カドモス (六合星のカドモス)中原からの流れ者
ダーナ (勾陳星のダーナ)元オレア国天文官 魔法使い
イアソン (貴人星のイアソン)知将、元行商人
ルキアノス (玄武星のルキアノス)元オレアの武官、槍の名手
ネクタリオス(青龍星のネクタリ)用心棒家業、弓の名手
タキス (天空星のタキス)双鞭の使い手 魔法使い
レアンドロス(白虎星のレアンドロス)元ハニア国海軍士官
ミルトス (太常星のミルトス)僧侶 治療術使い
デルフィネ (太陰星のデルフィネ)パトライ国第五王女 女将
ミュージカ (天后星のミュージカ)発明少女
芙蓉姫 パテリア第三王女
デクスター カドモスの弟分
ラエバス カドモスの弟分
黄初 パテリア王
御形 パテリア王妃
幸武 パテリア第一王子
黄武 パテリア第二王子、後パテリア王
紅花 パテリア第四王女
ドルアス パテリア国宰相
フドウ パテリア随一の武者
エイトス メガラの猛将
カリローエ カーリア国第七王女 女将
にょしょう
ラピス ミュージカの祖父、発明博士
バシル ラピスの弟子
ホル パテリア国宰相主補佐
カルスダン パテリア国宰相補佐
パサナテル パテリア国宰相補佐
ミケーネ 占い師、(アルマロスのミケーネ)
ゼノビオス ミケーネと敵対する謎の人物
シャヘル 冥界の王 十人の妖魔の主
ウーマー 妖魔一位(抽腸獄 月光のウーマー)
コスタ 妖魔二位(穿肋獄 ミトラのコスタ) 死者を蘇らせる
ハスタ 妖魔三位(針山獄 一角獣のハスタ) ホーネスの仇
アエヌス 妖魔四位(焼手足 セルヌノスのアエヌス)戦いに疑いを持つ者
ラング 妖魔五位(抜舌獄 漁色のラング) 大蛇に乗る
ベネノ 妖魔六位(毒蛇獄 美粧蓮歩のベネノ)女性、二匹の獣を連れる
カーサー 妖魔七位(鋸解獄 紅蓮刀のカーサー)巨象に乗る
カスピス 妖魔八位(尖刀獄 ヒュブリスのカスピス)
グラッシス 妖魔九位(寒氷獄 黒海馬のグラッシス)怪鳥に乗る
ベナ 妖魔十位(血汚獄 サキュバスのベナ)意馬心猿の術使い
** 第十一話 出逢い **
ナティビタスへの帰郷を果たした、発明で名高いラピスは、孫娘ミュージカと西域にあるオイア国に戻っていました。ミュージカは魔法の源泉を知ると、この力を引き出す装置、ルルを、ララを元に作り出しました。そして様々の魔法の道具を生み出したのでした。
祖父のラピスはこの様子に驚くと、孫娘の才能に感嘆しました。
そのころ、ラピスの弟子の、バシルが工房を訪れてきました。ラピス国では、中原がパテリア国に統一され、その原動力となる魔法に対抗する術を求めており、その兵器の作成を、バシルは命じられていたのでした。思い悩んで、師匠の工房を訪れたバシルは、そこで鋼で出来た戦車が動く様を見て、ミュージカの魔法具を採用することにしたのでした。
嫌がるミュージカを何とか説得したバシルは、見本として魔法具の動く人形の犬を借り、朝議で披露することにしたのでした。
王の前で、成果発表をする段になり、バシルはミュージカの忠告を忘れてしまい、魔法の犬を暴走させてしまいます。魔法の具の犬は王を襲い、王は危うく命を奪われそうになるのでした。この事件に王は激怒し、暗殺の企てがあるとし、バシルを詮議したのでした。
王の怒りに恐れをなしたバシルは、その責任をミュージカになすりつけてしまいました。王が直ちに、ミュージカを捕縛し、処刑するように命じると、我に返ったバシルは魔法具を使い、師匠にそのことを伝えたのでした。知らせを受けたラピスは、孫娘の命が危ないと知ると、国外に逃がすべく用心棒家業のネクタリオスに、孫娘を託したのでした。
依頼を受けたネクタリオスは、ミュージカを馬に乗せ、城の番兵を蹴散らすと、郊外に逃れたのでした。しかし、追っ手を振り切ることは困難で、弓の名手であるネクタリオスは、弓の絶技で退けると、河の渡しまで逃れたのでした。出航までの間に、次の追っ手が追いついてくると、今度はミュージカの魔法の火炎具で撃退すると、なんとか、河を渡り隣国に逃れたのでした。
一方、パテリアでは、仲間を殺された事に怒った、尖刀獄のカスピスと寒氷獄のグラッシスが、報復に都に乗り込んで来ていました。留守を守っていたイアソンは妖魔と戦いましたが多勢に無勢、そこに僧侶のミルトスが帰ってくると形勢は逆転し、二人の妖魔は彼の技の術中にはまったのでした。しかし二人の妖魔を心配した、妖魔一位のウーマーが訪れるとミルトスも歯が立たず、そこを救ったのは勾陳星のダーナでした。
ウーマーはダーナの実力を見極めると、無駄に傷付き合っても無意味と、負傷した仲間を連れて、冥界へと帰還したのでした。こうしてワルコ十将と妖魔の直接対決は終わり、お互いに相手の力量を知ることとなり、暗闘を繰り返すものへとなっていくのでした。
** 第十二話 十将集結 **
西域に進行したパテリア軍は圧倒的軍事力で、西部の一大強国タラース国を滅ぼす西域支配の拠点としました。この成果に、指揮官のカドモスは複雑な思いでした。彼は皇帝の世界支配の野望に荷担するなど、不本意だったのです。
支配地の安定をカドモスが推し進めようとしていたころ、支配地を東に逃れる者がおり、小部隊が止めることが出来なかったとの、報告を彼は受けると、直感的に閃き、その後を追いかけました。果たして、その人物とは命を狙われ東に逃れるミュージカとその護衛のネクタリオスでした。ミュージカはカドモスとの再会を喜び、故国に残された祖父の身が心配で、天竜星のネクタリオスとともに、カドモスの所に留まることにしたのでした。
オイア国ではミュージカいなくなり、魔法具の発明で王に攻め立てられ、バシルは悩んでいました。そこに訪れたのは妖魔のウーマーでした。彼はバシルに魔法具の作り方を教える代わりに、自分の手足になって働くことを要求します。バシルはこれを救いとし、妖魔と国の橋渡しになって働くこととなります。
ウンダ河左岸の諸国はパテリアに恭順の意をしましたが、下流のギオン国は従わず、使者を殺したため、激怒したカドモスは討伐に軍を起こしました。カドモス軍が進軍し、残された拠点はタキスが守っていましが、対岸のオイア国はこの隙に河を渡り、パテリアの拠点を襲って来たのでした。しかし、百戦錬磨の魔法軍に敵うわけなど無く、簡単に退けられるのでした。この時、人間の戦いに妖魔ラングが関わると、妖魔一人に魔法軍は壊滅敵被害を受けることになるのでした。この事態にタキスは怪しみ、単身乗り込んでみると、妖魔がいたので戦いになりました。ラングはタキスの記憶から、ワルコの将のメンバーを得ると、あざ笑うかのように去ってしまったのでした。
魔法軍が無くなると、オイア国は息を吹き返し、再びパテリアの拠点を攻め、支えきれなかったタキスは東に撤退します。この戦況はは南に遠征したカドモスにも、大きな影響を与えました。キオン国への通過点であったザンクレー国が離反し、背後から襲ってきたのです。追い詰められたパテリア軍は、弓の名手ネクタリオスの活躍により、なんとか危機を脱し北東の逃れたのでした。
皇帝はカドモスが失敗したのを理由に、彼を処刑しようとしましたが、これに反対したのは芙蓉姫で、彼女はワルコの将とともに軍勢を率いて救援に駆けつけ、カドモスと合流するのでした。
魔法軍の損失は、パテリアにとって痛手でしたが、それに替わりミュージカの魔法具がパテリアの助けとなりました。魔法具により幻覚を発生させると、オイア軍を撃退し、拠点を取り戻したのでした。返す手で、カドモスは造反したザンクレー軍を討伐すると、レアンドロス率いる水軍と合流すると。ウンダ河左岸の支配を完成したのでした。
この時、ワルコである芙蓉姫の下には、ワルコ十将が集結したのでした。
** 第十三話 魔法具 **
ウンダ河左岸を支配したパテリア国は、河をわたり右岸の攻略にのりだしたのでした。軍船を率いるのはレアンドロス。パテリア軍は魔法使いを妖魔ラングによって殺され、通常戦力で臨むことになりましたが、その前に立ちはだかったのはオイア国の青銅船でした。火計が使えず、窮地に陥ったパテリア軍は、ダーナーの魔法によって救われたのでした。この事態に対処すべく、ミュージカに相談すると、彼女は魔法具の魚雷を提供したのでした。再び軍船で渡河を試み、魚雷の力を借りて、オイア水軍を撃退すると、対岸へと上陸できたのでした。
パテリア軍はそのままオイア国の王都を目指しましたが、立ちはだかったのは十両の鋼鉄の戦車でした。この戦車は魔法具で、妖魔ウーマーが教え、バシルに作らせたものでした。戦車はパテリア軍を蹴散らし、敗走させました。しかし、この戦車はミュージカが元々発明したものでしたので、彼女は戦車の弱点である、通信装置の破壊を教えたのでした。
弓の名手である、ネクタリオスが次々に受信装置を射貫くと、戦車は止まり、反撃に転じたパテリア軍は、王都を落とせたのでした。
そのころ左岸ではレアンドロスが留守を守っていましたが、流行病が起こり、民を苦しめさせ、この対応に追われていました。やがてその病の原因が妖魔の仕業と分かると、妖魔ラングとの戦いとなり、力及ばす、彼は倒されてしまいました。
妖魔ラングはワルコの将を倒し喜々としていましたが、僧ミルトスが、民の治療から戻ってくると、再び戦いとなり、妖魔は退却したのでした。
皇帝の命により帝都に帰還したイアソンは、同盟国テゲアの反乱の噂を確かめるべく、ネクタリオスとともに、旧コザニ領へと向かいました。テゲア国で彼らが見た者は、物欲に憑かれ等人々の様子でした。テゲア国王に謁見したイアソンは王の変わりように驚き、謀反が事実であると悟るのでした。しかし、物欲と権力に憑かれた現象が妖魔アエヌスによるものと分かり、戦いとなりました。ネクタリオスはワルコの臣下であることを良しとぜす、妖魔との戦いを拒み、負傷してしまうと、それをかばって戦ったのはイアソンでした。イアソンは力及ばす倒されると、負傷した妖魔をネクタリオスが倒したのでした。
帝都では、二人の後を追うようにやってきた、タキスとデルフィネは、所用を済ませると、皇帝に接見し、同盟国エーリスの奇行について調査を依頼されます。二人は旧オリュントス領に着くと、人々が暴食に憑かれており、一方では饑餓状態であること知りました。こ様子に、タキスは妖魔の仕業と見抜き、人々の中を探し始めると、宰相にたどり着いたのでした。
宰相は妖魔グラッシスが化けていたもので、妖魔は正体を現すと、戦いとなり、タキスとデルフィネは退治したのでした。
** 第十四話 愛 増 **
エーリス国の混乱が治まると、タキスとデルフィネは王都に帰還し、その顛末を報告しました。皇帝は喜びましたが、テゲア国に向かったイアソンからの連絡が途絶えていることに不安をつのらせていました。そこでデルフィネが様子を確かめるべくテゲア国に向かうこととなり、タキスは魔法使いを率いて西部へ発ったのでした。
テゲア国に到着したデルフィネは、ネクタリオスの所在を突き止め、イアソンが妖魔に倒されたことを知ったのでした。ネクタリオスは自分勝手な行為によりイアソンを死なせてしまったことに後悔し、テゲア国に留まっていたのですが、彼女の説得に応じ、帝都に帰還することにしたのでした。
帝都に帰還したデルフィネは再び皇帝に謁見し、テゲア国が治まったことを報告しますが、皇帝の豹変ぶりに驚きます。帝都では仲陸ましい夫婦が殺し合う事件や、親孝行な息子が斧で親を殺害する時間が起こりました。ネクタリオスは犬をたいそう可愛がっていた少年が棒で打ち殺す様を見たとき、これは妖魔の仕業であると悟ったのでした。帝都は愛増で満ちていました。愛が深ければ憎しみがさらに倍増されていたのです。デルフィネは罠をしかけ、妖魔を待ち構えると、現れたのは宮中の女官に化けた、妖魔ベネノでした。
ネクタリオスはべネノの心理攻撃に苦しみながらも、デルフィネと協力し合って倒しました。帝都に平安が戻ってまいりましたが、皇帝の心から憎しみは消えませんでした。そうして憎しみの故に、西部にいる芙蓉姫に謀反の疑いがあると、北のパトライ国とともに、討伐軍を起こすことにしたのでした。
このに事態に、ネクタリオスは西部へと、急変を告げ、デルフィネは故国パトライを止めるべく旅だったのでした。パトライにたどり着いたデルフィネは、討伐軍に加わるはずのパトライ軍が怠惰に覆われているに目撃しました。何かあると感じた彼女は王都に辿りついてみると、邪教が広まていました。その異様な教えに彼女は目を丸くし、急ぎ父王のもとに向かったのでした。しかし父王も可笑しな信仰の虜になり、彼女は教主のもとに向かうように命じられるのでした。デルフィネは教主に会ってみると、彼女はその正体を見抜きます。教主は妖魔カスピスで、邪教を広め、怠惰を蔓延させていたのです。すぐにデルフィネは妖魔を倒そうとしますが、既に妖魔の術中にあった彼女は、戦い空しく敗れ、宗教に狂った自国の民の投石を受けて亡くなります。
** 第十五話 兄と妹 **
皇帝が、謀反の疑いで芙蓉姫を討伐しようとしているとの報は、ネクタリウスによってもたらされ、カドモス等はこれについて協議しました。打開策が見いだせないでいると、芙蓉姫自らが、皇帝に弁明に向かうと申し出たのでした。カドモスは反対しましたが、彼女に固い決意に負け、ダーナとミルトスを付き添わせ送り出すことになったのでした。
芙蓉姫は帝都のたどり着き、皇帝に謁見をもうしでました。こうして芙蓉姫は兄である皇帝と間近で、誤解を解こうとしました。しかし皇帝の心は変わらず、芙蓉姫の処刑を命じたのでした。臣下の武将は命を受け実行しようとしましたが、ミルトスの技によって動きを封じられ、手出しが出来ず、悠々とミルトスは姫をつれて宮殿から脱出したのでした。
西部に戻った芙蓉姫は、誤解が解けなかったことに悲しんでいましたが、日頃から皇帝に反感をもっていたカドモスは、皇帝軍を相手取って迎え撃つすもりでした。こうしてパテリア国は皇帝軍と芙蓉姫軍に分かれぶつかり合うことになりました。
カドモスが戦支度を整えて居た頃、ダーナは彼らを離れ探索に向かいました。目指していたのは妖魔の本拠地の地獄でした。妖魔の痕跡を辿り、ぞの入り口を発見したダーナは単身地獄の奥に進んでいきました。数々の地獄の怪物を倒したダーナは地獄で妖魔ラングと遭遇しました。両者は戦いましたが、ラングはダーナの敵ではなく、打ち倒されてしまったのでした。冥界の奥に冥王の宮殿がありました。ダーナの目的は直接敵の大将と話を交わすことでした。宮殿には巨大な冥王シャヘルがおり、圧倒的力を有していました。
ここで彼はシャヘルに問い、冥王の目的を訪ねたのでした。この会見でダーナはこの戦いの元凶がミケーネと知り、避けることが出来ないことを知ったのでした。ダーナは冥王の攻撃を受け、強大な力に感嘆すると、一目散に冥界から逃れたのでした。
一方、カドモス等は西域の入り口の関で皇帝軍を迎え撃っていました。堂々たる皇帝の軍勢が集まっていましたが、これらの兵は皇帝に従うか、芙蓉姫に従うかで迷っているとカドモスは判断し、槍の名手ルキアノスに敵将との一騎打ちを命じたのでした。
皇帝側からも忠誠を誓う将が出てくると、両者はぶつかり、ルキアノスはその技で数名の将を打ち破ったのでした。そうしてカドモスが軍勢を関から送り出すと、皇帝の本陣目がけて攻めたのでした。皇帝軍の多くの将は動かず傍観したままでした。そこでカドモスが、芙蓉姫につけと訴えると、皇帝軍は芙蓉姫に着き、皇帝を追撃したのでした。命からがら逃れた皇帝は、オリュントス方面に逃れる途中、配下に絞殺され果てたのでした。
** 第十六話 魔法城 **
黄武皇帝の死によって、芙蓉姫は帝位に就くことを求まられますが、彼女は兄への敬意から頑として拒みます。そこでカドモス等は王であれば、問題なかろうと、計略をもって、彼女を王位につかせ、名目王位、実質皇帝の政治体制を築いたのでした。
カドモスはふたたび謎の人物ゼノビオスに出逢います。ゼノビオスは芙蓉姫が人間でないこと、彼女が冥王との戦いに敗れれば、冥王に吸収されてしまうことを使えたのでした。カドモスは彼女が人間でないということに、衝撃を受け、吸収されない方法を求めると、ゼノビオスは世界の狭間に落ちた神具を教えたのでした。カドモスは異世界に行けるのは、ダーナと判断し、かれに求めると、ダーナは承諾し、世界の狭間である異世界に旅だったのでした。この時ダーナは、冥界での経験から戦力不足を痛感し、芙蓉姫に敵の戦力である冥界の魔獣を操る技を伝授したのでした。
西域ではバシルが妖魔ウーマーに脅され、四国連合を結成させ、四つの魔法城を建設しました。これに対し、パテリア側もミュージカの発明の力を借りて、戦車部隊など魔法具を強化し、攻め込んだのでした。
第一の城、シノーペ国の魔法城は、魔法により強固に守られていた城でしたが、ルキアノスとタキスはなんとか攻め落としたのでした。その中心の塔はタキスの魔法奥義で壊さなくてはならないほど頑強なものでした。
城の力を実感したミュージカは、四カ国の中央にパテリアの魔法城「お菓子の家」を建設することにしたのでした。
第二の城、アンキュラ国の魔法城はシノーペの魔法城と同様のものでしたが、ここには妖魔アエヌスがいました。タキスは戦いになるのかと思いましたが、予想に反し、妖魔は魔法城の存在に批判的で、タキスが塔を破壊するのを見て見ぬふりをしたのでした。
第三の城、ソロイ国の魔法城には妖魔ハスタとカスピスが守っていました。パテリアの戦力がミュージカの能力によるものであると察知したカスピスは、彼女を始末しようとお菓子の家を目指し、それをくい止めようとルキアノスは追いかけました。ソロイの魔法城陥落を目前に、タキスはそれを守るハスタと対峙します。実力は妖魔が上でしたので、タキスは口先でハスタを騙すと、自らの命と引き替えに、塔を破壊したのでした。
その頃、ミュージカは妖魔カスピスに襲われていましたが、ルキアノスが追いつき、危機を脱しました。カスピスとルキアノスは対決し、妖魔は槍に貫かれ果てたのでした。
** 第十七話 黄泉がえり **
西部で激戦が行われている頃、中原の帝都では、カドモスが旅立ちました。彼の行き先は、冥界の深層部に封じ込められた、敗れ去った先代の神々の下でした。冥王への対応策として、ゼノビオスの提案で、神々の一部を手に入れ、力とするものでした。しかし、それは敵の本拠地に乗り込むという危険きわまりないもので、それでも彼は芙蓉姫のため、バッジの力を借りて冥界に向かったのでした。
留守を任されたネクタリオスは平穏さに退屈をしていましたが、北の旧、テルプーサ領において、死者が甦えり人々を襲う事件が起こり、その対策に向かったのでした。ネクタリオスは火炎放射器を用意し、亡者を葬っていましたが、今度はパライにて、合戦で亡くなった亡者の軍団が出現したのでした。兵士の亡者軍団は侮りがたく、これに対応したのは芙蓉姫でした。彼女は冥界の門を開き、地獄より魔獣を呼び出すと、亡者の軍団に向かわせ鎮圧したのでした。
テルプーサの亡者を始末したネクタリオスは急ぎ帝都に帰還し、近郊で異変が起こっていないか調査させたところ、共同墓地が荒らされたとの報を得たのでした。ネクタリオスの警戒したように亡者の群れが帝都を襲い、その撃退にネクタリオスは奮戦するのでした。死者が甦るのは妖魔の仕業であると読んだ彼は、都の仲で妖魔を探し当てたのでした。
死者を甦らせていたのは妖魔コスタでした。ネクタリオスは魔法技で葬ろうとしましたが、妖魔の実力が上で、都全部をネクタリオスごと押しつぶしたのでした。妖魔は勝ち誇りましたが、ネクタリオスが死に際に放った矢を目に受け、片目を失ったのでした。
都から難を逃れた民を見た妖魔は再び、亡者に襲わせようとしましたが、遠くの死者とともに、ミルトスを呼び込んでしまいました。僧ミルトスと妖魔コスタの魔法技による戦いは互角でしたが、妖魔はネクタリオスから受けた傷が深く退却を余儀なくされたのでした。 帝都は押し潰されたので、遷都が望まれ、以降パテリアはナティビタスを帝都としたのでした。
一方、冥界に向かったカドモスは、冥王に察知されずに深部に到達していました。そこで彼は氷に封じ込められた神々を発見し、その一部を持ちだしたのでした。しかし、妖魔ウーマーに発見され、奪い合いになりました。持ち出した神の一部はバラバラに飛び散り、カドモスは、そのかけらを持って逃げるのがやっとでした。冥王の攻撃を肉片で防ぎ命からがら地上に戻ってきたのでした。持ち帰った肉片をゼノビオスに見せると、それは逃げる際に力を使用したため、使い物とならないものとなっていました。カドモスは失敗したので、世界の狭間に向かったダーナの成功を祈るばかりとなりました。
** 第十八話 未来への伝言 **
西域の四つの魔法城は、エデサ国のものを残すだけとなりました。この城を守っていたのはソロイより移動した妖魔ハスタとバシルでした。バシルは妖魔に脅されて従っていましたが、逃亡の機会を狙っていました。彼の手には、妖魔ウーマーが渡した、ワルコの将を封じ込める為の箱がありました。
パテリア軍はエデサの魔法城を攻め、お菓子の家からの砲撃の援護もあり、ルキアノスは城の内部に攻め込むことが出来ました。それを待ち構えていたのは、ハスタでした。
槍を使う両者は激突し、五分の戦いが繰り広げられます。しかしそれに割って入ったのはバシルでした。彼はワルコ封印のための道具をハスタに使用し、その箱の中に封じ込めてのでした。バシルの寝返りにより、妖魔は居なくなり、ルキアノスは最後の魔将城を落としたのでした。
カドモスは旧帝都が妖魔によって滅ぼされたことから、国を守るため、冥王との戦場は中原以外にしなければならないと考えたのでした。そこで西部の新設した魔法城(お菓子の家)に芙蓉姫に行幸をしてもらい、これを中心として、防衛網を築こうとしました。
この頃、四城を落としたとは言え、西域は不安定で、あちこちで反乱が起こっていたのでルキアノスはその鎮圧を行っていました。彼は反乱が一段落すると、滅んだ城に乗り込み、残された椅子に休んでいると、背中から突き刺されて亡くなったのでした。彼は、不運にも妖魔の残した罠の掛かった椅子に、偶然に腰掛けてしまったのでした。
西域に平安の日々が訪れると、芙蓉姫は海というもの見たくなり、海岸へと旅をしたのでした。その帰りに恭順を示したヒスティア国の招きを受けて、行ってみると、とらわれの身になってしまいました。
これは冥王の罠でした。ヒステアの国に魔法城が出現すると、芙蓉姫の救出にカドモスは向かったのでした。この魔法城は冥王自らによるもので、お菓子の家の砲撃でも破ることができませんでした。
それを破るのは冥王と同等の力を持つワルコの力でなければなりませんでした。魔法城に潜入できた、カドモスは芙蓉姫に力の使用を願い出ると、彼女は巨大な魔力を放し、冥王の魔法城を破壊し脱出できたのでした。
** 第十九話 魔術師の帰還 **
いよいよ、冥王シャヘルが地上に攻め上ってくる時が来ました。カドモス等は、お菓子の家を中心に、防御網を築いていましたが、それをいなすように、冥王が襲ったのは遙か東部でした。地獄の怪物が東域に現れたので、芙蓉姫は急遽、東にワルコの怪物の僕を向かわせたのでした。両軍は平原でぶつかりあいましたが、ワルコ軍は押されぎみでした。、そこに やって来たのは、世界の狭間の探索より帰って来たダーナで、彼はワルコ軍に加勢するとワルコ軍は息を吹き返し、冥王軍を退けたのでした。
ダーナは西域に至ると、カドモスと再会し、世界の狭間より持ち帰った鎧を渡すと、再び旅だったのでした。彼の行った先はアグヌス山脈の中腹でした。そこはミケーネの住み処であり、ダーナは彼女こそが、この戦いを仕掛けた張本人であると読み、冥王とワルコの戦いを避けるための説得にやってきたのでした。
話し合いは決裂し、両者は戦いとなり、秘技のぶつかり合いの末、物別れになったのでした。
冥王軍の攻勢に西のソロイの城が落ち、それに対応したのはダーナでした。その後向かったのは、王都ナティビタスを北から襲いかけた冥王軍でした。
ダーナは仕掛けを作り、冥王軍の南下を待ち構え、次々に冥王軍の怪物を始末すると、そこに現れたのは三人の妖魔でした。この王都を狙った攻撃は、ダーナを西域より、呼び寄せる罠で、妖魔は三人がかりで彼を始末しようとしたのでした。この戦いでダーナは自己の最終奥義で妖魔を破りますが、彼は戦死してしまいます。
妖魔のウーマーは偶然生き残りますが、ミュージカに地雷を踏んで片足を失い、大けがを負ったのでした。
冥王軍の残存怪物は山を下りると、それを防ぐようにワルコの僕の怪物が迎え撃ち、両軍はデルフィネの故郷パトライ国でぶつかり、宗教に狂ったこの国は滅んだのでした。
** 第二十話 瓊 筵 **
シューロス国に巨大な冥界の門が出現し、続々と冥王軍が地上に現れました。カドモスは弟分のデクスターとラエバスに魔法具で強化され軍勢を向かわせました。カドモスはシューロス国の出口で冥王軍の東進を押さえるつもりでした。二人は軍勢を率い、なんとか
くい止めますが、環境に順応し飛行形態に変化させた怪物が登場すると、対応出来ずに退却したのでした。
僧侶ミルトスは怪物を説得できないかと、試みますが失敗するのでした。そこで彼は奥義を用い、怪物を冥界に送り返すことにしたのでした。するとそこに現れたのは妖魔ウーマーでした。冥界に怪物が送り返されてきたので、やってきたのでした。両者は戦いとなり、ウーマーはダーナとの戦いで深く傷ついていたので力が出せず、ミルトスはというとウーマーに実力を知っていたので捨て身で戦ったのでした。両者は相打ちの形で消滅したのでした。
ミュージカの構築した四城の砲撃は、冥王軍に被害を与え、芙蓉姫に近づけないようにしました。またデクスターも戦車部隊を率い果敢に戦いました。
すると巨大な反応がシューロス国に起こり、いよいよ冥王自らが地上に決着を付けにやって来たのでした。巨大な魔法起こり、ワルコが冥王に一撃を食わえると、今度は冥王が巨大な力で四城を一撃で粉砕したのでした。
そして冥王の攻撃は、拠点のお菓子の家にも襲いかかり、人々を塩柱と変えたのでした。弟分のラエバスは戦車とともに塩と化し、ミュージカも手足を塩化で失い、瀕死の状態になりました。
神具で守られたカドモスは無事でしたが、冥王軍が空に展開をみせると、ワルコ軍も空に対応させ、冥王とワルコの直接対戦に向かったのでした。
芙蓉姫は戦いに、怯えていましたが、カドモスは励まし彼女を戦いに向かわせさせたのでした。
西域の空では冥王軍とワルコ軍がぶつかり合い最終決戦をしていました。
しかし、そこに現れたのはミケーネでした。カドモスは策を用い、彼女を排除すると、冥王に果敢に挑みました。バッジの力を使い翻弄したあと、ミュージカの発明品で動きを一時的に拘束すると、その瞬間に、芙蓉姫にグラディウスによって冥王の額を串刺しにささせたのでした。冥王は退けられました。
冥王の攻撃を受けて、次第に塩化していくカドモスは自分が勝ったものの、決着をつけることが出来なかったことを悟りました。そうしてカドモスは塩柱となって砕け散ったのでした。
冥王は消え、地上に平安が訪れました。決着は千年後に持ち越されたのでした。
次回から、後編が始まります。
文体がですます調に変わります。