海岸の町、私の家の前に到着したのは夕方の午後5時ごろだった。
両親は私が到着したことに気づき出迎えてくれた
「よく帰ったわね」
「よく帰った」
2人からの温かい言葉は私にとって何よりの言葉だった
『家族』という者を知らずに育ってきた私にとっては今は重要なときだ
「カオリちゃん、先におくには行っておくといいよ。僕はお父さんとお母さんと話があるから」
何を話すかはおおよそ見当はついていた。
たぶん今日1日の出来事を知らせるのだろう
だからといって私の生活は変わらない。今までどおりだ
旅館の正面玄関から入るとユリさんが抱きついてきた
「お帰り、カオリちゃん」
その言葉にようやく力が抜けたように感じられた。
今までずっと緊張感が抜けきれなかったのがようやく抜けたように
「ただいま、ユリ姉さん」
私はようやく自由を手に入れた。
かりそめなのかもしれないが、自由には違いない
私はようやく手に入れたのだ
そのあとは旅館の仲居さんたちがみんな私を抱きしめてくれた
それでまたもう1つを実感できた
ここが私がいるべき本当の居場所。
そして、ここに居るみんなかが家族なのだと
私が自分の部屋に戻る頃にはもう夕日は沈んでいた。
でもこれからは毎日のように夕日を見ることができる
また再び、ネルフの影に怯えることもなく堂々と
それが今の私にとってはなによりも最良の結果だった
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私は自分の部屋に向かって、歩いていた。
その途中で何人かの仲居さんと会ったが。
みんな私が帰ってきてくれたことを歓迎してくれた
私は自分の部屋に戻ると、銃などは部屋に設置されている簡易金庫に放り込んだ
「やっとおわったわね」
私はそう言うとすぐに服を着替えた
そして夕食を食べるために食堂に向かった
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翌朝、また朝をこの旅館の私の部屋で迎えることができた。それは最高なことだ。なによりも。今の時間は午前7時。
冷蔵庫からブラックのコーヒー缶を取り出すと缶を開けた飲みはじめた。
ブラックのため苦いがその苦さがこの朝には最良に感じられた。
「苦い」
思わず口に出してしまったが、その苦さが良かった。私は布団をたたみ、外を見ると今日は良い天気だったので、
ベランダに干すことにした。女の子の私には重い布団だが仕方がない。これも干すための行動だ
布団を干し終えると、私はいつものように食堂に向かった
カウンター席に座ると料理長が私用に作られた全体的に少な目のご飯を出してくれた
「よく帰ったな。無事で安心した」
料理長はそれだけを言うと仕事に戻っていった。私はその言葉に何よりも感謝したかった
私の居場所はここだと再確認できたからだ。ずっと探していた居場所、それがここだと認められたときと同じように
また再確認できた。私をいることを心の底から喜んでくれる人がいる
「ありがとう、料理長さん」
私は彼の名前を知らない。
いつも他人に興味を持たない自分が悪いのだ
だが今はなによりも、彼に感謝したかった
ようやく手にいれた居場所
それがここだということだと
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ネルフ監察局 局長執務室
蒼崎とルミナが話し合っていた
「この件でネルフは行動をどう動くか」
「ネルフは動かないでしょう。『真実』を知った以上」
真実、それは水川カオリが碇シンジであるということだ。
それを知った以上、碇ユイや碇ゲンドウは行動を起こそうとする可能性は否定できないだろうが
碇レイと同じように行動を起こせば、それこそ被害はさらに大きな物になる
「君はすべてを知っているかのようにいつも語る」
「私はすべてを知っているわけではありません。ただ守りたいだけです」
「君が初めて私と会ったとき同じ台詞だな」
蒼崎とルミナが初めて会った時にそう言ったのだ
そして、2人で誓った。互いのチームワークは決して乱さないと
「私は決してあなたとのチームワークを乱すつもりはないわ。それだけは誓える」
「分かっているよ。私も君のことは信じているからね」
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