ポケの細道   作:柴猫侍

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第八十五話 吊り橋効果なんてあってないようなもの

 18番道路―――通称『エトロワ・バレ通り』。炭鉱で使われていたトロッコなどが散見できる通りであり、野生のポケモンの多くが【いわ】タイプである。

 他にも【じめん】や【ほのお】、【はがね】など、如何にも山岳地帯などに住みそうなポケモンが垣間見ることのできる道路でもあるが、比較的緑が多く、澄み切った川なども存在しており、炭鉱近くとは思えない程空気が綺麗な場所だ。

 

 それもその通り、炭鉱は既に閉鎖されていて余り人が立ち寄る事は無い。トレーナーが強いポケモンを求めて、閉鎖された炭鉱である終の洞窟に入るというのであれば話は別だが、それでも中に入っていくのは中々の物好きといったところか。

 ポケモンの修行の為であれば、中々の良い場所とも言える終の洞窟。

 

 だが、昨日ヒャッコクジムを制覇したライト達は、特にその洞窟に立ち寄る考えは持たずに、次なる町であるレンリタウンを目指して歩みを進めていた。

 

「あ、クイタランとアイアントがバトルしてる」

 

 ふと視線を横にずらすと、二体のポケモンがちょうどバトルを繰り広げている所であった為、ライトとコルニの二人はじっとバトルの行く末を見守ろうとした。

 

『クイタラン。アリクイポケモン。尻尾の穴から空気を吸って体内で炎を燃やす。アイアントの天敵』

『アイアント。てつアリポケモン。鋼の鎧を身に纏う。天敵のクイタランの攻撃を集団で防ぎ、反撃する』

「へぇ~。クイタランってアイアントの天敵なんだ……」

 

 ロトムによるセルフ図鑑説明を聞きながら、二体のポケモンのバトルを眺めていると、アイアントがクイタランに“あなをほる”を喰らわせた。

 弱点の【じめん】タイプの技を喰らったクイタランは、放物線を描きながら宙を飛び、そのまま地面に落下してガクリと気絶する。

 

「いや、天敵が負けちゃってる!」

 

 思わぬ光景に反射的にツッコむライト。

 図鑑を聞いた直後のコレは、流石にツッコまずにはいられなかったのだろう。

 その横でウンウンと頷くコルニは、

 

「逆に考えて、ライト! あのアイアントがすっごい強かったんだって! 首領的な感じだったんだって!」

「……まあ、それでいいっか。そうしないと、クイタランの面目が立たないって言うか……」

 

 ズキッ。

 

 そんな会話を繰り広げていた二人。その途中で、気絶していたクイタランが何故か痙攣した理由は、誰にも分からないことであった。

 天敵に捕食対象が勝つという感動的(?)の場面を眺めた所で、二人はとある場所に差し掛かる。

 

 爽やかな風に靡かれるがままに到達したのは、レンリタウンに向かう為に渡る必要がある吊り橋だ。

 下には前述のように綺麗な川が流れており、【みず】タイプのポケモン達が気持ちよく泳いでいる姿や、野生のポケモン達が水浴びをしている姿が見受けられる。

 

「吊り橋……初めて渡るなぁ~! こういうとこ!」

 

 生まれて初めて渡る吊り橋に興奮した様子で駆けて行くライトは、横に連れるブラッキーと共に、吊り橋の下に広がる景色を大きく目を見開いて眺める。

 吊り橋は歩を進める度にギシギシと軋む音を奏でるが、ライトは特に気にせず―――寧ろ、これが吊り橋の醍醐味と言わんばかりに、わざと吊り橋が揺れるように大股で歩を進めた。

 

「ねえ、コルニ! こっちの景色いいよ……ん?」

 

 てっきり、自分と同じようにはしゃいで吊り橋を渡るものだと思っていたコルニを見遣るライト。

 だが視線の先に居たのは、顔面蒼白で吊り橋の手すりを握りながら、へっぴり腰でゆっくりと歩み寄ってくるコルニであった。

 それを見たライトは小さく『嘘でしょ?』と呟く。

 

「……高い所、好きなんじゃないの? マスタータワーとかの景色好きだって……」

「あ、足場が不安定なのはちょっと……無理!」

「そんな目を見開きながら言われても」

 

 カッと目を見開くコルニ。

 まさか、高い所は高い所でも好き嫌いがあるのだと知ったライトは、茫然とするしかなかった。

 自分が秒速一メートル程で歩いているとすると、秒速十センチ程しか進まないコルニにライトは少々呆れた顔で歩み寄っていく。

 

(僕も暗い所は怖いけど……傍から見たらこんな感じだったのかな?)

 

 苦手な場所に立ってへっぴり腰になる姿は中々滑稽なものだと、暗い場所に立つ自身の事を想像しながら、以前の洞窟の時とは逆にコルニをエスコートする為に歩み寄ったライト。

 するとコルニは、躊躇なくライトと腕を組んで、放さぬようにとビッタリ体をくっつける。

 

 女の子らしく可愛らしい姿を垣間見た所で、ゆっくり進もうとするライト。

 だが、

 

 ペタッ。

 

「……ブラッキーも?」

「ブラッ」

「そーかそーか。はい」

「ブラァ~♪」

 

 ライトの左足に上半身を委ねるようにして前脚を押し付けてくるブラッキー。それだけでブラッキーが、自分もコルニのように主人とべったりしたいことを示したのを理解する。

 左腕でブラッキーの胴を担いだライトは、顔色を変えることなく、吊り橋を渡り始めた。

 

 足取りが軽いライト。しかし、それに対してコルニはすり足で前に進んでいる為、思うように吊り橋の先へと進むことができない。

 何時ぞやのように背負って行けばいいのではないかとも思ったが、そのアクションをとる為には少々スペースが狭く、ライトは少し溜め息を吐きながら前を見遣った。

 

「ん?」

 

 不意にポツンと腕に落ちてきた水滴。

 何事かと上を見上げれば、先程まで晴れていた筈の空に雨雲がかかり、今にも大雨が降りそうな様相を映し出していた。

 『うわッ』と声を上げたライトは、未だへっぴり腰のコルニを催促し、足早に吊り橋を渡り切る。

 

 それでも肩の上が濡れてしまう程度には濡れてしまった。

 

「合羽合羽……っと」

 

 旅路で天気の移り変わりは付き物。折り畳み傘は少々かさ張ってしまう為、ライトが用意していたのは合羽だ。

 早めに合羽を着こんでこれ以上濡れないようにとするライト。

 彼の横では、吊り橋を渡り切ってホッと一息吐くコルニが、地面にへたり込んだままバッグを漁って雨具を取り出そうとしている。

 

 次第に雨脚が強くなっていく中、取り出した合羽の袖に腕を通そうとした、その瞬間、

 

「……ブラッキー?」

「グルルルッ……!」

「なにか居るの?」

 

 唸り声を上げるブラッキーに訝しげな表情を浮かべたライトは、ブラッキーの視線の先をジッと見つめる。

 今の所、一体もポケモンが窺えない岩壁しか見えない。

 しかし、それでも野生の勘とでも言うのか。何か、見えざる圧力を身に受けているブラッキーは、牙をむき出しにして一点を一心に睨み続ける。

 

 ピシャアアアアッ!!!

 

「いッ、雷!!? ……え?」

 

 突如、眼前に落ちてきた雷。余りの距離に放心状態になりかけた二人であったが、降り注いだ雷の中から現れた影に気付く。

 ゆっくりと歩み寄ってくる影。

 黄色い体毛を生やす四本足で雄々しく歩み寄ってくる一体のポケモンは、首の後ろから伸びる薄紫色の鬣を靡かせる。

 まるで稲妻のような尻尾を揺らめかせ、歩み寄ってくるポケモンの正体とは―――。

 

『ライコウ。いかずちポケモン。雨雲を背負っているので、どんなときでも雷を出せる。雷と共に落ちてきたという』

 

 ジョウト地方に伝わる伝説の三体のポケモンの内の一体―――ライコウ。大昔にホウオウによって蘇らせられたポケモンでもあるという御伽話は、ジョウトに引っ越してきたライトも何度か話は聞いたことがある。

 だが、本物を目の前で見たのはこれで初めてだ。

 

 途轍もないプレッシャーを放ちながら歩み寄ってくるライコウ。思わぬポケモンの登場に警戒心を最大限に高めるブラッキーとコルニ。

 コルニに関しては、すぐにでもポケモンを繰り出せるようにとボールを構えていた。

 コルニ自身、ライコウの事についてはほとんど知らない。だが、それでもポケモントレーナーとして感じ取れる圧倒的な力というものは理解できる。

 

 そのようなプレッシャーを放つライコウ。

 しかし只一人、茫然と佇んでいる少年が一人いた。

 

「ブラッキー。大丈夫だから」

 

 徐に手をブラッキーの前に突出し、威嚇しないようにと口に出す。

 そうしている間にも、一歩、また一歩とライコウはライトが居る方向へと歩み寄ってくる。

 

「……」

「……」

 

 無言で眼前まで迫ってきたライコウ。

 その気になればガブリとでもいかれてしまいそうな距離ではあるが、それでもライトはポケモンを繰り出す動作も見せなければ、ブラッキーに技の指示を出そうという様子も見せない。

 噛まれたり攻撃されたりしないかと心配するコルニは、堪ったものではないと終始冷や汗を流す。

 

 人間サイドが伝説のポケモンを前にビクビクとしている間、当のライコウはと言うと、ライトが肩からおろしているショルダーバッグの中をクンクンと嗅いだ後に、スッとライトの背後に回り込んだ。

 そして―――。

 

「……え? どうしたの?」

 

 襟元に噛み付き、ライトを連れて行こうとグイグイ引っ張るライコウ。かなりの力で引っ張られるが故に、ズリズリと引きずられていくライトは、このままではブルーに買ってもらった服が破けてしまうのではないかと不安になり、両手を上げて制止に入る。

 

「ストップストップ! えっと……僕をどこかに連れて行きたいの?」

 

 投げかけた問いは至って単純なもの。

 するとそれを聞いたライコウは襟元に噛み付くのを止めて、ライトの問いに対して頷きを返した。

 何故自分を連れて行きたいのかは分からないものの、明確な意思を持っているライコウ。

 その姿を見たライトは、ブラッキーをボールに戻した後、徐にボールを放り投げて一体のポケモンを繰り出す。

 

 現れたのは橙色の皮膚の火竜。ゴキゴキと首を鳴らした後に、見慣れないポケモンが近くに居ることで警戒心をむき出しにするものの、ライトに宥められる。

 

「じゃあ案内して。僕はリザードンに連れてってもらうから」

 

 そう言って徐にリザードンの背に飛び乗るライト。既に離陸準備は完了とばかりに翼を大きく羽ばたかせ始めるリザードンの姿に、ライコウは踵を返して凄まじい速度でどこかへ駆けて行く。

 かなりの速度で走っていくライコウに茫然とするコルニだが、今まさに空に飛び立とうとするリザードンの背に乗っているライトは、口早にこう言い放つ。

 

「そういう訳だから! 先にレンリタウンに向かって!」

「え?」

「じゃあ!」

 

 最後の一声と同時に空へ飛び立っていくリザードン。半ば放心状態のまま、ライコウを追うために飛び立ったライト達を目で追ったコルニは、とあることに気が付く。

 

「あっ……雨止んでる……」

 

 空を覆い尽くさんばかりの雨雲は既に消え、青く澄み渡った空から燦々と太陽の光が降り注いでいたのであった。

 

 

 

 ***

 

 

 

「っ……ここ?」

 

 リザードンの背に乗って飛行すること約五分。コツコツ練習して、やっと背中に乗って空を飛ぶことができたことに関する感傷に十分浸った所で、ライコウがピタリと止まった場所に向かってリザードンは急降下する。

 風に帽子が飛ばされないようつばを掴みながら、ライコウの下まで降り立ったライト。

 ライコウの視線の先には、一つの洞窟が―――。

 

(……これは駄目な奴だ)

 

 行く先真っ暗の洞窟。それだけで足が竦んでしまったライトは、引き攣った笑みを浮かべながら、ジッと佇んでいるライコウを見遣る。

 横で待機しているのは伝説のポケモン。並みではないプレッシャーを放つライコウに、今更『帰ってもいい?』などと言える筈もなく、血の色を失った顔でライコウに問いかけた。

 

「ここの中?」

 

 コクン。

 

「……そっか。じゃあ、案内をよろしくお願いします」

 

 やけに丁寧な口調でライコウに目的地へ連れて行くよう頼み込むライト。

 それに対しライコウは、特に口調を気にする様子も見せないまま、太く逞しい脚でどんどん洞窟の中へと進んでいくのであった。

 

 

 

 ***

 

 

 

「はぁ……はぁ……んっ!」

 

 岩に挟まる足を無理やり引き抜くリラ。数時間前から挟まれてずっと圧迫され続けていた足を引き抜けば、一気に血が通うような感覚が流れ、同時に凄まじい痺れが足を襲った。

 

「ふぅ……」

 

 履いていた革靴は岩の中に巻き込まれて脱げてしまったものの、五体満足な状態になれたことに一先ず息を吐く。

 自分の周りを囲むのは岩、岩、岩―――。

 既に流血は止まったものの、額にはこの状況を作った落石によって刻まれた傷が痛々しく残っている。

 落石が上手い具合に退けてくれて、何とか大人一人が入れるような空間に閉じ込められている彼女は、助けを呼びに行ってくれた最愛のパートナーの帰りをジッと待つしかなかった。

 

(大丈夫かしら……?)

 

 他の手持ちが全て瀕死に陥ったこの状況の中で、唯一あの謎の敵から守り続けてくれたパートナー。

 岩の隙間にボールを転がし、そこから彼だけを脱出させて、外に助けを呼びに行かせたのだが、果たして本当に助けを呼べるのだろうか。

 仮にも伝説のポケモン。見た者は圧倒され、心無い者が彼のポケモンを目の当たりにすれば、こちらの事情など知る由もなく捕獲に取り掛かるかもしれない。

 既に自分が捕まえている状態の為、ボールに納められることはないだろうが、それでも強硬手段にでるかもしれない。

 

(まあ、あの子がそう簡単に捕まるとは思えないですけど……)

 

 自分の想像を自分で笑った後は、少しでも呼吸を整えようと深呼吸をしてみる。心身共に圧迫されるような空間の中で正気を保てているのは、リラが元より気丈な人物であったが故か。

 それとも―――。

 

 ガラッ……。

 

「っ!」

『こ……ここ?』

「誰か居るんですか!?」

『人の声? はい! 居ますけど……えっと……どこ、です、か?』

 

 落石によって構築された岩壁を隔てて聞こえてくる少年の声。自分の声に反応してくれたことから、リラは一先ずホッと胸をなで下ろすが、相手はどうにも自分の居場所を把握できないようだ。

 というよりも、このような暗い洞窟の中の落石の中に埋もれているのだから、見つけられない方が普通である。

 そこでリラは、残り少ない電池で動いている懐中電灯をここぞとばかりに点けて、岩壁に向けた。

 

『あっ……そっちですか!?』

 

 岩壁の隙間を通って向こう側へと届いた光に気付いた少年の足音は、どんどん近くなっていく。

 どこかで聞いた事があるような声に少し首を傾げるも、『今はそれよりも』と自分に言い聞かせて、息苦しい中で必死に声を上げる。

 

「すみません! いきなりこういった状況で申し訳ないのですけれど、助けてくれないでしょうか!? 落石で動けなくなってしまって……!」

『落石……ですか? えっと、何をすれば?』

「電話は持っていますか?」

『ポケギアなら……』

「なら、電波の通じる場所に出て警察やポケモンセンターに掛けて、事情を説明して下さい! そうすれば、ポケモンレンジャーなどが出動してくれる筈ですから!」

『わ、わかりました!』

 

 端的な説明を終えれば、少年の軽快な足取りが向こう側から聞こえてくる。同時に、聞き慣れたパートナーの足音も聞こえていることから、連れて来たであろう少年と共に外に向かっていることは容易に想像できた。

 これでどうにかなると思うと、途端に強張っていた体の力が抜けていく。

 

(……それにしても、何故あのポケモンは?)

 

 時間つぶしに、自分達を執拗に追いかけ回したポケモンについて思い返すリラ。

ライコウより一回りも二回りも小さいポケモンであったが、体が小さい分動きは素早かった。

 攻撃力も中々であったが、それだけであれば何の問題もなく処理することができた筈。

 そう、それだけであれば。

 

(フォルムチェンジ……なのでしょうか?)

 

 最初こそ不意を突かれたものの、体勢を立て直してバトルを優位に進めていたリラだったが、謎のポケモンが途中で姿を変えたことにより、形勢が逆転してしまった。

 洞窟の天井に頭が着かんばかりの巨大な蛇のような姿に変貌した謎のポケモンに、手持ちを総動員させても圧倒され、挙句の果てには“じしん”に酷似した攻撃を放たれ、その時に落石に巻き込まれたのである。

 慢心していた訳ではないが、明らかに他の野生ポケモンと一線を隔す強さ。

 伝説のポケモンであるライコウでさえ、タイプの相性の問題で真面にダメージを与えることができなかった。そのことについては運が悪かったとしか言いようがないが、それでもあの強さは反則的だ。

 

(ここら一帯を占めるボス……とでも言う存在。非常に危険ですね。いや、私が迂闊過ぎたんでしょうか……)

 

 はぁ、と溜め息を吐いて、額にこびり付く渇いた血を少しだけ剥がす。

 

(助けに来てくれた子と遭わなければいいんですが……)

 

 

 

 ***

 

 

 

 小さな緑の体。まるでスライムのように半透明な体で草むらを掻き分けて、岩壁からとある者達を眺める。

 片方は、必死に機械に語りかける小さな人間。

 もう片方は、雷を呼ぶとされる伝説の獣。

 

―――ミツケタ。

 

 ルビーのような輝きを放つ核を胸に抱く緑色の生物は、この地方に散らばる仲間たちに呼びかける。

 

 

 

 ミツケタ。秩序ヲ乱ス者ヲ。

 

 

 

 ミツケタ。アノ人間ト同ジエネルギーヲ纏ウポケモンヲ。

 

 

 

 周囲から流星の如き速さで集まっていく細胞たちをその身に宿す。

 すると、瞬く間に小さな緑色の生物は大きくなっていき、その身体は犬のようなフォルムへと変貌した。

 

 

 

 アノエネルギーハ厄災ヲ呼ブ。

 

 

 

 南国ノ仲間ガ戦ッタ、アノ黒イ化ケ者ヲ。

 

 

 

 ポケモントイウ存在カラ逸脱シタ、アノ化ケ物達ヲ。

 

 

 

 ソウダ。

 

 

 

 秩序ヲ乱ス者ハ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 排除スル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼドアァァァアアアアアッッ!!!」

 

 咆哮を上げる秩序を守る存在―――ジガルデは、イレギュラーである存在を排除する為に駆け出す。

 そう―――リラと同じエネルギーを纏う、ライコウの下へ。

 


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