市子は、丁度学校帰りだった。
「今日も、帰ったら貧乏神がいるのかぁ。はぁ、諏訪野みたいなのがいればこんなに苦労しないだろうな。」
愚痴をこぼしながら歩いていると公園の前に差し掛かった。そして、市子が見たのは、
「えぇぇぇぇ!ちょ!えぇぇぇ!何でメイド服の人が倒れてるの!」
メイド服の女性だった。
「とにかく運ばないと!」
そういうと、大急ぎで連れていった。
家に帰ると貧乏神が
「うわ!市子がついに犯罪に手を染めたの。」
「いや、染めてねぇよ!そんな事より、邪魔するなら出てけ!邪魔しなくても出てけ!」
「市子、喋ってる暇があるなら手を動かす。」
「おめぇが、邪魔してんだろうが!」
などと、喧嘩しながらも無事、助けることはできた。
しばらくしてメイド服の女性は目を覚ました。
「ここは、見たことない天井。」
などとふざけていた。
「起きて騒々、ふざけれる元気があるのね。よかったわ。」
市子が気付いてやって来た。
「あなたは‥…?」
「私は桜 市子よ。それより大丈夫?だいぶ傷だらけだったけど。」
「はい、お陰さまで。私は十六夜咲夜と申します。助けていただきありがとうございます。市子様」
「そんな様付けしなくてもいいのに。」
「いえ、そういう訳にはいきません。助けていただいた身、恩人をその様な呼び方ではいけません。」
「いや、そんなの咲夜ちゃんが私のメイドみたいな…‥!」
(いや待つんだ市子。咲夜ちゃんの服装や喋り方から察するにどこかのメイドだと思うから、よし!)
「ねぇ、咲夜ちゃんてメイドでしょ。」
「はい、そうですが?」
「私のメイドにならない。」
「!いいのですか!」
「ええ、いいわよ。まぁ、実を言うと、前にいた使用人を都合でやめさせたから少し寂しくてね。」
「そうですか。いえ、でも本当に私をメイドにするかは、私が話す話を聞いてからにしてください。」
「大事なことなら話して。」
「では、まず私がいた世界の説明をさせていただきます。」
「え、世界とか大規模なの?」
「はい、その世界は幻想郷と言いまして、忘れ去られた者たちが集まります。」
「忘れ去られた者って?」
「忘れ去られた者とは、妖怪や幽霊、神など、もちろん人間もいます。」
市子は幻想郷の説明をする咲夜を見て、
「咲夜ちゃんっていたい子?」
「いえ、ちゃんと存在しますよ。」
「でも、証明するものが「ありますよ」え!あるの!てか、セリフ被せないで!」
「じゃあ、ちょっと見せて。」
「では、」
咲夜は懐中時計を出して
「幻世『ザ・ワールド』」
そして、咲夜以外は動かなくなり、咲夜は市子に触れる。すると、
「あれ、咲夜ちゃんどうしえぇぇぇぇぇ!」
「これでお分かりいただけましたか。」
「咲夜ちゃん!どういうこと!?何で時間が止まってるの!?」
「落ち着いて下さい。」
そういい、能力を解除した。
「そうね。ふぅ…..で、説明して。」
「今のは、私の能力の"時間を操る程度の能力です。」
咲夜の能力を聞いて固まってしまった市子。
「あれ、おかしいですね。時間は止めてないはずですが。」
「はっ!あまりの驚きに固まってたわ。」
「そうですか。それでは、説明に戻りますね。
幻想郷にいたときにお嬢様がスキマ妖怪といざこざがありまして、それに巻き込まれてしまい、ここにいます。」
「そのお嬢様とスキマ妖怪ってなに?」
「お嬢様は私がメイドをしている紅魔館の主にして吸血鬼です。スキマ妖怪は幻想郷の賢者です。」
「咲夜ちゃんのお嬢様って吸血鬼なの!大丈夫!」
「大丈夫ですよ。血は吸いますが少量なので。」
「あ、でも吸われるんだ。」
「まぁ、だいたいのことは説明しましたが本当に私がメイドでいいんですか。」
「なんで、そんなに不安そうなの?」
「私は元々この世界出身で能力のせいで意味嫌われていたんですよ。」
「別に今この家に貧乏神が住んでるんだから気にすることないわよ」
「ありがとうございます!」
こうして咲夜の現代入り生活は始まった。