いてみた。

 

……

 

『主様 今回は、とても大変なご訪問になりましたが、主のおかげで本丸の仲間たちが皆、元の生活に戻ることができました。本当にありがとうございました。

 

…それで…その…主が消える瞬間におっしゃった言葉ですが…。

 

私と主は、別の世界の住人であり、主のご希望には添えられません。

ですが、お気持ちはとてもうれしく思っております。

そのお気持ちだけいただいて、今後も主の近侍として精進いたします。

 

お見せした「アネモネ」の花言葉のように、主が来られる日をいつまでもお待ちいたしております。

 

へし切長谷部』

 

 

私は、持っていたコッペパンをぽろりと落とした。

 

…こいつ…私のプロポーズを、直球で返すどころか、バットで打ち返してきやがった。それも場外ホームランで、ボールが見えねぇじゃねぇかああっ!!

 

ええ、言いましたよ?「結婚しよ」って言いましたよっ!

でも、それは本気じゃなくて…いや本気だけど…でも、私だってバカじゃないから、本当に結婚できると思って言ったわけじゃないんだよっ!そういう気持ちだってことを言いたかっただけなんだよっ!!

 

それを…そーれーをー(ふるふる)バカ正直に断ってくるなんて、どういうことだああっ!!!

これが光忠君なら、ゆるいカーブでうまいこと投げ返してくるぞ!!!

 

うわあああああん!振られたー!

いや、振られたわけじゃないけど、なんかすごい振られ方したような気持ちしか残らないじゃないかー!!

 

長谷部のバカっ!じゃなくて、バカ正直者っ!!

来られる日を待ってるって、次、どんな面(つら)して行けばいいんだよおおおっ!!!

 

……

 

私は、憔悴した状態のまま、会社に出勤した。

 

「課長!おはようございます!」

 

部下の女子が、挨拶してきた。私は、黙って手を上げた。

 

ちなみに、私はゲーム会社の「品質管理課」というところにいる。簡単に言うと、作られたゲームのバグを拾い出す部署だ。自慢じゃないが、女だてらに「課長」という役職をいただいている。ま、ただのゲームオタクが趣味を貫いたら、こうなったってわけだけどね。

 

「あれ?課長、昨日お休みだったのに、お疲れのようですね?」

「ん。ちょっとね。」

「何かあったんですか?」

「プロポーズしたら、世界が違うって断られてさ。」

 

…沈黙…

 

あれ?私、今何言った?

はっとして顔を上げると、部下が、まるで面白いものを見たような表情をしている。

 

「えっ!?あっちょっと待っ…」

「お茶入れてきまーす!!」

 

いやっお茶を入れに行くとか言って、給湯室で他所(よそ)の部署の女子たちに、今の話をぶちまけるんだろおおお!!

 

なんてこった!よりによって「校内放送」ってあだ名を持つ(いや私がつけたんだけども)あの部下に言っちゃったんだろーか!

 

私は脱力して、机に伏せた。

 

「…長谷部、いろんな意味で待ってろよ。」

 

どすの利いた声でそうつぶやいた。

 

-FIN-

 

Back music「アイネクライネ」by Kenshi Yonezu様

 

 

-妄想CAST-

 

へし切長谷部「XAIN様」式

 

燭台切光忠「SAM様」式

大倶利伽羅「ku-ya様」式

 

獅子王「るか様」式

石切丸「帽子屋様」式

 

乱藤四郎「なかむら様」式

 

薬研藤四郎「ぱぴこ様」式

今剣「ゆるん様」式

五虎退「カクタス様」式

前田藤四郎「2PC様」式

平野藤四郎「2PC様」式

 

(特別出演)

 

2代目 大倶利伽羅「ES様」式

3代目 大倶利伽羅「RIRAKO様」式

4代目 大倶利伽羅「ミズタ様」式

 

 

-未公開シーン-

 

長谷部は、アネモネの花畑を前に、膝を立てて座っている。

 

(間に合ってよかった。)

 

そう思っていた。主にどうしても、この花畑を見て欲しかった。

 

『もう、結婚しよ』

 

潤んだ目で言った主のその言葉は、どこまで本気なのかはわからない。もしかすると、まだ昨夜の酒が残っていたのかもしれない。

 

だが、その一言で、今まで何か寂しかった気持ちが吹っ飛んでしまった。

 

突き飛ばされたことも、酔っぱらって「嫌い」って言われたことも…。

 

(俺って、ほんと単純な男だな…)

 

長谷部はそう思い、独り苦笑した。

 

「あーやっぱりここにいた。」

 

その声に振り返ると、大倶利伽羅があくびをしながら頭をかき、近づいてきていた。

 

「主はどうした?」

「現世に帰ったよ。」

「帰ったっ!?もう!?」

「ああ、今回は緊急事態で来てもらっただけだからな。」

「おい、それやばいぞ。朝飯、短刀達や光忠が主に食べてもらうんだって、またすごい料理作ってんぞ。」

「えっ!?」

 

長谷部は、膝に顔を伏せた。

…皆、主がいなくなったら、また落ち込まないだろうか…。

 

「…俺が謝るしかないな。」

「主に口止めされてたのか?」

「そうだ。来る時も帰る時も黙っててくれって。」

「そうか…。ま、主命じゃ仕方ないな。」

 

大倶利伽羅はそう言って、長谷部の隣に座った。

 

「俺も、一緒に謝ってやるよ。もう2度とこないわけじゃないんだし。」

「…ん。ありがとう。」

 

しばらく沈黙した。大倶利伽羅が口を開いた。

 

「で?この花畑は見せてやれたのか?」

「…ああ。ギリギリ間に合った。」

「そうか。良かったな。」

 

大倶利伽羅が、珍しく微笑んだ。

 

「光忠が、昨夜の事心配しててさ。」

「?」

「途中で怒って出て行ったまま帰ってこないから、光忠が酔いつぶれた主をお姫様だっこして連れていくしかなかったってさ。」

「…本当は、怒ったわけじゃないんだ。」

「え?」

「この花畑の事心配だったから、怒ったふりして外へ出て、ここに来てた。そしたら案の定、雑草が結構生えてたから、抜いて回ってたんだ。だけど酒も入ってたからか、眠くなってしまって…」

「えっ!?で、ここで朝まで寝てたのか!!」

「…ん。目が覚めて慌てて本舎に戻ったら、主が帰る3分前だった。」

 

大倶利伽羅が、大笑いした。

 

「そうか。よくそれで間に合ったな。」

「うん。」

「で?プロポーズは成功したか?」

「え?」

 

長谷部は、驚いて大倶利伽羅を見た。

 

「プロポーズしたんだろ?」

「そんなこと、するわけないだろう?」

「えっ!?」

 

今度は、大倶利伽羅が驚いている。

 

「じゃぁ、この花畑は何のためなんだよ?」

「これは…主にまた来てもらうためのものだ。」

「???」

「本部からメールが来ていたんだが、最近、自分の本丸を放置したまま、戻ってこない主が増えているそうだ。」

 

大倶利伽羅の目が見開いた。長谷部はうつむきながら言った。

 

「ひどい主になると、2つも3つも本丸を作っておいて、自分の思い通りに強くならない本丸は潰していくらしい。」

「おい、待てよ。」

 

大倶利伽羅が、長谷部の肩を掴んで言った。

 

「俺らの主がそんな事すると思ってるのか?」

「思ってるわけないだろう!」

 

長谷部は、思わず声を荒げた。

 

「…でも、俺達がそれに甘えて何もしないと、いつか愛想つかされるかもしれないだろ?」

「……」

 

大倶利伽羅は、長谷部から目を反らせてうつむいた。

 

「…確かにな。」

「だから、主の印象に残るように、この花畑を作った。」

「主、喜んでたか?」

「…ああ、想像以上に…」

 

そう答えてから、主が消える前に残した言葉を思い出し、長谷部の顔が赤くなった。

 

「?どうした?」

「…何でもない。」

「何でもないことないだろう!何かいい事あったんじゃないのか?」

「それは…俺と主の秘密だ。」

「何だよー。自分だけいい思いしやがって。」

 

大倶利伽羅が、そう言ってふてくされた。長谷部が笑った。

 

「でも、そうだな。主に愛想つかされないように、何か考えなきゃな。」

 

ふと、大倶利伽羅が真顔になり、そう呟いた。長谷部も笑顔を消してうなずく。

2人はしばらく黙り込んだ。

…突然、大倶利伽羅が立ち上がった。

 

「!いいこと思いついた!」

「え?何?」

 

長谷部は、大倶利伽羅を見上げた。大倶利伽羅が興奮気味に、長谷部を見下ろして言った。

 

「おい!宿舎に戻るぞ!飯食いながら、皆で作戦会議だっ!」

「えっ!だから何するんだよ!」

「それは、宿舎に戻ってから言うよ。絶対主喜ぶぞ!!」

 

大倶利伽羅はそう言い放つと、宿舎に向かって先に走り出した。

 

「おいっ!待てよ!先に教えてくれたっていいだろう!!…ああ、もうっ!」

 

長谷部も立ち上がり、もうほとんど姿が見えなくなっている大倶利伽羅の後を追って、走り出した。

 

……………

………

 

 




<あとがき&懺悔>

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

また、今回もアクセスいただいた方、お気に入りをつけてくださった方、評価をつけて下さった方!!本当に感謝しております。
おかげさまで、調子に乗って(おい)最後まで書くことができました!!感謝感激です。

「大倶利伽羅ラプソディ」の番外編なのに、長谷部さんに始まり、長谷部さんに終わってしまいました。大倶利伽羅さんファンの方には、肩透かしだったかもしれません。申し訳ありません。

ちなみに、この主に同化はしてもらえたでしょうか?
してもらえないと、ほんと怒りしか覚えないお話になっちゃいます(^^;)

ちなみに「審神者本丸に行く」は、次作も考えているところです。
許して下さる方は(^^;)どうぞ、次回も読んでやって下さい。

また、back musicに使わせていただいた「アイネクライネ」も、私の好きな歌です。結ばれることのない相手を思う女の子の歌です。作詞作曲ご本人「米津玄師」様が歌ってらっしゃる声がもうたまらなく合います。是非、お聞きいただけたらと思います。

おまけとして、本丸の皆から、主(あなた)様に、大倶利伽羅君が考えたプレゼントをご用意いたしました。
最後にそれをアップさせていただいて、今回はおしまいとしたいと思います。

本当に、最後までありがとうございました!


立花祐子
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