「冒険者の方々は今すぐ武装して、街の正門に集まってください!」
受付のお姉さんの声だった。
「レーヴァ、行くぞ!」
「わかってるよ」
俺たちは急いで正門へ走り出した。
「ところで正門ってあっちであってるのか?」
「さぁ?」
「マスター!こちらです!」
ティルフィングが俺たちに手を振ってきた。どうやら正門はここであってるらしい。
「毎日俺の城にポンポンポンポン撃ち込んできやがって!頭おかしいんじゃねぇのか貴様ァァァァ!!」
首から上の無い馬に乗った、首無しの騎士は完全にキレていた。
「あの人、魔王の幹部らしいんですよね」
ティルフィングは落ち着き払ってそう言った。
ただ俺には状況が理解出来なかった。
「ゴメン、どういう状況?」
デュリンがメモを持って近づいてくる
「アンタ最初から見てなかったのね…要すると、めぐみんがあの人の城に爆烈魔法毎日撃ち込んできたからおこってるって感じかしら」
「…馬鹿はどこまでいっても馬鹿なのな…だけど…」
めぐみんは首無しの前に仁王立ちしていた。
「敵を前にして、逃げないところは流石というか、無謀というか…」
「我が名はめぐみん!アークウィザードにして、爆烈魔法を操る者ッ!!」
………………
「めぐみんってなんだ?バカにしてんのか⁈」
「おいカズマ!ふざけた自己紹介のせいで騎士殿完全に怒ってるよ⁈」
前にいたカズマに話しかける
「めぐみんがやってる事だ…ハァ…」
カズマは大層呆れていた。色々困ってるんだな…
「ち、違うわい!我は紅魔族の者にして、この街随一の魔法使い!実はこれは貴方を誘き寄せる作戦…。こうしてまんまと一人で出てきたのが…」
続々と後ろからモンスターが湧いてきた。
「…一人が…なんだって?」
「おいおいおい!まずいだろアレ!」
デュラハンは少し笑っているようにも見えた。
「フハハハハ!雑魚ばかりが揃う街だったから見逃していたものを!者共、あの街を滅せェェェ!!」
仕方が無い
やるしか無い
戦う、守るために。
「キル姫!全員散開!敵を一匹たりとも街に入れるな!」
「レゾス⁈お前何を!」
「お前はめぐみんを助けろ!」
カズマは少し慌てていた。自分の知っているレゾスはいつもふざけているけどいい奴、その位の印象だった。ただ今前にいる男は…レゾスではない誰かの様に感じた。だが、考えている暇はない。早くめぐみんを助けなければ!
「アワワ…」
「おいめぐみん!聞こえるなら退がれ!」
冒険者達が戦闘を始める中、めぐみんはまだ首無しの前で止まっていた。
「カズマ、助けてください!足が震えて…!」
めぐみんは自分のやってしまった事の大きさに動けないでいた。
その背後に、剣を振り下ろす音が聞こえた。
「フッ…死ね!」
ダメだ、私は死ぬんだ。めぐみんは目をつむり、自分の最期を悟った。
その時、一陣の風が吹く。
振り下ろされた剣は振り切られることはなかった。
「全く…あんな馬鹿みたいな自己紹介するからだぞ?めぐみんよ。」
剣を受け止めたのは、刀。鋭く光る、主を守るための刃。それは今、街を守るための刃へと変わっていた。
「貴様、なかなか珍しい剣を持っているな?そして女にしてはやる様だな!」
騎士は驚くも楽しそうな目でマサムネを見た。マサムネは剣を跳ね返して一度後ろに下がる。
「…拙者はお前の首を我が主の元へ持っていかなければならない!命、頂く!」
騎士と武士の正面対決が始まった
「めぐみん、大丈夫か?」
カズマは心配そうにめぐみんを見る
「ええ、なんとか助かりました…」
ダクネスが駆け寄ってくる
「めぐみん、大丈夫か⁈あぁとてもうらやま…心配したんだぞ!」
「…羨ましかったんですか?」
ダクネスは紅潮した顔で
「当たり前だッ!」
アクアはカズマに近寄って
「ねぇ、カズマさん。本当にこのパーティ大丈夫?」
お前が言うなと心底思ったカズマであった。
うん、小説って難しい
ところで限定確定でマサムネウェデングが来ました。ヤッター!