海岸の町   作:アイバユウ

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第308話

ボートで桟橋に戻ると私は服に着替えた。

あとは家に帰るだけである。家と言ってもジオフロントの監察局の宿舎であるが

そこは第三新東京市内で最も安全であると言えている

 

「帰りは誰が運転をするんですか?」

 

私の質問にルミナさんは自らが運転するから私はまた後部座席に座るようにと教えてくれた

後部座席に座らせるのは安全確保の観点からだ。

車のガラスは防弾仕様らしいが、万が一に備えて危機感を持って対応しておいたほうが良いと判断したらしい

 

「僕もカオリちゃんは後部座席の方が安心できるよ。助手席はさすがに危険すぎるからね」

 

ここまで来た車の後部座席の社葬を見るガラスにはスモークガラスを採用している

さらに防弾仕様ガラスだからと言って安心できないとユウさんもルミナさんと同じように言った

いつ何が起きるかわからないのだからと

とりあえず私たちはスキューバダイビング機材を車に積み込むと第三新東京市に向かった

 

「それにしても本当に楽しかったみたいね」

 

ルミナさんは私にそう声をかけてくれた

私は久しぶりのスキューバダイビングを満喫してきましたと回答した

実際のところその通りなのだから。ジオフロントの宿舎だけでは窮屈な感触を覚えるだけである

たまには広々とした世界を味わいたくなってしまう

 

「そう言えばもう少ししたら大学の編入試験があるのよね。カオリの勉強は大丈夫なの?」

 

「私はもう準備万端ですよ。試験勉強は頑張ってきたので編入試験も頑張ってみます」

 

「本当にあなたは真面目よね。あなたには豊富な知識があるのに勉強しなくても合格は簡単じゃないの?」

 

「インチキしないでテストに臨みたいんです。神様としての知識を利用するつもりはできればしたくないので」

 

私がそう言うとユウさんが良いことを教えてくれた

 

「警備の方は準備できているから心配しないでね。編入試験会場の警備には僕も参加するから」

 

「ユウさんがもう警戒に入ってくれるんですか?」

 

私は早いですねと言うと、

私のお父さんとお母さんに安心してもらうために一緒に行動することにしているんだからと教えてくれた

お父さんとお母さんは本当に心配症である

この第三新東京市で簡単に攻撃を仕掛けることはできないと思っている

ただし地上の家で対物ライフルで狙われた過去があるだけに完璧とは言い切れない

いつ狙われるかわからないというのは少し脅威ではあるが、できれば楽しく過ごしたい

それにたくさんの友人を作って楽しく大学生活を過ごしていきたいと考えている

 

「カオリちゃんのことは必ず守るからね」

 

「ユウさん。これからもよろしくお願いしますね」

 

「本当にカオリちゃんのことは守り切って見せるから」

 

ユウさんがそう言うとルミナさんは守るのは当然のことでしょとユウさんにくぎを刺していた

そのためにあなたを大学警備についてもらったのだからと

 

「これからもよろしくお願いします」

 

「カオリちゃんも編入試験を頑張ってね。カオリちゃんの勉強の実力を見るいい機会だから期待しているね」

 

ユウさんはそう言うと私に励みを入れた

 

「頑張ってきます!」

 

第三新東京市に向かう道中でそんな会話で弾みながら自宅があるジオフロントに向かっていた

 

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