海岸の町   作:アイバユウ

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『僕』の墓参り
第223話(挿絵の追加)


 

【挿絵表示】

(碇シンジの墓参りの絵)

その日の夕方。

私は碇ユイさんと会うために『僕の墓』のところに来ていた

周囲にはかなり警戒態勢が敷かれている。ルミナさんが全体の指揮命令系統を担当

ユウさんは私のそばで何があっても対応できるように防弾チョッキを着用して警戒していた

私としてはまさに悪夢のような時間を過ごすことになる

『僕の墓』で『僕の実の母親』と話をする

でも同情するつもりはない。『母さん』のせいで『僕』は地獄を見てきた

だから徹底的に言いたい放題言うつもりでいた

なりふり構わず言いたいことを

私は『僕の墓』の前で待っていると1台の車が来た

1人の護衛役として加持さんが務めていた

きっと加持さんは私のことを知っているからルミナさんが裏から手をまわしたのかもしれない

 

「あなたにはもう会わないつもりだったのですが。今回はサービスだと思ってください」

 

「もちろんわかっています。でもどうしてもあなたと話をしたかったの。私が犯した罪の重さを確認するためにも」

 

「いい心がけです。あなた達があんな事をしなかったらセカンドインパクトも起きなければサードインパクトも起きなかった」

 

すべてを壊したのはあなたたちの自己満足を満たしたいという欲望のため

私は以前のように冷たく突き放すように責め立てた

碇ユイさんがあんなことをしなければ世界は壊れるようなことはなかった

私という神様を生み出すこともなかった。すべては自己満足のために大量殺戮をしたのだ

 

「私はただ・・・・・・」

 

「人の良いところは学ぶことです。ですがそれが悪い方向に進んだ。あなたは悪い方向に進む事を承知して話を進めた」

 

大量殺戮した罪の重さを私は少し軽くするために、

セカンドインパクトで死んだはずの人々を生き返らせたのかもしれない

これは私なりの気持ちの整理のつもりなのかもしれないが

結果的に世界は少しずつ良い方向に進みつつあることは確かである

ネルフが妨害工作をしなければ良いのだが

彼らは自らの利益のために世論操作をしてきた

私はもしゼーレが実行した人類補完計画に関する裁判でネルフに利益をもたらす、

そんな方向に話を持っていくつもりなら私は許すことはない

絶対にだ。正義がなされることを私は望んでいる

 

「私たちはどんなことになろうと真実を証言するつもりです」

 

「そうされるのは良いことです。もう世界を自由に操作することなど許してはいけない」

 

ネルフもゼーレも大きな罪を犯した。何の罪もない人々を『殺した』ことには違いない

数人の科学者が地震の欲望に身を任せて大きな罪を犯した

その科学者の中に碇ユイや碇ゲンドウ。そしてアスカさんのお母さんも含まれる

アスカさんのお母さんの場合は少し事情が異なるが

それでも罪は罪だ。正義のために証言することを私は望んでいる

それこそが正義が実行されたということなのだから

 

「ネルフも人類補完計画であらゆる人々を犠牲にしてきた。だから私が望むのは裁判で証言すること」

 

私はただそれだけを望んでいる

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