オーバーロード 月下の神狼   作:霜月 龍幻

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第24話

「ペロロンチーノ様、なぜここに?」

 

「ん、時間になってもシャルティア来ないから、もしかしたらここかな、と思って」

 

アルベドの問にペロロンチーノがそう答える。

 

「それにしても、いくらナザリックの中とか、映像に夢中でとか、そんな状態でも周りに気をくばった方がいいよ」

 

「畏まりました。ところで、シャルティアにはどういった御用で?」

 

「夜のお相手」

 

その答えにアルベドが満面の笑みを浮かべる。

 

「そうなの、シャルティア。ペロロンチーノ様からご寵愛を賜っているのならアインズ様は私が貰うわね」

 

「何言ってるでありんすか?アインズ様は諦めないでありんすよ」

 

「そちらこそ何をいっているのかしら。このビッチ!」

 

「この年増ぁ!」

 

アルベドとシャルティアの額が激突し、ギリギリと歯軋りが聞こえる。

 

 

 

「なぁデミウルゴス。シャルティアとアルベドっていつもこうなの?」

 

「いえ、いつもはそれほどでも無いのですが。アインズ様が絡むと殆どはこうなりますね」

 

そう言ってる間に、二人の顔が凄いことになっている。

女性がそんな顔してはいけないと思う。

 

「シャルティア。良妻というのは一人の男性を永く、それこそ永久に愛するとこだと思うの。それを貴女は二股とか、何考えているのかしら?」

 

「私にとってペロロンチーノ様はお父様、いわば家族でありんす。夜のお相手は家族のスキンシップ、異性愛とは違うものでありんす」

 

なんかとんでもないこと言ってるなぁ、とペロロンチーノは思いながら頭をかく。

 

「こうなった二人には関わらない方がいいので、次のスクロールを見ましょうか」

 

「賛成」

 

デミウルゴスの言葉にアウラとその他の守護者が同意した。

 

 

 

 

 

ペロロンチーノが来てから八本目のスクロールを見終えた。アルフの戦い方は勝敗に違いはあれど、どれも同じ展開だった。

加速をし、攻撃を弾き、受け流し、隙をついて一撃を撃つ。

 

何となくデミウルゴスの方を見ると、興味深そうに今まで見たスクロールのラベルを見る。

 

「デミウルゴス、何か気づいたみたいだね」

 

「はい、どうやらアルフィリア様は夜の方がお強いようですね。これは彼女の種族によるスキルに関係していそうです」

 

「その通り、アルフさんは人狼(ワーウルフ)のパッシブスキル〈狂乱の月〉を持っている。

普通は月夜に攻撃力と素早さを上げる変わりに一定確率で狂乱状態になるってスキルなんだが、亜人種から異形種に変わったときに昼間は弱体化するという効果が追加されたらしい。そのぶんステータスの上昇率も上がったらしいけど、そのスキルが原因で昼と夜とではステータスが全くの別物になってる」

 

「そうですか。あと気になったのは彼女の太ももですかね」

 

デミウルゴスはそう言いながら眼鏡をかけ直した。

 

「デミウルゴスは太ももフェチ?」

 

「確かにお美しいとは思いますが、私が言いたいのはリングのことです。普段は着けているのに、試合時は着けていない。これは私の推測ですが、あのリングは世界級(ワールド)アイテムでしょうか?」

 

「ご名答、あのリングは世界級アイテムだ。名前は確か・・・・グレイプニル、だったか」

 

ペロロンチーノは顎に手を当て、思い出しながら言う。聞いたのがだいぶ前なので忘れかけている。

 

「どのような能力かお聞きしてもよろしいですか?」

 

「ああ、俺も聞いたのはだいぶ前でな。

確か、全ステータスを15%マイナスする変わり、精神異常、状態異常、デバフをすべて弾く。他にも能力があった気がするけど、そこは本人に聞いた方が確実だろう」

 

「そうですか・・・・・・」

 

そう言いながら顎に手を当て、考え始めている。

 

他の守護者は暇だったのか、自分の創造主の試合が記録されたスクロールを開き、アルベドとシャルティアはいつの間にか言い合いを終えスクロールを探しに行っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナザリック地下大墳墓・第九階層 アルフの自室

 

「んっ・・・・・・」

 

コキュートスとの試合から一夜明け、いつもの時間に起きる。

体にかかる重みにも慣れたようだ。

首だけで下を、自分のからだを見る。昨日と同じく膨らみがあり、時々もぞりと動いている。

 

布団を捲るとマリアがいたのだが・・・・・・その両手は乳房を掴み、顔を谷間に埋めている。体の感覚で予想はしていたが、実際に見ると精神的疲労が襲ってくるようだ。

 

「・・・・・・ていっ」

 

「ふぎゅ」

 

アルフはマリアの頭にチョップを食らわせ、両手でその頭を掴み持ち上げる。

 

「おはよう、マリア。君は何をしているのかね?」

 

「おはようございます、お父様。私はお父様のお胸を堪能しておりました」

 

「とりあえず退いてくれるかな、起きれない」

 

「失礼いたしました」

 

そう言うとマリアがベッドから降り、寝間着からメイド服に着替えるため、錬金部屋に入っていった。

 

「・・・・・・んっ」

 

伸びをして身体を起こし、食堂へ向かうため、身支度を始めた。




設定説明

狂乱の月
血の狂乱の人狼版
月夜に攻撃力と素早さを上げるが、一定確率で狂乱状態になる。
アルフの場合通常のものとは違い、昼間は全ステータスが5%下がる。
狂乱は装備で対処し、能力上昇だけにしている。

グレイプニル
アルフの持つ唯一の世界級(ワールド)アイテム。
いつもは左太ももに着けている。
効果は精神異常、状態異常、デバフをすべて弾くが全ステータスが15%下がる。
他にも能力有り
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