第1話 闇の再臨
「兄貴~、飯だぞ~。」
今世での弟が私を呼んでいる。始めは私に向ける感情が鬱陶しくて堪らなかったが、今はすぐにでも道を踏み外しそうな弟を止めているうち、苦にもならなくなった。
「わかった。暫し待て、一誠。」
自己紹介を忘れていたな。私の名は兵藤
食後私は自分の部屋に戻り、この世界のメトシェラについて調べ始めた。何故なら前世で私が培ってきた経験の記憶とこの世界でメトシェラと呼ばれた者の記憶が今の私にはあるためである。だが、調べると言っても自宅でできることなどたかが知れているがな。図書館で調べるとしても今世での私はまだ小学生のため学区外へ一人で出ると補導されることになるだろう。だが、暗示を使って行くことはできるが何分図書館と言ってもかなり小さい所なため私の望む書物があるとも限らん。教会関係のコネが必要だろう。どうすればいいか思考していたが、一誠がやってきたため思考を中断させた。
「兄貴~、明日友達の家に行くからついてきて。」
「どのような人物なのだ?」
「えぇっと、イリナって名前の男の子!」
「(気分転換に良いかもしれない。)良いぞ。」
「やったぁ!」
次の日、一誠の先導により彼の者の自宅へ向かった。まさか教会だとは思わなかったため少々驚いた。しかし、蔵書を読まして貰えるかもしれない為、私は少し気分が良くなった。私の機嫌が良くなったのを感じたのか一誠は嬉しそうにしていた。
「イ~リ~ナ~ちゃ~ん、遊びに来たよ~。」
「イッセーくん、いらっしゃい。さあ、上がってイリナは今自分の部屋にいるよ。」
「「お邪魔します。」」
一誠は父親らしき神父に挨拶して友のもとへと走って行った。私は神父の方を向いて、
「一誠の付き添いで来た、兄の兵藤 誄だ。よろしく頼む。」
「あぁ、私はイリナの父の紫藤トウジだ。それより君大人っぽいね。」
「ふむ、学び舎の講師には老成していると評価されている。」
「やっぱり。君はこれからどうする?イッセーくんからは本をよく読んでいると聞いているが、生憎うちの教会は旧新約聖書に関係するものしか置いてなくてね。」
「心配しなくとも私はそれらに興味があって来たのだ。」
私の言葉に紫藤神父は嬉々として数多の蔵書がある部屋へ案内された。目当ての書物を見つけた私は自らの知識と比べ始めた。書物によって解釈がことなったが概ね同じことは記されてあった。時には紫藤神父に質問しては知識を得るため書物を読み漁った。知識を得るにしたがって自らの中のメトシェラという人物の力らしき物を感じ始めた。この世界の
「誄くん。君は何故天使様と同じように光の槍が出せるんだい?」
紫藤神父はまるで天使を見たことがあるようにそう言ったのだ。故に私は少しでも情報を引き出すために前世の
「つまり、現在。天使、堕天使、悪魔の三勢力は休戦状態であると?」
「因みに僕は教会の戦士をやってるよ。」
そう言っては自分がはぐれ悪魔という人を襲う者達を退治するときに使う聖剣を見せてくれた。
「これが聖剣オートクレールで伝説の剣とか呼ばれる物の一本だよ。これはね、浄化能力があって邪な力や心を清らかにしてくれるんだよ。」
「そうだ。誄くん、君教会に来ないか?もちろん勢力という意味だね。どうかな?」
紫藤神父の提案は正直言って歓迎したいものだった。この世界が人外の者達が存在する以上保身の為の後ろ盾は必要になるだろう。と考え、
「その提案。受けよう。」
私は受け入れることにした。それから、術は使えると分かった為この身を鍛えることにした。戦いに必要な立ち回りなど紫藤神父に習った。学び舎以外の者に教えてもらうということは新鮮に感じた。正直に言おう。未知だった。数か月たち紫藤神父が長期休暇を利用しヴァチカンへ行くと言ったので両親の許可をもらいついていくことに成功した。ちょうど天使長が来ていると聞いたので挨拶に行くことになった。
「トウジその者は誰ですか?私たち天使と同じ力を感じます。」
「彼は兵藤 誄と言いまして私の娘のイリナの友達の兄です。時々存在する偉人や英雄の魂を持つものです。では誄。自己紹介を。」
「初めましてミカエル殿、私は兵藤 誄。かつてメトシェラと呼ばれたものです。」
ミカエルはメトシェラの転生体と聞き表情を出して驚いた。
やっぱ、難しい。少しでも他の人に満足させる事が出来る作品を書きたい