海岸の町   作:アイバユウ

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第111話

夕食を食べ終わると私はまた眠りに着こうとした

いつもの生活に戻りつつあった。私とネルフの戦争は終了を迎えた

これでこの町は静かなものが保たれることになることは確実だろう

町は静かなままだ。平和なものになることが分かる。

あの地獄のような日々からは考えられないような状況だ。

静かな町に静かな生活。それこそが私が求めた真の生活だ

 

「今夜も平和ね」

 

私は布団で横になりながらもテレビを見ていた。

ニュース番組だったが国連でネルフに対する廃止論が出ている事が強く報道されていた

きっとルミナさんたちの行動によるものであることは分かっていた

 

「私にとってこの町さえ安全であれば他はどうなっても気にする事じゃない」

 

そう、私にとって大事なのはこの町だ。それ以上でもそれ以下でもない

平和が保たれているならこの町で過ごしていきたい。これまでも、これからも

私は布団に入って眠りについた。静かな夜に綺麗な月。平和である証だ

 

 

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ルミナさんの自宅

 

「ええ、彼女ならもう眠っているはずよ」

 

『引き続き警戒態勢を維持つつも、戦闘態勢は保ってね』

 

ティアナはルミナと電話会議をしていた。

 

「心得てるわ。もしもの場合の備えも完璧。国連軍と戦略自衛隊も警戒は厳重に行っているから心配ないわ」

 

『でも心配なのよ。もしかしたらまたネルフが手を出してこないかどうか。彼らのしぶとさはよく知っているでしょ』

 

「まぁね。とにかくあなたは今は体の回復を。こっちのことは私に任せて。すべて問題ないように処理するから」

 

『わかったわ。カオリちゃんのこと。よろしくね』

 

「了解」

 

彼女の望んだ世界が今の世界なのかどうかについては私にはわからない。

だが、ルミナは以前こんなことを漏らしていた。真実の平和では彼女は救えないと

ただ欺瞞に満ちた平和でも、平和には変わりないと。だから今のこの世界があるのだと

ようやく勝ち得た平和ですら、ルミナにとっては真実の平和とは言えないのだ

まだ欺瞞に満ちた平和だと思っているのだ。だが彼女はそれでも良いと思っていたようだ

静かな町が保たれるなら、欺瞞であろうと問題ないと。彼女が静かに暮らせるならルミナにはそれ以上何も必要ない

ルミナが願うのはただ1つだ。ルミナは彼女のためならどんな負担も背負うつもりでいる事は分かっていた

それだけの覚悟を持っていることもよく理解していた。願いはただ1つなのだ

この町の平和と彼女の安全。それさえ守れればあとはどうなっても良いと考えている人間だからだ

彼女にとって世界はどうでも良いのだ。カオリちゃんの安全さえ守ることができればそれで満足なのだ

すべては彼女のために行動をしているのだ

 

「それにしても、あなたはすべてカオリちゃんのために捧げているのね」

 

『それが私の存在理由だからよ。彼女を守るためならどんな犠牲も払うわ』

 

 

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