海岸の町   作:アイバユウ

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第67話

 

新しい朝を迎えた私は目が覚めると金庫から銃を取り出し

一通りの手入れをすると金庫に戻す。そして冷蔵庫からコーヒー缶を取り出した

もちろんブラックだ。目覚めの一本としては最適だ。

いつもの日常が帰ってきた。私は部屋から出ると朝食をとるために食堂に向かっていった

その途中で仲居さんたちが忙しそうに動いていた。そんな中を私は1人、食堂に向かっていた

いつもの光景になぜか安堵する私。とても不思議に思えた。今までも、そしてこれからも変わらない人生

それにすっかり慣れてしまった自分に呆れてしまっている。

 

「とりあえず朝食を食べてお散歩にでも行きましょうか」

 

私はそうつぶやくと食堂に向かった。

食堂ではすでに数多くの宿泊者の皆さんが朝食を食べていた

私はカウンター席に座ると料理長がいつものように料理を出してくれる

いつもの日常だ変わる事のない、いつもであり

平穏そのものだ。それを私は望んでいた

私は今の自分のことにとても喜んでいた

ため込んでいた不安を吹き飛ばしたのだから当然だ

今はこの場所で生涯を過ごしていくのだという事しか

考えていないのだ。今もそしてこれからも変わることにない人生だ

 

『トントン』

 

突然後ろから肩を叩かれた。

 

「カオリ、あなたのことをみんな心配しているわ。また何かあるのかもしれいないかもと」

 

声をかけてきたのはお母さんだった

お母さんは耳元でつぶやいた

 

「部屋にこれが落ちていたから回収しておいたわ」

 

それは9㎜の弾だった。片づけ忘れたらしい。私としたことが珍しいミスだった。

もし旅館の仲居さんに見つかっていたら言い訳に困っていたところだ

 

「ありがとう。お母さん」

 

弾を受け取るとポケットに入れた朝食を食べる。

お母さんに散歩に行ってきますと伝えるとお使いを頼まれた

簡単なことだ。旅館で使用されているお酒等を注文された通りあるかどうか

確認してきてほしいということだ。

 

「はい。少しはお母さんの役に立たないと」

 

「そんなことを心配しなくても私たちはあなたの事をいつでも迎えてあげるからね」

 

そういうとお母さんは食堂から出て行った

仕事の時間だ。私も旅館のお手伝いをやりに行く時間だ

 

「いつもおいしい食事。ありがとうございます」

 

料理長にそういうと食器を返した

そして私は旅館から歩いて海岸の砂浜近くにあるお酒屋さんに向かった

 

「私も少しは役に立たないとね」

 

私はお母さんから預かったメモを片手にして向かっていった

今日はお昼までに帰る予定。

お昼からは相葉ユウさんと第2新東京市への旅行プランを練る作業がある

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