海岸の町   作:アイバユウ

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第208話

勉強を頑張っていると時間の経過を忘れてしまっていたようで、

部屋の窓から見える風景は夕焼け空になっていた

私はとりあえず今日はここまでにすることで

 

「本当に変わったんですね」

 

思わず私はそんなことをつぶやいてしまった

海岸の町にいた頃はまさかもう1度第三新東京市で住む事になるなんて想像もしてなかった

世の中分からないことはたくさんあるとよく言うけど、本当に大きな変化である

これは私なりに言うと成長したということなのか、

 

「まぁ、とりあえずコーヒーを取りに行きましょう」

 

私はコーヒーカップを持って部屋を出ると

キッチンにあるコーヒーメーカーに保存されているコーヒーをカップに注いだ

 

「カオリちゃん。勉強は今日はここまでかな?」

 

ユウさんはリビングのソファでテレビを見ていた。そこまでは普通の日常なのかもしれない

ただし拳銃の整備をしているということを除けばだけど

 

「お掃除ですか?」

 

「お手入れはしっかりとしておかないと不発になったら困るからね」

 

私も部屋のデスクに置いている銃の整備をしようかと思った。

確かにユウさんの言う通りだ。いつ襲われるかわからないのだから

備えは万全にしておかなければならない

 

「良かったらカオリちゃんのもしておくけど」

 

ユウさんの優しさに私は思わずお願いしますと言いそうだったが、

自分の命を守るために必要だから所有しているのだ

自分できちんと銃のお手入れができないようではいけない

 

「大丈夫です。コーヒーを飲んで少し休んだら私自身でしておきます」

 

「本当に真面目だね。でもいい心がけだよ。確かにカオリちゃんの言う通り、自らの命を守るために必要な物だから」

 

でも困ったらいつでも相談してきてとユウさんは言う

私はその時は相談しますのでと返答した。私はカップにコーヒーを注ぐと自室に戻った

外出時にはいつも所持しているリュックサックから銃を取り出すと分解・清掃をした

そして再度組み立て直して、動作に問題がないかを確認する

 

「とりあえずこんな感じかな」

 

私はリュックサックを戻すと自室にあるロッキングチェアに座った

本当に良い思い出がない街で、再び暮らすことになるとは私も思っていなかった

前回の時と違うことは本当に信じることができる大切な人がいること。

私のためにずっとそばにいてくれると誓ってくれる人がいることは大切な事である

 

「世の中本当にわからないものね」

 

ゆっくりしていると次第に私は眠気に誘われたようで仮眠をとってしまったようだ

目を覚ますとルミナさんが私を起こしに来てくれていた

 

「彼が夕食を食べましょうって呼んでいるわよ」

 

私は眠ってしまった事に驚きながらも、イスから立ち上がるとルミナさんと一緒にリビングに向かった

テーブルには夕食としてハンバーグやポテトサラダなどのおいしそうなおかずが置かれていた

 

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