「んぉ…ん?」
目が醒めると、そこは森のなかの原っぱだった。そういえば女神様に転生させられてきたんだっけ。んじゃあいつらがいるはずで…
いた。ティルフィングがスヤスヤと寝息を立てて花畑のベッドで眠っていた。「んんっ…マスター…何処に…」
そういえば俺が死んでからのキル姫の事を聞きそびれたな、まぁいいや、コイツを起こして教えてもらおう。
「おーい、起きてくれー。」
頬をツンと突く。その瞬間
「誰⁈」剣を向けられた。
「おいおい、寝ぼけてんのはわかるけど流石に俺も傷付くなぁ…」
「まっ、マスター⁈いったい何処で何をしていたんですか⁈」
「何よ〜うるさいわねぇ…」
何処で寝ていたのか、デュリンも居たみたいだ。
「ごめんね、デュリン…。ところで、マスター今の状況をお聞かせ願いますか?」
「見た通りだと思うが?」
「そんなはずがありませんよ、私たちはついさっきまでマスターの家で貴方の帰りを待ってましたから。」
「そうよ!ずっと待ってたんだからね?みーんなアンタを心配して…」
「それは…迷惑かけたな。そん時はちょうど死んじまっててな。」
「え?」
「は?」
二人の顔は何言ってんだこの人、みたいな顔だった。
「ティルフィング、コイツおかしくなったんじゃないの?」
「…詳しく聞かせてくださいませんか?」
どうやらティルフィングはこの場所の違和感を感じているようだ。
「事の顛末を話すのは後だ。俺は女神様にキル姫の何人かをコッチに来させるように頼んだんだ。他の奴らも探すぞ?」
「了解しました。」
そそくさと二手に分かれて他のキル姫の捜索を開始した。
「ちょっと待ってよ〜!」
デュリンがパタパタと飛びながらティルフィングについて行った。
さてと、俺も行きますかね…
少し森に入るとスースーと寝息が聞こえてくる。何処からだろう?俺は付近を調べる事にした。
見覚えのある、槍を持っている小さな背が木の上にむかって頑張って声を出していた。
「レーヴァテイン!そろそろ起きてくださ〜い!」
「あともうちょっとぉ…ん…?」
木の上には脇の開いた服を着た銀髪の少女がいた。何かに気づいたようだ、木から降りてコッチへ…て、え?わかったのか?
「マスター!」
レーヴァテインが駆け寄ってきた。それにロンギヌスも続く。
「待ってください〜!ってマスターさん⁈何処に行ってたんですか!」
「まぁ、ちょっとな。後で話すよ。」
「マスター、私待ってたんだからね?」
「それより他の子は何処に?」
レーヴァテインは背に手を回してきた。相当心配していたのだろう
「レーヴァテイン、落ち着け、俺はここにいるだろう?」
「うん…」
「よし、ロンギヌス、聞きたいことがある。」
「何でしょうか?」
他の仲間を見たか、という事を尋ねようとした時…
ピシピシといった、木の中を無理矢理通るような音が聞こえた。
「お前ら、聞こえるか?」
「はい」
「えぇ」
真剣な表情に変わった。どの世界であろうと、キル姫は変わらない。大切な主を守る。それが不変の使命だ。
「とりあえず、俺が目覚めた原っぱに戻る。レーヴァテイン、邪魔な木を切って進めるか」
「出来るよ、了解」
「ロンギヌス、お前は索敵だ。いいな?」
「分かりました、了解です」
得体の知れない物が来た時にそいつに向かっていくのは無茶だ。それを今までの戦いで感じてきた。だから、この判断を下した。
「GO!」
レーヴァテインが邪魔な木を切り開く、薙ぎ倒す。その後ろを俺とロンギヌスが付いて行く。
しばらくして、元いた原っぱに戻って来た。まだティルフィング達は戻ってきていなかった。
得体の知れない何かは追ってきてはいなかったが…
「ん?やはりこの太刀筋…レーヴァテインでは無いのか?」
今度は人影を感じる。レーヴァテインは少しやり過ぎたという顔をしていた。
「まさか、そこにいるのはマサムネか⁈」
だがさっきのに、俺は聞き覚えがあった。俺がティルフィングの次に仲間にしたキル姫の声だった。
「何⁈そこにいるのはますたーか⁈」
昔は我が主だの主君だの言っていたが、決戦前ほどには他のキル姫の影響でますたー呼びになった。まだカタカナには慣れていないようだが。
「元気だったか?マサムネ。」
そう言ったのも束の間
「そなたは一体何処に行っていたのだ!」
おう、それさっきも言われた。
「積もる話はティルフィング達が帰ってきてからな?」
マサムネはしぶしぶ了解したようで切り株の上に座り込んだ。他の奴らも場所を決めて座っていった。
「マスター!他の子達も見つかりましたよー!」
さて、全てを話す時だ。
マサムネの呼び方は無理矢理ますたーにしました。固定させないと覚えられそうにないんです。マサムネファンの方申し訳ないです。