「クソ、ガソリンが無くなる前にバッテリーがいかれるとはな。」
俺は一人文句を垂れ流しながら、リュックを背負い何もない砂漠を歩いていた。
「このままだと野垂れ死んじゃうな。そしたら生き返って何もない砂漠をうろつくのか。」
すると町が見えてきた。
俺は自然に拳銃を構え、町に入った。
ゾンビが一体ふらふらと寄って来た、拳銃をしまってサバイバルナイフを手に握り側頭部に刺した。
すると一軒家の二階の窓からスナイパーライフルを俺に向けて、
「さっさとこの町から出て行きなさい。」
と女の声が聞こえた。
姿を見られたくないのか、カーテンから出ているスナイパーライフルしか見えなかった。
「ああ、その前に水だけでもくれないか?」
すると狙撃してきた。
当たったのは俺を背後から襲おうとしたゾンビの頭であった。
「・・・分かった。要求通り出て行くから、撃たないでくれ!」
俺は走ってその町から逃げた。
森に囲まれた道路を歩いているとまた町が見えてきた。
さっきの町よりもきれいで手入れされているようであった。
すると後ろから車が走って来た。
俺は警戒して振り向き拳銃を車に向けた。
車は停車し、中から人が一人降りてきた。
両手を挙げて、
「僕たちは敵じゃない。敵は変体だろ?」
「変体?変体ってなんだ。」
相手が下手に出たので強気で質問した。
「変体ってのは・・・あれだよ。死なない人間だ。」
「ゾンビか?」
「そうそう、呼び方は地域によって異なるからな。」
すると頭に痛みが走り、目の前が真っ暗になった。
次に目が覚めた時は武装した男が2人見張っていて俺はベッドの上であった。
武装した男はこの部屋の守衛だろう。
「クソ、俺をどうする気だ?」
すると男が一人出て行った。
他にも見渡すと怪我人が寝ていた。
「ここは病院なのか?」
俺の問いかけに男は無言だ。
すると女が入って来た。
「目が覚めたのね。私はエイミー。あなたの名前は?」
「ナッシングだ。ここは病院か診療所か?」
「まあそんなところ、ナッシング?ナッシングって不吉な名前ね。」
「ああ、それよりどうして俺を殴った?」
「あなたが仲間に銃を向けてたからよ。あなただって仲間が銃を向けられたらそうするでしょ?」
「仲間か。そうだな、俺なら撃ち殺してるかもしれない。」
「それより質問があるの。あなたは一人で生きてるの?」
「ああ、誰も信じられないからな。」
すると守衛が銃口を俺の眉間に当てる。
「本当はあの女の仲間なんでしょ?」
「あの女?」
「あなたが近くの町から来るのをずっと見張っていたのよ。」
「女の仲間だとしてここが敵地ならのこのこと律儀に町の入口から入るバカがいるのか?」
女は相図して守衛を元の配置につかせた。
「だったらあなたが証明するしかないわね。」
「つまり・・・殺せってことか?見ただけでもこの町には二桁は人が住んでるだろ?」
「あなたは私の要求に答えるしかない。」
「あの女に何かされたのか?だとしても俺は関係ない。」
「いえ、あるわ。あなたは仲間に銃を向けた以上女を殺して証明するしかない。」