海岸の町   作:アイバユウ

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第102話

砂浜近くにある診療所に到着するとそこには多くの警察官がいた

さらにティアさんもいたが私には最も許せない人がいた

 

「アスカさん。あなた、最低です」

 

「待って!少しだけ話を」

 

「話?人殺しのくせに。あなたのせいで私の大切な人を奪おうとした。それはどんな代償を払っても代えられないわ」

 

「少しだけでも良いの!話を」

 

「私の大切な友人を殺そうとした人と話ができると思うの?ふざけるのもいい加減にして!」

 

「カオリちゃん。あまり大声を出さない方が良いよ。とにかく奥の診察室に入ろう」

 

ユウさんの誘導で私は待合室から診察室に入っていくと肩の部分に包帯がまかれているルミナさんがいた

 

「大丈夫ですか!」

 

「カオリちゃん。あなたまで巻き込みたくなかったんだけど、説得ができなくてね。ごめんなさい」

 

「ルミナさんは悪くありませんよ。悪いのは彼らですから」

 

私の大切な人を傷つけた。それは私には到底許せることではない。

それに、もう2度と会う事はないとと言ったのにこの町に来たことも許せなかった

私の平穏な生活を壊そうとしたのだから。

 

「でも大丈夫ですか?」

 

「肩を撃たれただけだし弾は貫通しているから大丈夫。それとあの2人には即刻第三新東京市に戻ってもらうわ」

 

「そうしてください。じゃないと私が2人を殺しそうです」

 

私の大切な人を殺そうとした。到底許されることではない。もし私がその場にいたなら殺していただろう

今回は彼女たちに運があったという事だ。もう2度と会うつもりはない。彼女たちとは

あの時にはっきりと言ったはずだ。にもかかわらずのこのこと現れた

もしこの時にティアさんはユウさんがいなかったら殺していただろう。

それだけの覚悟があってきたのだから

 

「もう2度と話をする事もないでしょう。この町に来ないでください」

 

「待って!お願い!少しで良いの!」

 

こんなことをしておいてまだ何か言いたことがあるとは、私は思わずカバンから銃を取り出そうとしたが

 

「カオリちゃん!それはだめだよ。君が人殺しになる必要はないから」

 

ユウさんに止められた。さっきの言葉はまるで自分が代わりにするからといわんばかりの言葉だった

私はとにかく診療室に戻りルミナさんの状況を確認した。

その間に警察があの2人を連行していった。この海岸の町には小規模だが警察署がある

そこに連行されていくのだろう。私にはもう関係のない事だが。彼女を傷つける

いや、大切な友達を傷つける人など、関わり合いを持ちたくない存在だ

 

「今連行されていったよ。僕も一緒に行って見届けてくるよ。彼らが第三新東京市に帰る事を確認するのをね」

 

その方がカオリちゃんも安心だよねと、ユウさんは言ってくれた。私はその厚意に甘える事にした

よろしくお願いしますというと私はルミナさんのそばでいる事を選んだ

 

「カオリちゃん、ごめんなさいね。あなたにまで心配をかけて」

 

ルミナさんの言葉に私は気にしないでくださいと言った。私にとっては大切な友人であり仲間だ

今、友人を失うという事に対する覚悟ができていなかった

 

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