4月末のある日のこと
「さて、どうしたものかなぁ。」
自宅の居間にてため息をつきながら呟く1人の少年の姿があった。
黒髪、黒目で175~180ほどの身長、10人中8人は普通、2人はまあまあと評価するであろう顔の一般的な日本人であるこの少年。しかし彼こそが現在世界に7人しか存在しないカンピオーネの最後の1人、
彼はカンピオーネになってからの9ヶ月弱、極力自身がカンピオーネだと知られないように活動してきた。そのおかげで世間の魔術、呪術関係者の中で彼の正体を知る者は極一握りの人だけに留まっている。
「あら、いつもより一段と不景気な顔をしているのね。」
居間に静かな、けれど凛とした声が響いた。
刻夜は声がした方を見ると声の主である少女は居間の入り口に立っていた。
少し薄めのプラチナブロンドの髪にサファイアブルーの瞳、身長は170ほどで見た者は忘れられなくなるであろう美貌と静かで気高い風格を持つ少女。
彼女の名はシルヴィア・ベルモンド。
ヨーロッパ、主にイタリアでは名の知れた魔術師である。
そして彼女は様々な経緯を経て現在は刻夜と共に生活している。
「開口一番がそれかよシルヴィア。失礼にも程があるぞ。」
彼女に向けて言うと彼女はクスリと笑いながら
「あら、失礼なのはあなたにだけよ。」
と言ったのだった。
「それで大事な話があるのだけどいいかしら。」
さっきまでの笑顔は消え彼女の顔に浮かんでいたのは戦士の顔であった。
「かまわないけど、もしかして相当大事?」
「ええ、だからみんなに聞いて欲しいのだけど・・・」
そう言って他のこの家の住人を探して居間を見回すシルヴィア、しかしこの部屋には他に人の姿はなかった。
「小雪は自分の部屋の掃除をしてる。んで夕雨は自宅に戻ってる。俺は小雪を呼んで来るからシルヴィアは夕雨に連絡しておいて。」
そうシルヴィアに告げ刻夜は小雪の部屋へ向かうのであった。
彼女の部屋からは掃除機の音がしていた。
部屋の戸をノックして少し大きな声で彼女を呼ぶ。
「小雪、シルヴィアが大事な話があるらしいから来てくれるか。」
すると部屋から涼やかな声が返ってきた。
「はい、分かりました。少しお待ちくださいね。」
一分ほど待つと掃除機の音が止み部屋から1人の少女が出て来た。
「すみません、お待たせしました。」
身長は165位だろうか。艶やかな黒髪に引き込まれてしまいそうな瑠璃色の瞳を持ち、顔からは上品さと聡明さが伺える。
彼女もまた刻夜達と共に生活する少女の1人である。
名は
彼女は名こそ知られていないが優秀な呪術師なのだ。
そんな彼女は3人の中で最も特殊な経緯を得て彼の元へ来ている。
「そういえば夕雨さんは自宅へお帰りになっているはずですが。」
「うん、だから今シルヴィアが戻って来るように連絡してる。」
話ながら階段を降りるとちょうど玄関から元気な声がした。
「ただいま。」
「おう、お帰り。」
「お帰りなさい、夕雨さん。」
今帰って来た少女こそがこの家の最後の住人、
身長はこちらも165位で一本結びをした淡紅色の髪に少し茶色味の強い瞳で大和撫子風の顔立ち。
そして何よりも特徴的なのは見た人が元気付けられるような華やかな笑顔。
まさしく元気娘と呼ぶに相応しい少女なのである。
彼女は他の2人とは違って刻夜の幼少のころからの知り合い、つまりは幼馴染みであり、更にはこの国では媛巫女と呼ばれる存在なのである。
ちなみに彼女の家はすぐ近くにあり、彼女の両親が住んでいる。
「それで、どうしたの?急に大事な話があるから帰ってこいだなんて。」
「う~ん、俺も分からん。」
「みんなを集めてから、ということはよほど大切な話だと思うのですが・・・。」
3人は疑問に思いつつも居間のテーブルを囲んで座る。
既にシルヴィアは座っていたためこれでメンバーである4人全員が揃ったことになる。
「それでシルヴィア、一体どうしたんだ。」
「そうだよ。もしかして遂に刻のことがバレちゃった!?」
「そう急かさないでちょうだい。あと刻夜のことはまだバレてないから大丈夫よ。」
そう言って再び戦士の顔になるシルヴィア。
彼女の表情を見て3人も自然と気が引き締まる。
「それで話の内容名のだけれどいい、よく聞いて欲しいの。」
そう前置きして彼女は告げた。
「日本に新しいカンピオーネが生まれたらしいの。」
どうも鉄鬼です。
間お開けないように、などと言っておきながら最初から一週間も開けてしまいました。
すみません。
中々キャラ紹介がうまくいかず手間取ってしまいました。
最初の二、三話はこんな調子で状況説明になるかもしれません。
因みにシルヴィアの容姿は〇ガードというカードゲームの〇ロメというキャラを元にしております。もし良ければご覧になってみてください。
最後に、駄文ですが読んでくださってありがとうございました。
もしよろしければこれからもよろしくお願いします。