優子side
自らの体がデュエルアバターに変わっていく。私の姿が、私のアバターである【オレンジ・ラプター】になった。デュエルが開始した。すると目の前にSS将校服を着た白髪のアバターがいた。
「なんだ《妖精郷》ステージかよ。つまらん。」
「あたしの好きなステージにケチ付けんなー!」
「これから始まんのは戦闘だぜ。もっと殺伐した方がいいだろ! つか、その阿保面は何だ?まったくもって似合ってねぇ!」
「これ、可愛いだろぉ!というか誰がアホ面じゃあ~!ちあちあと同じことを言って~!」
「俺が戦うのにこんな背景は似合わねぇ。じゃあ、使うか!」
そう言って彼は、カードのようなものを出し掲げた。
「強制変遷《グラズヘイム》起動!」
ステージが書き換わっていく。妖精が居そうなステージから黄金の髑髏で形成された地獄のような城に。聞こえる、この城を形成した髑髏いや、死者達の叫びや慟哭が。まるで、私たちを恨んでいるかのように嘆いている。
ヴィレムside
ラプターと(悪)口を交わしている途中、
「(あいつから貰ったボーナス使うか!こんなステージは気に乗らんからなぁ)俺が戦うのにこんな背景は似合わねぇ。じゃあ、使うか!」
捕食神マスク・ド・オウガより貰ったボーナスであるステージを変えるアイテムを取り出し叫んだ!
「強制変遷《グラズヘイム》起動!」
俺の力の源の人物が所属していた聖槍十三騎士団の本拠地であるヴェヴェスルグ城が展開した。
「あ~、やっぱここはいいなぁ。どうだお前ら?」
「ななな、いいわけないじゃない!不気味!」
「そうかぁ?だが堂々としてろよ。襲われるぞ、そいつらに。」
ラプターの周辺にいた骸骨が騒いでいるラプターに向かって襲い掛かった。そしてボーっと観戦していたギャラリーにも、
「うわ~、何これ~。」
「な?何故、ギャラリーである私達にも?」
「ふん!面白い!こんなステージも有るのか?」
「バルキリー、こんなステージ有るわけないだろ。」
「ていうか、これどういう事~。」
「ハァ、ただ無様に隙を晒していたら死者達に襲いかけられるだけだ。ここは修羅を具現化したような城だ。観戦?ンなことが許されるとでも?因みにこのステージを心地よく思っている者を死者達は襲わねぇ。ただ恐怖している者襲い続ける。クハァ、面白れぇ!もう死者どもに襲われてねぇヤツがいるとはなぁ?」
そう言って俺は【アルミナム・バルキリー】の方を見た。それに連れてラプターも同じく見た。そこには、死者達に飲食物を献上されているバルキリーの姿が、
「バルキリー、私は襲われているのになんでお前は襲われてないんだぁ!」
そう言って死者達をさばいている【バイオレット・ダンサー】が喚く。その発言に俺は、
「そうだな。このステージの説明をしてやろう。各自死者どもの相手をしながら聞きやがれ。まず、このステージの名前は《グラズヘイム》でこの城の名前はヴェヴェスルグ城。この城全域が戦闘領域になる。ついでにこのステージは俺だけが展開することのできる特殊なステージだ。俺が倒したエネミーや一度でも倒し今では加速世界から退場したプレイヤーを具現化いや、限定的とはいえ復活させる。まぁ、俺に恨みがあるプレイヤーは襲い掛かってくるんだけどな。その骸骨共もエネミー扱いだ。因みに、無制限中立フィールドで展開したら変遷ではなく、この城だけが現れる。後、バルキリーが襲われない理由だがたぶんそいつが戦闘狂だからだと思うぜ!どうだ?」
「「確かに、バルキリーは戦闘狂だ!」」
「何か質問はあるか?」
そう言ったらバルキリーが手を挙げた。他の二人は骸骨共の相手に忙しいようだ。ん?ラプターの方に元プレイヤーが襲い掛かっているな。まぁ、いいか。
「で?どんな質問だ。バルキリー?」
「ここで出現する元プレイヤーのことだが、倒した時のlevelなのかそれとも退場した時のlevelなのか?」
「ああそれは、もちろん。退場した時のlevelだ、退場までの記憶も保持している。人格もそのままだ。因みにエネミーを狩って一定のポイントを俺に献上すれば優遇をしてやらん事でもないがな。例えば、無制限中立フィールド内の自由行動(俺がログイン時)とか。」
「なら、ここに【グラス・モナーク】はいるか?」
「検索してみる………いないな。」
「そうかぁ。では、最後の質問だがラプターが銃を持った赤い元プレイヤーに襲われているが大丈夫なのか?」
「あ~、無理だな。あれは前赤の王【レッド・ライダー】だ。あいつここにいるやつの中では、誰にでも友好的なんだがたぶんラプターの攻撃が当たったんじゃねぇか?こりゃあ、まともに戦闘せずに終わるな。」
「ふむ、ラプターの技は広範囲攻撃だから巻き添えくらったのか。」
骸骨や元プレイヤーと戦っているラプターはlevel9のライダーに襲われて爆散した。
デュエルが何とも言えない状況で終わって、
「酷い目にあった。観戦中に攻撃を受けるなど普通ないぞ!まあ、優子よりましだが。」
「まあ確かに、level9のライダーに襲われるとは災難だったな。ただ【グラス・モナーク】がいないのは残念だったが。」
「ちあちあも、胡桃ちゃんもひどい。」
「この馬鹿も俺と戦わずして爆散なんて思ってもなかっただろうがな。」
「アンタのせいでしょー!」
「なあなあ、ヴィル。あのステージのエネミーや元プレイヤーと戦わせてくれないか?」
「経験を積みたいのか。まず、level4に成ることが条件だがいいだろう。」
「やったあ!」
「僕たちもいいだろうか?」
「ん?こいつがlevel4に成ることが出来たら許可しよう。そっちの馬鹿もな!」
「馬鹿言うな!」
「感謝する。」
そして俺たちはちあきの屋敷で会話(主にゲーム談義だったが)して過ごした。