海岸の町   作:アイバユウ

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第172話

 

第三新東京市についたのは夜明けだった。私とユウさんはあの高台に向かっていた

しかしその途中で覆面パトカーに止められた

私とユウさんは不審に思われないように対応をする

ただ車から降りてきたのはティアさんだった

 

「カオリさん。あなたを保護するように言われているの。悪いけど、監察局まで来てくれるかしら」

 

「嫌です!」

 

「ルミナはあなたのことをかなり心配しているわ。だから協力して」

 

ティアさんは私のことを必死に説得するけど私にはそのつもりはなかった

今日で決着をつける。あの高台で。すべて終わらせる。この街との関係を

あとはあの海岸の町で過ごすだけにしたかった。静かな町で過ごす

きっとこのまま決着をつけなかったら、彼女たちはこちらに来てしまう

せっかくの平穏を崩されるくらいなら向き合ってはっきりと言う

 

「しかたがないわね。護衛があなただけだと役不足でしょ。どうしても行きたいなら私も同行させてもらうわ」

 

私は行かせてくれるならどんなことでも協力しますと答えた

 

「ついこの前までは大人しかったのに、動きが派手になったわね」

 

ティアさんは私にそう言うと覆面パトカーに戻り私とユウさんも車であの高台に向かった

私は高台の展望スペースの柵に手をかけるとそこからの光景を見ていた

あの時はもっとも嫌な光景だった。まるで地獄のような光景

この世のものとは思えない。それが今は綺麗な街並みになっている

その事に対して私どこか怒りの感情を持ってしまった

 

「平和な街なんて嘘なのに」

 

私がそこから光景を眺めている時にティアさんの携帯電話が着信を告げていた

ティアさんは電話で内容を聞くとため息をついた

 

「これも全部あなた達の手筈通りなのかしら」

 

「あの2人がロストしたってことですか?」

 

「ええ、碇レイと惣流アスカの2名が姿を消したわ。この近くでね」

 

こちらの読み通りに話は進んでいる。今のところはだが

ティアさんは彼らに会って何を話すつもりなのかしらと聞いてきた

 

「分かりません。今の私には何も。ただユウさんから言われたことを思い出したんです。決断は自分が選んだベストだって」

 

レイやアスカと会う事が最良な選択なのかはわからないけど

ここで会っておかなかったら後悔すると思った

これで最後にするのだ。本当の。過去から私を解き放つには

そして高台で待つこと10分ほど、アスカさんとレイさんが到着した

 

「私と彼とで周辺を警戒しておくわ。できるだけ手短に終わらせてね」

 

ティアさんの言葉にそれは難しいと思いますがと答えた

レイさんが私を見て今回は会ってくれてありがとうと

 

「今回で会うのは最後になるでしょうから。話したいことはこの際はっきりしておきましょう」

 

私は次のこう言った

 

「碇シンジは実在しない。もう死人だと思って暮らしてほしいの」

 

 

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