スキューバダイビングを終えてジオフロントに戻ってきたころには私は久しぶりに疲れていたのか眠ってしまった
どうして気が付いたのかというと私が目を覚ました時にはパジャマに着替えて自室のベッドで眠っていたからだ
目を覚ましてベッドから起き上がるとリビングの方からルミナさんとユウさんが会話をしている声が聞こえてきた
私は部屋から出るとユウさんとルミナさんに謝罪した
「すみません。ユウさん。ルミナさん」
「気にしないで。怖いお姉さんが監視しているから君に何も手を出していないよ」
「ユウさんがそんなことをしないことはわかっていますから」
「そうかしら。意外にも私がいなかったら暑い夜を過ごそうと企んでいる可能性だってあるのよ」
ルミナさんは人を簡単に信じてはだめよとつけ加えた
確かにそうかもしれない。人は簡単に大切なつながりを裏切って悪いことをしようとする
それは毎日のように起きていることである。たとえ家族であっても同じである
だから私は誰も信じるつもりはない。唯一のの例外は海岸の町のお父さんとお母さんとルミナさんとユウさんだけである
それにあそこに長いこと一緒に生活してきた大切な友人たち
彼らのことは信じることができると私は思っている
「それはそうですけど。ここではルミナさんの監視の目があるのですから大丈夫でしょ?」
「それがだめなのよ。安心をどこかで感じるとこの街ではリスクになるわ」
ルミナさんは本当に心配症である
私のことを大切に思ってくれることはうれしいけど、時々それが肩に重くのしかかっているように感じるときがある
「それにしても楽しい時間を過ごすのはあっという間で疲れちゃうものですね」
「そういうことはカオリはよくわかっているでしょ。海岸の町では頻繁にスキューバダイビングをしていたから」
確かに海岸の町の旅館で過ごしていた頃には頻繁にスキューバダイビングをしていた
お父さんが半分水没している鍾乳洞に安全用にロープを引いてくれていた
「それはそうですけど。この街に来てからは全然楽しいことはなかったので」
「そうね。話は変わるけど明日は大学の編入試験よね。大丈夫なの?」
「テスト勉強はばっちりです。インチキをしなくても必ず合格してみせますよ」
インチキとは神様の権限を使って答案用紙の回答を簡単に解けるような真似である
そんなことは私はしたくない。何が何でも自分の学力でテストを受けたい
合格を勝ち取って楽しい大学生活を送っていきたいのである
かつての『僕』が夢見ていた楽しい学園生活を過ごしていきたい
「手を抜かないで頑張ってね」
「はい!」
「それじゃ今日はもう寝ますね。明日の朝にテスト前の最後の勉強をしたいので」
「おなかはすいていないの?」
「少しお腹がすいています。何かありますか?」
サンドイッチを用意しているわ。
キッチンに置いているからそれを食べて眠ると良いわとルミナさんは私に話してくれた
「ありがとうございます」
私はキッチンで置かれているサンドイッチを軽く食べると歯磨きをするために洗面所に向かった
それらを終えると寝室に入り、眠りにつくことにした