そいつは一見、小さめのクジラにしか見えなかったんだ。
ただ、こちらを向くと、大きめの口を開いてきたんだ。
威嚇だと思い込み、あまり気にしないでいた。
それが間違いだったと気づくときはもう遅かった。
ハルヒが何かを叫んでたが、それをかき消すように一つの爆音がした。
幸運のか、いつも通り不幸なのか、俺の真横で大きな水柱が立ったんだ。
当然の如く、俺は盛大に吹っ飛んだ。
ハルヒ「キョンッ!」
バッシャァァン
キョン「ぐっはっ…」
ハルヒ「キョンッ!死なないで…死なないでよぉ!」
ハルヒ、いい奴だな。とか思いながら、痛む上半身を無理矢理起こして睨みつける。
奴は標準を俺ではなく、ハルヒに向けたようだ。
口の中には砲塔らしき筒が見える。
…!?ハルヒに!?
ハルヒは今、泣き崩れて動けないんだぞ!?
そして運悪く、一発のが響く。
キョン「ハルヒィ!避けろぉ!」
もうちょいで当たっちまう刹那、誰かがハルヒを突き飛ばした。
そいつは小柄で、綺麗な琥珀色の目に、紫と灰色を混ぜたような髪の毛。
もう誰だか解るよな?
キョン「長門っ!助かった!」
長門「感謝される事はしていない。」
相変わらず無機質だ。
でもこいつがきたんだ、ほかの二人もっ!
「助けにきましたよ、キョンさん、ハルヒさん♪」
今日ほどお前のにやけスマイルが見れて嬉しかった日はないよ、
古泉
「大丈夫ですかー?」
相変わらず可愛いです、ロリ巨乳の朝比奈さん。
ハルヒ「みん…な…」
さて、SOS団再集結だ。
そして…よくも大事な仲間に手ェ出してくれたな、化け物さんよ。
キョン「とりあえず、痛い目みやがレェェ!」
俺は自分の両脇にあった、でかい左右三つずつ、計六つの筒を
化け物に向けて撃ったんだ。
信じられるか?
自分の意思で銃を撃てるんだぜ?
六つの弾は吸い込まれるように化け物に当たった。
すると化け物は、木っ端微塵に砕け散ってしまった。
そして俺はいつものセリフを吐く。
キョン「やれやれ…」
なんとか無事に陸に上がる事は出来た。
ただ、この体にまとわりついている塊が重くて歩くことさえままならない。
どうしようかと考えていると、
長門「こうするの。」
と言って、何やら目を閉じる。
すると、塊が霧のように消えてしまった。
長門「念じて」
どうやら念じて外すみたいだな。
古泉「こうですね。」
朝比奈さん「わわわっ?」
ハルヒ「…」
キョン「ハルヒ?どうした?」
ハルヒ「私…キョンが吹き飛んだ瞬間、何もできなかった…
守ってあげる事も…」
なんだそんなことか。
キョン「俺も同じだよ。あそこで長門や、古泉が居なきゃハルヒが死んじまってたかもしれないんだ。それを助けることが出来なくて歯がゆいぜ…」
ハルヒ「…」
キョン「まぁ終わっちまった話だ。次は長門も、古泉も、朝比奈さんだっている。みんなでがんばろうぜ。」
古泉、朝比奈さん、長門「そうですよ。」「がんばりましょー」
「あなたたちは私が守る」
ハルヒ「みんな…ありがとう…♪」
キョン「じゃあ話を変えるが、ここは一体どこだ?
見た感じ日本ではなさそうだし、建物が一軒しかない。」
まぁ、あの煉瓦造りの建物が答えを知っているかもな。
続く。
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