狼少女と暗殺教室   作:時雨.

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お久しぶりです作者です
コミュ力皆無な作者です(どうでもいい)
やっとこの小説にも暗殺教室らしさが………!!
作者は夏休みの課題で頭が逝ったので本編どうぞ


転校生の時間

「夕月栞雫。今日からE組に編入する事になった者だ」

 

私は教卓の前に立ち、名を述べる。

目に入る生徒達は私に好奇の目線を向けているようだ。

………嗚呼、本当に面倒臭い。

何故私がこんな場所に来なくてはならないのだ。

…………いつもの通り、予防線を張っておこう。

 

「一応言っておくが君らと友達ごっこをするつもりは毛頭ない、不要に近付かないでくれ」

 

その言葉で教室全体の空気が凍りついた。

生徒達の顔がピクリと引きつったようになる。

勿論、私の偏見かもしれないが。

 

「ちょ、夕月さん!もっと他に言い方は無いんですか!?」

 

横で黄色いふざけた造形をした生物・殺せんせーがアワアワとしながら私に問う。

………嗚呼、やっぱり面倒臭い。

 

「無い。本音を言っただけだ」

 

私はそう言ってキッと殺せんせーを睨みつける。

殺せんせーが目線からどんな事を汲み取ったかはわからない。

まぁ、これだけ最初の印象を下げておけば無駄に関わられる事も無いだろう。

 

「…………では、夕月さんは席についてください。席は…………奥田さんの後ろです」

 

「…………奥田?」

 

全く生徒の事に興味も無いし知識も無い私に生徒の名前を言われてもわからないのだが。

 

「あー、奥田さんってこの眼鏡の子ね。因みに君俺の隣だから」

 

心配は杞憂だったらしい。

赤髪の男子が教えてくれたおかげで無駄な発言はしなくて済んだ。

だからといって赤髪に感謝するわけでもないが。

取り敢えず奥田とかいう眼鏡の女子の後ろの席に座る。

何故かチラチラと見られている気がするが………まぁ、気の所為だろう。

それにしても居心地が悪い。

自分で望んで来たわけではないからというのも一つの理由だろうが…………

 

「あ、俺赤羽業ね、よろしく」

 

先程の赤髪が席についた私に声をかける。

さっき友達ごっこをするつもりは無いって言ったろ。

心の中で毒づきつつも、表情に出さずに軽く会釈をする。

一応、コイツのおかげで助かったって事もあるし。

とにかく、殺せんせーとやらを殺してさっさと撤収しよう。

心の中でそう決めたとき、始業のチャイムが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嘘…………だろ?

時は変わって昼休み……つまり昼食の時間。

私はただ呆然として防衛省から支給されたスクールバッグの中を覗き込んでいた。

おかしい………今日確かに行きのコンビニでパンを買ったはずなのに………

他の生徒達はいくつかのグループになってわいわいと食事をしている。

よく本とかで想像する、「青春」という感じだ。

ってそんな事はどうでもいい。今は昼食の事が最優先だ。

もう一度バッグの中を確認するが、やっぱり見当たらない。どこかで落としたのか………そう思っていた時だった。

 

「………さっきからなに必死に探してんの、アンタ」

 

声からして恐らく女生徒の声がした。

取り敢えず目線をバッグから声がした方へと向ける。

そこには肩より少し長い位の明るめの茶髪で、緑っぽい瞳をした生徒だった。昼食の時間だからか手には白い弁当箱と箸を持っている。

…………誰?

いや、制服着てるところからここの生徒だという事はわかる。

ただ残念ながら生徒の名前を知るチャンスがあった授業をほぼ全て睡眠に使ってしまい、隣の赤羽と奥田という眼鏡の生徒以外の名前は全くわからない。

暫く黙っていると、

 

「私は速水凛香………で、夕月……だっけ。アンタまさかお昼忘れたの?」

 

と、速水と名乗った女子生徒は言った。

言いたい事わかるのか、エスパーか何かの生まれ変わりか?

 

「忘れたんじゃない、パンが消えただけだ」

 

「消えたとしても忘れと一緒よ」

 

速水は溜息混じりに言う。

いや、事実買ったし。消えたパンが悪いだろ。

それに昼食が無くても別にどうという事もない。どうせ午後寝っぱなしになるだけだ。

…………というかコイツ何で1人?まさかぼっち?

 

「ぼっちじゃないんだけど」

 

不機嫌そうな声で速水は言った。

ホントにエスパーなのか?

 

「ほら、これ」

 

そんな私の思考を知ってか知らずか、速水は私に弁当箱を突き出した。

 

「………は?」

 

「は?じゃないわよ!折角人がお昼分けてあげるってのに…………」

 

速水はぶつぶつ言いながら弁当箱の蓋に卵焼きやらお浸しやらを箸で摘んで乗せていく。

誰も頼んでないんだが…………

乗せ終わったのか箸をケースに戻し、私の目の前にどこから取り出したのか割り箸と一緒に置いた。

友達ごっこをするつもりはないと言ったんだが。まあ…………いただいておくか。

そして速水は自分の席に戻って行った……かと思いきや空いていた私の左隣の席に腰掛け、弁当を食べだした。

気にしないことにしよう。

それにしても速水に貰ったおかず、意外と美味しい。自分で作ってるのか?

 

「夕月ってさ、何でここに来たの?」

 

速水は普通のトーンでいきなり話題を振ってきた。

私が来た理由………か。

流石にターゲットにはバレないだろうが、万が一という事もある。

ここは適当にあしらっておこう。

 

「んー………諸事情だな」

 

「その諸事情を聞いてるのに」

 

「諸事情は諸事情だ。あ、弁当ありがとな」

 

私は速水に蓋を返した。割り箸は後で捨てておこう。

速水は少し不満気な表情を浮かべながらも、蓋を受け取った。

どうやら深く聞く気はないらしい。なんとかセーフである。

割り箸を近くにあったゴミ箱に捨て、自分の席に戻る。

速水はまだ隣に座っていた。

教室内は昼食を食べ終わって外に遊びに行ったのか、半分以上の人が居なくなっていた。

元気だな、現役中学生は。

そんな事を思いながらバッグから手の平サイズの茶色い紙袋と自販機で買った緑茶を取り出す。

 

「何?それ」

 

いつの間にか席から目の前に立っていた速水に紙袋を指される。

………正直言えないんだよな、詳しくは。

私は紙袋から小さなジップロックを取り出し、速水に見せながら言った。

 

「普通の薬だ」

 

「ふーん………頭痛薬かなんか?」

 

「まあ、そんなところだ。副作用が尋常じゃないがな」

 

実際は頭痛薬ってわけじゃないが………間違ってもないし良いだろう。

 

「副作用?」

 

「嗚呼。飲むと眠気が酷くなるのと少し視界が眩む」

 

…………実際はこんなので済めばいい方だ。

前なんか家で飲んだ時気絶して5時間眠っていた………らしい。

私はジップロックから2つ錠剤を取り出し、手の平に置く。

 

「それ飲まない方がいいんじゃないの?」

 

「お前には関係無いだろ…………さっさと席に戻れ」

 

速水は一瞬驚いた表情をしたが、すぐに戻して席へと帰って行った。

別に悪意があったわけじゃない。

校庭からの目線が少し気になっただけだ。

そうやって自分に言い訳して、手に持った薬を飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夕月!いつまで寝てるんだ!」

 

んー…………誰かの声が聴こえる…………声からして男子か?

もう一度眠りたい衝動に駆られたが、誰かが睡眠を邪魔してくれたんだからと思い、顔を上げた。

目の前にいたのは、黒髪で上の方が触角みたいになっている男子生徒だった。

 

「……誰?」

 

寝ぼけているせいなのか薬のせいなのか、視界がぼやけて顔がよくわからない。

本当に誰だ、コイツは。

 

「誰って………酷いな。俺は同じクラスの磯貝悠馬だ」

 

「あ、そうですか」

 

駄目だ。コイツは多分関わると妙にしつこくなるタイプの人間な気がする。一応いい意味で。

直感でそう感じた私は眠りにつくためにさっきと同じ体勢をとった。

ぼやけるのも眠いのも多分薬のせいだろう。

 

「ちょっ!今何時かわかってるのか!?」

 

時間?そういえば今何時だろ…………

再び顔を上げて、教室にある時計を見る。

時間は…………午後6時になるところだった。

 

「夕月、お前昼休み終わったあたりからずっと寝てたけど……大丈夫か?」

 

「あっ、いや、大丈夫です」

 

「何で俺には敬語!?速水にはタメ口だったじゃないか…………」

 

あまり関わりたくないからです。

………なんて言える筈もなく。

 

「あ、俺今から帰るし、一緒に帰らないか?」

 

あの、誘ってるくせして人の鞄持ってるのは何故ですか。

関わりたくないが………鞄持って行かれたままでは困るし仕方ない。

普段から猫背なのを更に際立たせるかのように肩を落としたまま、私は磯貝とかいう奴の後をついて行った。




因みに主人公の名前の読み方は ゆうづき かんな です
読んでいただきありがとうございます
ではまた次回!

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