海岸の町   作:アイバユウ

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第212話

私とユウさんは一緒にリビングにあるソファに座りながらテレビ番組を見ていた

ちょうど、ニュース番組が放送されていた

今の話題はゼーレという秘密結社についての事が報道されていた

私達も巻き込まれることはある程度は覚悟していたが、

ルミナさんからの話によるとそういうことは避けるとのことだった

どう考えてもルミナさん達が動いてくれているからこういう配慮がされたことは明白である

 

「ゼーレやネルフはどうなるのでしょうか」

 

私の小さな呟きはユウさんには聞こえていたようで、

今の状況について教えてもらえることができた

 

「表向きは裁判という体裁はとっているけど、実態は国連の調査委員会によって行われるみたいだね」

 

「国連ですか?」

 

私はあまりその言葉に信用できないと感じてしまった

だってネルフを作らせたのは国連であるからだ。

もちろんゼーレという後ろ盾があったから成立したことであるが

ネルフも体裁上は国連の直轄機関だ。だが内容は国連の権限を好き勝手にしてきたのもネルフだ

そんな国連の調査委員会にまともな審理ができるはずがないと思っていた

 

「監査局が第三者の立ち位置で審理に立ち会って行うとは聞いているけど」

 

ユウさんも詳細にというか、そのあたりはまだ完全に決まっている事ではない事から、

どのような成り行きになるかは今後の展開次第にならない限りはわからないとのことだ

 

「できることなら私達に影響が出ないと良いですね」

 

「そうだね」

 

私達はそんなことを話しながらゆっくりとした食後の時間を楽しんでいた

さすがにこの時間にコーヒーというわけにはいかない

カフェインの取りすぎは良くないから。そこでユウさんが紅茶を入れてくれた

 

「ユウさんは紅茶も好きなんですか?」

 

「僕は紅茶もコーヒーも、どちらも好きだからね」

 

それに私との時間をゆっくりと過ごせるなら安心できると答えた

本当にユウさんは恥ずかしくなるようなセリフを言う

きっと女性との恋愛経験が豊富なのではないかと思うほど

以前、私が聞いたらそんなことをするような暇はなかったと

確かにユウさんはゼーレと関係があった。特に『僕』を壊すべき立ち位置にいたのだから

だから女性経験は少ないはずないと思うのだけど。

でも女性とのお付き合いはあったはずだと思う。

だって、私に対する接し方から見てそうだからだ

 

「ユウさんは女性関係はかなりあるのですか?」

 

「カオリちゃん。僕が当時はどういう立ち位置かはわかっているよね?そんな暇なんてないよ」

 

カオリちゃんに見せてはいけないようなことをしてきたのだからと優しく語りかけた

本当にユウさんは正直者である。その正直さのおかげで私はユウさんを信頼できる証である

それだけは間違いないことなのかもしれない

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