海岸の町   作:アイバユウ

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第34話

 

私とユウさんは第三新東京市のはずれに位置している

古いコンクリートマンション地帯に入っていった

この場所はかつて綾波レイが住んでいた場所だ。

第三新東京市市営住宅第22番建設職員用団地の一角

そこを拠点とすることにしたのだ

ここならばネルフの監視装置もダウンしている

その情報はルミナさんからもたらされた物だが

 

「まさか、またここにくることになるとは思ってもみませんでした」

 

「昔、来たことがあるのかい?」

 

「私がまだ碇シンジだったころの話ですけど」

 

その頃はなにも考えずに過ごしていた日々。

悪夢のような人生だった日々

 

「苦しいのかな」

 

「分かりません。今となっては昔の記憶は、ただの記憶でしかありませんから」

 

「それでも過去は過去だ。君が以前からよく言っていたセリフを思い出すよ」

 

過去は捨てられない。過去があるから前に進むことができる

それが私の口癖だった。それを今になって言われるとは、思いもしなかった

 

「まさかユウさんにそれを言われるとは思ってもみませんでした」

 

「とりあえず、どこかの部屋を拠点にしよう。どこが良いと思う?」

 

「402号室に行って見ましょう」

 

もしかしたらまだ。

そんなささやかな希望を持って私達は第22番建設職員用団地6号棟402号室に向かった

私が武器と弾薬が入ったボストンバックを持って。

そして渚カヲルをユウさんがお姫様抱っこの状態で運んでいった

402号室に着くと部屋のドアのカギは開いていた

室内に入ると病院で使われているような簡易ベットが置かれていた

あの時のままだった。昔のまま。

 

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ユウさんはお姫様抱っこをしてきた渚カヲルは簡易ベットに寝かされた

そして渚カヲルの携帯電話をポケットから取り出すと電池を抜いた

 

「これでネルフはこの場所でロストしたことが分かるでしょ」

 

ルミナさんからの情報によると

チルドレンたちの持つ携帯電話には発信機が付けられているということだ

その発信機は携帯電話の電池によって作動している。

それがシャットアウトされた段階でネルフは動き出すだろう

その時、ユウさんの携帯電話がなった

 

「はい、相葉ユウです」

 

相手はどうやらルミナさんのようだ。

ユウさんは携帯電話をスピーカーフォンモードに切り替えると通話を再開した

 

『どうやらネルフが動き出したようよ』

 

「どんな感じかな」

 

『向こうは大慌てよ。なにせ世界で3人しかいないチルドレンの行方が途切れたんだから』

 

「こっちは準備万端だよ。ところでネルフ本部の総司令官への直通電話番号を教えてもらえるかな?」

 

『どうするつもり?』

 

「計画を実行するだけさ。僕たちの戦いさ。これがね」

 

『わかったわ。番号は01225-5854-6521よ』

 

ユウさんはそれをメモに取ると携帯電話の通話を切った

 

「それじゃ、はじめようか。僕たちの戦いを」

 

「はい」

 

これから始まる数時間が私たちの戦いだ

どんな犠牲を払おうとも

必ず成功させなければならない

 

 

 

 

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