ミュステーリオン   作:のんき三郎

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<芙蓉記登場人物リスト>

カドモス  (六合星のカドモス)中原からの流れ者
ダーナ   (勾陳星のダーナ)元オレア国天文官 魔法使い
イアソン  (貴人星のイアソン)知将、元行商人
ルキアノス (玄武星のルキアノス)元オレアの武官、槍の名手
ネクタリオス(青龍星のネクタリ)用心棒家業、弓の名手
タキス   (天空星のタキス)双鞭の使い手 魔法使い
レアンドロス(白虎星のレアンドロス)元ハニア国海軍士官
ミルトス  (太常星のミルトス)僧侶 治療術使い
デルフィネ (太陰星のデルフィネ)パトライ国第五王女 女将
ミュージカ (天后星のミュージカ)発明少女
芙蓉姫   パテリア第三王女

デクスター カドモスの弟分
ラエバス  カドモスの弟分

黄初    パテリア王
御形    パテリア王妃
幸武    パテリア第一王子
黄武    パテリア第二王子、後パテリア王
紅花    パテリア第四王女

ドルアス  パテリア国宰相
フドウ   パテリア随一の武者
エイトス  メガラの猛将
カリローエ カーリア国第七王女 女将(にょしょう)
ラピス   ミュージカの祖父、発明博士
バシル   ラピスの弟子
ホル    パテリア国宰相主補佐
カルスダン パテリア国宰相補佐
パサナテル パテリア国宰相補佐

ミケーネ  占い師、(アルマロスのミケーネ)
ゼノビオス ミケーネと敵対する謎の人物

シャヘル   冥界の王 十人の妖魔の主

ウーマー   妖魔一位(抽腸獄 月光のウーマー) 
コスタ    妖魔二位(穿肋獄 ミトラのコスタ) 死者を蘇らせる
ハスタ    妖魔三位(針山獄 一角獣のハスタ) ホーネスの仇
アエヌス   妖魔四位(焼手足 セルヌノスのアエヌス)戦いに疑いを持つ者 
ラング    妖魔五位(抜舌獄 漁色のラング)  大蛇に乗る
ベネノ    妖魔六位(毒蛇獄 美粧蓮歩のベネノ)女性、二匹の獣を連れる
カーサー   妖魔七位(鋸解獄 紅蓮刀のカーサー)巨象に乗る
カスピス   妖魔八位(尖刀獄 ヒュブリスのカスピス)
グラッシス  妖魔九位(寒氷獄 黒海馬のグラッシス)怪鳥に乗る
ベナ     妖魔十位(血汚獄 サキュバスのベナ)意馬心猿の術使い

<北部諸国>
パテリア  北の山岳地帯ある小国
エーリス  パテリアの西にある同盟国、第二王女の嫁ぎ先
ピュロス  パテリアの東にある同盟国、第一王女の嫁ぎ先
テゲア   パテリアの南にある中立国
シプノス  ピュロスの南にある国。ピュロス領への野心あり
メガラ   山岳の諸国より盆地地帯にあり軍事力を強めている
カルキス  大河の上流あり、国力は十分。後の古都ナティビタス
ヨアニナ  メガラ国の東の隣国
カーリア  ナティビタスの西の国
クリッサ  ナティビタスの南西の国
パトライ  エヴェロス河西岸の国(後のカプット)

<中原諸国>
テルプーサ 中原北部の国
コザニ   テルプーサの東の隣国
パライ   テルプーさの南の隣国
パサカイ  コザニの南西の隣国
オレア   中原の大国。後の王都フローレオ近郊
バールバス オレアと覇権を争っている国。ユンクタス河から移動して来た。
シキュオーン オレアの南の隣国
オリュントス バールバすの南の隣国
ハニア   シキュオーンの南の隣国、海に面する


前編のあらすじ(前半)

**  第一話 出逢い **

 村の悪童の三人、カドモスを頭とし子分のデクスターとラエバスという青年達がいました。彼らは出世を夢み、戦いに雑兵として参加します。しかし負け戦で逃れる羽目に。そこでカドモスは六合星に導かれ新天地を目指したのでした。たどり着いたのが北の山岳地帯にあるパテリアという小さな国でした。かれらはここで山賊家業を始めたのですが、そこで此の国の三の姫である芙蓉姫はたいそう美し人と聞き及んだのでした。この話に興味を持ったカドモスはこの国の武芸大会で優勝したら顔が拝めると、山賊の身でしたが参加してしまうのでした。武芸大会では見事優勝し、王家の晩餐会に招かれることになりました。そこでカドモスは失礼にも王に姫と二人で話がしたいと願い出ると、寛容な王は笑って許しました。しかし第二王子の黄武は無礼なこととして許せないでいました。

 カドモスと芙蓉姫は語らい、姫はカドモスのことが好きになりました。しかしそれもつかの間、宰相のドルアスが盗賊であると見破ると、彼は姫に別れを告げると消えたのでした。その後芙蓉姫は彼のことが忘れられないようになったのでした。

 ずっと南にメガラという軍事力を強めた国があり、その国は山岳の諸国を支配しようとシプノス国を滅ぼしてしました。そしてさらにピュロス国に攻め込もうとしてました。そこで山岳国連合。パテリア、エーリス、ピュロスは連合してメガラ軍を撃退しようとしました。ところが中立国であったテゲア国がメガラ国と組み、連合軍は大敗してしまうのでした。さらに悪いことにパテリア王と第一王子は戦士し第二王子は行方不明となっていました。この事態に代理王として芙蓉姫が指名されたのでした。しかし頼りのフドウ将軍は戦死し、代わりの強い武将が必要でした、そこに現れたのはカドモスでした。宰相のドルアスは反対しますが、芙蓉姫は彼が助けに来たのを喜びました。

 メガラの大将はエイトス、強い武将でした。カドモスは山岳の地形を利用した戦いをし、エイトスを切り伏せると、兵士は谷間に落としてメガラ軍を撃退したのでした。

 

**  第二話 魔女 **

 連合国はパテリアとエーリスだけに国になっていました。この頃行方不明の王子黄武が帰還し、彼が正式にパテリア王に即位したのでした。王はカドモスを毛嫌いしていましたが、頼らなくてはならない武将であることから、やむなく姫の傘下の武将としてとどめ置くことにしました。ここで宰相が勧めたのは同盟国エーリスを裏切り、敵メガラ国傘下にはいることでした。

 此の国にミケーネなる女占い師がやってきました。彼女の占いは有名になり、芙蓉姫も国の将来について占って貰うことにしました。しかしその卦は滅亡という不吉なものでした。魔法という謎のものによって運命は変わるらしく、ミケーネは運命を自分と契約すれば運命は好転すると姫に契約を促したのでした。信じれない姫に、ミケーネは、力を示すべく、まもなく城に豚が迷い込み大騒ぎになるだろうと予言します。はたして数日後予言通りに事件は起きたのでした。

 メガラが軍事行動を開始しました。連合軍は苦戦を強いられそうでした。パテリアは連合して迎え打つ予定でしたが、なんとエーリスが寝返り、孤立無援の戦いとなったのでした。全兵力を国境の城に集中させていたパテリア軍は留守の本城をふいにエーリス軍に攻め落とされ、カドモスも負傷してしまいました。こうしてパテリア軍は支城に籠もり大軍に攻められることとなりました。不幸なことに、これに怯えた黄武王は何処かへ姿をくらまし、臣下は城にうち捨てられました。この国が滅ぶ事態に芙蓉姫はミケーネと契約を結びます。

 彼女はミケーネの指示通りに、城に乗り込むと、臣下の将を鼓舞すると、平原にてメガラの大群を迎えうつ事を宣言したのでした。メガラの圧倒的な軍勢を前にパテリア軍は平原で対峙しました。芙蓉姫がミケーネに助けられ魔法を放すと、業火がメガラ軍を襲い全てを焼き尽くしたのでした。これがパテリア国の魔法の始まりでした。

 

** 第三話 反攻 **

 魔法の力で危機を脱したパテリアはエーリス軍を追撃し、息を吹き返しました。怪我から復帰したカドモスはこの事態に驚き、姫に問うとミケーネという占い師から魔法なる力を得たと打ち明けたのでした。怪しいと取引に心配したカドモスはミケーネに迫りましたが、彼女の力の前にどうすることもできませんでした。

 その後、裏切ったエーリスは軍門の降り、王が替わりました。

カドモスは国境近くで、行商人が盗賊を撃退する姿を目撃します。彼の名はイアソン。貴人星を追いかけこの国に来たとの事でした。運命的なものを感じたカドモスは仲間になるよう誘ったのでした。この人物は外交に優れ、ピュロス攻略にて交渉にて、相手を降らせたのでした。エーリス、ピュロス傘下にしたパテリアは魔法の力を使いシノプスに向かいました。

このときイアソンは単身テゲアに向かい、テゲアの臣下相手に論戦をくりひろげ、メガラを切り、パテリアとの同盟を結ばせたのでした。

 シノプス領のメガラ軍を退けた、カドモスはメガラの残党の中にタキスなる強い兵士を見いだします。彼も天空星を追いかけ此の地にやってきた人物でした。カドモスは仲間であると喜び、彼を迎かえ入れたのでした。

 パテリア王は妹を戦いに巻き込むのは反対でしたが、宰相の進言を聞き入れ、この気に魔法の力を使い、危険な国は排除しようとしました。いよいよメガラ本国攻略が始まりました。

 ここで、イアソンは、メガラが魔法を除く為、暗殺を試みてくるであろうと推測しました、はたしてパテリア連合軍が進軍すると、伏兵が芙蓉姫の馬車を襲いました。これは成功したかに見えましたが、実はイアソンが仕掛けた罠でした。芙蓉姫が無い今魔法攻撃で一網打尽にされることがないと安心仕切ったメガラ軍は平原にてパテリア連合軍を待ちました。

戦闘が開始してまもなく、メガラ軍は魔法の一撃を浴びたのでした。

 空には第一星が登り、かつれ風前の灯火まで追い詰められたパテリアは強国へと変貌と遂げ、姫は戦いに巻き込まれて行くのでした。

 

** 第四話 魔法の国)**

 軍事国家のメガラを倒し、パテリアに平和が戻ってくると思いきや、人々の願いもむなしく、カルキス国との戦いになっていったのでした。そのころ、謎の占い師ミケーネが再び芙蓉姫の前に現れ、多くの魔法使い達が現れてくると、予言したのでした。

予言は当たり、臣下のタキスがに異変が生じたのでした。此の事態に、彼らは他国に先んじ魔法使いを組織しようと考えたのでした。

 世の中に魔法使いが登場すると、女性の魔法使いが発狂し惨事になる事件が発生しました。カドモスは村で狂女を発見しましたが、始末するつもりがやられてしまいそうになりました。それを救ったのがダーナという旅の男でした。彼は魔法使いが現れ、世界が混乱しているとして、元凶を探し求めていました。そしてその原因は芙蓉姫だとしていました。彼は城に訪れると、無類の実力を見せつけ、姫にせまってまいりました。ダーナが勾陳星に導かれ来たことを知ったカドモスをなんとか仲間にしたいと願ったのでした。カドモスはダーナを姫に面会させると、ダーナは芙蓉姫殺害を止め、ミケーネに疑いの目を向け始めたのでした。ミケーネに会うまで此の地に留まることにダーナはしたのでした。いよいよカルキス国は大群でマガラ国領の駐屯するパテリア軍に大河を渡り攻撃を始めました。兵力差でパテリア国は盆地の入り口である関で必死に防戦しました。このころカルキス軍も魔法使いを戦争に投入していましたが、パテリアの魔法使いの軍事化はさらに進んだものでした。カルキスは罠にかかり、魔法の力によっ撃退されたのでした。

 ダーナはその戦いを間近で見て、魔法は本来世界にあるべきものでは無いと結論を出したのでした。

 

 ** 第五話 渡河 **

 パテリア王黄武は、数々の戦功があるカドモスに対する不信感がぬぐえず、彼を亡き者にしたいと考えました。そこで宰相ドルアスはカルキス領の支城に進軍し、カドモスを孤立化させ、敵に始末させることを提案したのでした。

 提案はすぐに実行され、カドモスの仲間のイアソン、タキスに別の命を出して切り離し、カドモスには遠征軍の先鋒として出陣させたのでした。此の戦いは無謀な戦いで、戦力はカルキスが完全に勝っていたのでした。攻め込まれたカルキスが逆に驚いて、ヒパボラ河の水軍を終結させると、パテリアの船団と水上戦を始めたのでした。水上の戦いはカルキスが優位のはずでしたが、パテリア水軍は魔法使いを駆使し、カルキス水軍を撃破すると対岸に上陸したのでした。この時、カドモスは敵水軍の将レアンドロスを捕虜にしたものの、彼を仲間にしたく解放したのでした。

 パテリア軍は橋頭堡を確保すると、本軍はそこに留まり、先鋒のカドモスが敵支城むけて出陣したのでした。ここで、本軍はパテリア王の指示通り、カドモスを敵陣の中に孤立する予定でしたが、その命令は持に関係なく、本軍は森からの奇襲を受け、実質先に進めませんでした。先鋒のカドモスは森でカルキス軍と遭遇戦を展開し、谷間に追い詰められ、絶対絶命の危機に陥り、それを救ったのはメガラ領内にいるはずの芙蓉姫とダーナでした。姫の魔法でカルキス軍は撃退され、危機を脱すると、ダーナは此の機に乗じて支城を攻めることを提案しました。剛胆な提案でしたが、カドモスは軍を密かに敵支城に進めたのでした。攻城戦が始まり、守り手有利な状況の中、ダーナは驚異的な魔法の力で、なんなく支城を攻め落としたのでした。このときカドモスはダーナが言うように、魔法は世界に混乱をもたらすのではないかと思ったのでした。

 

** 第六話 変容 **

 カドモスが支城を落としたことは、パテリア王の耳にはいり、王は殺害が失敗したことに悔しがりました。そこで王はカドモスに援軍を送らず、支城にて孤立させる手段をとろうとしました。しかしこの頃、王の計略で遠くに離されていた、イアソン、タキスは帰還すると、連合の諸王の欲を誘い、パテリア国に続き、この戦いに参戦するように焚きつけました。

パテリア王は諸王が詰め寄ると、彼らが一枚加わることに反対できずに、連合軍としてカルキス国に戦いを挑むことになってしまいました。黄武としては、ほんの火遊び程度が大火になってしまったのでした。

 連合軍は上陸し西に向かうと、カルキス軍はカドモスを撃退した戦術で森で迎え撃ちまちたが、魔法部隊の活躍で連合軍は勝利し、全軍は支城まで達したのでした。

しかし、水上戦と森での戦いにおいて、異様なる現象が発生しているのが分かったのでした。それは術者の体の変容と、周囲の草木の変化でした。魔法が苛烈になったころ、術者は体の各所がある者は獣のように、ある者は妖精のように、様々に変じたのでした。そしてその周囲も別世界の様に変わったのでした。そして、それは心のありようが形となって現れているようでした。魔法は世界を変えていたのです。

 連合軍はカルキスの王都向けて、進軍し川を挟んで両軍は激突、激しい戦いの末、連合軍は勝利しました。戦いの趨勢が決して、これ以上の流血は不要と、ダーナは単身カルキスの王城に向かい魔法にて降伏させたのでした。

 空に第二番目の星があがり、ダーナは世界の変化を見定めるべく、仲間の元を去りました。カドモスはヒパボラ河で抵抗を続ける、残兵の掃討に向かいました。ここで彼は、前に逃がした、白虎星のレアンドロスを強引に仲間にしたのでした。

 

** 第七話 強国への道 **

 パテリアはヒパボラ河上流の三国の内の一つ、カリキス国を滅ぼし、その王都をナティビタスと改名し、パテリアの王都としました。これに隣国のカーリア国とクリッサ国は危機感を持ち、連合して、対抗しました。またカリキス国と姻戚関係にあった、中原北部のテルプーサ国はカリキス領地奪還のために軍を起こしたのでした。

 パテリア王黄武は、凡庸な人物で、ナティビタスを得て満足しましたが、遊説者が訪れ、覇道の道を説かれると感化され、選民意識を持つと、征服欲を燃やしたのでしたのでした。王は以前、カドモスを敵陣に取り残し、戦死させるつもりでしたが失敗していたので、今度はが逆に全権と兵を与え、カーリア連合との戦いに送り出しました。しかし与えたのは元カリキスの兵だったものや、老兵であり、王はカドモスに敗退の責任を問い、彼を処刑するつもりでいました。

 一方、カドモスは武勇で名高いカーリア国の女将カリローエが、芙蓉姫を下女にすると豪語していたので、これに激怒したのでした。しかし、彼に与えられた兵は心許ない兵であり、彼は一計を案じ、魔法戦力を使い、森の中でカーリア軍に幻覚を与え、疲弊させ谷に追い込むという作戦にでたのでした。

 カーリアの総司令はパテリア軍の敗走を怪しみ、追撃をしませんでしたが、勝ち気な姫であるカロリーエが、追いかけたので、仕方なく軍を進めました。すると、谷でパテリア軍に襲われたのでした。この戦いで、カリローエがカドモスの義兄弟のデクスターとラエバスを倒すと、カドモスは激怒し、美女で知られた彼女の頭を割り、倒したのでした。カロリーエが倒されると、カーリア軍の士気は下がり、敗退したのでした。

 カーリア軍と合流の予定だったクリッサ軍は、カーリア軍が単独行動し自滅した事態に一旦、パテリアへの進軍を取りやめ、帰還し対策を練ることにしました。

 そのころ、ヒパボラ河では、中原のテルプーサ国が大船団を率いて、パテリア国へと攻め込んで来たいました。これに対しパテリア側は、水軍の将レアンドロス、魔法将タキス、知将のイアソンが迎え撃ちました。中原のテルプーサは新戦力魔法について、早くも取り入れており、人材の豊富さから、多くの魔法使いを同行させ、主戦力としていました。しかし、魔法についてはパテリアに一日の長がありました。水上戦にて、パテリア軍は巧みに、集中と分散を繰り返し、テルプーサの攻撃を、空振りに終わらせたのです。そして一気に白兵戦でテルプーサの魔法使いを始末すると、あとは魔法力で船団を片付てしまいました。テルプーサ軍は上陸の術を失い、本国に帰ったのでした。

 女将カリローエに敗れたラエバスは瀕死の状態にありました。義兄弟の死を覚悟していたカドモスは、旅の僧侶が不思議な治療術を持つと聞き及び、それに賭けたのでした。はたして、僧侶の術は素晴らしく、ラエバスは一命を取り止めたてのでした。カドモスは僧侶ミルトスが太常星を持つことを知ると、彼を説得し仲間にしたのでした。

 一ヶ月後、覇道に憑かれたパテリア王は、隣国カーリア国とクリッサ国を攻め落とすべく軍を起こしました、連合諸国にはテルプーサを牽制してもらい、この間に瞬く間に二国を滅ぼし、中原諸国と並べる国力を備えたのでした。

 

**第八話 中原への道 **

 カーリア国とテルプーサ国を破ったパテリア国は中原の注目を集めましたが、急速に拡大したため陣容が薄い状態に陥っていました。しかしパテリア王は覇者の野望抱いており、これが宰相ドルアスを酷く悩ましていました。一方、芙蓉姫は魔法によって多くの人命を奪ったことに後悔し、苦しんでいました。そこにミケーネが現れ、お構いなく、姫に道を強要し、魔獣の存在を教えたのでした。

 同じ頃、カドモスは一人に人物に出逢います。ミケーネと同種の人物で名を、ゼノビオスと言いました。彼はカドモスに、芙蓉姫はワルコという存在であり、それを守る十将の存在があり、やがて冥界より冥王が、妖魔を引き連れ、地上に攻め上ってくると教えたのでした。冥王とワルコに戦いは、ミケーネに仕組まれたことであり、姫が敗れれば冥王に吸収されてしまうとのことでした。そして、勝利の為には聖剣グラディウスを探すように指示したのでした。そしてゼノビオスはカドモスに、神具の十の羽根と二つのバッジを与えたのでした。

 カドモスは大いに驚きましたが、信じられず、水軍の戦いで頭がいっぱいであると否定すると、ゼノビオスは天后星を頼るように教え、姿を消したのでした。

 西域で発明で高名なラピスが、孫娘ミュージカとともに、ナティビタスに里帰りをしてました。ミュージカは十五才ながら、発明において、優れた才能を持ち、彼女は卵形のルルを用い、魔法の源泉が、王宮の中にあることを突き止めたのでした。この時、パテリア王は高名なラピスが来ていると知り、王宮に来るように命じたのでした。ミュージカは祖父とともに、参内してみると、魔法の源泉が物とか場所でなく、芙蓉姫という人物、そのものであったので、大変驚いたのでした。

 ミュージカはタキスに会うと魔法について尋ね、極微の世界が固定化された極大の世界が影響を及ぼし、魔法なる現象が発生していると突き止めたのでした。彼女は話を聞けたお礼に、魔法の船を創り、芙蓉姫にルルを渡すと、祖父とともに都を後にしたのでした。カドモスは魔法の船を見て、彼女こそが天后星であると悟り、子供と侮り、仲間を止め置くことが出来なかったことを後悔したのでした。

 ミュージカの残した「蝸牛」と命名された魔法の船は、水上を高速で駆け抜け、テルプーサ国を打ち破りました。イアソンは、中原のコザニ国に行き、共同してテルプーサを攻める密約を交わしていたのでしたが、この成果によって、コザニ国はやっと腰を上げたにでした。テルプーサ国は北からパテリア、東からコザニに攻め込まれ、軍を向かわせました。テルプーサは強敵コザニに主力を送り、激戦が繰り広られました。パテリア軍は陸軍を進行させたあと、密かに蝸牛を使い、一気に河を下ると、空き巣のテルプーサの王都を落としました。都を落とされ慌ててコザニ軍は戻りましたが、パテリア軍に挟撃され敗走したのでした。こうしてパテリア国はテルプーサ国を滅ぼし、中原の世界に足を踏み入れたのでした。

 

**第九話 帝国への道 **

 中原北の雄テルプーサがパテリア国によって滅ぼされたことは中原諸国に衝撃を与えました。パテリア王は戦勝に気をよくし、覇道を歩もうとしましたが、パライ国との戦いにおいて陸軍は敗退してしまったのでした。中原国の強さを見せつけられて、小心の王は恐れおののき、雲隠れしたのでした。パテリアは魔法戦術によって勝ちあがってきたのですが、中原は人も多く、当然、魔法使いの素質をもった者が沢山おり、魔法の優位性もなかったのでした。中原の人材の豊富さ、国力の違いを見せつけられる出来事でした。

 王が消息不明になる事態に、芙蓉姫が代行を務めることとなり、レアンドロスの活躍により水上圏を守ると、イアソンの提案により、外交により活路を見いだそうとしました。

 その頃、ゼノビオスの予言通りに、パライ国に冥界より妖魔第七位、鋸解獄のカーサーが地上にやって来ていました。彼はワルコ所在を求め、パライ国を旅したのでした。村人より王宮に行けば分かると教えられたカーサーは、王都に向かうと、王宮に侵入し王にワルコの所在に尋ねたのでした。王はパテリアの芙蓉姫がそれかもしれないと答えると、カーサーは魔法奥義ラ・トッレによって、パライの都を、死の都と化したのでした。

 この出来事に、パライの軍勢は、都に異変が起こったと聞き、反転し都の救援にむかったのでした。一方、カーサーはパテリア国を目指していたのでしたが、途中パライの軍勢と遭遇し、その奇妙さに興味を起こし、土より創った軍勢を呼び起こすと、戦わせてみたのでした。しかし人間の軍勢の貧弱さをあざ笑うと、一気に魔法奥義で始末したのでした。こうして、たった一人の妖魔に大国パライは、いとも容易く滅んだのでした。

 妖魔はかつてのテルプーサの王都であり、今はパテリアの前線基地である城にたどり着いたのでした。彼は結界によって、人の動きを封じ、悠々と城内を進んだのでしたが、その中で動き回れる者達と遭遇したのでした。それはカドモスとタキスでした。二人はカーサーが冥界からの来訪者と分かると、戦いを挑んだのでした。しかし、妖魔は強く、敵いませんでした、そこでカドモスはゼノビオスから貰った神具を纏うと、互角の戦いをすることが出来て、カドモスは魔法奥義リンペラトーレによって妖魔を破ったのでした。

 今まで半信半疑であったカドモスは、妖魔と遭遇することにより真実を確信し、ゼノビオスより教えられたことを仲間に伝えたのでした。それは、芙蓉姫の集まった仲間は、ワルコの将であり、冥界より冥王が地上に攻め込んで来るので、冥王の僕、妖魔を破らなければならないということでした。

 中原は二大強国、オレア国とバールバス国が覇権を争っていましたが、北部のパライが滅亡すると、新興国のパテリアに警戒の目を向けたのでした。そうして、停戦合意を果たすと、連合してパテリアに襲いかかったのです。強大な二国の連合の対し、イアソンが立てた作戦は、負けて逃げるというものでした。中原の連合軍はパテリアが敗走するので、脅威と感じなくなり、やがて本来の敵国が気になり始め、支配地をめぐって再び争い始めました。両軍が死闘を繰り広げ、削り会って、戦力も消耗すると、芙蓉姫の魔法の一撃により、両軍は消滅したのでした。

 パテリア軍は、主力が消滅した、オレア国、バールバス国を一気に攻め滅ばし、領土を拡大したのでした。

 その頃、カドモスはオレアの槍の名手ルキアノスを訪ねていました。玄武星のルキアノスは養父が無実の罪を着せられ、自分の命も狙われていることから隠棲していたのでしたが、カソモスの説得により仲間になることを同意したのでした。

 そうして、パテリア国は中原の南部三国を滅ぼすと、誰もなしえなかった中原の統一を果たしたのでした。

 

**第十話 遭 遇 **

 妖魔、鋸解獄カーサーが消息を絶ち、その探索に針山獄のハスタが地上にありました。それを追いかけるように、地汚獄のベナも冥王の命を受け、神剣カエルムを探しにやって来ていました。二人の妖魔は地上が珍しく、その大地に虫のようにうごめく、人間という生き物をあざ笑いました。そうして、人間の為す、大国同士の合戦をカーサーは弄ぶと、ベナは性の魔術で大国を滅ぼしたのでした。

 その頃、パテリア王は、カドモスを先鋒とし、西域への侵略の方針を決定していました。カドモスとタキスが遠征に出かけると、イアソンとルキアノスが留守を守ることになりました。

妖魔カーサーはハスタの痕跡を追い、彼がワルコの将によって倒されてたことを知り、その足でワルコの城に向かうと、イアソンとルキアノスと出逢い、戦いになりました。ルキアノスとハスタは槍の勝負で痛み分け、お互いに傷つき、ハスタは冥界に戻ったのでした。

 一方、神剣カエルム探索にあったベナはヘテロの岡にありました。その岡で、ワルコの将、勾陳星のダーナと遭遇してしまいます。ベナはダーナは神剣グラディウスをめぐり戦いとなり、敗れてしまいました。

 こうして、二度目の妖魔の来訪は、ワルコの将によってて退けられましたが、これ以降戦いは激しくなって行くのでした。

 その頃、西域の遠征を命じられたカドモスは西への入り口の関を突破出来なく苦しんでいました。これを救ったのは、パトライ国の女将デルフィネでした。彼女は兵を率い、険しい崖を登り、反対側に出ると、村人に扮し祭りを装って、関を襲うとパテリア軍を呼び込んだのでした。こうしてパテリア軍は西域の門を開いたのでした。この戦いでカドモスは、彼女が太陰星の仲間であることを知ったのでした。

 




 物語の前編が終了したところで、まとめをしてみました。
二十話分を書き上げるつもりが半分しかできませんでした。
文体がですます調になってますが、これは後編のですます調に合わせるためです。
この文体は、指輪物語なんかで、採用されているので、真似をしてみたという分けです。
次回は前編のまとめ後半です。

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