海岸の町   作:アイバユウ

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第157話

「カオリちゃんは寝たみたいだね。やっぱり無茶だったみたいだけど」

 

「でも、成果はあったわ。あとはどの程度ネルフが介入してくるか」

 

僕はカオリちゃんが眠ったのを確認してからルミナさんと話を始めた

今回の一連の動きで世界はまた大きく動くだろう。

今まで世界を支配していたゼーレと言う組織が白日の下にさらされる

そうなれば世界には政財界に大きな影響が出るだろう

実際問題としてキール・ローレンツは政財界に多くのコネを持っていた

今でも持っているかはどうかについては知らないが。ネルフはゼーレの下部組織だったことは僕は知っている

それを知られて困るのは正義の味方のふりをしている彼らだ

 

「ネルフへの対応は?」

 

「今は介入してこないみたいだけどそれも時間の問題よ。彼の身柄は国際司法裁判所で裁かれることになるけど」

 

ゼーレのトップだった者を裁く。それは最も難しいだろう。裏を知り過ぎているからだ

ネルフだって彼の口をふさぐことをしようとする可能性はないとは言えない

 

「それで君はどうするのかな?」

 

「彼女の影響が出ないようにするだけよ。ネルフがどうなろうと私には関係ないわ」

 

ルミナさんにとって重要なのはカオリちゃんの安全であってネルフなど眼中にないようだ

それは僕も同じだ。ネルフがどうなろうと関係ない。彼女が幸せに暮らせるなら

確かに小さなかごの鳥のような場所かもしれないが

それでもあそこは世界で最も綺麗な場所だ。

カオリちゃんが生きていくうえで最も重要な町だ

それは世界にも当てはまる。もし彼女の身に何かあれば大問題になる

国内問題では済まないのだ。国際問題になる

 

「ルミナさんにとっては世界より大事なのはカオリちゃんなんだね」

 

「ええ、ネルフも世界もどうでも良いわ。私にとって重要なのは彼女だけよ」

 

 

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第三新東京市ジオフロント ネルフ本部

 

「間違いないのか!?碇」

 

「ああ、監察局がキール議長を押さえたと」

 

私が思っていた以上に彼らは情報収集能力が高かったようだ

それにしても思い切ったことをしたものだ。彼を押さえると。このまま一気に真相を明らかにするつもりなのか

 

「まずいぞ。ネルフがゼーレの下部組織だったことを最も知っている人物だ」

 

「わかっている。すでに保安諜報部に動いてもらっている」

 

「大丈夫なのか?彼は元ゼーレ側の人間だぞ」

 

「だが彼女の味方でもある。これはある意味では利用できる」

 

「それはそうだが」

 

碇の考えている事はなんとなくわかる。これでも長い付き合いだ。

それにだ。彼女に影響を及ぼすような発言をするようなら監察局が黙っているとは思えない

 

 

 

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第三新東京市ジオフロント 監察局 局長執務室

 

「そう、無事に確保したんだね」

 

局長である私は確認作業に追われていた。

ネルフの査察を担当している部署の責任者であるシエラ・ドーレスはある事を懸念していた

 

「はい。ですが今後のことですが」

 

「すでにハーグの国際司法裁判所にテロ容疑で裁判が受ける事が決まったよ」

 

「彼らがそれで納得すると?」

 

「碇ゲンドウにとって彼女の存在はかなり微妙だからね。彼女に危険を及ぼす事は無いと思っているけど必要ならなんとかするよ」

 

ネルフ監察局にとってもゼーレの存在はかなり大きなものであることは私はよくわかっていた

ゼーレがネルフを使って様々な事をしていたことはルミナから聞いている。

問題はキール・ローレンツがどこまで証言する気があるかだ

 

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