プロジェクト・クローネのプロデューサー   作:変なおっさん

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七夕だから急いで書いた。昨日だけど。



第45話

《おまけパート⑩七夕なので》本編も書かずにおまけばっかり書いています(笑)

 

《アナスタシア》

 

アナスタシアの仕事の帰りに二人で街から少し離れた場所まで行く事になった。今日は、7月7日。空には星で作られた天の川が現れる日だ。

 

「わがまま言って、ごめんなさい」

 

後部座席に座るアナスタシアは鏡越しに謝る。

 

「かまいませんよ。今日は、大変でしたからね」

 

プロジェクト・クローネでのアナスタシア一人での仕事。撮影があまり上手く進まずに夜遅くまで掛かった。

 

「それに今日は七夕になります。星が好きなアナスタシアさんのお気持ちもわかりますから」

 

アナスタシアは星を見るのが好きだ。だからだろう、ふと星が見たいと言葉を口にした。

 

「Спасибо。ありがとうございます、プロデューサー」

 

鏡越しに見えるアナスタシアの笑顔を見られればこの程度の苦労は問題にならない。

 

「この先に有名な場所があります。そこでなら綺麗な星達が見られるはずです」

 

 

 

♢♢♢♢♢

 

 

 

着いた場所は、昔に仕事で来たことのある場所だ。此処は、星が見られることで有名な場所で多くの人達が来ている。

 

「довольно」

 

アナスタシアは、満天の星空を見上げ言葉を零す。言葉はわからないが彼女の表情を見るに良い物だろう。

 

「あちらの方に行きましょう」

 

車から降り、場所を変える。既に他にも客が来ているので静かな場所を探す。

 

「プロデューサー。ここなんて、どうですか?」

 

アナスタシアが良さそうな場所を見つける。

 

「そうですね。此処にしましょう」

 

此処に来る途中で買ったピクニックシートを下に敷き、二人は並ぶようにして座る。

 

「コーヒーです。夏ですけど、夜風は冷えますからね」

 

「Теплый это。温かいですね」

 

二人は、コーヒーを飲みながら星を見る

 

「ロシアでは、天の川の事をМлечный Путь。彦星は、Альтаир。織姫は、Лира。星の川で二人は1年に一度しか会えないんですよね?」

 

「はい。実際は、常にそこにあるのでそうではないのですが、夏に天の川が見え易いということもありそうなっています」

 

「隠れて会えているんですね。Это не одинок。それなら寂しくないです」

 

「そうですね」

 

二人は、微かに聞こえる人の声と、風が草木を揺らす音を聞きながら何も考えずに星を見る。

 

「こういう時間は好きです。ゆっくりと、流れる時間。なんだか、И спокойствие。安心します」

 

ここのところ忙しくもなってきた。ラブライカのパートナーである新田美波ともレッスンぐらいでしか会う事もない。いや、二人は女子寮なのでそうではないのかな?

 

「新田さんとはどうですか?」

 

「美波ですか? そうですね……どう言えばいいんでしょうか?」

 

アナスタシアはコーヒーを口にし考え込む。

 

「美波の傍は、とても落ち着きます。心もポカポカします」

 

「それは、よかったですね」

 

アナスタシアは、プロジェクト・クローネで一人だけで活動している。美波は、シンデレラ・プロジェクトのリーダーとしての立場がある。どちらも負担は大きいはずだ。心を休める場所が必要になる。

 

「でも、プロデューサーと一緒に居る時も、美波と傍に居る時のように感じます」

 

アナスタシアが優しく微笑む。夜空の星達の光を受けた彼女の姿は美しく、とても儚いものに見える。

 

「Пожалуйста , многое остановиться в этом городе。プロデューサー」

 

最後になんと言ったのかはわからない。ただ、少しだけアナスタシアとの距離が近づいた気がした。

 

 

 

♢♢♢♢♢

 

 

 

《大人たちの飲み会③》

 

「遅いぞー!」

 

「すみません」

 

星を見終わり、アナスタシアを女子寮に届けた足で飲み会へと参加する。既に始まってから時間が経っているのでいろいろと状況は悪い。

 

「もうダメっす……許して下さい……うっぷ……」

 

最も重症なのは、荒木比奈だろう。場所が悪い。なんで彼女は、片桐早苗と姫川友紀の間に居るのだろうか?

 

「もう……ダメですよ……プロデューサーさん。そこは、ウサミンのヒミツがぁ……うへへ……」

 

こっちは、茶色い長い瓶を抱きながら眠っている安部菜々が横になっている。ファンの人達には見せられない姿だ。

 

「ほらほら、武Pも飲んで飲んで!」

 

「そうだよー! ほらほらグラス持って!」

 

「私がお酌してあげますね!」

 

この状況でも、早苗、友紀、そして高垣楓はまだ生存している。この3人が二人を潰したのだろう。

 

「やっと来てくれたわね」

 

「忙しいのはわかりますけど早く来てくださいよ、プロデューサーさん」

 

この3人と一緒に生存している所を見ると流石としか言いようがない。川島瑞樹と千川ちひろは、今もまだそこに健在だ。

 

「他の方はどうしましたか?」

 

「途中で帰ったわ。おかげで大変だったわよ。まあ、頑張ってね、武内君」

 

「でも、ここからはプロデューサーさんもいますから安心ですね! 頼りにしていますよ!」

 

暗に3人の対応を任せられる。

 

「武内さん?」

 

横から楓がこちらを不思議そうに見ている。

 

「どうかしましたか?」

 

「飲まないんですか?」

 

手に持つグラスには、なみなみに注がれている。

 

「武Pのイッキが見て見たい!」

 

「応援するよ! 武P! 武P!」

 

「フレフレ~!」

 

既に戦場に居る。

 

「わかりました」

 

来る前からわかっていた。この3人を満足させないと行軍は止まらない。

 

「きゃあー! かっこいいー!」

 

「決まってるね! よし、あたしも負けないよー!」

 

「今度は、どれにしましょうか?」

 

飲み干す頃には、新しい物が用意されている。

 

「あまり無理しちゃダメよ? どうせ、朝まではこうなんだから」

 

「私は、明日はお休みですけど……プロデューサーさんはどうでしたっけ?」

 

「――大丈夫です。この程度では負けませんから」

 

明日も仕事だ。

 

「よく言ったわ! だったら、早苗さんも徹底的に付き合おうじゃない! 友紀ちゃん、あたしにも!」

 

「OK! じゃんじゃん注いじゃうよー!」

 

「かっこいいです! 武内さん! 私も負けていられませんね!」

 

次の日の結果は言うまでもないだろう。

 





アーニャの最後の言葉は妄想で補って下さい。
ヒロイン属性が高いのであんまり書くと直行ルートになりやすいよね。
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