セブンスドラゴンⅢ code:VFD inブルー   作:メレク

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前回から約一ヶ月、申し訳ないです...

二作品同時平行で作成してます、両方含めてよろしくお願いいたします!

それでは本編。


過去の因縁

「お前らー...寝れたか?」

「寝れるわけないでしょ...ブルーに下着姿見られて」

「やっぱりやったのかブルー...二人はざまぁねぇな」

 

いつもより元気のないナガミミとアオギリが無気力な会話をしてる中で、ブルーは首を傾げた。

 

「なにが俺のせいなのだ。いやそれもどうでもいい。早く行かせろ」

「あーもー分かったよ!!話始めるからな!まずお前ら用の服と武器の新調だ。さっさと受けとれ」

 

ブルーが渡されたのは鈍い黒色をした二本の剣と、同じく黒一色のロングコート。

 

ヤイバが渡されたのは光を反射する銀で作られた刀と、白い学生服の様な格好。

 

アオギリが渡されたのは小さめの籠手に、メイド服の様な格好だった。

 

「なにこのメイド服、かわいいけど...実用性あるの?」

「どれもこれもチカリッカをはじめとした技術スタッフが寝ずに仕上げたDz使用武器だ。服の方もそれぞれの戦いかたに合わせて改造し、ドラゴンのブレスにもダメージが軽減されるよう作ってある」

「そんなことができるのか?」

「Dzはドラゴン達の核だ。そいつを練り込めばかなり強い服になる。学生服っぽろうがメイド服っぽろうが性能は保証するぜ」

 

試しにブルーが服をちぎろうとするが、前にちぎれた時と違いびくともしなかった。

 

「これのお陰で今は殆どの奴が爆睡だってのに...俺はこれからナビだとよ...」

「...ナガミミ、恩に着る」

「お!そうだな!感謝して崇め奉れ!」

「......」

「そこは無視なのかよ!?」

 

受け取ったコートを羽織り、新たな剣を腰につける。

 

「準備は終わった」

「はぁ...女子二人は着替えてこい。俺がこいつ抑えてるから安心してな」

「ありがとうナガミミ」

「なるべく早く着替えるから」

 

ヤイバとアオギリが部屋から消えるのを見てから、ナガミミは一つため息をついた。

 

「はぁ...お前も少しは遠慮しろよ?」

「なんの話だ?」

「いやだから、下着見るために入るとか...そういうこと考えてなさそうだな。もういいや、二人はいないが作戦のおさらいをするな」

「...」

 

無言で頷く、ナガミミはその口角を上げた______気がした。実際は人形の身なりなのでなにも変わらないが。

 

「今日の作戦は帝竜、メイヘムの討伐だ。ルシェの鍛冶場を取り戻すためグラディオンから向かってもらう。道中の雑魚も狩り尽くせ」

「Dzと、グラディオンの安全確保のためか」

「お前から安全確保なんて言葉が出ることに驚きだが...そうだ。なるべく脅威は少ない方が良い」

「そうか」

「それと今回はISDFとの共同作戦になる。あのユウマって奴が強いのは事実だしな...利用させてもらう。喧嘩すんなよ」

「...善処しよう」

「キシシシ...あとその服だが、お前のだけはマジで特注品だ。いっつもボロボロになって帰ってくるからな。ほぼほぼDzで作ったあるから、壁に叩きつけられたくらいで着れる柔なもんじゃない」

「竜の鎧、というわけか」

「カッコいいこと言うじゃねぇか」

 

キシシシと笑うナガミミに、ブルーも口角が上がった。

 

(確かにこれは気分が上がる)

 

「着替え終わったよ」

「ほんとにメイド服...確かに普通の服とは違ってそうだけど」

「よし、じゃあポータルに乗れ!作戦を始めるぞ!」

 

 

 

 

 

----------------

 

 

 

 

 

「ほんとに来やがった...」

 

ポータルに乗り景色がグラディオンのものに変わると、目の前にエーグルがいた。逆立っているオレンジの髪をがしがしかいて動揺している様に見える。

 

「まぁ、待ってたぜ」

「...よろしく、頼む」

「それはこっちの台詞だっての...これでニアラを倒せるかもしれないんだからな」

「ブルー、それにヤイバもアオギリも、こんにちは」

「...シェナか」

「よろしくね?」

「うん!」

「よろしくシェナ」

「...来たのですね」

 

エーグルの隣に立つシェナにも挨拶を済ませると、その後ろからトグラウ町長が見えた。

 

『アオギリ、渡したモニター置いてくれ』

「了解っと...よし、映ってるよ」

『よし...ISDFの奴らが来るまで数分だが、ルシェ族を入れてミーティングする』

 

モニターに映るナガミミの隣に、謎の地図が浮かび上がった。

 

「凄い技術...現代でも見たことないよ」

「タイムマシン作ってるような会社だしね」

『いいから説明するぞ...これは昨日エーグル達と話して作ったグラディオンの上から見た図だ』

「なんと、未来ではこんなことが...」

『でもって帝竜メイヘムのいるポイントは大体この辺』

 

そう言うと、グラディオンから右上の方向が赤く点滅する。

 

『この辺にメイヘムがいる鍛冶場がある...らしい。流石に行ったことのない場所は分からないし、うちの13班だけじゃなく、ISDFも分からないから案内役が欲しい』

「なら俺が...」

「私が行く」

 

エーグルの声を遮ったのはシェナだった。その目は真剣そのもの。

 

「良いのか?この前死にそうな思いをしてたのに...」

「エーグルには村の指揮をしてて貰いたいし、私も武器があれば負けないことは知ってるでしょ?この前は悪い偶然が重なっただけだし」

「...強いのか」

 

ブルーの問いにシェナは微笑んだ。

 

「この町なら三番目くらい。大丈夫」

「...こいつは神聖術の使い手でな、ある程度なら何でもこなせるぞ。確かに適任か」

「...ナガミミ」

『決まりだな』

 

シェナ自身の意志に、エーグルの推薦もあって、ブルーとナガミミの意見は一致した。

 

「頑張ろうね!」

「うん。じゃあ私武器取ってくる」

「ついてくよ。まだ時間あるみたいだし、説明も終わりだろうし」

『好きにしろ』

 

シェナの横にヤイバとアオギリが並び、階段を降りていく。

 

「あの三人、いつの間に仲良くなってんだ...?」

『お前らとの話をする前、ブルーが寝てる間に色々話してたからな。女子は仲良くなりやすいっていうし...』

「興味ないな」

『だろうな』

「ははは!」

 

ブルーの言葉に間髪入れずナガミミが突っ込む。それを聞いてエーグルが笑った。

 

「いやー悪い悪い、面白くなっちまってな...そういやブルー」

「なんだ?」

「改めて言わせてくれ。シェナを...うちの仲間を助けてくれたこと、感謝する」

「感謝される謂れはない。そんなことに考えを割くならここを守ることに使え」

「...分かった」

『おし、ISDFも今向かうぞ。いけるな』

「あぁ」

 

数秒後、ブルー達が降り立った場所に光が溢れ__________それはやって来た。

 

大柄で顔に傷跡がついている男、ヨリトモ。細身たが、帝竜すら一撃で消滅させるユウマ。

 

そしてもう一人、燃える様な赤髪で、つり上がった目を見開いた男。ブルーがどこか懐かしさと忌々しさを覚えた瞬間、

 

 

 

 

 

「あぁ...あぁ...死ねぇぇぇぇ!!」

「っ!」

 

あまりに唐突に、あまりに無慈悲に、襲いかかってきた。不意をつかれたブルーが対応できず押し倒され、馬乗りされる。

 

「貴様...」

「何やってんだ!?」

「レトロ!なにをやってる!」

 

周りの制止を一切聞かず、男は吠えた。

 

「死ねよ!」

「っ!」

 

咄嗟に顔を横にずらすと、そこを籠手で覆われた拳が通った。地面と激突し軽く抉れる。

 

「貴様は...」

「わかんねぇかぁ?ならさぁ」

 

ブルーが疑問を口にすると、男はそのまま頭を降り下ろした。ブルーの頭に衝撃が走る。いわゆる頭突きだ。

 

(これで分からねぇわけねぇよなぁ?)

(!!指揮官竜の!)

 

かつて、真竜の意見は絶対のため意志通達が出来る様喋ることが可能であり、低級の竜は同じ種族が群れていることが多く、その中で会話が生まれた。

 

その中で、指揮官竜に与えられたのは接触による会話、感情表現だった。これにより、喋れない中でも別の種族と意志疎通が可能となる。最も会話する相手などそうはいなかったが。

 

だが、今目の前にはいる。

 

(...そうか、貴様は)

(気づいたか。遅いんだよ!)

 

「くはは...貴様か」

 

男はブルーから離れ、ブルーも立ち上がる。

 

ブルーとは性格も使役する物も正反対で、互いに嫌っていた相手。

 

「なぜ気づかなかったのだろうな。こんなに忌々しい相手が!!この姿になってからも目の前にいるというのに!」

「全くだ!だがこれで...殺せる!!」

「そうか...そうだなぁ!!」

 

辺りの温度が急速に下がり、ブルーは新調されたばかりの剣を引き抜く。男は炎を纏った拳を構える。

 

指揮官竜の頃は、真竜のせいで各地に配置され、戦うことなどなかった。だが、人間になった今ならば心置きなく殺せる。名は____炎竜。

 

「失せろ。炎」

「消えな。氷」

 

同時に呟きながら足を踏み入れ、剣と拳が_________

 

「やめなさいレトロ」

「へぐっ!?」

「何やってるのブルー!?」

「...ちっ」

 

ぶつかる前に、片やユウマに首根っこを掴まれ、片やヤイバに止められた。

 

「離せよユウマ!折角こいつを殺せるんだぞ!!」

「これから一緒に任務をこなすやつを殺してどうする!?」

「マジかよ嫌だぞ俺は!」

「レトロ、約束したことが出来ないなら東京に返すぞ」

「へっ!だったらヨリトモも殺してやるよ!」

「やめろ」

「いたたたっ!!」

「カロリーバーもなくなるぞ」

「分かった分かったよ!だからやめろユウマ!!」

『ヨリトモのツッコミはそれでいいのか...』

 

「ニンゲンごときが...」と誰にも聞こえない声で呟いたつもりだったレトロだが、ブルーの耳にはしっかりと聞こえた。

 

「何この状況」

「...俺は応戦するつもりだったのだがな」

 

竜時代から因縁の相手同士だったのだが、ブルーは剣を収めた。

 

「だが、協力者だというのならやめよう」

 

そう言って、未だユウマに押さえつけられているレトロの前で止まり、軽く拳を胸に打ち付けた。

 

(聞こえるな?)

(...聞こえてるよ。ったく)

(...俺はお前が昔から気に入らない。やかましいし炎を使うし)

(俺もお前が気に入いらねぇよ!小言ばっか言うしうぜぇ氷つかうし!)

(......どんな経緯でその姿になったのかも知らん。知るつもりもない。だがここにいる以上、ニアラを倒すためにいるのだろう?)

(あったり前だろうが。あいつに呼び出されて、フォーマルの奴に生きらされて、二回死んだら殺した奴の姿になって逆にニアラを殺せるってんだからな!!)

(ならば協力しろ)

(......分かったよ!てめぇの指示は死んでも嫌だが...ニアラの方がもっと腹立つからな!!)

 

周りに伝わらない会話を終わらせ、

 

「ブルーだ」

「...レトロだ」

 

お互いにただ一言、悪い笑みと共に新たな名を送りつけた。

 

(人間につけられた名前使うとか!低脳っすね!!ゼロ=ブルーさん!!)

(センスのないもじりをするよりマシだ。トリニトロ)

 

「何やってるんだろうあの二人...」

「さぁ...知り合い?」

「...とても好意的ではなさそうだけど、そうなんじゃないかな?」

『はぁ...もう、作戦始めさせてくれ』

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